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良くも悪くもヨーロッパ・コープスらしい作品「TAXi ダイヤモンド・ミッション」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、リュック・ベッソン率いるヨーロッパ・コープのドル箱シリーズ最新作『TAXi / ダイヤモンド・ミッション』ですよー!

僕はこのシリーズ98年公開の第1作しか観てないと思うんですが、久しぶりにみた本作は良くも悪くもヨーロッパ・コープ作品だなーって思いましたねーw

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

激しいカーアクションでヒットを記録した『TAXi』シリーズの第5弾。スピード狂の警官とタクシー運転手コンビの暴走を描く。フランスのヒットメーカー、リュック・ベッソンが製作と共同脚本を担当し、『レイジング・ドッグス』などで役者としても活動しているフランク・ガスタンビドゥが監督、共同脚本、出演を兼任。エドゥアルド・モントート、ベルナール・ファルシーらシリーズおなじみの面々も出演を果たした。(シネマトゥデイより引用)

感想

ベッソンスピリッツ伝承

僕はこのシリーズは98年公開の第1作しか観てなくて、なのでイキナリ本作を観て内容分かるかな? と思ったんですが、全くの杞憂でしたねーw

これまではフランスのマルセイユを舞台に、スピード狂のタクシー運転手ダニエル・モラレース(サミー・ナセリマルセイユ市警のダメ刑事エミリアン・クタン=ケルバレーク(フレデリック・ディーファンタル)の二人がタッグを組み数々の事件を解決するというバディムービーでしたが、本作はパリからマルセイユに左遷されたスピード狂の刑事シルヴァン・マロ(フランク・ガスタンビド)とダニエルの甥っ子で間抜けなタクシー運転手エディ・マクルー(マリク・ベンタルハ)に主役を交代した続編でありリブート作品。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 新コンビのシルヴァン・マロ(フランク・ガスタンビド)とエディ・マクルー(マリク・ベンタルハ)

また本作は本シリーズの大ファンだというフランク・ガスタンビドが、共同脚本・監督・主演を務めていて、ベッソンは制作・脚本で関わっているみたいですね。

一応続編ということで、第1作から出演しているジベール署長(本作では市長)やマルセイユ市警の刑事アラン(本作では署長)は登場しているし、ストーリー的にも前作とふんわりと繋がってはいるんですが、これまでのシリーズを全く観ていない人でも普通に楽しめる作品だと思います。

基本やってること第1作と変わらないですしねーw

そんな本作のもう“一人”の主役と言えるのが、ダニエルが運転していた改造タクシーのプジョー・407
ボタン一つでトランスフォームしたり、時速300kmを超えるスピードが出たり、挙句羽が出て空も飛べちゃう小学5年生が考えたようなスーパーマシンです。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 空だって飛べちゃうプジョー・407

本作ではそんなプジョー・407と宝石強盗団の乗るフェラーリランボルギーニとの超高速カーチェイスと、マルセイユ警察で働く変人揃いの警官たちやエディが巻き起こす笑いが見所なんですね。(というかそれ以外何もないとも言えるけど)

そこはさすがシリーズ大ファンのフランク・ガスタンビドだけあって、良くも悪くもベッソンの小五スピリッツを完璧に引き継いでいると言えるのではないでしょうか。

ただ一方で、サミー・ナセリ演じるダニエルとフレデリック・ディーファンタル演じるエミリアンの関係性が好きでシリーズを観てきた人は、主人公が交代した本作には乗れないかもしれません。基本的に色々下品だしw

ストーリーはハチャメチャ、登場人物はバカばかり

で、肝心の内容はというと、やり手だけど警察署長の奥さんに手を出して左遷されたシルヴァン。赴任先のマルセイユ警察でファラーリ、ランボルギーニで宝石強盗をする通称“イタリア人”の捜査を担当する事に。

しかし、スーパーカー相手にパトカーでは太刀打ち出来ないということで、ダニエルの甥っ子エディのつてで超改造されたプジョー・407を入手。
二人はバディとして宝石強盗団を追う――というストーリー。

なんですが、脚本が悪いのか、編集が悪いのか、監督の腕が悪いのか、それとも全部なのか、とにかくストーリーはしっちゃかめっちゃかで、エピソードの繋げ方も乱暴なので、誰が何の目的で何処で何をしてるのかがよく分かりません。

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画像出典元URL:http://eiga.com / まったく意味のないクラッシュシーン

そのくせ、本筋に関係ない無駄なエピソードをジャンジャンぶっ込むわ、さほど笑えないギャグシーンも満載だし、(多分)伏線は張ってるものの一切回収する気はなく、登場キャラも分かりやすく全員バカなので観ていて混乱は増すばかりっていう。

そもそも、超目立つスーパーカーで逃走とか潜入捜査が完全にバレてるのにそのまま計画続行とか、敵の車を止めるために太っちょの女性警官が橋から車にダイブとか、普通に考えてありえない行動の数々も本シリーズの世界観ではアリで、つまり本作は“そういう映画”だし、その辺の雑さがまさに「ヨーロッパ・コープ」らしさなんですけどね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 「TAXi」と言えばこの人

例えば「サメ映画」とか「ゾンビ映画」とか好き者がウシャウシャ笑いながら観るジャンルの一つとして「TAXi」シリーズはあるっていう感じで、本作を楽しむにはそれなりの(ボンクラ)リテラシーが必要というか。

なので、万人には勧められない作品ですが、重い内容の真面目な作品とセットで観るにはいいかもしれませんね。

興味のある方は是非!

 

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