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今日観た映画の感想

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「ガルシアの首」(1975) 感想

映画レビュー

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、サム・ペキンパー監督の『ガルシアの首』ですよー!
ネットでお付き合いのある方に教えて頂いて、早速レンタルしてきましたー!

http://ecx.images-amazon.com/images/I/5158N2RMJZL.jpg
画像出典元URL:http://www.amazon.co.jp/

 

概要

1974年米国制作のアクションバイオレンス映画。
原題は Bring Me the Head of Alfredo Garcia(アルフレド・ガルシアの首を持ってこい)とそのままのタイトル。
タイトルに名前が入っているにも関わらず、アルフレド・ガルシアは写真でしか登場しない変わった作品。
監督はサム・ペキンパー
主演はペキンパー映画常連のウォーレン・オーツ

あらすじ

メキシコの大地主の愛娘、テレサを孕ませた男アルフレド・ガルシア。

これに怒った大地主は、ガルシア捕らえた者に、その生死に関わらず100万ドルの賞金を与えると宣言。
しかし、当のガルシアは、すでに交通事故で死亡、埋葬されていたのだった。

 

感想

先日感想を書いた『ゲッタウェイ』は、個人的にはイマイチ合わなかった作品だったのですが(僕の誤解が主な原因)、本作は逆にすごく僕の好みな映画でした。

マクガフィンを巡る物語

物語は、
メキシコの大地主の娘がガルシアに孕まされる
「100万ドル出すからガルシアの首持ってこーーい!ι(`ロ´)ノムキー」
部下?がしがないピアノ奏者ベニー(ウォーレン・オーツ)に「ガルシア見つけたら1万ドルやるぜ」
ベニーがガルシアの行方を調べると自分の情婦のエリータ(イセラ・ヴェガ)と浮気してた事が発覚。同時にガルシアは交通事故ですでに死んでる事も発覚
ベニー「死体なら首持ってくの簡単じゃね?」とエリータとガルシアの墓に……。

とういう内容。

つまり、本作では『ガルシアの首』がマクガフィン物語を構成する上で、登場人物への動機付けや話を進めるために用いられる、仕掛けのひとつ)として物語を牽引していくわけですね。

くたびれた中年カップルのロードムービー。からの……

本作は大きく2つのパートに分かれます。
観光客相手にしがないバーでピアノを弾くベニーは、情婦で場末の歌手 エリータと幸せになりたいんですね。それはエリータも一緒なんですが、その為にはお金が要ると。そんなある日、ベニーは突然1万ドルを手にするチャンスに巡れるわけです。

当然、エリータも幸せになりたい。
でも、ベニーの言う幸せとエリータの言う『幸せ』は最初からズレてるんですねー。
そんな、くたびれた中年カップルが1万ドルのためにガルシアの墓に向かうという、ロードムービー的展開が前半。

ちなみに後半は、色々あってブチ切れたベニーが、商売敵や依頼人を相手に殺し合う展開になります。

個人的には、このくたびれた中年カップルのロードムービー展開の前半が好きでした。

アメリカンニューシネマでロードムービーといえば、恋人同士であれ、仲間同士であれ、基本、世間からはみ出した若者が主役の場合が多いんですね。
ところが本作では、日々の生活にくたびれて、色々なことを諦め日常をただ繰り返していた男ベニーが、偶然目の前に転がってきた(多分生涯1度の)チャンスに縋って旅をするわけです。今はそういう映画もありますが、1974年当時としては珍しかったんじゃないかな?

ネットでレビューを見ると、この前半がかったるいという意見もありますが、僕は一万ドルの話を聞いてテンション上がるトコとか、ベニーとエリータが青春を取り戻すみたいにキャッキャウフフなやり取りをしてるトコとか、ちょっとしたやり取りで、二人の関係性が見えてくるトコとか、結構好きなんですよねー。

バイオレンス&アクションだけじゃない?

覚えている限り僕はペキンパー作品は「ゲッタウェイ」と本作の2本しか観てないんですが、どちらにも共通してるのはなんてことない一言や、ちょっとした表情や仕草で過去や未来、キャラクターの関係性といった『行間』を読ませる演出が上手だなーと思いました。

例えば本作では、会話の流れで結婚の話になるんですけど、そんなに長くないやり取りの中で、ベニーのズルさや弱さ、エリータがなぜガルシアと浮気をしたのかが、それとなく分かるようになってたりするんですよね。

バイオレンスアクション

そして後半、色々あってベニーは『復讐』のために大地主やその手下? を相手にド派手なドンパチを繰り広げるわけですが、この辺はまさにペキンパー監督の独壇場。
独自のアイデアで見る者を引きつけていきます。

なんですが、これ、よく考えたら完全な逆恨みのような気がしないでもないですw
『復讐』の引き金となった二人は多分、依頼人の大地主や手下とは、直接関係ない別のギャングで、大地主や手下はちゃんと約束のお金を支払ってるわけで。

結局、ベニーが自ら事件に巻き込まれて悲しい結末になり、「あいつが『ガルシアの首』持って来いとか言うからこんな事にι(`ロ´)ノムキー」と復讐になるわけですけど、

全部お前のせいだよ!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ っていうw

いや、もちろんベニーもそれは分かっていて、それでもやりきれない思いを誰かにぶつけずにはいられなかったって事だと思うんですけどね。(あれ? 違うのかな?)
つまり、彼はラストで死に場所を求めて、大地主の屋敷に乗り込んだって事だと思います。

米国でコケて日本で当たった理由。

本作は、米国では大コケだったそうですが、日本では逆に大ヒットしたそうです。
理由は、激しいバイオレンスや墓荒らし(アッチは土葬だから)が問題になった事もあるようですが一番の理由は、作品全体の湿度が高さ(メローな感じっていうか)がドライなアメリカでは嫌われたのかもですねー。
逆に、日本ではその湿度の高さと主人公が負け犬という設定がハマったじゃないかと思います。

古い映画ですし好き嫌いの分かれる(であろう)映画なので、積極的にオススメは出来ませんが、個人的にはすごく見ごたえのある面白い映画でしたよー!

 興味のある方は是非!!

 

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