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「SPY/スパイ」(2015/日本劇場未公開) 感想

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、前々回感想を書いた「ゴーストバスターズ」のポール・フェイグ監督と主演女優の一人メリッサ・マッカーシーがタッグを組んだスパイコメディー、その名も『SPY/スパイ』ですよー!

残念ながら日本では劇場未公開のDVDスルーだった本作ですが、かなり面白い映画でしたー!

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/91-AyZES50L._SL1500_.jpg画像出典元URL:http://www.amazon.co.jp

あらすじと概要

本国アメリカでは2015年に公開されたスパイコメディーアクション映画。
現在公開中の「ゴーストバスターズ」で主役の一人を演じているメリッサ・マッカーシーと、ポール・フェイグ監督がタッグを組んでいる。

CIAの腕利きエージェント ブラッドリー・ファイン(ジュード・ロウ)と、彼のサポートをしている内勤エージェントのスーザン・クーパー(メリッサ・マッカーシー)は、スーツケース型核爆弾の行方を追っていた。

しかし、ファインはうっかりミスから、爆弾の隠し場所を知る唯一の男ティホミル・ボヤノフを撃ち殺す。

そこで、爆弾の隠し場所を知っているかもしれないボヤノフの娘レイナ(ローズ・バーン)に近づくため、ファインは彼女の屋敷に潜入するも、レイナに殺害されてしまう。

ファインに対し密かに恋心を抱いていたスーザンは、ファインの意思を継ぎ、自ら核爆弾の調査に名乗りをあげる。

本作では、ジュード・ロウジェイソン・ステイサムなど、有名アクション俳優も登場し、コミカルな演技で映画に華を添えている。

 

感想

ラッパーの宇多丸師匠のラジオの「ゴーストバスターズ」評論の回で、メリッサ・マッカーシーとポール・フェイグ監督が組んだ映画の一本として紹介された本作。

今や、世界的アクション俳優として名を馳せた、あのジェイソン・ステイサムがコメディー映画に登場するというので、僕も早速レンタルしてきましたー。

主役は40代独身のイケてないポッチャリ女子

ポスターを観ると、ジュード・ロウジェイソン・ステイサムのバディーアクション映画を予想されるかもですが、本作の主人公は二人の真ん中にいる、ポッチャリした中年の女性。
彼女は現在公開中の「ゴーストバスターズ」でも、主役の一人を演じている、メリッサ・マッカーシーという米国では有名なコメディアンヌです。

ゴーストバスターズ」では、ほかのキャラクターが立ちすぎて、若干影が薄くなっていた彼女ですが、本作では主役としてバリバリの活躍を見せてくれます。

007風のOPに思わずニヤリ

まず、アバン(OP前のエピソード)で、いかにもスパイ然としたジュード・ロウ演じるファインとメリッサ・マッカーシー演じるサポーターのスーザンが、連携を取りながら任務を進めていく下りからスタート。

ところがスーザンの後ろでは、古い施設にネズミが出たりコウモリが飛び回ったりと大騒ぎ。ファインも、核爆弾の隠し場所を知っている唯一の男ティホミル・ボヤノフを追い詰めるも、花粉症の薬を飲み忘れてクシャミをした拍子にウッカリ、ボヤノフを撃ち殺してしまうんですよ。

ここまでのシークエンスで、本作がどんな映画なのか分かるように作ってるんですね。
その上で、いかにも“007風“のOPを入れる気の利いた演出に「お、この映画は面白くなるぞ」という期待が高まります。

また、途中でエージェント用の秘密道具を支給する場所でのやり取りも、いかにもな道具をたくさん出しつつ、スーザンに支給される秘密道具で笑いを取っていくのも面白かったですねー。

見た目はイケてない内勤エージェントでも実は……

メリッサ・マッカーシーが演じるスーザンは見ての通りポッチャリ体型で40歳独身。
スーザンの友人ナンシー(ミランダ・ハート)は痩せているけどノッポでやっぱり美人とは言い難い、日本で言うとハリセンボンのような二人です。

で、彼女は現場で活躍する花形エージェントを、地下のCIA本部から無線でサポートするという役職の内勤エージェントという、イケてない女子です。

ところが、実はこのスーザン、本当は身体能力も情報処理や判断能力も一級の凄腕エージェントなんですね。

本作は、そんなイケてないスーザンがファインの死をきっかけに現場に出向き、事件の真相に迫る活躍を見せる、「みんなから小バカにされてる負け組女子が勝ち組どもを打ち負かす」というシンプルだけど痛快なサクセスストーリーなのです。

現場に出るスーザンをサポートするのは親友のナンシーなんですが、ナンシー役のミランダ・ハートがいい味をだしていて、メリッサ・マッカーシーの掛け合いも面白いんですよね。特に、カジノに潜入するシーンで、ナンシーがとるある行動は爆笑でしたw

あと、敵の女ヒットマンとスーザンのキッチンでの対決は、ちょっぴりジャッキー映画っぽくて思わずニヤニヤしてしまいましたよ。

ステイサムはいつものステイサムなのに

本作で主役のメリッサ・マッカーシー同様光っていたのが、みんな大好きジェイソン・ステイサム

彼はある出来事から、CIAを辞めて親友ファインの敵を取るために単独調査に乗り出すという、実に漢気溢れるいつも通りのステイサムなんですが、ドジばかりでまったく使えないだけでなく、何かとスーザンの調査の邪魔ばかりする『自分は有能だと思ってるけど実は使えない奴』という役どころ。

話し方も動きもいつもの格好良いステイサムのままなのに、やる事成すことドジを踏みまくるというのが最高でしたw

シンプルなストーリーだけど面白い

前述したように、本作は『イケてない女子のサクセスストーリー』というとてもシンプルなストーリーです。
でも、アクションやコメディーのシーンも満載だし全体のテンポもいい。
さらには、スパイ映画の細かいパロディーもセンスよく差し込まれ、何より観後感もスッキリしていて、とても楽しい映画でした。

日本では未公開でしたが、『ゴーストバスターズ』がヒットしメリッサ・マッカーシーの名前が売れたことで、もしかしたら本作の続編なんて話も出るかもしれませんね。

興味のある方は是非!!