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ヒーロー映画でファミリー“の”映画「シャザム!」(2019)

ぷらすです。

観てきましたよー!
DC映画最新作『シャザム!』を!

吹き替え監修を、「勇者ヨシヒコ」シリーズや「変態仮面」の福田 雄一監督が担当したことで本編より場外の方が話題になってしまった本作。

僕は字幕で観たんですが(映画館が字幕オンリーだったから)、1月公開の「アクアマン」と共に、今後アメコミ映画の勢力図を変えるかもしれない作品だと思いましたねー!

というわけで、今回は公開したばかりの作品なので出来るだけネタバレしないよう注意して書きますが、これから本作を観る予定の人やネタバレは絶対に嫌! という人は先に映画を観てから、この感想を読んでくださいね。

いいですね? 注意しましたよ?

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

少年が最強のヒーローに変身し騒動を巻き起こすコメディー。DCコミックスの異色ヒーロー、シャザムをドラマシリーズ「CHUCK/チャック」などのザカリー・リーヴァイが演じるほか、『キングスマン』シリーズなどのマーク・ストロング、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』などのジャック・ディラン・グレイザーらが出演。『アナベル 死霊人形の誕生』などのデヴィッド・F・サンドバーグがメガホンを取った。(シネマトゥディより引用)

感想

「シャザム!」ってどんなヒーロー?

「シャザム!」はざっくり言うと、魔法の力で戦うスーパーヒーローです。
といっても、マーベルの「ドクター・ストレンジ」的な感じではなくて、長年人知れず世界を守っていた魔術師シャザムが高齢化。
14歳の少年ビリーに跡目を次ぐ事になり、「シャザム!」と叫ぶと大人でマッチョなスーパーヒーローに変身するわけです。

要は「魔女っ子」の男子版みたいな感じですかね。

で、シャザムはその綴り(S.H.A.Z.A.M.)がそれぞれ神の頭文字になっていて、変身すると

Solomon(ソロモン)の叡智
Hercules(ハーキュリーズ)の剛力
Atlas(アトラース)の体力
Zeus(ゼウス)の全能
Achilles(アキレス)の勇気
Mercury(マーキュリー)の神速

の力を得るんですね。

初代キャプテンマーベル

すでにアチコチのサイトで書かれてますが、「シャザム」は元々「キャプテン・マーベル」という名前のヒーローでした。

デビューはDCでもマーベルでもなく、フォーセットコミックスという会社から出版された『ウィズ・コミックス』第2号。

少年がスーパーヒーローに変身するという設定がウケて大ヒットし、一時はスーパーマンを凌ぐ人気に。
これに焦ったDCコミックは「スーパーマンのパクリやんけー」と告訴して、すったもんだの末にフォーセットコミックスはコミック出版から撤退し、宙に浮いた「キャプテン・マーベル」の権利をDCコミックが買い取ります。

しかし、その頃すでにマーベル・コミックが「キャプテン・マーベル」という名前の(別の)ヒーローのコミックを出版していたので、DCコミックはビリーに力を与えた魔術師の名前を取って「シャザム」に改名したんですね。

その後、色々あってDCヒーローの世界感を全面リニューアルした「NEW52」以降の原作コミックを元に、本作が作られたのです。

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画像出典元URL:http://amazon.com

ざっくりストーリー紹介

孤児のビリー・バットソン(アッシャー・エンジェル)は、ビクター(クーパー・アンドリュース)とローザ( マルタ・ミランズ)夫婦が運営するグループホーム(孤児院)に引き取られることになります。

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画像出典元URL:http://eiga.com  / ビリー(左)とフレディ(右)の初対面

そこには、
足に障害を持つビリーと同い年のフレディ(ジャック・ディラン・グレイザー)
大学進学に悩むメアリー(グレイス・フルトン)
ゲーマーでハッカーのアジア系少年ユージー(イアン・チェン)
無口な少年ペドロ(ジョバン・アルマンド
人懐っこくてハグ癖のある黒人少女のダーラ(フェイス・ハーマン )

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画像出典元URL:http://eiga.com / 一番年下のダーラ。人懐っこくて可愛い

が暮らしていますが、ビリーはグループホームに中々馴染めないんですね。

そんなある日、学校でいじめっ子に暴行されるフレディを助けたビリーが地下鉄から降りると、そこは不思議な洞窟。

そこには白髪白ひげの老魔術師シャザムジャイモン・フンスー)が待っていて、杖を握り自分の名を呼べと迫ってくるのです。
仕方なく「シャザム?」とその名を呼ぶと、ビリーは筋肉モリモリのスーパーヒーロー“シャザム”(ザッカリー・リーヴァイ)に変身して――というストーリー。

