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画面にゲイリー・オールドマンはいなかった「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」(2018)

ぷらすです。

新年一回目にご紹介するのは、名優ゲイリー・オールドマンがイギリスの政治家ウィンストン・チャーチルを演じて、第90回アカデミー賞で主演男優賞を受賞した『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』ですよー!

映画を観終わったあと、すぐにYouTubeで本物のチャーチルの演説動画をチャックしたんですが、ゲイリーの完コピっぷりにビックリでしたねー。

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

『つぐない』などのジョー・ライト監督と、『裏切りのサーカス』などのゲイリー・オールドマンが組んだ歴史ドラマ。第2次世界大戦下のヨーロッパを舞台に、苦渋の選択を迫られるウィンストン・チャーチルの英国首相就任からダンケルクの戦いまでの4週間を映し出す。チャーチルの妻を『イングリッシュ・ペイシェント』などのクリスティン・スコット・トーマスが演じるほか、リリー・ジェームズベン・メンデルソーンらが共演。『博士と彼女のセオリー』などのアンソニー・マクカーテンが脚本を担当している。(シネマトゥデイ より引用)

感想

画面にゲイリー・オールドマンはいなかった

ウィンストン・チャーチルは、第二次大戦中ナチスドイツの猛威にイギリスが大ピンチの時に首相に就任した人で、近年だとクリストファー・ノーランの「ダンケルク」(17)のラストで演説音声が流れていましたよね。

もちろん僕はその当時まだ生まれてなかったし、チャーチルの姿や声もテレビで観たことがある程度。
だから、本作でゲイリー・オールドマンが演じたチャーチルが、“本当の意味で”リアルかどうかは分かりませんが、少なくとも本作の中のチャーチルに、演じているゲイリー・オールドマンの姿は微塵も感じなかったです。

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画像出典元URL:http://eiga.com 辻一弘による特殊メイクで完全に変身したゲイリー・オールドマン

見た目は日本人アーティストの辻一弘による特殊メイクで、完全に小太りで丸顔の老人になってたし、声、なまりやイントネーション、抑揚のつけ方、動きの癖など(メイキングによれば)チャーチルを完コピした上で、ゲイリー・オールドマンは皮肉屋で短気で怒りっぽくて、でも憎めないチャーミングさやユーモアを併せ持つ魅力的な人物像を作り上げていて、本物のチャーチルを知らない僕が「チャーチルってきっとこういう人!」って思うくらい、ウィンストン・チャーチルでした!

普通、あれくらい有名な俳優が演じる時って、観ているこっちも頭のどこかで「〇〇が演じている〇〇」って思うじゃないですか。
でも、ゲイリー・オールドマンって演じる役を知って観ていても、完全に役と同化していつの間にか画面から消えてしまうんですよね。

カメレオン俳優って彼のためにある言葉だと改めて思いました。

ざっくりストーリー紹介

本作は、第2次世界大戦勃発後ナチスドイツは西ヨーロッパ各国を次々に侵攻、その手はすでにフランスにも伸びて陥落寸前。フランスがナチスの手に落ちれば、次はいよいよ英国かという状況化、不信任を叩きつけられその座を追われた前首相に代わり首相の座に着いたのは、政界の嫌われ者ウィンストン・チャーチルだった。

就任早々、ヨーロッパの命運を握ることになった彼は、圧倒的戦力を持つヒトラーとの和平か徹底抗戦かという判断を突き付けられ……。という物語。

そんなチャーチルの1940年5月9日からの1カ月弱を、2時間の濃密なドラマに凝縮した本作は、映画「ダンケルク」の裏側とも言うべき物語なんですね。

ナチスが世界の驚異となる前から、ヒトラーに危機感を感じていたチャーチルは徹底抗戦の姿勢を打ち出すも、ただでさえ国王の覚えも悪く、交渉路線を進める鳩派議員の裏工作によって一時は追い詰められてしまう。

これにはさすがのチャーチルも参って弱気になるんですが、そこに思わぬ救いの手が伸ばされ、チャーチルは再び立ち上がるという熱いドラマなんですねー。

まぁ、この時のチャーチルの決断が、国民の命を預かる一国の首相として正しかったのか間違っていたのかは僕には分からないし、時世と状況が違えばチャーチルの判断は危うい感じがしなくもないですが、劇映画的には燃える展開で観ていて胸が熱くなりましたねー。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 国王ジョージ6世役のベン・メンデルソーン

そんなチャーチルの心情を、映像派の監督ジョー・ライトを始めとしたスタッフによる照明やカメラワークで見事に演出していたし、国王ジョージ6世役のベン・メンデルソーンや、奥さん役のクリスティン・スコット・トーマスなど名優が脇を支えて、重厚さと軽やかさを併せ持つ映画になってたと思います。

興味のある方は是非!!

 

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