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全てはここから始まった「トイ・ストーリー&トイ・ストーリー2」(1996/2000)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、ディズニーピクサー初の劇場用長編アニメ『トイ・ストーリー』とその続編『トイ・ストーリー2』ですよー!

「そういえば『トイ・ストーリー3』ってまだ観てないなー。3を観る前に前2作をおさらいしておこう」と思って観始めたわけですが、実は2も未鑑賞だったことが発覚。
さらに1の内容も随分内容を忘れてたので、とても新鮮な気持ちで観ることができましたよーw

 

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あらすじと概要

トイ・ストーリー
カウボーイ人形のウッディはアンディ少年の大のお気に入り。だがそれも誕生日プレゼントでアクション人形バズ・ライトイヤーを手にするまでの事だった。NO.1の座を奪われたウッディは何とかバズをこらしめようとするが、バズはバズで自分が本物のスペース・レンジャーだと思い込んでいる有り様。そんな二人がふとしたいざこざから外の世界に飛び出してしまう。なんとか我が家へ帰還しようとする二人だが、なんとアンディの隣に住む悪ガキのシドに捕まってしまった……。(allcinema ONLINEより引用)

トイ・ストーリー

フルCGで描かれた、人気ディズニーアニメの続編。カウボーイ人形のウッディを主人公に、オモチャたちの世界を躍動感一杯に描く。前作を上回るディテールの凝った映像は必見。声の出演にトム・ハンクス。ある日、ウッディがオモチャ屋のアルにさらわれてしまう。ビンテージ品としての価値に目を付けたアルは、彼を博物館へ売りつけようと奔走。ウッディの友人であるバズたちは、彼を助けるためアルの行方を追う。(allcinema ONLINE より引用)

 

感想

全てはここから始まった

トイ・ストーリー』はご存知ピクサーの代表作であり、また米国で1995年に公開された劇場長編アニメーションとしては、初のフルCG作品です。
そして、本作の大ヒットによりピクサーは注目され、現在に続く一大アニメーションスタジオになっていったわけですねー。

当時のCG技術はまだまだ過渡期で、1993年公開の『ジュラシック・パーク』が世界中に衝撃を与えたとはいえ、まだアニメーションはセル画で手書きが当たり前の時代。そんな時代に彗星のごとく登場した『トイ・ストーリー』の大ヒットで、フルCGアニメーション時代の幕が開いたんですよね。

トーリー重視の姿勢

とはいえ、当時としては革新的だった映像もCGアニメに慣れた今の視点で観れば、まだまだ「CG感」ありありで、アニメの完成度として観れば手書きアニメの方が上って感じに思えるんですが、それでも「トイ・ストーリー」が世界中に衝撃を与えた要因は、なんと言っても徹底的に作りこんだストーリーにあると思います。

骨格はシンプルながら普遍的なテーマを盛り込み、その上でスタッフ全員でアイデアを出し合いながらストーリーをブラッシュアップしていくことで、キャラクターや世界観に実在感や物語内リアリティーが出ているし、それまでの子供向けな漂白された笑いだけでなく、ほんのりブラックな要素も入れ込むことで、大人の鑑賞にも耐える強度を持った作品に仕立て上げたんですね。

それが誰も見たことのない映像、ディズニーに象徴される伝統的なカトゥーンアニメの間や動きと合わせて、ピクサー独自のアニメーションになって行ったんだと思います。

あれ? こんなヤツだっけ!?

