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ダークヒーロー映画かと思ったら萌えキャラ映画だった「ヴェノム」(2018)

ぷらすです。

ヴェノム』公開初日に行ってきましたよー!

今年最後のアメコミヒーロー映画ということや、禍々しいヴェノムのビジュアル、主演はみんな大好き「トムハ」ことトム・ハーディ

こんだけ要素が揃えば、それはもう期待のハードルもガン上がりですよ!

ガン上がりだったんだけど…(´ε`;)ウーン?… いや、面白かったですよ? 面白かったんだけど…。って感じでしたねー。

というわけで、今回は公開されたばかりの映画なので、出来るだけネタバレしないように書きますが、これから本作を観に行く予定の人や、ネタバレは嫌という人は、映画を観てから、この感想を読んでくださいねー。

いいですね? 注意しましたよ?

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概要

マーベルコミックスに登場するキャラクター、ヴェノムが主人公のアクション。地球外生命体に寄生されたのを機に、特別な力を身につけたジャーナリストの戦いが描かれる。メガホンを取るのは『L.A. ギャング ストーリー』などのルーベン・フライシャー。『レヴェナント:蘇えりし者』などのトム・ハーディ、『ブルーバレンタイン』などのミシェル・ウィリアムズらが出演する。(シネマトゥディより引用)

感想

まーね、上記の期待ポイントの一方で、正直いくつかの心配ポイントもあったんですよ。
まずは、レーティングが「RG12」(親の同意があれば観ても12歳以下がいい映画)だったこと。
つまり、残酷描写はほぼありません。

もう一つは、本作がソニーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター」(SUMC)第一弾だということ。
マーベルから版権を買い取って、サム・ライミ版「スパイダーマン」3部作のすぐあとに、リブート版の「アメージング・スパイダーマンを制作し、大コケした前科を持つソニー・ピクチャーズ。(個人的にアメスパ2は面白かったけどね)

現在はマーベルと提携を結んで、スパイダーマンの権利はソニーとマーベルが共有していますが、ほかのキャラクターはほぼソニーが権利を持っているんですね。
で、ソニーは自社が権利を持っているキャラを使ってMCUアベンジャーズ)的な流れを作ろうとしてるらしいのです。

って、なんかもう不安しかないわー

ヴェノムとは

ヴェノムは、原作ではスパイダーマンヴィラン(悪役)として登場。
カプコン対戦格闘ゲームや、サム・ライミ版の「スパイダーマン・3」でヴェノムを知った人も多いんじゃないかと思います。(僕もそうですが)

ヴェノムは生物に寄生し、宿主の能力を引き上げたり、コピーしたり出来る宇宙生物<シンビオート>の中の一人。

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長くなるので細かい経緯は省きますが、原作では最初スパイダーマンに寄生したヴェノム。(「スパイダーマン3」でも出てきますよね)
スパイダーマンことピーター・パーカーが大好きでしたが、無理やり引き離されたことで可愛さ余ってにくさ100倍状態に。

で、あることからスパイダーマンに恨みを持つ、敏腕記者エディ・ブロックと合体してスパイダーマンの能力を持った最強の悪役として大人気に。
その後、ヴェノム単体のコミックも沢山出ているらしいです。

で、このシンビオートは寄生した相手の力や精神状態を増幅させるけど、自分も宿主の性質に影響を受けるので、善人に寄生するとヒーローに、悪人に寄生すると悪者になってしまうらしいんですね。

ちなみに、原作版でのヴェノムの食料は、宿主の脳が出すアドレナリンとフェネルチルアミンですが、本作ではもっと直接的に人間そのものが食料という設定になってました。

ざっくりストーリー紹介

その正義感からトラブルも多い敏腕記者エディ・ブロック(トム・ハーディ)は、人体実験で死者を出しているという組織<ライフ財団>の真相を追ううち、彼らが宇宙から持ち帰ってきた寄生生物<シンビオート/ヴェノム>に寄生されスーパーパワーを得る。
その事からエディは<ライフ財団>に狙われることに。

