ぷらすです。
今回ご紹介するのは、リュック・ベッソン3年ぶりの監督作『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』ですよー!
ベッソンの小五男子マインドと題材が奇跡的にガッチリ噛み合った超面白い映画でしたー!!(*゚∀゚)=3
画像出典元URL:http://eiga.com
概要
数々の名作を手掛けてきたリュック・ベッソンが監督と脚本を務め、人気SFコミックを実写化。宇宙の平和を守るエージェントたちが、ある宇宙ステーションの裏でうごめく陰謀に立ち向かう。『ディーン、君がいた瞬間(とき)』などのデイン・デハーン、『スーサイド・スクワッド』などのカーラ・デルヴィーニュ、『クローサー』などのクライヴ・オーウェンらが出演。銀河を股にかける冒険とそれを具現化した映像に期待。(シネマトゥデイより引用)
感想
僕が子供の頃、フランス映画のイメージといえば「エマニエル夫人」でした。
多分、ヌーヴェルヴァーグの波が過ぎ去って、フランス映画といえば恋愛・エロチシズム・文学的な小難しい作品というイメージが定着していたんだと思うんですね。
そんな、おフランス映画界に風穴を開けた立役者がリュック・ベッソンで、日本でも「ニュー・フレンチ・アクション・シネマ」として紹介されたりしてたそうです。
「レオン」(1994)の世界的ヒットで一躍有名になり、その後ヨーロッパコープの社長となったベッソンは、脚本・制作・監督として数々のアクション映画を世に送り出してきたわけですが、正直に言うと僕は「フィフスエレメント」(1997)以降のベッソンが関わる作品はどれもイマイチだなーって思ってたんですよね。
何ていうか、作品に見え隠れする彼の小五男子的幼稚さが悪目立ちしちゃうというか。
しかし、本作「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」は、そんなベッソンの小五男子マインドと、原作であるフランスの漫画(バンド・デシネ)シリーズ『ヴァレリアンとローレリーヌ』という題材がガッチリ噛み合っていて、久しぶりに超面白い映画になってましたよー!
ざっくりストーリー解説
西暦2740年。
宇宙の平和を守るため、銀河をパトロールしている連邦捜査官のヴァレリアン(デイン・デハーン)とローレリーヌ(カーラ・デルヴィーニュ)は任務のため、長い年月を経て拡張を続け、あらゆる種族が共存し"千の惑星の都市"と呼ばれる宇宙ステーション「アルファ」へと向かいます。
多種多様な種族によって繁栄しているアルファでしたが、その裏にはある秘密と陰謀がが存在し……。という物語。
映画冒頭、地球の軌道衛星上にある宇宙ステーションにあらゆる国の人達がやってきて、さらに様々な宇宙人もやってきて宇宙ステーションがどんどん巨大化し、やがて「独立した惑星」として地球を離れるまでの時間の経過を(ほぼ)セリフなしの握手の映像の繰り返しで見せていく演出が良かったですねー。
主な登場人物
で、この作品には主人公の二人を始め、多種多様な人種や宇宙人がこれでもかと登場します。
その中から軽く紹介すると、
ヴァレリアン少佐
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銀河連邦捜査官で超チャラいけど実は出来る男。
隙あらばパートナーのローレリーヌに求婚しながら任務を遂行する。
ローレリーヌ軍曹
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ヴァレリアンのパートナー。
勝気でツンデレっていう萌えアニメのヒロインみたいな女の子。
パール人
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楽園のように美しいミュール星で、原始的だけど平和な生活を送っていたけど、「ある出来事」で故郷を失ってしまう。
見た目がちょっと「アバター」の人たちっぽい。
バブル(グラムポッド族)
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ならず者が集まる「天国横丁」の怪しげな店の踊り子。
どんな姿にも形を変えられる。
ブーラン・バソール族
まったく話が通じない蛮族。
蝶蝶をエサにローレリーヌを捕まえちゃう。
ミュール変換器
「変換器」と呼ばれてるけどミュール星に生息していた小動物。
ミュール星の消滅でたった一匹の絶滅危惧種に。
一粒20メガトンパワーを持つ真珠を複製出来る。(ウンチじゃなかったのね)
オムライト
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アルファ宇宙ステーション東部に巨大コロニーを築き、情報技術・財政・金融をコントロールする金ピカ星人。
ダ
何かゆるキャラっぽい。
一見可愛いけどよく見ると微妙。
お母さんは怖い。
アイゴン・サイラス
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惑星キリアンに住む闇商人?
ジャバ・ザ・ハット的な感じ。
などなど。
映画前半はミュール変換器を巡ってのスパイアクション的な展開で、中盤以降はアルファ宇宙ステーションでのパール人を巡る謀略に主人公二人が迫っていくという、ざっくり分けて二部構成になっていて、(もちろん異星人のデザインなどは原作に沿っているのもあるんでしょうけど)ベッソンのイマジネーションが爆発している感じ。
画像出典元URL:http://eiga.com / アルファに住む情報屋。ちょっとハワード・ザ・ダックっぽい
また、異次元空間をVR的に表現したり、宇宙ステーションアールの内部も住む種族によって色分けするなど、近年で言うと「劇場版スタートレック」や「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」に近いテイストだけど、アメリカのSF(というかスペースオペラ)とは違うヨーロッパSF独特の空気感は「フィフスエレメント」を今風に進化させた感じでしたねー。
物語
とまぁ、映像的には超凝ってて見ごたえがあるんだけど、その分ストーリーは単純な一本道になっていて、悪人っぽいやつは悪人だし善人っぽいやつは善人で、物語的な捻りはまったくナシ。
でも、映像がこれだけど派手な作品だから、物語を変に捻っちゃうと映画がうるさくなり過ぎて観客は混乱すると思うんですよね。
だから物語をシンプルにして、その分映像で肉付けしていくのは正解だったと思うし、そもそも小学生が考えたようなハッタリを効かせた映像で、物語や設定のアラをケムに巻くのがリュック・ベッソンスタイルですしねw
そういう意味でバンド・デシネ原作という題材は、ベッソンとはかなり相性のいい題材なのかもしれません。
個人的には超面白かったし、映画館の大画面で観なかった事を激しく後悔してしまう作品でした。
大予算をかけた割に、そんなに当たらなかったという噂も聞こえてくるけど、もし続編が作られたら今度こそ劇場で観たい作品でしたよー!
興味のある方は是非!!
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