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「GANTZ」「GANTZ PERFECT ANSWER」(2011) ネタバレ感想

ぷらすです。
今回ご紹介するのは、奥 浩哉原作の同名漫画の実写映画『GANTZ』と、その続編『GANTZ PERFECT ANSWER』ですよー!

ちなみに僕は、原作漫画の方は読んでいなくて、本屋で単行本の表紙を見かけたくらいの、ほぼ内容を知らない状態で観ましたよー。
あ、今回はネタバレしますんで、もしこれからこの2作を観る予定の方は、映画を見てから感想を読んでくださいね。
いいですね? 注意しましたよ?

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画像出典元URL:http://www.amazon.co.jp/

概要とあらすじ

2000年~2013年にかけて、週刊ヤングジャンプに連載された大ヒット同名漫画の実写化作品。
様々な理由で死んだハズの人間が、謎の球体「GANTZ」のもとに集められ、「星人」を倒す使命を与えられ、点数が100点になると2つの望みのどちらかを選べるというSF映画。

GANTZ』では、就職活動中の大学生・玄野計(二宮和也)と正義感の強い加藤勝(松山ケンイチ)の2人は、ある日電車に轢かれて命を落とすものの、GANTZの力で蘇り、星人との戦いに身を投じるまでを、続く『GANTZ PERFECT ANSWER』では、GANTZと星人の謎に迫る作りになっている。

監督は、現在公開中『アイアムアヒーロー』の佐藤信介。
出演は、嵐の二宮和也松山ケンイチ、本郷 奏多、田口トモロヲ

 

感想

実は先週、先に「GANTZ」の方を借りて観まして、「前編だけ観て感想を書くのもなー」と思い、今日、後編にあたる「GANTZ PERFECT ANSWER」の方を観ました。

ここからの感想は、上記の通り、僕が原作未読の状態でこの2作を観た感想だということを頭に置いて読んで頂けたら。原作を知ってたら、多分全然違った感想になる気がするんですよねー。

GANTZ』について

まず、2部作の前編にあたる『GANTZ』についての感想なんですが、映画前半まで、具体的に書くと、ねぎ星人、田中星人との戦いまでは、物語がサクサク進むのでかなり楽しめました。特に、田中星人の方はすっとぼけたビジュアルとあの凶暴さのギャップが良かったです。

2011年公開ということもあり、CGは全般的にイマイチではあるんですが、それでもかなり頑張ってショボく見せないように工夫してるし、アクションも「日本のSF映画にしては」という括弧つきながらかなり頑張ってるんじゃないかなーと。
あと、GANTZのギミックや光線銃などの小道具、メンバーが着用するスーツなんかは、かなりいい感じだったように思います。

ただ、主人公玄野たちと、それぞれの回想、加藤晴彦演じるGANTZの謎を追うフリーライター菊地の時系列が前後する形になっていて、そこは正直混乱したし、全体的にストーリー構成自体が、あまり上手くないように感じました。

あと、クライマックスの『おこりんぼう星人』との戦いはかなりダレた感じ。
特に夏菜演じる岸本恵と加藤が、戦闘中にも関わらずグダグダやってるのには、辟易しました。いやいや、千手観音は何してるの? 待ってあげてるの?

どうしてもやりたいなら、松ケンが夏菜を抱えて~の後ろから迫る千手観音→危機一髪の松ケンを二宮くんが救出。とかでいいじゃない。

吉高由里子演じる小島 多恵の登場も何だか唐突で、「あれ?二宮くん漫画編集者だっけ?」って思ったり、松ケンと二宮くんの繋がりも希薄に感じられるので、二宮くんが自殺を図るほど松ケンに思い入れてるように見えないんですよね。
なので、最後の吉高由里子と二宮くんのシーンにも、まったく感情移入出来ません。

とにかく、登場人物のキャラ像が全体的に描き込み不足なんですよね。
なので、彼らの言動の目的が薄っぺらに感じちゃうんだと思います。

そして後編『~PERFECT ANSWER』へ

で後編ですよ。
こちらも、アクションはかなり頑張ってたと思います。
多少「うーん…」と思う部分はあるものの、地下鉄での戦闘と、クライマックスの商店街での戦闘は、かなり見ごたえがありました。
綾野剛演じる黒服星人の動きも良かったですしね。
ただ、CGに頼るんじゃなく、ちゃんとセットを作って実写と組み合わせて観せるのも好感が持てましたよ。

ただ、物語的には前編以上にアラが多くなって、もはや崩壊寸前。というかほぼ崩壊。
例によっていっぱいキャラが出てくるわりには、使い捨て感が半端ないんですよねー。
あと、前作から意味ありげに登場した山田孝之演じる公安の刑事は結局、うろちょろしてるだけで、何をどこまで掴んでるのか、何がしたいのか、何をしてるのかよく分からなかったです。
っていうか、公安ってチームで動くものなんじゃないの?
なんで山田くんに丸投げ?(予算の都合?)

で、ひとしきりクライマックスが終わってからの最後の展開。
これが、ほっっっっっっっんと、グダグダグダグダ長ったらしくて、観ていてイライラしました。
っていうかですね、この作品の要である、GANTZのルールが曖昧すぎだし、強さの設定やダメージ設定が状況によってコロコロ変わりすぎで、ずっとルールの分からないスポーツを見せられてる感じなんですよ。
結局、お前ら(GANTZと監督)のサジ加減だろ! っていうね

しかも、結局、謎は何一つ解き明かされないままですしね。
141分もかけて、それかよ! っていう。

あと、観ている間ずっと神木隆之介だと思ってた人が別人(本田奏多)だったのが一番ビックリしました。

二作通してに言えるのは、「せっかくアクションシーンは結構良かったのに、ドラマ部分が雑すぎて台無しになっちゃった」ですね。
もちろん、アニメにもなるほどの人気漫画の実写化ですから、色んな縛りや大人の都合で思い通りには出来なかったのかもですが、もっと余分な部分を削って物語はシンプルに、その分アクションに特化してくれれば(そして2時間以内に収めてくれれば)グッと面白かったんじゃないかなーって思いました。

興味のある方は是非!