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香港映画界のレジェンド、サモ・ハン監督主演作品「おじいちゃんはデブゴン」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、香港映画界のレジェンド、サモ・ハンが20年ぶりに監督・主演を務めたアクション映画『おじいちゃんはデブゴン』ですよー!

おそらくそんなに大規模な作品ではないと思うけど、盟友のアンディ・ラウ、ユン・ピョウを始め、香港映画の有名スターが集結した豪華な作品だったし、俳優としても年輪を重ねてきたサモ・ハンの演技が光る作品でしたよー!

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あらすじと概要

ジャッキー・チェン、ユン・ピョウらと共に香港映画界のレジェンドとして名高いサモ・ハンが監督と主演を務めたアクション。元軍人で認知症の疑いのある老人が、マフィアの抗争に巻き込まれた隣家の父娘を守る姿を活写する。アンディ・ラウ、ユン・ピョウをはじめ、『カンフーハッスル』などのユン・ワー、サモ・ハンがアクション監督を務めた『コール・オブ・ヒーローズ/武勇伝』などのエディ・ポンらが共演する。サモ・ハンが繰り出す電光石火の肉弾戦に圧倒される。

ストーリー人民解放軍中央警衛局を退役し、故郷の村でひっそりと生活している66歳のディン(サモ・ハン)。要人警護で活躍していた彼も認知症と診断され、物忘れがひどくなる中で隣家の少女チュンファ(ジャクリーン・チャン)との触れ合いを心のよりどころにしていた。ある日、彼女の父親が中国マフィアにロシアンマフィアからの宝石強奪を任されるも、宝石を持って逃げてしまう。両マフィアの魔の手がチュンファに迫るのを察知したディンは、彼らとの闘いを決意するが……。(シネマトゥディより引用)

 

感想

まず、最初にお断りしておかなきゃいけないのは、僕はジャッキー・チェンサモ・ハン、ユン・ピョウ直撃世代なので、この三人or三人の誰かが出てくる映画は、それだけで点数が劇甘になちゃうんですよね(〃ω〃)>

で、本作にはサモ・ハンと(チョイ役)でユン・ピョウが出演してるので、当然高評価なわけですが、これは僕の「偏愛」がかなり混じってるので、話半分だと思いながら読んでくださいね。

邦題問題

やっぱ、まず最初に触れておかないといけないのは、本作の邦題「おじいちゃんはデブゴン」ですが、多分若いファンの人たちは「デブゴンってなに? 本編にそんなの出てこないよ?」って思われてるのではないかと。

このタイトルはサモ・ハン2作目の主演・監督・武術指導作品「燃えよデブゴン」が元ネタで、劇場公開時(日本では)そんなに当たらなかったんですが、83年にテレビ放映されると「元祖動けるデブ」として話題になり、以降しばらく、サモ・ハン主演の作品の邦題には(勝手に)「デブゴン」が入ることになったんですねー。

本作も、「デブゴン」はまっっったく関係ないんですが、今のサモ・ハン主演映画を観に来る観客はほぼみんな僕と同世代だろうし、サモ・ハンより「デブゴン」の方が通りがいいだろうという日本の宣伝担当の判断なんでしょうね。(ちなみに原題は「特工爺爺」(Google翻訳したら「マスター祖父」って出ましたw)英題は「THE BODYGUARD」)

個人的には、そんなに悪い邦題ではないなーって思いました。
一発でサモ・ハン主演って分かる、セガールの「沈黙」シリーズみたいな感じで、意外といいんじゃないかなと。

豪華キャスト出演

本作はおそらく大予算の映画ではないと思うんですが、盟友アンディ・ラウ、ユン・ピョウをはじめ、ユン・ワー、エディ・ポン、ツイ・ハークなどなど、香港映画界の重鎮や有名スターが大結集した、ファンにとっては非常に豪華な映画になっています。

これは俳優・監督・アクション監督として、長きに渡って活躍し続け交友関係も広いサモ・ハンの作品だからこそこれだけのキャスティングが実現するんでしょうし、きっと「大大哥」(タイタイコー:大大兄貴)と呼ばれるサモ・ハン自身の人柄もあるんでしょうね。

ストーリー

サモ・ハン演じる本作の主人公ディンは、66歳の退役軍人(要人警護)で、「ある事件」をきっかけにロシア国境の故郷の村でひとり暮らし。
健康診断では初期の認知症と診断され、物忘れが激しく孤独に暮らす彼が、唯一心を許していたのが隣に住む少女チュンファ(ジャクリーン・チャン)なんですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 本当の祖父と孫のような二人