最初はヒーローオタクのフレディと一緒に、何が出来るのかを試したり、大人な見た目を利用してビールを買って飲んでみたり、ストリップバーに潜入したり、ついでに強盗をやっつけたりと、大人ライフを満喫するビリーでしたが、そこに現れたのがシャザムのパワーを我が物にしようと狙うDr.サデウス・シヴァナマーク・ストロング)。

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画像出典元URL:http://eiga.com / Dr・シヴァナ役は「キングスマン」のマーク・ストロング

グループホームの仲間たちを誘拐されたビリーは、シヴァナと戦う事を決意するわけですねー。

第1作としては満点の出来

本作で僕が関心したのは、ストーリーの中でシャザムというヒーローの特徴や弱点を全て説明仕切っているところでした。
シャザムは他のDCヒーローとは少し違う特徴やルールを持っているんですが、それをフレディーとのイタズラやDr・シヴァナとの戦いといったストーリーの中で説明臭さを感じさせることなく、ヒーロー映画を観たことがない人でも楽しみながら分かるように描いているんですね。

また、初めからあまり風呂敷を広げずに物語のテーマを“家族”に絞ってコンパクトにまとめているので観やすく、紹介編となる第1作としては満点の出来だったんじゃないかと思いしたねー。

同じく今年公開された「アクアマン」は「ジャスティスリーグ」で既にお披露目が済んでいるので海中を舞台にド派手なバトルを楽しめましたが、本作はそれとは方向性が真逆というか、印象としてはMCUの「アントマン」に近いと思いました。

擬似家族もの

本作は、単に地球を守るためスーパーヒーローが悪者を倒すことではなく、14歳の孤児、ビリー少年が同じような環境の仲間たちと家族になるまでの物語です。

幼くして親と離れた彼は、ずっと心を閉ざし一人ぼっちだったわけですが、グループホームと新たな家族と出会い、協力し合ううちに心を開き「居場所」を得るという“擬似家族もの”で、これは近年、世界中の映画で描かれるようになったテーマですね。(日本で言えば「万引き家族」とか)

彼らはいわば、自分のせいではないのに世間の枠組みから外されてしまった、はみ出し者たちで、心に同じ傷を抱えた彼らが、自分たちも孤児だった夫婦に引き取られ家族になるという“ファミリーの映画”なのです。

それを、これまでのDC映画のように暗く重苦しく描くのではなく、大人の容姿とスーパーパワーを手に入れたビリーが、中学生男子ならみんな憧れるアレコレや、悪者と戦うというヒーロー願望を、カラッと明るく叶えてくれるんですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / スーパーパワーを悪用してコーラ飲み放題

さらに、DCコミックや原作のファンならニヤリとする目配せもしっかり盛り込んでいるのも上手いなーと思いました。

吹き替え版騒動

そんなこんなで、本作の公開をファンは楽しみにしていたわけですが、そこに降って沸いたのが、吹き替え監修を福田 雄一監督が担当し、シャザムの声を菅田将暉が当てるというニュース。

これに長年DC映画を応援してきたファンはざわつき、また福田監督がよせばいいのに「銀魂」と本作を混同するような余計なコメントを言ったことでちょっとした炎上状態になってしまったんですよね。

まぁ、ただでさえ日本では当たらないアメコミ映画(しかも無名のヒーロー)で、一週間後には「アベンジャーズ/エンドゲーム」公開を控えているという危機的状況に、日本の宣伝部の人たちが何とか一般客を巻き込みたい気持ちはよく分かるし、「変態仮面」を観るかぎり福田監督がはヒーローモノのツボは分かってる人だと思うので、個人的にはそこまで心配してないんですけどね。

実際、観てきた人の感想を読むと「目くじらを立てるほどではない」という意見が目立ちますし。(映画序盤で菅田将暉の声に違和感を感じる人は多かったみたいですが)

僕もオタク畑の人間なのでファン側の気持ちは痛いほど分かるけど、観る前からあーだこーだとヒステリックに騒ぐのもどうかと思うし、嫌な気分になりたくない人は最初から字幕版を観ればいいだけの話ですしねー。

正直な気持ちとしては、映画の内容より場外乱闘の方が話題になってる現状はちょっと残念だし、字幕でも吹き替えでもいいから一日も早く観に行ってくれよ。面白いから!

って思いました。

興味のある方は是非!!

 

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