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「007 カジノ・ロワイヤル」(2006) 感想

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、ダニエル・クレイヴが最初にボンドを演じた『007 カジノ・ロワイヤル』ですよー!
もうすぐ公開の『007 スペクター』を観に行く為の復習も兼ねて観てみることにしました。
実はこの作品を観るのは2度目なんですが、最初はTV洋画劇場で、しかも「ながら見」だったので、実質ちゃんと観るのは初めてだったりするんですが……、
なんで、もっと早くちゃんと観なかったのか

と、後悔してしまいました。

http://image.eiga.k-img.com/images/movie/33783/poster2.jpg?1396889478
画像出典元URL:
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概要

イギリス諜報部MI6に所属するスパイ ジェームズ・ボンドの活躍を描く『007シリーズ』第21作目にして、初のリブート作品。
内部汚職の根を絶ち、「00」(ダブルオー)に昇格したスパイ ジェームズ・ボンドの初めての任務を描いていく。
主演は『ドラゴンタトゥーの女』のダニエル・クレイブ。
監督はマーティン・キャンベル

 

あらすじ

内部汚職に手を染めていた上司を突き止めたことで、MI6のスパイ ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイヴ)は、任務中に容疑者を殺めても罪に問われない「00」(ダブルオー)ナンバーを持つスパイに昇格。その初任務としてテロ組織の男を監視していた。

その男が所属する組織の黒幕は、世界各国のテロ組織から預かった資金マネーロンダリングしつつ運用するル・シッフル。(マッツ・ミケルセン

ボンドに計画を阻まれ窮地に陥ったシッフルは、ポーカー大会に出場し損失を取り返そうとし、女上司M(ジュディ・デンチ)はシッフルを破滅させるため、公金を使いシッフルをポーカーで負かす任務をボンドに命じる。

 

感想

僕が本作を最初に観たのはTVの洋画劇場でして、しかもネットをしつつ『ながら観』だったので、内容は殆ど把握してなくて、ボンドが敵に捕まって拷問されるシーンしか覚えてませんでした。(〃ω〃)>

で、今回改めて最初からちゃんと観直したんですが……。

めっちゃ面白かったー!!

正直僕の中の007は、子供の頃に観ていたロジャー・ムーア版で止まってまして、その後のシリーズはなんかイマイチな感じがして観てなかったんですね。
で、ダニエル・クレイヴ版も、あまり期待してなかったんですけど、もっと早くちゃんと観るんだったぁぁぁ!!

カジノ・ロワイヤル』はイアン・フレミングの原作小説シリーズの第1弾で、ジェームズ・ボンドが俗に言う『殺しのナンバー』007になったところから物語はスタートします。

内部情報を他国に流そうとしている上司を追い詰めるアバン(OP前)から物語はスタート。
そこで、ボンドを殺そうと拳銃を向ける上司にボンドが発砲するところでシリーズ恒例の銃口の中のボンドが発砲するカットから、曲とともにアニメーショングラフィックのOPに。ショーン・コネリー版の初期作品を思わせるカッコ良さに、

おぉぉ!! 007じゃーん!

とアガる一連の流れです。

基本、ボンドってショーン・コネリーを始めとして、わりとバタ臭い二枚目が演じてきてたんで、観る前は碧眼金髪でシュッとしてるダニエル・クレイヴ(ちょっと悪役っぽい顔立ちだし)のボンドに少々違和感があったんですが、このアバン→OPで一気に掴まれちゃいます。

で、このダニエル・クレイヴ版のシリーズは今までのボンドとは違って、リアル路線なんですね。
アバンでは、この上司の手下を殺す回想シーンで布で首を締めたうえに洗面所の水の中に顔を押し付けて窒息死させるという、スマートとは言えない殺し方を観せることで、観客に、リアル路線であることをそれとなく伝えているのかなと思いました。

今回の悪役ル・シッフルは、世界各国のテロ組織から資金を預かり、その資金で不人気な株を買って、その株価が上がるようにテロを起こすという男なんですが、演じているマッツ・ミケルセンの爬虫類的な容姿もさる事ながら、傷を負った左目から血を流す(涙腺の異常)という設定も、パンチが効いてて只者じゃない感がバリバリだし、傷と合わせて過去に死線を潜ってきている事を、それとなく予感させる作りも上手いなーと。

本作から続くシリーズは、007になりたてで、自分を過信し傲慢で未熟というヤンチャなボンドが描かれてます。
上司ではあるけど、まるで母親みたいなMに説教されたり諭されたりしてる時の彼は、まるで反抗期の子供みたいです。

そんなボンドが本作を皮切りに様々な任務を経て、一人前の007になっていくシリーズの第1弾なんですね。

つまりスターウォーズで言えば、ショーン・コネリー版以降のシリーズがエピソード4・5・6。
本作から始まるダニエル・クレイヴ版ボンドがエピソード1・2・3みたいな感じです。

なので、ジェームズ・ボンドとしては非常に泥臭くてスマートとは言い難いんですけど、後に超一流のスパイに成長していく過程を描いた本シリーズは、007の新しい入口を作るという意味でも成功してると言えるんじゃないでしょうか。

ただし、あの拷問シーンは如何なものかなーと思ったりしますけど。
いや、意図は分かるし怖いんだけど、やり取りのインパクトが突き抜けすぎててちょっと笑っちゃうんですよねw

本作を皮切りに、『慰めの報酬』『スカイフォール』を経て、これから公開される『スペクター』へと続いていくので、『スペクター』を観る予定の方はもう一度この三部作を復習しておくのもいいかもしれません。
単純に面白いですしね。

興味のある方は是非!!