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映画を見ながら一緒に名前を連呼したくなる!「バーフバリ 伝説誕生」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、以前当ブログでもご紹介したインド映画「マッキー」の S・S・ラージャマウリ監督が描く英雄譚『バーフバリ 伝説誕生』ですよー!

いまや世界を席巻する“ボリウッド映画”の勢いそのままに描かれる一大叙事詩? です!

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あらすじと概要

『マッキー』などのS・S・ラージャマウリが監督を務め、伝説の戦士バーフバリの宿命を映したインド発のアクション。祖父、父、そして息子の3代に続く因縁の戦いを活写する。インドを中心に活躍しているプラバースやタマンナーをはじめ、『インディラ』などのナーサル、『チェンナイ・エクスプレス ~愛と勇気のヒーロー参上~』などのサティヤーラージらが出演。壮大なスケールで描かれるストーリーに興奮する。

ストーリー:多数の兵士が、赤児を胸に抱いた老女を滝へと追い詰める。彼女は自分の命と引き換えに、その小さな命を救おうとする。村人に助けられて一命を取り留めた赤ん坊はシヴドゥと名付けられ、たくましい青年へと成長する。滝の上の世界に憧れを抱いた彼はある日、美貌の女性戦士アヴァンティカと運命の出会いを果たす。(シネマトゥディより引用)

 

感想

ド級のスケールで描くインド版「300」

本作は、ハエに転生した主人公が恋敵から恋人を守るというインド映画「マッキー」のS・S・ラージャマウリ監督の最新作。

陰謀によって王家を追われた赤ん坊が成長し、色々あって父親の敵である現国王に復讐し、圧政から国民を開放するという物語だと思います。多分。
なぜ“多分”かというと、この映画まだ前後編の前編だから。

古代インドの神話的叙事詩マハーバーラタ」にインスピレーションを受けたラージャマウリ監督が、インドの古代都市マヒシュマティを舞台に作り上げたという本作は、赤ん坊を抱いた老女が兵士たちに追われるシーンからスタート。

ついに追い詰められた彼女は、隙を突いて追ってを殺してそのまま滝のそばにある川に入るんですが川は嵐で増水。このままでは赤ん坊もろとも溺れてしまうと悟り「神よ! この命はくれてやるがこの赤ん坊は見逃せ!」と叫びながら、赤ん坊を片手で天に掲げたまま川に飲み込まれるわけですよ!

もう、この冒頭でイキナリ心を鷲掴みです!

この赤ん坊っていうのが、クーデター? で父親を殺された王子なんですね。

で、翌日村人によって発見された赤ん坊は、子供のいない滝の下に住む村人の女が「この子は私の子にする! 邪魔する奴は殺す!」と言って、自分の子供として育てます。
しかし、シヴドゥと名付けられた少年は、とにかく滝の上が気になって仕方がないので、幼児の頃からひたすら滝の横の崖を登ろうとしては育ての母親を悩ませます。

そして時は過ぎ、すっかり逞しい青年になったシヴドゥは、滝から落ちてきた仮面に一目惚れ。
その仮面そっくりの天女? に導かれて、ついに崖を上りきったシヴドゥは天女そっくりな女戦士アヴァンティカ (タマンナー)に出会って、気づかれないようにコッソリ自分とお揃いの刺青を彫ったり、ストーキングしたりして女戦士と恋人になります。

 

何を言ってるか分からないと思いますが、本当にそうなんですってw

 

で、色々あってシヴドゥが自分の出生の秘密を知るまでで3時間という大長編なのです。前編だけで3時間ですよ!

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でも、CGバリバリでキメッキメのアクションシーンはザック・スナイダー監督の「300」ジェット・リーの「英雄」を彷彿とさせるルックだったし、歌、踊り、アクション全部盛りの足し算っぷりはまさにTHE・エンターテイメントって感じで、観ていて長い感じは全然しませんでしたねー!

鬼気迫るキャスト陣の演技

さらに、本作のキャスト陣もまた超イイんですよねー!
主役のシヴドゥ(バーフバリ)を演じるプラバースを始め、父親の従兄弟で暴君バラーラデーヴァ(ラーナー・ダッグバーティ)は筋肉モリモリのマッチョで、どちらも精悍な顔立ちだし、バラーラデーヴァに鎖で繋がれている妃デーヴァセーナ役のヌシュカ・シェッティの狂気じみた表情は、彼女が登場するだけで空気が変わる感じ。

マヒシュマティの武器工場長カッタッパ(サティヤラージ)はツルッパゲのお爺ちゃんですが超強く、色々な謎を含んだ人物。
クライマックスでのスライディング土下座本作一番の名シーンでしたねーw

そして、シヴァガミを演じるラムヤ・クリシュナは威厳たっぷり。

あと全員、目力が強い!

CGや舞台の派手さはもちろん凄いんですが、それだけじゃなく登場人物全員が熱量の高い演技をしているからこそ、観客は物語にのめり込めるんだと思いました。

親子三代に渡る大河ストーリー

とはいえ、この作品は登場キャラが多いうえに日本人から観るとちょっとそれぞれ見分けがつきづらくて混乱してしまうかも。
というわけで、相関図にするとこんな感じ。

 

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映画全体の構成はシンプルなので、そこまで混乱しないとは思いますが、先代のバーフバリと主人公が一人二役だったり、バラーラデーヴァ側は親子三代で登場するので最初のうちちょっと分かりづらいんですよね。

バラーラデーヴァの父親ビッジャラデーヴァ (ナーサル)は、初代国王の兄なんですが、ボンクラだったので国王になれず初代国王を憎んでいるんですね。

なので、自分の息子を何とか国王にしたいんですが、奥さんのシヴァガミは切れ者な上に公明正大な人なので、バラーラデーヴァとバーフバリ双方に平等にチャンスを与えるわけです。

で、結局優しくてカリスマ性抜群のバーフバリを国王に任命し、それが元でトラブルになって、映画冒頭のシーンに繋がる。っていう事のようです。

あとバラーラデーヴァの息子のボンクラ王子も登場しますが、コイツはあんまり物語に関わってないので気にしなくても大丈夫かな?w

真似したくなる!

つまり本作は、親子三代に渡る王家の家督争いと復讐劇という今まで何度となくモチーフになった、非常に分かりやすい物語です。
そんな今更感溢れるテーマを照れずに思いっきり(超展開満載で)描いているんですね。

ぶっちゃけ、物語自体目新しさはないし他のインド映画と比べて特別名作ってわけでもなく、映画的にアラが見えるシーンもあったりするんですが、やたらスケールの大きなのド迫力映像や、異常に熱量の高い展開に、どんどん引き込まれていくんですねー。

そして、民衆が主人公(と先代)に「バーフバリ!」コールをするシーンでは、思わず一緒に名前を叫びたくなる超熱い映画なのです。

その熱量の高さや勢いは、今のインド映画の勢いにそのまま通じているようにも感じました。後編も楽しみですよー!

興味のある方は是非!!!

 

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