まるで本当の祖父と孫のような関係の二人ですが、彼女の父親レイ(アンディ・ラウ)はギャンブル狂いのクズオヤジで、マフィアのボスであるチョイ(フォン・ジャーイー)から嵩んだ借金の返済を待つ代わりに、ロシアのマフィアから宝石を奪うという危険な任務を与えられるんですが、その宝石を持ち逃げ。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 盟友アンディー・ラウとサモ・ハン

怒ったチョイはチュンファを誘拐しようとするのだが……。というストーリー。

ディンは普段は認知症でボーっとしてますが、襲いかかってくる敵には昔取った杵柄で、反射的にカンフーでやっつけちゃう超強いじいさんという設定なんですねー。
いわゆる「舐めてたジジイは戦闘マシーンだった」っていうヤツです。

新鮮なアクション

で、ディンは元要人警護の任務だったことから闘い方が独特で、反撃防止の制圧術としてあらゆるテクニックを駆使して相手の腕や足をポキポキ折っちゃうんですね。
で、敵の骨を折る瞬間は、CGで映像に骨の折れる様子がレントゲンみたいに映し出される「X-rayバイオレンス」という映像手法を使ってて、効果音も相まって超痛そうなんですよ。

序盤のアンディ・ラウ演じるレイがロシアンマフィアのボスから宝石の入ったカバンを盗むシーンでは、愛人のオナラがキッカケでボスに気づかれ、ホテルの中を逃げ回る事になるんですが、その時、階段の高低差を使ったアクションが繰り広げられるんですが、このアクションも超かっこいいんですよねー!

それと、ロシアンマフィアとユン・ピョウ演じる警察の偉い人の、狭い路地を使ったカーチェイスも迫力満点でした!(;゚∀゚)=3ハァハァ

主演のサモ・ハンも66歳ですから、動きの速さやキレはさすがに全盛期には及ばないですけど、長年アクション監督として様々な格闘シーンを作り続けてきているだけあって、自身の体格を利用した動きや技の一つ一つが非常に新鮮だし、混戦状態でも状況が分かりやすいんですよね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 66歳にしてこのアクション!

ナイフを持っって斬りかかってくる敵の手首を突き出たお腹で折っちゃうとか、想像もしなかったですよ。

一方で逃げるチョイをディンが追うシーンでは、足を怪我して走れないチョイとスタミナ切れのディーンが二人ともえっちらおっちら歩きながらのチェイスっていうこれまた斬新な展開。
そういう緩急のつけ方も良かったですねー。

疑問点・問題点

もちろん、全部がいいってわけではなく、色々無駄なシーンの挿入や物語上のテンポの悪さもあるし、いくらなんでも強引すぎる展開もありまして。

特にオチのシーンは、
流した涙を返せぇぇぇ!(>ω<〟)〇))°3°;)☆

って思いましたよw
っていうか、年単位で時間経過してるのかと思ったら、数日感の話だったの!? っていう。(それにしても展開にムリがありすぎる)

さらにエンドロールで本編前後のちょっとしたエピソードが挟まれるわけですが、なんで最後の最後にそのシーンを入れる? って思ったりもしましたねー。

俳優 サモ・ハン

若い頃はその風貌も相まって、コメディーリリーフの役が多かったサモ・ハンも今や俳優歴50年以上の大ベテラン。

本作でも老人の哀愁や渋みを見事に演じきってましたねー。
もちろん演技も上手いんでしょうけど、長年俳優として重ねてきた年輪が、そのまま映像に映し出されたような演技を超えた存在感が画面から伝わってくるんですよね。
それでいて66歳にして(しかもあの体で)アクションも超一流なんだから、ホント驚異的ですよ。

本作では、無口な役柄のサモ・ハンをフォローして物語を進める狂言回しとして、向かいの大家でディンに好意を寄せているポクさん役をベテラン女優のリー・チンチンが演じてるんですが、おせっかいでおしゃべりで人のいいポクさんと、ディンの絡みはとてもいい感じでしたねー。
誘拐されたチュンファを救うべくチョイのアジトに乗り込む前に、ディンがポクさんに自分の過去を語るシーンには、思わずグッときてしまいましたよ。(それだけにあのオチにはずっこけたんですけどもw)

今年のジャッキーは色んな映画に出演しまくりだし、オールドファンとしては3人が元気なうちにジャッキー、ユン・ピョウ、サモ・ハンが同じスクリーンで共演する姿が観たいって思っちゃいましたねー。

興味のある方は是非!!

 

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