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“死霊館ユニバース”に伝説の女が参戦!「ラ・ヨローナ~泣く女~」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、中南米に古くから伝わる怪談をベースにジェームズ・ワンが制作したホラー映画『ラ・ヨローナ~泣く女~』ですよー!

この作品、(僕は知らずに観たんですが)ジェームズ・ワンが制作を務める「死霊館」ユニバースのスピンオフで、しかも僕の大好きな「お祓い映画」じゃないですか!!
危ない危ない。うっかりスルーするところでしたよ。(o´д`o)>フウ…

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概要

インシディアス』シリーズなどのジェームズ・ワンが製作に携り、中南米に伝わる怪談を映画化したホラー。その泣き声が聞こえると必ず子供たちがさらわれるという存在に狙われた母親の奮闘が描かれる。テレビシリーズやショートフィルムを手掛けてきたマイケル・チャベス監督がメガホンを取り、『グリーンブック』などのリンダ・カーデリーニが母親を演じる。共演は、マデリーン・マックグロウ、ローマン・クリストウ、レイモンド・クルツ、パトリシア・ヴェラスケスら。(シネマトゥディより引用)

感想

死霊館ユニバースに伝説の女が参戦!

MCUシリーズの大成功以来、雨後の筍のように企画されては失敗を続けた「ユニバース」もの。
しかし、そんな死屍累々の“ユニバース界”で気を吐いているのが、レジェンダリー版ゴジラの「モンスターバース」と、ジェームズ・ワン制作の「死霊館ユニバース」

これまで、全米で有名な霊能者ウォーレン夫妻が体験した実話を元にジェームズ・ワン自ら監督した「死霊館」と「死霊館 エンフィールド事件」の本編シリーズ2作に、劇中登場する呪いの人形をフューチャーしたスピンオフの「アナベル」シリーズ2作、更にウォーレン夫妻の宿敵である悪魔のシスター“ヴァラク”のオリジンを描いた「死霊館のシスター」と、計5作が公開されています。

そして、シリーズ最新作となる本作も、一応「死霊館ユニバース」のスピンオフという位置づけなんですが、これまでの2つのシリーズのように密接に繋がっているわけではなく、「死霊館と同じ世界観の物語ですよ」程度のふんわりした繋がり方なんですね。

なので、主人公家族を苦しめる悪霊は「ヴァラク」でも「アナベル」でもなく、中南米に古くから伝わる怪談に出てくる「ラ・ヨローナ(泣く女)」なのです。

「ラ・ヨローナ」ってどんな怪談?

「ラ・ヨローナ」がどんな怪談かというと、昔々、メキシコのある村にいた美人がハンサムな男に一目惚れ。2人の男の子を授かって幸せに暮らしていました。
しかしある日、夫が若い女と浮気。嫉妬に狂った“彼女”は仕返しに夫が最も愛する2人の子供を溺死させてしまうんですね。

我に帰った彼女は自分の罪を嘆き自らも川に飛び込んで溺死。しかし、子殺しの罪で神に見放された彼女は、死して尚も地上をさ迷い、自らが殺した子供の代わりに子供たちをさらっては溺死させる悪霊になってしまった。という物語。

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地域によって名前などは変わるらしいんですが、中南米では言うことを聞かない子供を脅すための怪談として広く知れ渡っているそうです。

つまり本作のヴィラン(悪役)は伝説の女。日本で言うなら貞子とか伽耶子みたいな感じですかね。(むしろお岩さんかな?)