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最初は反発していたが、色々あってヴェノムを相棒として受け入れたエディは、<ライフ財団>の企みを阻止するためタッグを組むことにする。

というストーリーなんですね。

日本で言えば寄生獣」x「うしおととら」÷2みたいなな感じでしたねー。

良かった点

マーベル屈指の人気キャラ「ヴェノム」の映画化で、しかも主演はみんな大好きトムハですからね。それはもう「面白い」が大前提なわけですよ。

特に中盤のバイクチェイスや、クライマックスの敵との戦いは、不定形ゆえに自在に形を変えながらトムハを助ける姿が、いかにもヴェノム的で見ごたえがあるし、トムハとヴェノム(声はトムハが担当)の掛け合いも超楽しい。

ヴェノムに寄生され体を操られて、一人でアワアワしてるヘタレマッチョなトムハの一人芝居(というかコントっぽい)には思わず笑ってしまう楽しさがあるし、何よりも、ヴェノムが存外可愛いんですよねー。

超怖いポスタービジュアルとか予告編から、「トムハを乗っ取り悪事を働こうとするヴェノムと、正義感と良心からヴェノムに抗うトムハ」的なストーリーをイメージしてたんですが、ヴェノムは案外最初からトムハLOVE♡な感じで協力的なんですよね。

基本、正義感があるけど独りよがりで独善的なトムハ(それが原因で仕事と嫁を失う)と、どうやら母星では、落ちこぼれで負け犬だったらしいヴェノムは、お互いに足りない部分を補い合いながら、相棒として共にラスボスに挑む事にになります。
ぶっちゃけ理屈は飲み込みづらいけど、こういう展開はやっぱ胸アツじゃないですか!

中盤では元嫁によってトムハから引き離されてしまったヴェノムが、チワワや元嫁に寄生しながら<ライフ財団>に囚われたトムハを助け出しに行ったり、超強いラスボスとの戦いでは引き離されるも、ついにエディから手を伸ばし…って展開は、何ていうか…萌える!

お前ら日本のアニメだったら、速攻で薄い本が出るからな! っていうねw

気になった点

ただ、映画的には全体的にストーリー構成が悪いっていうか、ヴェノムとトムハが出会うまでが無駄に長い!
特に前半、宇宙船が地球に墜落する件なんか丸々いらないだろうと。
なんなら<ライフ財団>のシーンからで十分に話は通じるしね。
やりたいことは分かるけど、全体的なストーリー運びや、テンポの悪さがホント気になってしまいましたねー。

もう一つは、観る前に危惧したとおり、残酷シーンがほぼゼロだったこと。
いや、何度も言うけど別に残酷シーンが観たいわけではないんですよ?
でも1シーンくらいはゴアシーンを入れて、視覚的にヴェノム本来の怖さやヤバさを見せておかないと、後に彼がトムハと相棒になる時のカタルシスに繋がらないんですよ。

っていうか、最初は「よっしゃ地球人食ったるでー!」って感じだったヴェノムが、なぜ途中で心変わりしたのかが、よく分からないんですよね。
セリフで「地球やトムハが気に入った」「俺は母性では負け犬だった」的な事は言うけど、なんか唐突感があるけど説得力はなくて、ご都合主義に感じちゃうんですよ。

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だったら、序盤のいらないシーンをまるっと削って、トムハとベノムが徐々にシンクロしていく様子を描いた方が良かったんじゃないかと思いましたねー。

もしかしたら、続編やSUMCシリーズに続く事を前提にしてるのかもしれないけど、ソニーさん、それで「アメスパ」失敗したでしょ! っていうね。

中盤以降はアクションも満載で尻上りに面白くなっていったけど、似たようなシーンが2回も入るとか、全体的に脚本のマズさは気になってしまいました。

ただ、まぁ残虐シーンがないことで、初見の人や残酷なシーンが苦手な人でも、安心して観られるようにはなってるので、それはそれでいいのかもしれませんけど。

要は、ストーリー的にはちょっとアレだけど、キャラ萌え映画としては面白いし、ヴェノムを知らない人でも十分に楽しめる作品だったんじゃないでしょうか。

興味のある方は是非!

 

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