で、久しぶりに「トイ・ストーリー」を観てまず驚いたのが、主人公ウッディの性格。「あれ、お前そんなヤツだっけ!?」って思いましたねーww

アンディーの一番のお気に入りで、他のオモチャたちのリーダー的存在だったウッディが、新入りのアクションフィギアのバズに嫉妬してある行動に出るわけですが、主人公の行動としては「えーー!」って感じでした。
なんて言うか、超人間臭いなお前。そして器ちっちゃいなーっていうww

まぁ、ほんの出来心だったとはいえ、偶然が重なって大事件に発展したことで、仲間たちの信用は失うわ隣の悪ガキ シドに捕まるわとそれ相応の罰も受けてるし、試練を経て成長するっていう物語だから仕方ないのかもですが。

でもメイキングを観てみると、初期のウッディ案ではもっともっと嫌なヤツだったみたいなので、それでも良くはなってるんですよね。初期の設定のまま進まなくてほんと良かったw
そしてバズに嫉妬するウッディの様子は、子供よりむしろ大人の方が観ていてギクっとなるかもって思いました。
多かれ少なかれ、大人なら誰でも似たような感情を覚えた事があると思うんですよね。

あと、子供が超リアル。
子供向きのアニメに出てくる子供ってありえないくらい良い子じゃないですか。
「大人たちがこうあって欲しいと思う子供像」っていうか。

でも、本作のアンディーもシドも、二人の妹もそれぞれ、無邪気な子供だからこその残酷さをリアルに描いていて、「あーそうそう、子供ってこうだよねー」っていう感じ。

多分アンディよりシドの方がお兄ちゃん? な分、やってる事の酷さはアレですけど、でも「男の子」を経験した大人たちなら、過去の自分を思い返してしまうんじゃないかと思いました。

この辺の描写も「大人が子供に見せたいアニメ」の型にハメた作品にはしないぞっていう監督ジョン・ラセター他スタッフたちの心意気が見えます。
っていうか、ピクサーの人たち自身が子供のままなのかもですがw

だから、物語上悪役のシドも、決して「悪者」には描いていないですしね。

そして続編へ

対して続編の『トイ・ストーリー2』では、アルという明確な『悪者』が登場します。
ビンテージオモチャを高値で売りさばく、おもちゃ屋の店主。
偶然コイツに見つかってしまったウッディがさらわれて、自分の過去と仲間を見つけるというストーリー。

前作でウッディは成長しているしバズとも絆が出来上がっているわけですが、この作品では持ち主(=友達)である子供たちの成長に取り残されるオモチャの不安を描いています。

実はテレビで人気だった人形劇の主人公で、超プレミア人形だったウッディ。
アルに誘拐されて何とかアンディの元に戻ろうとしますが、同じ人形劇のキャラクター プロスペクターに「成長した子供はお前を捨てる」という言葉に心が揺れるんですね。

そして本作のヒロイン ジェシーはまさに成長した子供に捨てられたトラウマを持つオモチャでもあり、子供の成長は彼らオモチャにとっての深刻な問題でもあるんですよね。
そしてこのテーマは、まだ観てないけど続編「トイ・ストーリー3」の伏線にもなってるんですよね多分。

ピクサー劇場用長編アニメ「バグズ・ライフ」を挟んで製作された本作は、映像的にも驚くほどの進歩をしています。
ピクサーは一作ごとに、「質感」の表現にチャレンジをしていて、この作品では前作以上にウッディーたちオモチャの質感や、草や葉っぱ、アスファルトなどの質感がリアルになっているし、劇中白黒テレビに映る人形劇は何も知らないで観たら、実写だと思うくらいリアルでしたねー。

一方で、ストーリーの方は前作に比べると若干あっさりした印象でした。
構成上仕方ないとはいえ、バズとウッディの絡みが少なかったり、ほかの登場キャラの活躍が少なかったり、そもそもウッディパートとバズ(と仲間たち)パートがバラバラに進むので、前作で感じた「バディ感」が薄れちゃってるのが原因なんじゃないかと思いました。

とはいえ、もちろん一定以上の面白さはあって、前作と比較すればって話ですけどね。

さて、次はいよいよ「トイ・ストーリー3」を観ますよー!
って、今更かよ! って話ですけどもw

そして、久しぶりに観た「トイ・ストーリー」と実は初見だった「トイ・ストーリー2」はやっぱり面白かったし、ピクサー作品の根幹に触れたような気がしました。

興味のある方は是非!!

 

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