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あの西部劇の名作を現代的にアレンジ「マグニフィセント・セブン」(2017)

 ぷらすです。

今回ご紹介するのは、西部劇の名作『荒野の七人』のリメイク作品『マグニフィセント・セブン』ですよー!

公開時かなり評判が良かったのでずっと気になっていたんですが、レンタルが始まってたので早速観てみましたー!

で、まだレンタルの始まったばかりの作品なので、出来るだけ重大なネタバレはしないように気をつけますが、これから観る予定の方は映画を観てから、この感想を読んでくださいねー!

いいですね? 注意しましたよ?

 

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あらすじと概要

黒澤明の傑作『七人の侍』と同作を西部劇としてリメイクした『荒野の七人』を原案にした西部劇。冷酷非道な悪に支配された町の住人から彼を倒してほしいと雇われた、賞金稼ぎやギャンブラーといったアウトロー7人の活躍を追う。メガホンを取るのは、『サウスポー』などのアントワーン・フークア。『トレーニング デイ』『イコライザー』でフークア監督とタッグを組んだデンゼル・ワシントンクリス・プラットイーサン・ホークイ・ビョンホンらが結集する。熱いストーリーと迫力のアクションに注目。

トーリー:悪漢バーソロミュー・ボーグ(ピーター・サースガード)によって牛耳られ、絶望を感じながら生きているローズ・クリークの町の人々。住民の一人であるエマ・カレン(ヘイリー・ベネット)は、賞金稼ぎのサム(デンゼル・ワシントン)、ギャンブラーのジョシュ(クリス・プラット)、流れ者、拳銃の達人といった7人の男を雇って、バーソロミューの手から町を救い出すように頼む。金のためと割り切って戦いに身を投じるサムやジョシュだったが……。(シネマトゥディより引用)

 

感想

現代的アレンジ

本作は一応「荒野の七人」のリメイク作品という位置づけではありますが、内容的にもキャラクター的にもかなり変更されています。(ちなみに、僕は「荒野の七人」テレビとかで観ているハズなんですが、なんせかなり子供の頃に観ていたので、内容は殆ど覚えてません。なのでこれはネットで調べた情報)

「荒野の~」では仲間にルーキーがいたり、村人や子供達との交流などが描かれているらしいんですが、本作ではその辺はバッサリ切り落とし、それぞれプロ中のプロが自分たちの技や特技を活かして悪に立ち向かうという設定に変わっているし、「荒野の~」のメンバーが白人ばかりだったのに対し、本作では主演のデンゼル・ワシントンを始め、多種多様な人種でメンバーが構成されているのも特徴です。

また「荒野の~」ではそれほど重要視されていなかった、戦いのロジックみたいなものがしっかり描かれていて、そこにメンバーそれぞれの特徴を生かしたアクションづくりになっているので、アクションシーンなどは見やすく分かりやすいです。

ざっくり内容紹介

ローズ・クリークの金山採掘の権利を持つ資本家のバーソロミュー・ボーグは、ローズ・クリークの町を手に入れるため、保安官を買収、用心棒も雇って、彼に抗議した町人を見せしめに殺したりとやりたい放題。

そんなボーグに夫を殺されたエマ・カレン(ヘイリー・ベネット)は、ボーグへの復讐と町を取り戻して欲しいと賞金稼ぎのサム・チザム(デンゼル・ワシントン)に依頼。

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画像出典元URL:http://eiga.com /男前なエマ姐さん(ヘイリー・ベネット)

最初は乗り気ではなかったサムでしたが、相手がボーグと知って依頼を引き受け、道すがら6人の仲間をスカウトし、町の男集とともにボーグ率いる軍団と戦う。というストーリー。

で、このボーグっていうのが、今時珍しいくらい分かりやすく悪い奴でして。
映画冒頭で描かれるボーグの悪逆非道な行動に「コイツぶっ殺すしかねーι(`ロ´)ノムキー」って観る側に思わせる演出は、西部劇としてはテンプレ的ではあるものの非常にスマートだと思いましたねー。

そして、ボーグに夫を殺されたエマが町を守るために用心棒探しで出会った凄腕の賞金稼ぎで元軍人のサム・チザムを始めとしたメンバーが徐々に集まっていく様子、ボーグとの決戦にむけ、町の男集&金山で奴隷扱いだった男集と共に大軍勢を相手に戦う準備をするシーンにはワクワクしてしまいます。

