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「28週後」(2008) 感想

ぷらすです。
今回ご紹介するのは、先日ブログで書いた

aozprapurasu.hatenablog.com

の続編、『28週後…』ですよー。

数々の超大作に引っ張りだこの人気俳優、ジェレミー・レナーや、「パシフィックリム」でスタッカー司令官を演じたイドリス・エルバなど、キャストもスケールも格段にアップしてましたよー。

 

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画像出典元URL: http://www.amazon.co.jp/

概要

前作「28日後…」の続編と銘打ち、実際 前作の『その後』を描いた作品だが、ストーリーやキャストに前作との直接的な繋がりはなく、世界観は共通だが独立した作品になっている。

監督は、ファン・カルロス・フレスナディージョ。

 

あらすじ

感染した人間が凶暴化してしまう『レイジウィルス』の発生の28日後。
ドン(ロバート・カーライル)とアリス(キャサリン・マコーマック)は、郊外のある老夫婦の家に他の生存者2名と隠れていた。
そこに、ひとりの少年が「感染者」に追われ家に逃げ込んできた。
その後、大量の感染者が家に侵入。
ドンは感染者に襲われる妻 アリスを見捨てて逃げてしまう。

そしてウィルス発生から28週後、感染者は全員餓死し、安全宣言が出されたロンドンに、スペインに避難していたドンの子供たち、タミー(イモージェン・プーツ)とアンディー(マッキントッシュ・マッグルトン)が戻ってくる。

三人は再会を喜ぶが、母が死んだと聞かされた二人は翌日、まだ立ち入り禁止地区の生家に母アリスの写真を取りに戻り、そこで死んだはずのアリスと再会する。

 

感想

前作が面白かったので、続編である本作をレンタルしてきました。
前作のその後がどんな世界になっているのかと期待しつつ観始めると、いきなり前作そのままの世界からスタート。

これは、前作を観ていない人たちへの復習的な感じで、つまり前作と同じ『28日後』のエピソードなんですね。

この冒頭のシーンで、前作(=本作の世界観)の説明、その後に始まる物語の前フリや主要キャラクターの説明を全部済ませてしまう手際の良さには感心しました。

それから時間は一気に飛び、いよいよ本編に突入。
感染者が全て餓死したことや、ロンドン(の一部)が復興していること、ドンが生きていたこと、そして主要キャラクターの登場や役割を最小限のセリフと画面で流れるように説明していくのスマートな流れも良かったです。

画面の中の人たちは一様に安心し穏やかですが、観ているこっちは、この後に起こることの予想がついているので、この後に起こるであろう惨劇の予感にハラハラドキドキです。例えるならゆっくりジェットコースターが上がっていく時の感じ。

そこから先はネタバレになるので詳しくは書けないんですが、まさに期待通りというか、予想通りの地獄絵図が繰り広げられて行くわけです。

前作では『ゾンビパニックのその後』から物語がスタートして、少ない登場人物でのミニマムな恐怖や、その向こうにある絶望を描いていたのに対し、本作では、前作で描けなかった『ゾンビパニックが広がっていくさま』を描いていきます。

前作が おばけ屋敷的な怖さと、一体感染がどこまで広がっているのかという謎解きの要素で物語を牽引していたのに対し、本作はパニックホラーとアクションが中心。

ここは、好みの分かれるところだと思いますが、個人的には物語のスケールが広がった分、ピントがボケちゃった気がして、ちょっと物足りなさを感じてしまいました。

ただ、前作が絶望の中に微かながら希望を持てる物語だったのに対し、本作では
希望の芽を片っ端から引っこ抜いていきます。

特に中盤、惨劇の発端となるドンとアリスの再会のシーンには、ドン引きです。(シャレじゃないですよーw)

あんたは家族に何か恨みでもあるのかとファン・カルロス監督を小一時間問い詰めたいくらいの容赦のなさ。

その後は概ね予想通りの展開で、特に目新しさもないし、諸々強引な展開も相まって、前半・中盤に比べて失速していくように感じました。

ラストも上手くまとめてはいるけど、「でしょうねー」という感じだったし。

とはいえ、一人の愛情が世界を滅ぼすという強烈に皮肉な展開はさすがだと思うし、少なくとも中盤まではグイグイと引き込まれていきます。

なにより全力疾走するゾンビに追いかけられる怖さは健在ですしね。(ぶっちゃけココさえ守られてれば、このシリーズはOKだと思うw)

興味のある方は是非!!