ざっくりストーリー紹介

本作は1970年代のロスアンゼルスが舞台。
警察官の夫に先立たれたシングルマザーのアンナ(リンダ・カーデリーニ)は、クリス( ローマン・クリストウ)と サマンサ(ジェイニー=リン・キンチェン)という二人の子供を育てるソーシャルワーカー

ある日、虐待の疑い有りとの通報を受けた彼女は、自身が担当するメキシコ系シングルマザーのパトリシアパトリシア・ヴェラスケス)宅に急行します。

彼女の家には無数のロウソクと謎の祭壇があり。物置の扉には怪しげな模様が描かれていて、とてもまともとは思えない状態。
「子どもを助けるためなの。一晩だけ見逃して」というパトリシアの願いを無視して、物置に監禁されていた2人の息子を救ったアンナ。しかしその夜、施設で保護されていたハズの2人は川で溺死体として発見されるんですね。

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現場に急行したアンナを、半狂乱のパトリシアは激しく罵倒。
一方、アンナの車で一緒に現場に来ていたクリスとサマンサは、ヨローナの呪いを受けてしまい――というストーリー。

メキシコ式“呪術医”ラファエル

パトリシアが行っていたのは、ヨローナの呪いから息子たちを守るための封印で、その封印を破ってしてしまったアンナの子供たちに呪いが移ってしまったわけです。

子供たちと自分に起こる怪奇現象に困り果てたアンナは、教会を訪ねるんですが、そこの神父が「アナベル 死霊館の人形」に登場したペレズ神父(トニー・アメンドーラ)。

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アンナは神父に助けを請いますが、ペレズ神父はお祓いはカトリックの規則に沿って科学的検証の手順を踏む必要があると言い、代わりに元神父で今は呪術医になったラファエル(レイモンド・クルス)という男を紹介するんですね。

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呪術医ってのは(本作では)悪霊祓いや病気の治療などを行うメキシコに古くから伝わる民間信仰のシャーマンなんですが、ラファエルは元カトリックの神父からジョブチェンジしているので、メキシコの民間信仰的に基づくお祓いのガジェットと十字架や聖水などエクソシストの悪魔祓いガジェットをミックスさせた独自の除霊術を用いて、伝説の悪霊ヨローナと対決することになるのです。

ウホー!これは燃えるぜー!!(*゚∀゚)=3

これは「お祓い映画好き」(僕以外にいるのかは知りませんが)必見ですよー!

シリーズ屈指の怖さ

この「死霊館」ユニバースって、ジェームズ・ワンが自ら監督した2本の本編は個人的に超怖いんですけど、他の監督で撮られたスピンオフは正直そんなに怖くなかったりするんですよね。

そこはジェームズ・ワンが描くディテールの細かさや間の取り方、J・ホラー的演出などがあるからだと思うんですが、もう一つ、彼がマレーシア生まれのアジア系であることも大きいような気がします。

上手く言えませんが、純アメリカ人とのルーツの違いが怖がらせ方の違いと直結しているというか。

本作の監督は、 これまでテレビシリーズやショートフィルムを手掛けてきたという新鋭マイケル・チャベスなんですが、個人的には(ジェームズ・ワン監督作を除けば)本シリーズの中で一番怖かったですねー。

ちゃんとツボを心得ているというか、さすがジェームズ・ワンが「死霊館3」を任せるだけのことはあるなと納得の怖さでしたよ。

不満だったところ

ただ不満もあって、個人的にはラファエルがなぜカトリックを捨て呪術医になったのかとか、ペレズ神父との関係とか彼の背景がもう少し描いて欲しかったなと。

多分、本作の主人公はアンナと子供たちだし、ラファエルの背景まで入れると尺も伸びるしテンポが悪くなるから敢えて抜いたんでしょうけど、観ているコッチがラファエルのキャラクターを掴む前に映画が終わってしまうんですよね。

なので魅力的なキャラクターにも関わらず、キャラが薄っぺらく感じてしまうのがもったいないかなと。

まぁ、もしかしたら今後の「死霊館」ユニバースのどこかで再登場するから、本作では敢えてサラッと紹介程度だったのかもですが。

ともあれ、変化球の多い昨今のホラー映画の中で、本作はしっかりとクラッシックなホラーだったし、ちゃんと怖い映画で、もちろん(個人的に)“お祓い映画”としても面白かったです!

興味のある方は是非!!

 

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