7人のメンバー

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そして、そんなサムの呼びかけで集まったメンバーが上の写真。

左から順に紹介していくと、

ジャック・ホーン(ヴィンセント・ドノフリオ

山中で狩猟をしながら暮らす怪力の山男です。
ネイティブアメリカンのクロウ族を300人殺した実績があり、ガンマンからも恐れられる伝説の男。一方で信心深さもあるようです。

レッドハーベスト(マーティン・センズメアー)

ネイティブ・アメリカンコマンチ族の若者。旅の途中でたまたまメンバーに出会って合流します。長老から「お前の道は違う」と言われ、以降ぼっちで行動してたんですが、サムと一緒に鹿のレバーを食べて仲間になるんですね。

バスケス(マヌエル・ガルシア・ルルフォ)

メキシコ人の強盗で500ドルの賞金。たまたまサムに見つかり、見逃す代わりに仲間になることを強要されて仲間入りします。陽気で気のいいヤツ。

グッドナイト・ロビショー(イーサン・ホーク

南北戦争では南軍の凄腕スナイパーとして恐れられたものの、PTSDになって銃が撃てなくなってます。サムとは旧知の仲で、相棒のビリーと放浪生活中にスカウトされて仲間入りします。

サム・チザム(デンゼル・ワシントン

表向きは委任保安官、裏の顔は冷徹な賞金稼ぎ。ある事情からボーグと因縁があり、エマの誘いを受けます。メンバーの作戦参謀にしてリーダー。

ジョシュ・ファラデー(クリス・プラット

さすらいのイカサマギャンブラーで凄腕のガンマン。酒好き女好きでいい加減で陽気な性格ですが、いざという時は頼りになる男です。
ギャンブルに負けて取られた馬の代金をサムに肩代わりしてもらう代わりにメンバーに加わります。

ビリー・ロックス(イ・ビョンホン

中国から移民として渡ってきた細身の東洋人で、子供の頃から差別を受け、身を守るためにナイフ術と銃の扱いを覚え、いつしかアウトローに。
兵士から賞金稼ぎにジョブチェンジしたグッドナイトに見初められ、以来コンビを組んで放浪の旅を続けていましたが、グッドナイトと共にメンバーになります。

と、こんな感じ。

それぞれ非常に特徴的なキャラクターで役割も違うので、観ていて誰が誰だか分からなくなるってことはないし、全員が何らかの理由で差別的な扱いを受けているんですよね。
サム、ビリー、バスケス・レッドはそれぞれ人種が違うし、ジョシュは白人だけどアイリッシュ系なので当時は差別対象だったわけです。
ジャックはインディアン狩りで活躍したものの、南北戦争後は山でぼっち生活だし。
で、唯一白人のグッドナイトはPTSDポンコツになってるっていうね。

そうしたはみ出し者たちが、悪漢から弱き人々を守るために命を賭して戦うという物語なのです。

ただ、サムはともかく他のメンバーがこの戦いに参加する動機がどうもピンと来ないんですよね。

「死に場所を探している」っていうのも理屈としては分かるものの、心情的に同調しづらいというか。

レッドなんか、鹿の生レバーを食べただけで何が通じ合ったのか仲間に加わるので、なんで!? ってなります。

テンポをよく悪漢との戦いの部分を観せたいというのも、それ以外の不要なシーンを削っているのも意図としては分かるんですが、もう少しそれぞれの背景が見えてこないと、感情移入しずらいなーって思いました。

この当時に黒人で北軍上がりのサムと白人で南軍あがりのグッドナイトが、どういう経緯で仲良くなったのかとか、バスケスやジョシュがなぜそこまで命懸けで戦えるのかとかの理由が分からないので、肝心の戦いのシーンもイマイチ乗れないんですよねー。

あと、それ以前から何となく匂わせてはいるものの、クライマックスのサムが過去を明かすシーンでは、「結局お前の私恨じゃねーか!」って思っちゃって、終わったあとも何かモヤモヤしてしまいました。

メンバーそれぞれに、ボーグとの戦いに命を懸けるに足るだけの明確な理由が提示されば、別に気にならなかったんでしょうけども。

 

アクションはカッコイイし、好きなシーンもあるし、全体的には面白かっただけに、そうした物語上の説明不足な部分が何かもったいないなーって思いました。

そういう意味で個人的には乗り切れなかった作品でしたが、西部劇やガンアクション好きな人なら面白いかもしれませんねー。

興味のある方は是非!

 

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