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今日観た映画の感想

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ミラクル7号 (2008) 感想

ぷらすです、こんばんは。
今回はチャウ・シンチー監督の「ミラクル7号」の感想です。
note・muに書いたものを転載してますよー。

 

カンフーハッスル」や「西遊記~始まりの始まり」などで知られる、アジアNo1の面白おじさんことチャウ・シンチー初のSF映画?
主人公の男の子ディッキーを演じるのは、1万人のオーディションの中から選ばれたという『少女』シュー・チャオ。
また、ディッキーの同級生の役は全員? 性別を入れ替えているらしい。

あらすじ

妻を病気で亡くした無学な男、ティー(チャウ・シンチー)は工事現場で働きながら、将来一人息子のディッキーが自分のように貧乏暮らしをしないよう、無理をおして一流私立小学校に通わせている。
しかし、貧乏なティーはディッキーに靴も買ってやれずに、ゴミ捨て場から拾ってくるような生活だった。

そんなある日、ディッキーはティーに人気のオモチャ「ミラクル1号」を勝ってほしいとせがむが、貧乏なティーにはとても買ってやれない。
今までの鬱憤が爆発してゴネるディッキーを叱りつけるティー。
その夜、ゴミ捨て場でディッキーが履ける靴を探していたティーは、不思議な緑色の物体を見つけ、ディッキーのオモチャにと持って帰る。

みんな大好きチャウ・シンチー作品です。

一応『SF映画』と書いたものの、この映画はどちらかといえばUFOや宇宙人の出てくる『ファンタジー映画』と言った方が正確だと思います。

ティーが拾ってきた不思議な物体から生まれた? 生物(かどうかは不明)を、デイッキーはいじめっ子が持っていたオモチャ「ミラクル1号」に対抗して、「ミラクル7号」と名づけます。

大筋としては、貧乏でいじめられっ子だったディッキーや周囲の人々が「ミラクル7号」との関わりで、少しずつ変わっていくという『ドラえもん』や『ET』的なストーリーなんですが、そういう映画のパロディーを思わせる要素はありつつ、本作はきっちりチャウ・シンチー風味に仕上げられています。
お得意のデブギャグやウ○コギャグもしっかり入っていて、安心のクオリティー。

っていうか、いまどきアラレちゃんに出てくるようなグルグルウ○コをギャグとして堂々と使うチャウ・シンチーの漢気(おとこぎ)に惚れずにいられませんw
ここまで読んだ人は「え、じゃぁB級バカ映画なんじゃないの?」と思うかもですが、さにあらず。

そうした今更感漂う前時代的な下品でしょうもないギャグも、CGのB級感漂う使い方も、パッと見微妙なナナちゃん(ミラクル7号)のデザインも、マンガみたいなデフィルメ効かせすぎのアクションも、全てはチャウ・シンチーの計算なんだと僕は思います。

 そういう見た目の派手さや笑いやしょうもなさに油断している観客の心に、彼はするりと入ってきて大事なテーマを残していくんですね。

それが証拠に、下手な人がやれば目も当てられなくなるようなギャグや演出も、チャウ・シンチーの手にかかればちゃんと面白くなるんですよ。

どこが違うのかといえば、『動き』と『間』と『リズム』がガッチリ噛み合っているところだと僕は思います。一見どうでもいいようなシーンでも、チャウ・シンチーは驚く程丁寧に作り込んでいるんですね。

よく『神は細部に宿る』と言いますが、一つ一つのシーンでの徹底したディテールの作り込みがあればこそ、観客は、あの微妙なデザインのナナちゃんに最後の方ではすっかり入れ込んでしまうんです。

 一つ一つは、使い古された古典的な手法も、ツボを抑えて丁寧に作り込めば笑えるし、感情移入せずにいられないというお手本のような映画ですね。

本作は、「少林サッカー」や「カンフーハッスル」に比べると非常に地味な作品ですが、それだけにチャウ・シンチーの映画作りの上手さや真摯な姿勢が見えやすい作品でもあると思います。

あと、音楽の使い方も素晴らしいですよね。
エンディングや印象的なシーンで、ボニー・Mの名曲「サニー」が使われてたり、公園でピクニックの場面では、ガゼボの「アイ・ライク・ショパン」(雨音はショパンの調べ)が流れてたり。
曲の名前は分からなくても、誰もが一度は耳にしたことがあるであろう名曲です。

その辺の(音楽だけじゃなく)色んなパーツをサンプリング的に使って、映画の中で新しいモノとして蘇らせるセンスは、タランティーノに似ているかもしれませんが、本質的な部分で両者は真逆なような気がします。

上手く言えないんですけど、タランティーノが同業のプロやマニアを唸らせるのに対して、チャウ・シンチーは同じことをしてるんだけど、もっと間口を広げて誰でも楽しめるようにしてるっていうか……。
うーん。まぁ、チャウ・シンチーは同じアジア人だからそう感じるだけかもですが。

 ともあれ、本作は大人から子供までみんなで笑ったり感動したりできる優良映画ですので、興味のある方は是非!!!

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今までは、リンクを貼ってたんですが、こういう風にコピペの方が読みやすいかな?
ではではー。(*´∀`*)ノシ

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