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ニコラス・ケイジがノリノリでマッドなダディを怪演「マッド・ダディ」(2018)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、みんな大好きニコラス・ケイジがノリノリでマッドなダディを演じるホラーコメディー? 『マッド・ダディ』ですよー!

良くも悪くも、それ以上でもそれ以下でもない映画でしたねーw

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

ニコラス・ケイジと『アドレナリン』シリーズなどのブライアン・テイラー監督が、『ゴーストライダー2』に続いて組んだスリラー。わが子を殺そうと暴れ回る主人公の姿を描き出す。さえない中年から一転して狂気をむき出しにする父親をニコラスが怪演するほか、『ヘルボーイ』シリーズなどのセルマ・ブレアや『フィフス・ウェイブ』などの子役ザカリー・アーサーらが共演する。(シネマトゥデイより引用)

感想

ちょこっと昔話

僕がまだ小学生の時に読んだのが、永井豪先生の短編「ススムちゃん大ショック」というマンガでして。
要は、突如親たちが自分の子供を殺し始めるというホラーなんですが、これが子供の僕にはトラウマになるくらい怖かったんですよね。

だって、親といえば子供にとって一番信じ頼れる存在じゃないですか。
その親が突然自分を殺そうとするってのは、当時としてはかなりショッキングな内容だったのです。

マンガを呼んでしばらくは、台所に立つ母の後ろ姿が怖くてたまらなかった記憶がありますねーw

で、本作はまさにそういう映画…ていうか、それ以上でもそれ以下でもないんですねw

ざっくりストーリー紹介

ブレント・ライアンニコラス・ケイジ)と、妻ケンダルセルマ・ブレア)には、高校生の姉カーリー(アナ・ウィンターズ)と、小学生?でイタズラ盛りの弟ジョシュ(ザカリー・アーサー)の二人の子供がいるんですが、カーリーは反抗期真っ只中で、喧嘩してケンダルを傷つけたり、黒人の彼氏との交際を反対するブレントに口答えしたり。おまけに(友達のために)ママの財布からお金を盗んだりしてるんですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com  / カーリーとジョシュ

そんなある日、カーリーの高校の校門前に親たちが押し寄せ子供達を待ち構えていて、お母さんに呼ばれて近づいた子を惨殺したのを皮切りに門を乗り越えて次々に学校に乗り込んできたからさぁ大変。

なんと、理由は分からないけど、突如アメリカ中の父母が自分の子を殺し始めたというんですね。

彼氏と合流したカーリーは、家にいる弟を救いに家に戻ったものの、運悪くそこにブレントが戻ってきて……という、荒唐無稽な上に、ある意味で超不謹慎な物語なんですねー。

ただ、大人が子供を、または子供が大人を殺し始めるという物語は、過去に遡ればないわけではなく、前述の「ススムちゃん~」は(マンガだけど)前者だし、後者でいうと、孤島の子供たちが大人たちを殺し始める「チャイルド」(1976)なんて映画もあったりしました。

なぜ大人たちは我が子を殺し始めたのか

で、なぜ「突然大人たちが我が子を殺し始めたのか」という理由は、終始まったく明かされないままなんですが、ヒントっぽいワードはいくつか出てきます。

学校の授業で先生は
「商品には設定された寿命があり、その時が来ると新しいのを買うことになる」
的な話をしている。

テレビのニュースでは専門家らしき人たちが、
「動物や家畜の子殺しは珍しいことではない」
「子供を守るという本能を破壊する細菌兵器のせいではないか」
と言ってる。

子殺しをした親にインタビューすると、自分の行為について
「本当に恐ろしい事をしていると分かっているが止められない」と話してるんですね。

また、そうなる兆候としてテレビやパソコンなどの身近なモニター画面が突如砂嵐になり、そのうえブレントとケンダルは深刻なミドルエイジ・クライシス(中年の危機)を抱えているのです。

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画像出典元URL:http://eiga.com / ブレントとケンダル夫妻

つまり、この作品は荒唐無稽な設定を通して「老い」の恐怖を描いてるのではないかと。

それは「子供に自分の人生を侵食されている」と感じる超個人的な嫉妬の感情かもしれないし、もっと大きく人類が種として老いて、寿命が尽きかけているみたいなことを描きかったのかもしれません。

っていうか、発想の原点はもっと単純で「我が子は可愛いけど、たまに殺したいくらい憎たらしい時ってあるよね」って事だと思うんですが。

なので、お子さんを持つ親御さんがこの映画を観たら、きっと「けしからん!」と思う反面「あー分かるわーニコラス」って思っちゃう部分もあるかもです。

ニコラス・ケイジがノリノリでマッドなダディを怪演

そもそも僕がこの映画を観てみようと思ったのは、ネットか何かの記事で主演のニコラス・ケイジが「今までで最高の演技が出来た」的な事を言ってた(うろ覚え)からなんですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / こんなに優しいパパが…

確かに、本作のニコラス・ケイジはマッドなダディ役を超ノリノリで演じていて、まさに怪演と呼ぶにふさわしい熱演っぷりでした。
まぁ、正直ノリノリすぎて思わず笑ってしまうシーンも多々あったりするわけですが、怖いシーンはマジ怖いんですよね。さすがオスカー俳優。

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画像出典元URL:http://eiga.com / こんな事に。

奥さん役のセルマ・ブレアは、デル・トロ版「ヘル・ボーイ」でヘル・ボーイの恋人リズ役を演じていて、個人的に大好きな女優さんですしね。

キャラ造形も中々考えられてて、一家四人の誰かが、憎らしすぎたり可哀想になりすぎないように、ゲスかったり憎たらしいところと可愛げのある部分を上手くバランス取ってましたねー。

そのへん、ステイサム初期の名作「アドレナリン」シリーズや、ニコラス・ケイジ主演のマーベルヒーロー「ゴーストライダー2」を手がけたブライアン・テイラーの手腕と言えるかもしれません。

85分しかないのでサクっと観られるし、(倫理的に)子供が死んだり殺されたりする直接描写はないので、「ホラーはちょっと…」という人でも大丈夫じゃないかと思います。

興味のある方は是非!!

 

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