ぷらすです。
今回ご紹介するのは、全てスウェーデン出身のポップスバンドABBAの楽曲で構成されたブロードウェイミュージカル「マンマ・ミーア!」の同名実写映画公開から10年越しで公開された続編『マンマ・ミーア!/ヒア・ウィー・ゴー』ですよー!
あんなに綺麗に終わった前作の続編をどうやって作るんだろう?と思ってましたが、まさかの「ゴッドファーザーⅡ」形式でしたー!
画像出典元URL:http://eiga.com
概要
娘が母親の元彼たちを結婚式に招待したことで巻き起こる騒動を描いた『マンマ・ミーア!』の続編。前作のその後と母親が娘の父親候補と出会った青春時代を交錯させながら描く。メリル・ストリープ、アマンダ・セイフライドら前作のキャストのほか、新たに『シンデレラ』などのリリー・ジェームズ、『戦火の馬』などのジェレミー・アーヴァイン、オスカー女優のシェールらが参加。『17歳のエンディングノート』などのオル・パーカーが監督を務めた。(シネマトゥディより引用)
感想
“10年越し”の続編
ギリシャにある架空の島カロカイリ島で小さなホテルを営む母ドナ(メリル・ストリープ)と、ソフィ(アマンダ・サイフリッド)母娘。
そんなソフィーがドナの元彼3人(ソフィーの父親候補)を結婚式に招待したことで巻き起こる騒動を描いた前作から10年。
まさかの続編は、母娘の夢だった立派なホテルが完成し、オープニングパーティーに向けて奔走するソフィが、ニューヨークでホテル経営を学ぶ夫?のスカイとホテルを巡って口論となりギクシャクしている最中に彼女が妊娠に気づくところからスタート。
画像出典元URL:http://eiga.com / 若き日のドナ&ザ・ダイナモス(左からターニャ、ドナ、ロージー)
その後、現在とドナの過去を行き来しながら、前作のメインキャストの若き日々を語っていくという物語です。
つまり「ゴッド・ファーザー」でマーロン・ブランドが演じたドン・コルレオーネの若き日を、パートⅡでロバート・デ・ニーロが演じるみたいな事ですね。
大学を出たドナ(リリー・ジェームズ)が運命探しの旅に出て、サム(ピアース・ブロスナン/ジェレミー・アーヴァイン)、ハリー( コリン・ファース / ヒュー・スキナー)、ビル(ステラン・スカルスガルド / ジョシュ・ディラン)と出会い一夜を共にしながらカロカイリ島で暮らし、やがてソフィを身籠り出産するまでが明らかになっていくわけですね。
で、何が驚いたかというと、冒頭でドナ(メリル・ストリープ)が亡くなっている事が分かるんですよ。
僕の朧げな記憶で前作は八方丸く収まってめでたしめでたしな終わり方だったので「あれ? 前作でそんなシーンや伏線あったっけ??」と、本作を観終わったあとにネットで調べてみたんですが見当たらず。
つまり、前作ヒットの立役者だったメリル・ストリープ抜きでストーリーが進んでいくわけです。
しかも回想部分がわりと唐突に始まる上に、誰の回想なのかも分からず物語が進むので、最初のうちは回想だと気づかなくてちょっと混乱してしまいましたねー。
メリル不在で進むストーリー
まぁ、それも最初のうちだけ。
リリー・ジェームズ演じる若き日のドナのエネルギッシュな歌声は素晴らしいし、ドナ、ターニャ( クリスティーン・バランスキー / ジェシカ・キーナン・ウィン)、ロージー(ジュリー・ウォルターズ / アレクサ・デイヴィーズ)のトリオバンド“ドナ&ザ・ダイナモス”とのコーラスも良い。
画像出典元URL:http://eiga.com / ソフィーの3人の父親、サム、ハリー、ビルも登場
旅の途中で出会う若き日のサム、ハリー、ビルもいい感じに歌ったり踊ったりしてましたしね。
ストーリーは前作と変わらず(基本)幸福感に包まれているし、現在パートの クリスティーン・バランスキーとジュリー・ウォルターズのコンビや、ピアース・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・スカルスガルド演じる3人の父親たちの関係性も変わらず、アマンダ・サイフリッド演じるソフィも相変わらず歌が上手いです。
そして全編に流れるABBAの曲、特に「ダンシング・クイーン」と「マンマ・ミーア」のシーンは前作を観ている人なら否が応にもアガるハズ。
画像出典元URL:http://eiga.com / 一夜限りのドソフィー&ザ・ダイナモス結成
ただ、ミュージカルシーンで盛り上がれば盛り上がるほど、メリル・ストリープがいない事がどうにも物足りなく感じてしまうわけですよ。
前作はメリル・ストリープが演じるドナというキャラクターが実質的に物語の牽引力になっていて、その肝心のメリルが登場しない本作はどうも締まらないというか、(もちろん他のキャストはみんな素晴らしいんだけど)どこかフワフワしていて中々物語に没入出来ないんですよね。
で、正直メリル・ストリープが出ないなら続編作る意味なくね? と思っていた終盤。
洗礼に訪れた教会で赤ちゃんを抱えたソフィーと若き日のドナーが生まれたばかりのソフィーを抱える姿がオーバーラップする「マイラブ・マイライフ」のシーンで、一気に持って行かれちゃうんですよねー!!
あれはズルイww そりゃ涙腺も決壊しますよw
というかこのシーンを観せるためだけの本作と言っても過言ではありません。
そこから怒涛のフィナーレで大団円となるわけですねー。
同窓会映画
そんなこんなで、本作を一言で言うなら“同窓会”です。
前作から10年が経って、歳を重ねた前作メンバーが全員集まって、そこに彼らの若き日を演じる若手キャストも混じり、みんな揃ってワイワイキャッキャと歌い踊る。
それを前作のファンが観てハッピーな気持ちになるっていう構造。
なので、多分この作品だけ観た人はあまり楽しめないんじゃないかな?って思いました。
画像出典元URL:http://eiga.com / マンマミーア!
あと「ストーリーが浅い」という意見もあったけど、それは本作だけじゃなくて前作m…げふんげふん。
というわけで、前作を観て気に入った人は、本作を観ればそれなりに楽しめるんじゃないかと思いましたねー。
興味のある方は是非!
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