ぷらすです。
今回ご紹介するのは、昨年日本でも公開されたフランスとベルギーの合作映画『ムーン・ウォーカーズ』ですよー!
ほかの映画のDVDを観てたら予告編が入っていて、「これは面白そう」と早速レンタルしてきましたー。
画像出典元URL:http://eiga.com/
概要とあらすじ
アポロ11号の月面着陸に世界中が沸いた1969年。
しかし後年語られた「あれはスタンリー・キューブリックが撮影した捏造映像だった」という都市伝説をベースに作られたコメディーアクション映画。
ベトナム帰りでPTSDに苦しむCAIエージェントのキッドマン(ロン・パールマン)はある日、長官室に呼び出されある指令を受ける。
それは、アポロ11号が失敗したとき用の月面着陸捏造映像を「2001年宇宙の旅」のスタンリー・キューブリックに依頼するというもの。
キッドマンはキューブリックの代理人に会うべくロンドンへ。
しかし、そこにいたのは実は代理人の従兄弟で、代理人に借金を申し込みに来ていたドジばかりのヘボマネージャーのジョニー(ルパート・グリント)だった。
ジョニーを代理人と思い込んだキッドマンは、ジョニーにキューブリックへの依頼を打診。ジョニーは提示された大金に目が眩み引き受けるものの、もちろんキューブリックとの繋がりなどあるわけもなく。
仕方なく、髭面のルームメイト、レオン(ロバート・シーハン)をキューブリックに仕立ててキッドマンから金をだまし取る計画を立てるのだが……。
CIAエージェントのキッドマン役には「ヘルボーイ」や「パシフィックリム」などの怪優ロン・パールマン。
ヘボマネージャーのジョニーには「ハリーポッター」シリーズのロンでお馴染みルパート・グリント。
監督は、本作がデビュー作ながらCMなどで活躍するアントワーヌ・バルドー=ジャケ。
感想
数年前、アポロ11号の月着陸は実は捏造だったー! ΩΩΩナ、ナンダッテー!
っていう、噂が広まったのを覚えている人も少なくないんじゃないかと思います。
実はあの月の映像は、映画スタジオで撮影されたもので、監督したのは「2001年宇宙の旅」のスタンリー・キューブリックだった。という都市伝説が世界中に流れたというエピソード元に、本作は作られています。
「ダブロン」によるハチャメチャヒッピーコメディー
本作の主役は、ベトナム帰りでPTSDに苦しむCIAエージェントのキッドマンと、何をしても上手くいかないヘボマネージャーのジョニーです。
キッドマン役は、あのボンクラ王 ギレルモ・デル・トロ監督の盟友でもあり、「ヘルボーイ」や「パシフィックリム」にも出演した怪優ロン・パールマンが。
画像出典元URL:http://eiga.com/
ジョニー役は「ハリーポッター」シリーズでハリーの親友ロンを演じたルパート・グリントがそれぞれ努めています。
画像出典元URL:http://eiga.com/
強面で大男のロン・パールマンがCIAエージェントっていうのは、正直あまりイメージが合わない気もしましたが、いかにも売れなそうなバンドを売り出すために街金に借金をしているヘッポコマネージャーのジョニーは、ルパート・グリントのキャラクターによく合っていたと思いますねー。
ただ、このジョニーはマネージャーとしてはヘッポコですが、ロック・オペラのアイデアを持っていたりして、先見の明はあるという設定になってます。
あと、OPは1969年に流行ったサイケデリック風なアニメーションを使用するなど、さすがCMで活躍してきた監督だなーという印象でした。
面白そうな素材は山盛り! ただ……
映像的には見所があるし、物語の設定もすごく面白くなりそう。
当然、映画冒頭から期待が高まるっていくわけですが、じゃぁ内容はっていうと………う、うーん。
少なくともつまらなくはないです。ですが、特別面白いわけでもなく。
一言で言うなら「普通」でした。
なんていうか、面白そうな素材は沢山詰め込んでいるんだけど、それぞれのエピソードがリンクしないから、物語がスイングしていかないんですよね。
特に、キッドマンのPTSD描写とかは、その後の展開にほとんど関係なくて、あえて言えば、好戦的だった彼がドラッグで一瞬平和主義者になる程度。
だったら、堅物のエージェントで充分成り立っちゃうわけで、別にベトナム帰りなんて設定はいらないんじゃないかなー。
後半の捏造映像スタート後のアレコレも、イマイチ盛り上がらないのは、街金のギャングと月面着陸撮影がまったくリンクしてないからだし、ゴア描写も「最近のアクション映画のトレンドですから」的に見えちゃって、うーん……なんですよね。
もちろんですが、キューブリックに撮影を頼むことは出来ず、ジョニーの知り合いのヒッピー系無名監督に着陸捏造映像を頼むハメになるんですが、ここも、準備が出来上がっていく過程のワクワク感みたいなのが大事なのに、そこはサラッと流しちゃっててもったいない感じ。
そのへんは、本作がデビュー作ということで、あれもこれもと欲張っては見たものの手に余っちゃったのかなーって思ったりしました。
まぁ、劇中、この捏造映像の監督がつくった、実験映像とEDのリンクは面白かったですけどもw
あと、ジョニーが頑張ってるシーンは、「あのロンがこんなに立派になって」と、親戚のおじさんのような気持ちで楽しめたりしましたしねw
いや、実際ルパート・グリント君のお芝居は良かったんですよ。
それだけに、物語がスイングしていかなかったのが悔やまれるんですよねー。
あ、ただEDは飛ばさずに是非観てください。
興味のある方は是非 !