ぷらすです。
今回ご紹介するのは、「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J・K・ローリングが映画の脚本を手がけ、監督やスタッフも同シリーズから引き続き参加して作られた作品『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』ですよー!
実は僕は映画版のハリー・ポッターは、第一作しか観ていないので(原作は4巻くらいまでは読んだはず)本作を楽しめるか少し不安だったんですが、実際観てみたらそんな心配は杞憂でした!
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あらすじと概要
『ハリー・ポッター』シリーズの原作者J・K・ローリングが映画の脚本に初参加し、『リリーのすべて』などのエディ・レッドメインらが出演したファンタジー。不思議な生き物たちが詰まったトランクを手にイギリスからニューヨークに渡った魔法動物学者が、そのうち数匹を逃がしたことから始まる大騒動を描く。『スティーブ・ジョブズ』などのキャサリン・ウォーターストンらが出演。アメリカを舞台に魔法動物学者と仲間たちが巻き起こす旋風に興奮する。
ストーリー:魔法動物学者ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)は、魔法動物の調査と保護のためニューヨークを訪問する。ある日、彼の魔法のトランクが人間のものと取り違えられ、魔法動物たちが人間の世界に逃亡してしまう。街中がパニックに陥る中、ニュートはティナ(キャサリン・ウォーターストン)らと共に追跡を開始するが……。(シネマ・トゥディより引用)
感想
ハリー・ポッターを遡ること約70年前の物語
本作の舞台は、1926年のニューヨーク。
主人公ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)が、船でイギリスから渡ってくるところから物語はスタートします。ハリー・ポッターが1990年代を舞台に描かれているので、本作はおよそ70年前の世界ということになりますね。
実際映画を観てみるとハリー・ポッターと世界観を共有し、ストーリーの中でも緩やかに繋がりを見せてはいるものの、基本的にはハリー・ポッターを観ていなくても十分楽しめる作りになっています。
なので、本作は「ハリー・ポッター」の前日譚というより、同じ世界観のなかで別の物語が進行しているクロスオーバー的な作品になってるんですね。
はみ出し者たちがチームになって世界を救う!?
本作の主人公ニュートは魔法動物学者で、トランクの中で大小さまざまなの魔法動物たちを保護飼育しています。
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物語が進むうちに分かってくるのは、どうやら彼は名門の家庭に生まれた落ちこぼれであるということ。
そしてある偶然からニュートと知り合うノー・マジ(非魔法使い/普通の人間)のジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー)は、缶詰工場で働きながらパン屋を開店することを夢見るものの、貧乏ゆえに銀行の融資を断られてしまう男。
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ヒロイン役のティナ(キャサリン・ウォーターストン)は、ある失敗から闇祓い(闇の魔法使いを追う捜査官)を降格させられていて、その妹、クイニー(アリソン・スドル)は、お茶汲みや雑用をしているんですね。
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本作はそんな、はみ出し者や落ちこぼれの四人が出会い、助け合いながらニューヨークで起こっているある事件に立ち向かっていくという物語です。
人との会話が苦手で動物と一緒にいるほうが落ち着くニュート、世渡り下手だけどお人好しで愛嬌のあるジェイコブ、堅物で委員長タイプのティナ、そして人の心が読めてしまう大らかで優しいクイニーという、それぞれにコンプレックスを抱えたメインキャラの設定はハリー・ポッターシリーズの流れを組んでいて、自身も生活保護を受けるシングルマザーとして苦労した原作者、J・K・ローリングの優しい眼差しが感じられるし、映画的にも「負け犬たちがチームで大事を成し遂げる」という非常に共感しやすいキャラ設定になってるんですねー。
嫌な奴は大体エリートってところも、ハリー・ポッターと共通してますしねw
ディテールへのこだわり
魔法使いの物語ということで、本作では当然CGが多用されているんですが、メイキング映像を観てみると、ニューヨークの街並みからニュートのトランクの中に至るまで、全ての舞台で巨大なセットを作っていることが分かります。
また、映画では映らない引き出しの中や、新聞の記事などの小道具・衣装など細部に至るまでしっかりと作りこまれていて、映画全体にリアリティーを生み出しています。
特に、ニュートのトランクの中に広がる魔法動物たちの住処は、敢えてゴチャゴチャとチープな「セット感」が逆に私設動物園みたいでリアル感があるし、観ていてとてもワクワクします。
登場する魔法動物たちはもちろんCGですが、撮影現場では同サイズの操り人形(大きな動物はその一部)を使うなどして、キャスト陣の演技の助けにもなっていたようですね。
そうした、細やかなディテールへのこだわりの積み重ねが、本作の魔法や魔法動物、もっと言えば作品全体に実在感を出しているんじゃないかと思います。
男は顔じゃない! 裏主人公のジェイコブがいい!
そんな本作で一際輝いていたのが、ノー・マジのジェイコブ。
コメディーリリーフとして観客を楽しませつつ、彼の視線がそのまま観客と魔法世界の橋渡しにもなる重要な役どころです。
また、コミュニケーション下手の主人公ニュートのサイドキック(助手的な相棒)として物語を牽引し、他のキャラクターのように魔法で活躍はしないけどメインの四人を繋げるムードメーカーでもあるんですね。
ある意味で、裏主人公と言っても過言ではありません。
そんな、太っちょで間が抜けていて、でも愛嬌があって憎めないキャラクターを演じているのは俳優、声優、コメディアン、プロデューサーの顔を持つダン・フォグラー。
彼の演技が本作を数段引き上げているのは間違いないんじゃないかと思います。
どこか「アイアンマン」の監督で本人も役者として出演していたジョン・ファブローを思わせる陽気さがあるし、多分本作を観た(僕も含む)非モテ男子たちは全員彼に感情移入していたんじゃないかと思いますよw
魔法動物たちが可愛すぎる!
そして、本作もう一つの主役である魔法動物たちが超絶可愛いです!
光り物大好きでコインや宝石を体の中のポケット? に溜め込むカモノハシみたいな小動物ニフラー。
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こいつがトランクから抜け出して騒ぎを起こしたことが、物語が動き出すキッカケになるんですが、全体のフォルムも、とぼけた表情や動きも最高にカワイイんですよ!
他にも小枝みたいな生物ボウトラックルは、開錠が得意でニュートのピンチを助けるし、鳥と蛇が合わさったようなオカミーは伸縮自在で大きくなったり小さくなったり。
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白いサルのようなデミガイズや、巨大な鷹のような鳥サンダーバードなど、どの動物たちもそれぞれ表情や動きに特徴や愛嬌があって、何とも言えずカワイイんですよねー。(;´Д`)ハァハァ
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魔法使いと人間という設定で、人種差別問題やマイノリティー問題などをメタファー的に盛り込みつつも、全体を通してワクワクドキドキする楽しく健全なエンタメ作品で、ハリー・ポッターに乗り遅れて、気にはなってるけど今から全作観るのは…っていう人は、本作から観るといいんじゃないかと思います。
興味のある方は是非!!
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