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「マダガスカル」(2005) 感想

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、数々のヒット作で知られるドリームワークス・アニメーションの作品『マダガスカル』ですよー!

僕が観たドリームワークスのアニメとしては『カンフーパンダ』『ヒックとドラゴン』シリーズに続き、3タイトル目になります。

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/81Xf1EYQ3-L._SL1441_.jpg画像出典元URL:https://www.amazon.co.jp/

あらすじと概要

広大な自然に憧れ、ニューヨークの動物園から逃げ出したシマウマのマーティー(声:クリスロック/柳沢慎吾)と、彼を追って連れ戻そうとした親友のライオン アレックス(声:ベン・スティラー/玉木宏)、カバのグロリア(声:ジェイダ・ピンケット=スミス/高島礼子)、キリンのメルマン(声:デヴィッド・シュワイマー/岡田 義徳)。

当然ニューヨークの街は大騒ぎ、彼らはアフリカ・ケニアの自然に送り返されることが決まる。
そのアフリカ行きの船旅の途中、ある事件から四頭はアフリカではなく、マダガスカルに漂着してしまう。

監督はエリック・ダーネル、トム・マクグラス
続編2本+主役を変えたスピンオフ作品も公開されている。

 

感想

上記の通り、僕がこれまでに観たドリームワークスのアニメは、『ヒックとドラゴン1・2』『カンフーパンダ1・2』の2シリーズ。
両シリーズとも映像・ストーリー共に素晴らしく、さらに最初の作品より続編の方がより作品世界を掘り下げて面白くなってたので、両作に負けない人気シリーズで続編やスピンオフ作品も登場している本作もかなり期待しつつレンタルしてきました。

で、観た感想ですが、正直モヤモヤしてしまいました。

映像

まず映像なんですが、さすがはドリームワークスブランド。
2005年作品ということもあって、CGの質感なんかは技術的にも発展途上な感じでしたが、彼ら四頭の動物園の中や、ニューヨークの街でのアニメキャラ的な動きと、マダガスカルに漂着して野生の姿を取り戻した動物本来の動きへのグラデーションや、バランスは素晴らしかったですねー。

ライオンのアレックスが野生に戻る瞬間を瞳の変化で観せる工夫とかも、怖くなりすぎないように、ファミリー向けコメディー映画としてギリギリのバランスで表現されてましたしね。

ストーリー

ただ、ストーリー的には、かなり消化不良な感じがしました。

本作のメインは自然に憧れるシマウマのマーティーと、動物園の暮らしに満足しているライオン アレックスで、カバのグロリアとキリンのメルマンはあくまで二頭のフォロー役といった立ち位置。

動物園の中では親友だった二頭が、いざ自然の世界では捕食、被食関係になってしまうという、かなり難しい部分に踏み込んでいるわけですね。
草食動物のマーティー、グロリア、メルマンにとって、マダガスカルは理想的な環境ですが、そんな中、肉食動物のアレックスだけは食べ物がなくて飢えてしまいます。

生きるためには、マーティーかキツネザルたちを食べるしかない状況。
もちろんマダガスカルには、ほかの動物や鳥だっているんでしょうが、ここは対象を絞ることでアレックス自身が彼ら草食動物を捕食しないと生きられないことを表してるんだと思います。

もうこれ、アレックスが食べるか死ぬかの、どうにもできない袋小路的な展開なんですが、そこでの本作での解決法が「え、それでいいんだ(゚д゚)」っていう。

なし崩し的にハッピーエンドっぽくなってますが、何の解決にもなってないし、むしろそれまでのアレックスの葛藤とか諸々どーーーでもよくなっちゃう。真面目に観てたこっちがバカみたいって思っちゃうような、あまりにも安易なオチをドヤ顔で突きつけられるわけですよ。

マリーアントワネットか! っていうね。

ファミリームービーだし、この辺が落としどころなのかなー? うーん……。
そもそも、アレックスが動物園で食べてるのは牛肉だしなー。うーん……。

物語のテーマというか主軸はそこじゃないのかもですが、捕食・被食関係という流れを物語に持ち込んだ以上、この問題に関してはそれなりの回答を提示しないのは何だか不誠実な気がしました。

もっと言うと、本作を通して四頭に何か成長や変化があるわけでもなく、なので余計にモヤモヤしてしまうんですよねー。
もしかしたら、続編で何らかの成長や進展があるのかもですが。

そんなわけで、僕には合わなかった本作ですが、ファミリームービーとしてはとても面白く出来ていると思いますよー。

興味のある方は是非!