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他に類を見ない大規模なスーパーボンクラ映画!「グレートウォール」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、1億5000万ドル(166億円)もの制作費を掛けて制作された米中合同超大作『グレートウォール』ですよー!

芸映画の監督として世界で高い評価を受けたチャン・イーモウ監督作品、しかもマット・デイモン主演、中国資本の映画ということで色々な意味で話題になった作品です!

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概要

世界的な建造物である万里の長城を題材にしたアクション。その建造に秘められた目的と戦いを、壮大なスケールで活写する。メガホンを取るのは『上海ルージュ』『HERO』などのチャン・イーモウ。『ボーン』シリーズなどのマット・デイモン、『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』などのウィレム・デフォー、香港のスター、アンディ・ラウらが結集。国際色あふれるキャストが織り成すストーリーに引き込まれる。(シネマトゥデイより引用)

感想

万里の長城建造の秘密が明らかに!?(しかもかなり序盤に!?)

本作は、『ダークナイト』3部作や『ハングオーバー』シリーズ、『パシフィック・リム』『マン・オブ・スティール』『GODZILLA ゴジラ』『ジュラシック・ワールド』と、数多くのヒット作を手がけたレジェンダリー・エンターテインメント制作の超大作。

栄王朝時代の万里の長城を舞台に、栄の戦士Withマット・デイモンが大量のモンスター相手に闘うという映画を、巨額の制作費を投入して制作したんですね。

宋王朝時代。黒色火薬を求めて宋に辿り着いた欧州の傭兵ウィリアム(マット・デイモン)とトバール(ペドロ・パスカル)は、馬賊に襲われ逃げ回るうちに万里の長城の前に来てしまいます。門の上には弓矢を構えた無数の兵士。

かと言って、逃げるにも後ろには馬賊がいるので、そのまま仕方なく万里の長城を守る禁軍に投降した二人は、万里の長城が60年に一度大群で襲ってくるモンスターから都を守るために建設されたことを知り、あれよあれよという間に、人間対モンスターの戦いに巻き込まれていく――という内容。

そんな突拍子もない設定を基に、レジェンダリーのCG技術と中国のマンパワーが融合した、他に類を見ない大規模なスーパーボンクラ映画が出来上がったのです!

監督

そんな本作の監督チャン・イーモウは、1987年のデビュー作「紅いコーリャン」で第38回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞。

続く1990年の『菊豆(チュイトウ)』は第63回アカデミー賞外国語映画賞にノミネート、1991年の『紅夢』は第48回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞、さらに1992年の『秋菊の物語』は第49回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞し、世界的に脚光を浴びた中国映画の巨匠です。

“あの映画”を思い起こさせるシーンが盛りだくさん!

と言っても、僕が観たことがあるのは、2002年の「HERO 英雄」くらいなので、大規模で大味な映画を作る監督という印象しかないんですが、ともあれ、本作はそんなチャン・イーモウのハリウッドデビュー作になるんですねー。

で、本作はまさに「HERO 英雄」イズム溢れる超大規模かつ超大味な怪獣映画でした。
“女王”の指令で集団で動き、人間を食らう怪物「饕餮(とうてつ)」は「スターシップ・トゥルーパーズ」かエメリッヒ版「ゴジラ」のようだったし、迎え撃つハイテク要塞「万里の長城」の兵器の数々や、戦闘中に打ち鳴らされる大太鼓(バチはヌンチャク!)、槍を持って饕餮めがけて決死のバンジージャンプする女兵士たちの姿は、さながら「マッドマックス 怒りのデスロード

襲いかかる饕餮を複数の盾で壁を作り防御する兵士たちの姿は「300」だし、お葬式のシーンで紙製の灯籠(コムローイ)を上げて供養するシーンは「塔の上のラプンツェル」を連想しましたねー。

いや、別にパクリとかではなく、あくまでオマージュ的な意味で。ですよ?

まぁ、饕餮は中国神話に登場する怪物だし、灯籠(コムローイ)のシーンは、後の伏線になっているんですけどね。

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ツッコミどころ満載過ぎ問題

そんな感じで数々の“オマージュ”っぽい映像を楽しめる本作ですが、同時にツッコミどころも満載です。

例えば上記“槍を持って壁をよじ登ってくる饕餮バンジージャンプ”作戦ですけど、一回のジャンプにつき半数以上の兵士が食われてます。
いやいや、どう考えても上から岩でも落とした方が効果的だよね!?
お前らなにサイドスクワッドだよ!とか。

饕餮によって兵士の死体が万里の長城に置かれていると報告が入る→兵士を連れて将軍自ら確認に行く→饕餮の罠で襲われる→部下(ヒロインのリン)を庇って食われて死亡……。って、

将軍自ら行くんかーーい! そして饕餮は、壁をどうやって登ったー!  とか

2回に渡って行われた饕餮の襲撃は実は陽動作戦で、その隙に万里の長城の下に穴を掘ってトンネル完成。「やつら都に向かっていまーす!」……って、

なぜ誰も気づかない! 

いやいや、100歩譲ってトンネル掘ってるのを気づかないのは仕方ないとして、饕餮の大群が都に向かってるのに気づかないとか、お前らの目はどんだけ節穴なんだよ! とか。

っていうか、火薬持ってるなら最初から使えぇぇぇぇ!!
(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ 
とか。

とまぁ、万里の長城を守ってる禁軍の皆さんが、ツッコミ切れないほどのボンクラ集団過ぎて、なんかもう、ツッコんでる自分がおかしいのか!? と思う始末。(↑これでも序の口ですから)

劇中、ヒロインのリン(ジン・ティエン)がマット・デイモンに「信頼が大事」的な事を言うけど、お前らがボンクラすぎて全く信頼出来ないんですけどー! って思いましたねーw

良かったところ

悪口ばかりでもアレなので良かったところも上げると、

まず、全体的に映像の色合いが美しい。
万里の長城を守る兵士たちは役割によって黒・赤・青・黄色・紫と鎧を色分けされてたり、都の塔の中が色ガラスで幻想的な色になっていたり。
多分、この辺はチャン・イーモウ監督の過去作品でも観られるこだわりの部分なんじゃないかと思いました。

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あと、空中撮影されただろう荒野の地層の色とかも壮大な映像を彩っていましたねー。

次に、やたら人が多い割に見やすい。
この映画、とにかく人が多くて、最大500人ものエキストラが登場することもあったようです。
その割には、画がそれほどガチャガチャしてないし位置関係も整理されてるので、誰がどこにいて何をしているのか分かりやすく(主要人物に焦点を絞ってるからってのもあるけど)、観ていて混乱するということはなかったです。

あと、大量の怪物と人間の対決っていうコンセプトが(ボンクラ的に)単純にワクワクするし、饕餮を倒すために万里の長城に仕込まれているガジェットも観ていて楽しいんですよねー。(巨大な投石器やクレーン、壁から出てくる回転カッターとか)

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期待はせずに、ツッコミ入れながら観る分には十分楽しめる作品だと思うし、なによりこんな大予算をかけたボンクラ映画は中々観られないと思うので、(積極的にオススメは出来ませんが)イイ話のタネにはなると思いますよー!

興味のある方は是非!

 

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