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マーゴット・ロビーのコスプレ映画「アニー・イン・ザ・ターミナル」(2018)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、「スーサイド・スクワッド」(2016)のハーレイ・クイン役で一躍人気を博し、「アイ・トーニャ 史上最大のスキャンダル」(2017)のトーニャ・ハーディング役でアカデミー賞にノミネートされるなど、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのマーゴット・ロビーが制作・主演を務める『アニー・イン・ザ・ターミナル』ですよー!

マーゴット・ロビーと共演するのは、「ミッション:インポッシブル」シリーズのベンジー役でお馴染み、僕の大好きな俳優サイモン・ペグということで「これは観るしかない!」と早速レンタルしてきました!!

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概要

『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』などのマーゴット・ロビーが製作と主演を務めたスリラー。ロンドンの街を舞台に、さまざまなトラブルを収束させる美女が仕掛ける復讐(ふくしゅう)劇を映す。監督は『美女と野獣』などに携ってきたヴォーン・スタイン。『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』などのサイモン・ペッグ、『オースティン・パワーズ』シリーズなどのマイク・マイヤーズなど実力派が共演する。マーゴットがダンサー、看護師、ウエイトレス姿を披露している。(シネマトゥディより引用)

感想

マーゴットのコスプレが堪能できる映画

本作のストーリーをザックリ紹介すると、「ロンドンの地下鉄終着駅にある街の24時間営業のダイナーで働くウェイトレス兼殺し屋が主役の復讐劇」です。

街を裏から牛耳る謎の男ミスター・フランクリンの依頼(暗殺)を一手に引き受けたいと申し出たアニー(マーゴット・ロビー)にフランクリンは前任者で2人組の殺し屋、ヴィンス(デクスター・フレッチャー)とアルフレッド(マックス・アイアンズ)を自力で始末することを条件に承認。

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一方、深夜の駅のホームで一人佇む元教師のビル(サイモン・ペグ)は、清掃係の駅員に始発の時間まで24時間営業のダイナーで待つ事を進められます。
彼は、不治の病魔に侵され余命いくばくもないので、電車への飛び込み自殺を考えていたんですね。
ダイナーを訪れたビルは、アニーに自分の事情を話し、どのような最後がいいかを相談します。

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また、ミスター・フランクリンの仲介役として、二人組の男と接触したアニーは、若い男を手玉にとり……。

実はアニーは、“ある男”に復讐を遂げることを目的に、ウェイトレス、ポールダンサー、看護師、黒髪の殺し屋と次々に姿を変えながら、美貌と言葉を武器に関わる男たちを悪夢の世界へと引きずり込んでいく……という物語で、本作は復讐劇であると同時に、ある種のミステリー要素も含む作品になっています。

ただ、まぁ、何ていうか、色んなコスチュームに身を包んだマーゴット・ロビーを堪能出来る以外に、さして見所はない凡庸な作品……というか、個人的には明らかな失敗作とだと思いましたねー。

不思議の国のアリス

本作のベースになっているのは、ルイス・キャロルの児童小説『不思議の国のアリス』です。

ですが、主演のマーゴットはアリス役ではなく、アリスを不思議(悪夢)の世界へと誘うウサギの役。では、アリス役は誰かといえば、彼女と関わる男たちなんですね。

同時に物語が進むと、彼女もまた、ある男によって悪夢の世界へと送り込まれたアリスだった事が明らかになっていきます。

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つまり、男たちの暴力によって悪夢に引きずり込まれたアリスが、復讐のため男たちを悪夢の世界へ引きずり込むべく、ウサギへとジョブチェンジしたわけです。

そう考えると、物語のベースがロリコンで有名なルイス・キャロルの代表作「不思議の国のアリス」ってところも「あー、なるほどねー」という感じ。

そんなアニーの現実離れした妖艶さを演出するため、舞台となる街も駅も、ニコラス・ウィンディング・レフンっぽい原色のライティングで彩られて、あえて現実感のない夢の中のような世界になっているのです。

作劇として破綻してね?

で、本作はなぜアニーが裏稼業に入っていったのかという、種明かしがラストでされます。というかアニーが全部セリフで説明してくれます。

この作品はある種のミステリー要素も含んでいると前述しましたが、前半ではアニーを謎めいた女として見せ、ラストでこの物語の全てが明らかにするという趣向なんですね。

でも、残念ながら本作においてその趣向は完全に失敗してるんですよ。 

だって、事前に何の前フリもないんだもん。

つまり、アニーが、誰になぜ、復讐しようとしているのかっていう目的を匂わせるシーンが一切なくて、完全に相手を追い詰めたところで「実は私は~」と説明を始めるっていう、完全な後出しジャンケン

観ているこっちは完全に(    ゚д゚)ポカーン…ですよ。

 

普通そういうどんでん返し的なミステリー要素って、物語の途中でヒントになりそうな伏線を張っていて最後にネタばらしするから、観客も「あー、あの時のアレはそういう意味だったのか!」と納得するわけですよ。

ところが、この作品ではずっとアニーの妖艶な謎の悪女っぷりを幻想的な雰囲気で見せて、何でもアリな世界観なのかな? と思わせて最後の最後に「実は~」とやる。
でも、そもそも最初から謎が提示されてないんだから、ネタばらしさられたところで「え、そういう話だったの?」と困惑するだけなのです。

あと、本作一番の見せ場である“アニーの秘密”のヒントらしきシーンはちょこちょこ入ってるんだけど、それも時系列入れ替え演出のせいでまったく意味がないっていうね。

つまり、映画としてどうこう以前に、もう作劇からして失敗してると思うんですよね。

というわけで、個人的に本作はマーゴット・ロビーのコスプレ以上の価値は感じませんでした。

興味のある方は是非。

 

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