ぷらすです。
今回ご紹介するのは日本人監督 落合賢が監督したベトナム映画『サイゴン・ボディガード』ですよー!
「日本人監督のベトナム映画ってどういうこと!?」と思いつつも、一部で評判が良かったので観たんですが、超面白かったです!!
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概要
『NINJA THE MONSTER』などの落合賢がメガホンを取り、ベトナムで撮り上げたアクションコメディー。2人のボディガードが大企業のお家騒動に巻き込まれ、奔走する姿を描く。出演はタイ・ホア、キム・リー、ベー・チャン、チー・プーら。『踊る大捜査線』シリーズなどの松本晃彦が音楽を担当している。(シネマトゥデイより引用)
感想
落合賢とは
本作の監督、落合賢のキャリアを調べてみると、東京都出身で高校卒業後に渡米。南カリフォルニア大学の映画製作学科を卒業(博士号も取得)後、ロスアンゼルスを拠点に、日本と米国を行き来しながら仕事をしている監督なんだそうです。
監督作品の多くは邦画みたいで、恥ずかしながら僕はほとんど見たことがないんですが、2011年公開のウエンツ瑛士主演の『タイガーマスク』や、2015年ディーン・フジオカ主演で海外マーケット向けに作られた「NINJA THE MONSTER」などを手がけている監督なんですね。
僕的には、2014年公開の、伝説の斬られ役、福本清三を主演にした『太秦ライムライト』の監督だったと知って、「おぉ! あの映画の監督か!」って思ったりしました。
で、本作「サイゴン・ボディガード」はそんな落合監督が監督ながら、ベトナム出資、オールベトナム人キャストの、100%ベトナム映画なんですねー。
ざっくりストーリー紹介
「サイゴン・ボディガード」というホーチミン市で最大のボディガード会社に所属している、マッチョで真面目なトリン(キム・リー)と適当でトラブルメーカーのビエン(タイ・ホア)は、ビエンの妹テイ(チー・プー)の依頼で、急死した社長の葬式で帰国した大企業レ・ミルクの御曹司ヘンリー(べー・チャン)の警護することに。
しかし、いきなり何者かにヘンリーを誘拐された二人は、偶然出会ったヘンリーそっくりの若者フック(ベー・チャンの一人二役)を一時的にヘンリーの身代わりに立てて、さらわれた本物のヘンリーの行方を追う……というアクションコメディーです。
ハリウッド+香港映画
真面目でマッチョで優秀なトリンを演じたキム・リーは、TOKIOの松岡 昌宏とロック様ことドウェイン・ジョンソンを足して2で割って甘味を足したような風貌の二枚目俳優。
画像出店元URL:http://eiga.com / トリン役のキム・リーは、スゥエーデンとベトナムのハーフだとか
その相棒で親友のビエンを演じるタイ・ホアは、中肉中背で一重瞼にタラコ唇のオモシロ顔ベテランコメディー俳優だそうです。
そんな見た目も性格も正反対の凸凹コンビが、ドタバタを繰り広げながら誘拐事件を追っていく本作は、映画の文法としてはハリウッド映画なんだけど、キレのあるアクションとストーリー構成や、顔芸と小学生みたいなギャグの下らなさはジャッキー全盛期の香港映画に近い感じでしたねー。
画像出店元URL:http://eiga.com / キレのあるアクションシーン
それでいてシリアスに締めるところはしっかり締めているし、トリンとテイのほのかなラブストーリーや、厳しくも信頼できるボディガード社の女社長、もちろん笑いやトリンとビエンのぶロマンス的な友情もしっかり盛り込みつつ、テンポよく進んでいくストーリーに、知らず知らずのうちに引き込まれていくし、見終わる頃にはトリンとビエンのコンビや、メインキャストたちが大好きになってしまうんですよね。
また、ストーリーのベースはハリウッドのバディムービーに沿っているんだけど、ドタバタとオフビートを織り交ぜた独特のギャグセンスだったり、道具立て(例えばスクーターでのカーチェイスとか)など、しっかりベトナムのエンターテイメント映画になってました。
画像出店元URL:http://eiga.com / ホンダカブを使ったベトナムならではのカーチェイス
特にクライマックスでの超強い黒人格闘家とトリンの闘いは、シリアスでスリル満点の前フリが効いてる分、“あの決着”には思わず声を出して笑ってしまいましたw
そりゃぁハリウッド映画なんかと比べればユルいんだけど、 痒いところに手が届くっていうか、観客の望む方向にちゃんと物語が進んでいくというか。
とにかく面白い映画を作ってやろうという作り手の熱意と、何気に3幕構成など、映画の基本に忠実な作り方が良い感じに噛み合っていて、本国ベトナムで本作が『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を超える大ヒットになったのも分かる気がしましたねー。
個人的にベトナム映画って「青いパパイヤの香り」くらいしか観ていなくて、アート路線のイメージが強かったんですが、「いやいや、エンターテイメント映画も面白いじゃん!」って思いましたよー!
あ、ちなみに本作には監督の他に、「踊る大捜査線」などの松本晃彦が音楽を担当しているそうです。
興味のある方は是非!
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