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個人的オールタイムベストの一本!「リメンバー・ミー」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、日本では今年3月に公開されたディズニーピクサー劇場最新作『リメンバー・ミー』ですよー!

最初字幕版で観て、終了直後に吹き替え版でもう一回観ました!
笑って、泣いて、感動して……。
僕のオールタイムベストの一本に入る、サイッコーーー!!の映画でしたよー!☆拍手!!(゚∇゚ノノ\☆(゚∇゚ノノ\☆(゚∇゚ノノ\喝采!!☆

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概要

1年に1度だけ他界した家族と再会できるとされる祝祭をテーマにした、ディズニー/ピクサーによる長編アニメ。死者の国に足を踏み入れた少年が、笑いと感動の冒険を繰り広げる。監督と製作には、『トイ・ストーリー3』のリー・アンクリッチ監督と、製作を担当したダーラ・K・アンダーソンが再び集結。テーマパークのような死者の国の描写、祖先や家族を尊ぶ物語に引き込まれる。(シネマトゥディより引用)

感想

舞台はメキシコの「死者の日」

ピクサー最新作となる本作の舞台はメキシコの「死者の日」です。
一年に一度死者がこの世に帰ってくる日を祝うという、日本で言えば「お盆」にあたる行事で、近年だと「007  スペクター」のアバンタイトルの舞台としても使われていましたよね。

主人公の少年ミゲルが生まれた家は、ひいひいおばあちゃんの代から続く靴職人の一族で、ひいひいおじいさんが音楽のために家族を捨てたことから音楽厳禁というルールがあります。

しかし、ミゲルは音楽が大好きでミュージシャンになることを夢見てるんですね。
そんな彼が憧れているのが、国民的歌手のエルネスト・デラクルス。
ミゲルはデラクルスのようなミュージシャンになるため、家族に内緒で町の音楽コンテストに出場しようとするも、一族の長であるおばあちゃんに見つかって大事なギターを壊されてしまい……という物語。

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その後、色々あってミゲルは生きながら死者の国に迷い込んでしまうんですね。

ピクサーの挑戦的な作品

本作でピクサーが扱う題材はズバリ「死」で、もう一つの題材は「家族」=「伝統」です。

どちらも、ファミリー向けのアニメ映画としては、かなり扱いが難しい題材ですが、メキシコに伝わる「死者の日」の一夜に舞台を限定することでネガティブになりすぎないようにしつつ、「死後の世界」を描きつつも「二度の死」という宗教を超えた普遍的なイメージに落とし込むことで、大人から子供まで誰もが共感出来るストーリーに仕上げているんですね。

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ちなみに「二度の死」っていうのは、「本当の死は肉体の死ではなくて、人々の記憶から消えた時」っていう有名なアレです。

「家族=伝統」については「二度の死」と呼応していて、先人たちが築き上げてきた先に自分たちがいるということがこの作品の大きなテーマになっていて、ミゲルにとってはそれが家族なんですね。

ただ、本作では家族(伝統)を美化するだけではなく、家族の伝統や家族そのものが持つ「呪い」の側面もしっかり描かれています。

それは例えば、愛するがゆえの押し付けであったり、ミゲルの抱く「夢」への無理解であったり。

さらに、ひいおばあちゃんなんか、高齢による認知症ですからね。

ぶっちゃけファミリームービーとしては、かなり扱いづらい要素がてんこ盛りで、こんなん一体どう料理するんだと他人事ながら心配になるわけですよ。

しかし、本作ではそれらの(本来マイナスになりそうな要素を)ストーリーに活かしながら、ミゲルの冒険を通して最終的に子供から大人まで誰もが共感出来るポジティブな物語へと逆転させているんですね。

そのへんは、「トイストーリー3」でも監督を務めたリー・アンクリッチの見事な手腕と言わざるを得ません。

圧倒的な映像美と音楽

そして、そんな物語を(文字通り)彩るのが、圧倒的な映像と耳に残る音楽の数々です。
本作の主題歌「リメンバー・ミー」を担当したのはアナ雪の「Let It Go」でおなじみクリステン・アンダーソン=ロペス&ロバート・ロペス夫妻だし、現地取材とメキシコ文化研究にしっかり時間を費やして描き出される、メキシコや死者の日のカラフルで美しい色彩や「死者の国」の夢のようなビジュアルには、観た人誰もが圧倒されるんじゃないでしょうか。

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あと、ひいおばあちゃんの肌の質感や微細な表情の変化は、最早実写以上で、さすが安定のピクサークオリティーでした。

ストーリーはシンプル

上記したように、本作では難しい題材を扱っていて、そこのバランスを取るためかもしれませんが、ストーリー自体は割とシンプルです。
例えば、後半の「どんでん返し」も、映画好きな人なら結構早い段階で読んでしまうんじゃないでしょうか。

それは、恐らく監督やスタッフも分かっていて、物語の意外性よりも全てのパーツ(キャラクター)が収まるべきところに収まる快感を優先したように感じました。

それゆえ、ラストのあのシーンではグッとエモーションが高まるわけで、おじさんもう号泣でしたよ!
2回連続で観て、2回連続で号泣したよ!

っていうか、あんなんズルいわ。絶対泣くものw

 

近年は、映画やドラマ、そしてネット上でも「家族の呪い」の側面ばかりを目にする機会が多いし、「血の繋がりより心で繋がる擬似家族もの」系譜の映画も多いですよね。

本作で描かれていることは、一見、そうした時代の流れに逆行しているように見えますが、様々な誤解やすれ違いを乗り越えて、家族が家族になるという点では上記の物語と変わらないし、作品で描かれる死生観などは、西洋よりむしろ日本を含む東洋の方が価値観が近いので、より受け入れやすいのではないかと思ったりします。

大人から子供まで安心してオススメ出来る作品だし、個人的にはピクサー作品の中でも「ウォーリー」と並ぶ名作だと思いましたよ!

興味のある方は是非!!!

 

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