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「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」(2016) 感想

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』ですよー!

GWを挟んでしまったので、公開から時間が経ってしまいましたがやっと劇場で観てきましたー!

今回は上映中の作品でもあるので、ネタバレは極力しないつもりですが、これからこの映画を観る予定の方は、極力先に映画を観てから読んでくださいねー。
いいですね? 注意はしましたよ?

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概要

「アイアンマン」からスタートし、マーベルの違うマンガのヒーローが一つの世界観のなかで共演する『マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)』13作目にして、「キャプテンアメリカ」シリーズ3作目。また、前作「アベンジャーズ /エイジ・オブ・ウルトロン」の続編でもある。
タイトルの「シビル・ウォー」は米国最後の内戦 南北戦争のことで、己の信じる『正義』を巡り、キャプテン・アメリカとアイアンマンが対立する。

原作はマーク・ミラー&スティーブ・マクニーブンによるコミックシリーズ『シビル・ウォー』 監督は前作『~ウィンター・ソルジャー』に引き続きルッソ兄弟が務める。

 

あらすじ

マーベルヒーローが集結した「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」から一年、
ヒーロー集団 アベンジャーズは平和を守るため世界中を飛び回り活躍するが、その人的及び物的被害の大きさから国連のの管理下に置かれ、無許可での活動を禁じる「ソコヴィア協定」への署名を求められる。

一般市民を危機にさらしてしまったことへの自責の念から、アイアンマンは協定に従うが、「自らの行動は自らの責任で持つべき」という持論のキャプテン・アメリカは反発。更にキャプテン・アメリカの親友 ウィンター・ソルジャーが協定式で爆弾テロを敢行し、その真相解明をめぐってアベンジャーズは対立してしまう。

 

感想

本当は公開してすぐに観に行きたかったんですが、GWは流石に映画館も混むんだろうなーと思っているうちに、すっかり出遅れてしまいましたが、やっと劇場に観に行っていましたよー。

「シビル・ウォー」というタイトル

もう、アチコチで説明されてるので今更ではありますが、「シビル・ウォー」というのは米国最後の内戦、南北戦争のことです。
本作では、この名前をアベンジャーズの2大TOP、キャプテン・アメリカとアイアンマンの対立に当てはめていて、アメリカの人はこのタイトルを聞いただけで「アベンジャーズ内紛の物語だな」と、ピンとくるらしいです。

とはいえ、キャップ(キャプテン・アメリカ)もトニー・スターク(アイアンマン)も「世界の平和を守る」という目的は一緒で、その在り方の違いで揉めるわけですね。
つまり本作は「正義vs悪」の物語ではなく「正義vs正義」のイデオロギー対決の物語なわけです。

悪役がいない辛さ

本作は今までのマーベル作品とは違って悪役と呼べるキャラクターがいません。
いや、まったくいない訳ではないんですよ?
例えば『~ウィンター・ソルジャー』で、S.H.I.E.L.Dの任務中には、キャプテンの優秀な片腕的存在だったものの、S.T.R.I.K.E.チームがキャプテンを襲撃した際には、何の躊躇もなく襲いかかったブロック・ラムロウは、本作でクロスボーンズとしてテロを敢行。結果このテロが「ソコヴィア協定」への引き金となっていきます。

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しかしながら、上記のように本作のメインはイデオロギー対決なので、この協定に賛成するアイアンマンチームと、反対するキャップチームの対決がメインになってるんですね。どちらの言い分も間違ってはいないだけに、本作は観ている間ずっとモヤモヤせざるを得ないんですよ。

バッキーを巡る三角関係

本作では、イデオロギー対決とは別に、ウィンター・ソルジャーことバッキー、キャップ、アイアンマンの三角関係というストーリー上の柱があります。

バッキーは「キャプテン・アメリカシリーズ」一作目ではキャップを助ける親友として、二作目では秘密結社ヒドラに改造&洗脳された『ウィンター・ソルジャー』として敵対している、唯一のキャップと『同世代の親友』(二人共冷凍保存されて現代に蘇ってる)です。

バッキーを助けたいキャップと、ある理由からバッキーを憎むアイアンマン。
これはキャップ目線で見ると、過去の親友と現在の友人やチームへの想いの板挟み状態なんですねー。

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「バッキーは友達だから」とキャップが言えば「じゃぁ俺は友達じゃないのかよ」と怒るアイアンマン。
なんかこう、急にモテ期がやってきた非モテ童貞主人公のハーレムアニメかー(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ。っていうねw

とまれ、この二つの理由が複雑に絡み合ってストーリーが進むのが本作の魅力でもあるんですねが。

ルーキーの登場に救われる

とまぁ、こんな感じで陰々滅々と進む物語に、観ているこちらも気持ちは重くなるばかりなんですが、そんな本作に『軽さ』を与えてくれるのが二人のルーキー、「アントマン」と「スパイダーマン」です。(ブラックパンサーは一回置いておいてw)

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アントマン」は、MCU12作目の主人公として登場し、その中で本作への出演も仄めかされていたんですが、「スパイダーマン」は過去5本の映画が作られているものの、MCU版には初登場。

本作の中でスパイダーマンはまだ能力に目覚めたばかりの少年で、スーツもアイアンマンことトニー・スタークが作ってあげるんですね。
あと、これまでずっとお婆ちゃんだった育ての親、メイおばさんが本作ではすっかり若返ってます。

この“新生“スパイダーマンことピーター・パーカーを演じるのは、若手俳優のトム・ホランド
“初代“のトビー・マグワイア、2代目(アメージング・スパイダーマン)のアンドリュー・ガーフィルドを足して2で割ったような感じでした。
冴えない童貞感を持ちながらも戦闘中には軽口を叩く、多分歴代の中でも『原作』(僕は原作を読んでないのでよく分からないんですが)に一番近い雰囲気に仕上がってるのかな?

そんな彼らが、キャップチーム(アントマン)とアイアンマンチーム(スパイダーマン)にそれぞれ分かれて参戦。
実質、アベンジャーズとしがらみのない2人のお陰で、一気に『お祭り感』が出て、随分救われたんじゃないでしょうか。

もはや『一本の映画』としては語れない

上記のように、MCUのシリーズとしては13作目、『キャプテン・アメリカ』シリーズとしても3作目なので、この一本だけ観ても内容は理解できないし、だからといって13本観るのはさすがに厳しい。
アメコミ原作に限らずですが、『一見さんお断り』になっていくのは、長く続くシリーズものの宿命なんですよねー。
本作も、今後に続いていく通過点としての一作なので、この映画単体で面白いかどうかは判断できないと思います。

続きものの一作として観れば、前作「~エイジ・オブ・ウルトロン」より重く暗い物語ですが、ツッコミどころは少ない良作なんじゃないかなって思いました。

興味のある方は是非!!