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「バタフライ・エフェクト」(2005) 感想

ぷらすです。
今回ご紹介するのは、2004年米国公開され大ヒットを記録、その後日本でも公開されたSF映画『バタフライ・エフェクト』ですよー!
本作は主人公が過去に戻って何度も人生をやり直す、いわゆる「ループもの」なんですが、なるほどヒットするのも分かるくらい面白い映画でしたー!

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画像出典元URL:http://eiga.com/

概要

カオス理論の一つ、バタフライ効果をテーマに制作されたSFサスペンス映画。
特殊な能力を持つ主人公エヴァンが、その能力で過去を変えて愛する女の子や周囲の人間を助けようとするも…という、いわゆる『ループもの』
その人気を受けて、続編『バタフライエフェクト2』『バタフライエフェクト3/最後の選択』も作られ、リメイクされるとの噂も。

主演はアシュトン・カッチャー。監督・脚本はエリック・ブレス&J・マッキー・グラバー。

 

あらすじ

主人公エヴァン(アシュトン・カッチャー/7歳:ローガン・ラーマン/13歳:ジョン・パトリック・アメドリ)は幼い頃に度々記憶を失う症状に悩まされていた。
彼は13歳の「ある事件」をキッカケに母親と共に地元を離れ、その後記憶を失う症状も治まり、普通の大学生活を送っていた。
しかし、偶然見つけた日記(記憶喪失の治療用に書いていた)を読み返した彼は、幼馴染のトミー(ウィリアム・リー・スコット/7歳:キャメロン・ブライト/13歳:ジェシー・ジェイムズ)レニー(エルデン・ヘンソン/7歳:ジェイク・ケーゼ/13歳:ケヴィン・G・シュミット)
そして、初恋の相手ケイリー(エイミー・スマート/7歳:サラ・ウィドウズ/13歳:アイリーン・ゴロヴァイア)との少年時代の記憶を思い出す。

その事を確かめるため、地元に戻りケリーに合うエヴァン。
しかし、その行動が悲劇の始まりだった。

 

感想

僕は、恥ずかしながら本作をまったく知らなくて、ネットでお付き合いのある人のテキストで初めて知ったんですね。

それで、どうやら「ループもの」らしいという以外まったく事前情報なしで観たんですが……。

なにこれ、めっちゃ面白いじゃない。と。

ループものって?

日本のアニメやライトノベルなどでお馴染みの「ループもの」。
知らない人のために一応ざっくり説明すると、何らかの能力(もしくはタイムマシンなど)で過去にタイムスリップ出来る能力を得た主人公が、過去を変えるために何度もタイムスリップを繰り返すというお話です。

例えば、アニメで有名なのは『シュタインズ・ゲート』でしょうか。
幼馴染の女の子の命を救うため、主人公が何度も何度も過去へタイムスリップするんですが、結局一時は助かってもほかの要因で命を失ってしまう。主人公はどうやって女の子を救うのかというストーリーになっています。

本作の場合、父親の能力を受け継いだ主人公エヴァンは、過去へ(精神だけ)タイムスリップ出来る方法を発見し、その方法で過去を変えるんですが、過去を変えることで運命が変わり何か本人や周りにとって都合の悪い展開になり、その度彼は過去に戻って歴史を変えていくわけです。

つまり、本作はタイムパラドックスバタフライ効果の物語なんですね。
ちなみにバタフライ効果というのは日本的に言うと「風が吹けば桶屋が儲かる」的な理論です。

精密な脚本

本作の魅力は、その緻密な構成と脚本にあると思います。
物語の前半で物語に必要な人物配置や出来事を見せ、そこに伏線が張り巡らせておいて、後半スピードアップする物語の中で、前半で張った伏線が次々と回収されていくんですね。

エヴァンは、タイムスリップでトライ&エラーを繰り返しながら、どうすればみんなが幸せになるのか、登場人物が幸せになれない原因がどこにあるのかを探っていくんですね。

物語中盤、実はエヴァンの能力は父親譲りであることが分かります。
そして、父親はその能力を使いエヴァンと同じように過去を変えていくけれど、失敗を繰り返して過去に戻れなくなり、精神病院に収容されています。
なので「エヴァンは父親と同じ運命を辿るのでは?」と観客はハラハラしながら物語を観ていくわけですね。

そのへん、諸々のエピソードの配置や観せ方が絶妙で、僕も最後まで固唾を飲んで物語に見入ってしまいました。

オチとエンディングも素晴らしい

もちろんSF好きな人が観れば、タイムパラドックスバタフライ効果のSF考証的に、甘い部分もあるのかもしれませんが、少なくとも劇中でそうした部分がノイズになってしまうような事はなく、オチ(エヴァンがとった解決の一手)部分では思わず膝を叩いてしまうくらい納得したし、そこからのエンディングも凄く良かったですよー!

興味のある方は是非!!