ぷらすです。
僕が寄稿させて貰ってる「日刊 オレラ」の企画で、「一番好きな映画を語る」という座談会『シネマORERA!!』という企画をやったんですが、後半戦は僕と烏之介さんのオススメ映画です。
▼日刊オレラの記事▼
▼烏之介さんのブログはこちら▼
その時に僕が挙げたのが本作「プロジェクトA」
で、座談会では語りきれなかった本作の魅力をここで改めて書いちゃいますよー!
画像出典元URL: http://www.amazon.co.jp/
概要
1900年代、イギリス統治下の香港を舞台にしたアクション映画。
「蛇拳」「酔拳」などのシリーズでカンフースターとして人気を博したジャッキー・チェンが、同じく香港映画のスターだった同世代の俳優 ユン・ピョウ、サモ・ハン・キンポーとともに、カンフーアクションをベースに作り上げた、香港アクション映画の金字塔的作品。
主演、監督、武術指導、脚本全て、ジャッキー・チェンが務めている。
あらすじ
20世紀初頭、イギリス統治下の香港では海賊が横行し我が物顔で海を荒らしまわっていた。
これを取り締まる筈のドラゴン(ジャッキー・チェン)ら水上警察のメンバーは、ヘマをしては海賊たちを逃がしてしまう。
更には、酒場でジャガー隊長(ユン・ピョウ)率いる陸上警察と乱闘騒ぎを起こし、水上警察の船を海賊に爆破されるに至り、ついに陸上警察に吸収合併されてしまう。
そんな時、海賊退治のために派遣されたイギリス海軍の提督と乗組員が海賊に捕まり人質に。
彼らを救うため、ドラゴン、ジャガーは和解し、さらにはコソ泥のフェイ(サモ・ハン・キンポー)も加わり、人質救出と海賊退治のための「A計画」が発動される。
感想
ジャッキー・チェンと言えば、「あー、あのアクション映画の人でしょー」と観てない人にも半笑いで語られてしまうくらい日本では有名なアクション俳優の一人だと思います。
でもね、この人本当はとんでもなくスゴイ人なんですよ。
本人が大好きだった無声映画の大スター、ハロルド・ロイドやバスター・キートンなど、体を使ったコメディー要素を取り入れて、それまで暗い復讐劇の多かったカンフー映画に新風を吹き込み、さらに身体能力やアイデアをフル活用して、カンフーアクションをベースに、ハリウッドとは全く違ったスピーディーでド派手なアクション映画を発信、香港映画のあり方を変えた立役者なんです。(この辺は語ると長くなるので端折りますが)
そんなジャッキーが、「クレージーモンキー 笑拳」「ヤングマスター 師弟出馬」「ドラゴンロード」など、それまでの積み重ねの末に完成させた香港発エンターテイメントアクション映画が、本作「プロジェクトA」です。
身体を使ったド派手なスタント、椅子やテーブル自転車などの小物を活用して繰り広げる目にも止まらぬスピーディーで複雑なアクション、そんなスタントやアクションの合間に絶妙の間で入れ込まれるコメディーシーンなどなど、上げればキリがないほど本作はエンターテイメントとして完成された作品ですし、ジャッキー・チェンのフィルモグラフィーの中でも、最高傑作と言って過言ではない名作だと思います。
ほぼ同時期に、ジャッキーのもう一本の代表作である「ポリスストーリー」も製作、公開されていて、『アクション』だけを取ればコチラのほうがスゴイ事をしているし、僕も大好きな一本ですが、総合的に考えるとやはり本作に軍配が上がってしまうんですよね。
他のジャッキー作品に比べて本作が優れているのは、ストーリーとアクションが分離してないところじゃないかと思います。
それはジャッキーに限らず、『アクション映画』というジャンルが構造上どうしても抱える問題で、ド派手なアクションを見せようと思えば思うほど、ストーリーの流れが一旦止まってしまうんですね。
ジャッキー映画も「ポリスストーリー」以降、より凄いアクションを見せることに重点が置かれ、ストーリーは二の次な作品が多くなってしまいます。(ヘタするとストーリーが破綻してる事もしばしば)
しかし、本作はストーリー、笑い、アクション、スタントが絶妙なバランスで噛み合っているんですね。(それでもギリですけどw)
また本作の魅力のひとつに、同世代で子供の頃から同じ釜の飯を食った仲間でもある、ユン・ピョウ、サモ・ハン・キンポーとの共演があると思います。
当時、ユン・ピョウは「モンキーフィスト 猿拳」などでアイドル的人気を、サモハンは「燃えよデブゴン」シリーズでコミカルさと、その体格からは想像もつかない身体能力の高さで、それぞれ全員が、確固たる人気を勝ち取った上での、まさに夢の共演となったある意味お祭り的な作品でもあるわけです。
当時の三人の勢いや互のライバル心が、良い方に映画をスイングさせている様子が画面の中から伝わってきて、観ているだけでもワクワクせずにはいられません。
ラストの海賊の親分(ディック・ウェイ)との対決シーンは、それまでの前フリも効いていて、ほんと映画史に残る名場面になってると言えるんじゃないでしょうか。
もうね、本作が好きすぎて語りだしたら止まらなくなるので、この辺で止めておきますけど、とにかく沢山の人に観てもらいたい、ジャッキー・チェンの代表作でもあり、またアジア映画だけでなく世界中の名作映画に名を連ねる一本だと僕は思います。
興味のある方は是非!!!!
*ちなみに、烏之介さんのオススメ映画、『欲望のバージニア』を観た僕の感想はこちらです。合わせてお読みいただけたら嬉しいです(*´∀`*)ノ
ではではー。