今日観た映画の感想

映画館やDVDで観た映画の感想をお届け

「殺し屋チャーリーと6人の悪党」(2015) 感想

 ぷらすです。

今回ご紹介するのは、米・豪合作のブラック・コメディー『殺し屋チャーリーと6人の悪党』ですよー!

みんな大好きサイモン・ペッグ主演ということで、気にはなってたんですが、あまり評判が良くなかったので観るのを躊躇していた作品でした。
が、今回思い切ってレンタルしてみましたよー!

 

http://image.eiga.k-img.com/images/movie/82064/poster2.jpg?1430448017
画像出典元URL:http://eiga.com/

概要とあらすじ

2014年制作の米・豪合作映画。

“便利屋“のチャーリー・ウルフを中心に、男女6人の思惑が絡み合う様子を時間軸を入れ替えて観せるブラック・コメディー作品。

海沿いの町イーグルズ・ネスト。その街でバーを営む暴力夫ジャック(カラン・マルヴェイ)は、妻アリス(アリシー・ブラガ)の浮気に激怒。
知り合いの“便利屋“チャーリー・ウルフ(サイモン・ペッグ)にアリス殺害を依頼する。
一方、ジャックの妹ルーシー(テリーサ・パーマー)とその夫で歯科医のネイサン(サリバン・ステイプルトン)は、ネイサンがギャンブルで作った多額の借金を前に頭を抱えていた。
そこで、兄嫁であるアリスをルーシーに見せかけて殺害し、ルーシーに掛けた生命保険で借金を帳消しにする保険金詐欺を計画していたのだった。

監督はオーストラリア出身のクリフ・ステンダーズ。
原題はKill Me Three Times

 

感想

本作の主役、チャーリー・ウルフを演じるサイモン・ペッグは、盟友エドガー・ライトニック・フロストと組んで作ったスリー・フレーバー・コルネット三部作(「ショーン・オブ・ザ・デッド」「ホット・ファズ  俺たちスーパーポリスメン!」「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!」)で主演と脚本を務め、「ミッション・イン・ポッシブル」「スタートレック」シリーズ、また「スターウォーズ/フォースの覚醒」などの超大作でもコメディーリリーフとして活躍する僕の大好きな俳優。

そんな彼の主演作ということで、超気になってはいたものの、ネットレビューではあまり評判が良くなかったので、観るのを躊躇していた作品なんですね。

でも、今回TSUTAYAをウロウロしてたらパッケージを見つけてしまい、これも何かの縁だと、思い切ってレンタルしてみました。

気軽に観るには丁度いい「普通」の映画

映画冒頭、サイモン・ペッグ演じるチャーリーの独白と美しい海から物語が始まります。で、実はこの冒頭のアバン部分がラストシーンに繋がっていて、その後、時間軸と視点を入れ替えながら一見バラバラに思えた登場人物たちが実は全員繋がり、次第に物語の全容が分かってくるという、初期タランティーノっぽい構成の映画です。

正直、今頃それ!? と思わなくもない構成ですが、音楽の使い方やストーリーの構成もちょっとタランティーノ感を出そうとしてるっぽかったので、もしかしたら意識的にタランティーノのパロディをやろうとしてたのかな? なんて思ったり。(多分違う)

基本的に登場するメインキャラはチャーリーを入れて7人しかいないので、人間関係の方は至ってシンプル。観ていて混乱することはありません。
時間もほぼ90分と気軽に観るには丁度いい時間でしたよ。

サイモン・ペッグの可笑しみで観せるドタバタコメディー

とはいえ、ストーリー的にも映像的にも特に斬新さはなく(そこはかとないオシャレ感はありましたが)、後半の“ある“ネタばらしも「あー、なるほどねー」とは思ったけど、どんでん返しと言うほどでもなく、ぶっちゃけ、凄くつまらない訳ではないけど凄く面白いって程でもない「うん、普通だね」っていう映画でした。
そつなくまとめてるっていう感じ。

ただ、主演のサイモン・ペッグ演じるチャーリー・ウルフのイマイチ感は良かったですよ。非情なアウトロー気取りのチャーリーの、でも、何をやってもキマらない間の抜けた感じと、サイモン・ペッグのコメディー演技が上手くハマっってるなーと。

盟友エドガー・ライトニック・フロストとトリオを組んだ「スリー・フレーバー・コルネット三部作」では主演を務めているものの、どっちかというと笑いはニック・フロストがメインで、サイモン・ペッグの方は狂言回しというかサポート的な役割が多く、「ミッション・イン・ポッシブル」「スタートレック」でも、主演をサポートするコメディーリリーフというポジション。

そんな脇でこそ光るサイモン・ペッグが主役を張る座りの悪さが、そのままチャーリー・ウルフという男のキャラクターに反映されてる感じがしました。

邦題とキャッチコピー

で、本作についてやっぱ一応触れておかないといけないのが、本作の邦題とキャッチコピーですかね。
まぁ、原題の「Kill Me Three Times」も直訳すると「私を三回殺して」になっちゃうので、意味がわからないから仕方ないのかな? とは思うものの、結構あからさまに「龍三と七人の子分たち」にパク……乗っかっちゃってますよねw(ちなみに両作の公開は1ヶ月違い)

あと、パッケージに書かれてる「注意! この中で生き残るのは2名です」っていうキャッチコピーも、これ、キャッチコピーじゃなくてネタバレですからー! っていうね。

さらに登場人物の写真の脇に「愚直、魔性、暴力、尻軽、悪徳、卑劣」と、ご丁寧にそれぞれのプロフィールが書かれてる親切設計。

うん…なんていうか、宣伝部の人たちの苦労が忍ばれますね。

まぁ、日本ではあまり知名度のないサイモン・ペッグ主演なので、色々工夫しなくちゃ見てもらえないってのは分からいじゃないですけど、このパッケージとタイトルがミスリードになっちゃってる感じもしなくもないかなーと。

ネタバレになっちゃうので書けませんけども。

ともあれ、内容的にも時間的にも、気軽に見ることのできる、ちょっとブラックな犯罪ドタバタコメディーですし、観ている間は退屈せずに「普通に楽しめる」小作品です。サイモン・ペッグファンの人なら楽しめるのかな??

興味のある方は是非!