ぷらすです。
今回ご紹介するのは、先日ご紹介したSF映画「ピッチブラック」の続編、ヴィン・ディーゼル主演の『リディック』ですよー!
一応、続編ではあるものの、前作とは大幅に作品のテイストが変わっててビックリしましたねー。
ちなみに、今回観たのは劇場版より15分長いディレクターズカット版でした。
画像出典元URL:http://eiga.com
あらすじと概要
『ピッチブラック』から5年後の設定で繰り広げられる壮大なギャラクシー・アドベンチャー。前作同様、汚名を着せられた脱獄囚リディックを演じるのはヴィン・ディーゼル。生き残りのジャック役はキース・デヴィットからアレクサ・ダヴァロスへバトンタッチされた。CGのみならず巨大なセットを作り上げ本物の質感にこだわり、『ロード・オブ・ザ・リング』や『スターウォーズ』シリーズを上回る170億という製作費を投入。
ストーリー:宇宙は今、ネクロモンガー軍団によって支配されつつあった。高額賞金首の脱獄囚リディック(ヴィン・ディーゼル)は、ネクロモンガーの独裁者が統治する惑星ヘリオンにたどり着く。(シネマトゥディより引用)
感想
「エイリアン」から「スターウォーズ」に!?
前作「ピッチブラック」は、目的地に航行中アクシデントから“ある”惑星に不時着。
生き残ったメンバーたちがその星の生物に襲われるという、「エイリアン」型SFホラーサスペンスで、主人公でヴィン・ディーゼル演じるリディックは、特殊能力を持つ護送中の凶悪犯という役どころ。
本作は前作から5年後の世界を描いていますが、今度は「スターウォーズ」的な壮大なスペースオペラになっててビックリしました。
ざっくり言うと、宇宙を支配しようとしている狂信集団ネクロモンガーとリディックが戦うスペースアクション映画になってたんですねー。
前作とはあまりにテイストが変わっていて、ちょっと面食らってしまいましたよw
ストーリー
前作で、大量の凶悪生物に襲われながらも何とか脱出したリディックは、賞金稼ぎの追跡を逃れるために氷の惑星で5年間過ごしています。
そんなリディックは賞金稼ぎに襲われるも返り討ちに。自分に賞金をかけたのが前作で共に生き残ったイマム(キース・デヴィッド)と勘違いし、彼の住む「ニューメッカ」ことヘリオン第1惑星に向かいます。
一方、全宇宙を支配しようと企む狂信集団ネクロモンガー(目をつけた星を武力制圧し、その星の住人に改宗をせまり受け入れた者は改造人間に、受け入れない者は殺す)
もまた、ヘリオン第1惑星を征服するべく大群を率いて向かっているんですね。
そして、リディックとネクロモンガーは鉢合わせし戦うハメになるんですが、リディックとネクロモンガーの王 ロード・マーシャル(コルム・フィオール)には、ある因縁が……。という物語です。
前作でリディックとともに生き残った二人(イコムとジャック)が登場する続編ではあるものの、あまりに作品のテイストが変わりすぎてほとんど別の作品。
「これなら無理に繋げることなくね? 」って思ったり。
ぶっちゃけ、前作観てなくてもそれほど問題ないですしね。
手に余ってる感
本作はリディックの出生の秘密がメインの物語なんですが、いわゆる神話をベースにした英雄譚といった感じ。
例えば、リディックの出自とネクロモンガーの王ロード・マーシャルとの関係は、あからさまにキリストとヘロデ王のエピソードが元ネタだし、数々の星を征服しているネクロモンガーはローマ帝国がモデルになってるんじゃないかと。(無理矢理改宗を迫り異教徒には容赦なしってトコはむしろ、過去のキリスト教的とも言えますけど)
で、人間関係やラストの展開なんかはシェークスピア劇っぽいなーと感じたりもしました。(別にシェイクスピアに詳しくはないので、何となくそんな雰囲気ってことですが)
「指輪物語」などダークファンタジーやテーブルトークRPGが大好きで、義父が演劇関係の偉い人でもあるヴィン様なので「こういうのやってみたかったのかな?」と邪推してしまうんですが、いろんな要素を詰め込んだものの、上手く消化出来てない感じがしましたねー。
もしくはもっと単純に007シリーズを今風でクールにした(らしい)「トリプルX」のように、本作では「スターウォーズ」をクールにしようとしたのかもですが、群像劇としては説明不足や描き込み不足からリディック以外のキャラが取って付けた感な感じで魅力的じゃないんですよね。
もしかしたら、こういう壮大な物語自体が デヴィッド・トゥーヒー監督の資質にあってないのかも。
あと、基本的に全体のデザインがダサいっていう致命的な欠陥もあり、なるほど、これは赤字にもなるよなーって思ったりしました。
まぁ僕の場合後追いで観てるので余計にそう感じるのかもですが。
とはいえ、巨額の予算を投じ、巨大セットを作り上げての撮影だけに、映画自体のルックは豪華だし、フィリピンの武術「カリ」を取り入れたアクションなどは見応え充分なので、ヴィン様のファンの人は楽しめるかもしれません。
興味のある方は是非!
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