ぷらすです。
今回ご紹介するのは、競技かるたに青春を懸ける若者たちを描いた少女漫画『ちはやふる』を、広瀬すずなど若手人気俳優で実写映画化した作品『ちはやふる 上の句』ですよー!!
この映画版「ちはやふる」は前後編に分かれてるんですが、本作「~上の句」は前編にあたる作品で、前評判もむちゃくちゃ良かったので楽しみにしてましたー(*´∀`*)ノ
で、本作はDVDレンタルが始まってますがまだ新譜なので、出来る限りネタバレしないよう注意して書きますが、これから観る予定のある方は先に映画を観てから、この感想を読んでくださいねー。
いいですね? 注意しましたよ?
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あらすじと概要
『海街diary』などの広瀬すずを主演に迎え、末次由紀のコミックを実写化した青春ドラマ。競技かるたをテーマに、主人公と仲間たちのひたむきな情熱や夢を描く。
『男子高校生の日常』『日々ロック』などの野村周平と、アクションスター千葉真一の息子である真剣佑がヒロインちはやの幼なじみを好演。人気俳優たちの共演による、きらめく青春の日々に胸がときめく。ストーリー:同級生の千早(広瀬すず)、太一(野村周平)、新(真剣佑)は、いつも仲良く競技かるたを楽しんでいた。
小学校卒業を機に彼らはバラバラになってしまうものの、千早は単独で競技かるたの腕を磨く。高校に進学した千早は再会を果たした太一と一緒に競技かるた部を立ち上げ、この世界に導いてくれた新を思いながら全国大会を目標とする。(シネマトゥディより引用)
感想
僕は原作マンガは全巻読んでまして。なので最初に実写映画化の話を聞いたときには、正直「またかよ……」とガッカリしたし、あまり興味も無かったんですね。
ただ、主演は今をときめく広瀬すずということもあり、さらにネットのレビューもかなりの高評価ということで、DVDレンタルが始まるのを楽しみにしていました。
で、実際に観た感想を一言で言うなら、
青春が眩しい!(つд⊂) 目が、目がー!(byムスカ)
でしょうかw
いや、ホント、凄く面白かったし、特に終盤のクライマックスはグッときましたよー!
原作と実写映画
少し前までは、漫画原作の実写映画化というと、大作ほど観たあとのガッカリ感が半端ないことになってたりしたんですが、近年では「るろうに剣心」「バクマン」それに広瀬すずも出演している「海街diary」など、傑作秀作も多くなってきましたね。
まだまだ、大作やSFなどの実写化作品はハズレも多いですが、学生を主役にした青春マンガや少女マンガの映画化なんかは、上手く実写化してくれる監督さんが増えてきた印象です。
で、本作「ちはやふる 上の句」はと言えば、大当たりでした!
と言っても、映画的に目新しいとかそういう事はないし、ストーリー的にも原作をダイジェスト的に原作を切り取っている感じなんですが、その分、原作(マンガ)では中々伝わりづらいところをキッチリ実写で観せてくれているんですよねー。
何と言っても主演の広瀬すず 力(りょく)
本作のストーリーをザックリ説明すると、カルタ馬鹿の残念美少女 千早が、仲間たちと競技かるたをする物語です。
原作は競技かるたという、いわゆるマイナー競技に青春を懸ける少女漫画ながら、少年漫画並みの熱い展開にコメディーや登場キャラクターたちの青春や恋愛模様などを織り交ぜ、老若男女問わず人気の作品。アニメシリーズも人気がありますよね。
本作で主人公の千早を演じるのは、若手人気女優の広瀬すず。
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僕は彼女を「海街diary」のすず役で初めて知ったんですが、それからあれよあれよという間に、人気実力共に、若手No.1と言っても過言ではない破竹の大活躍ですよね。
本作では、そんな彼女が馬鹿で少し幼稚だけど真っ直ぐな少女、千早を見事に演じています。
原作の千早のイメージもあるので、最初こそ多少の違和感はあったものの、物語が進むうちに原作の千早と広瀬すずがどんどん近づいて、最後には同化しちゃうみたいな感じで、まったく違和感を感じることなく物語に没入出来ましたね。
それはもちろん、彼女自身に天性の魅力もあるんですが、マンガやアニメの“キャラクターとしての千早“に寄りすぎず離れすぎずの演技のバランスが絶妙なんじゃないかなと。
また、肝心のかるたのシーンも、持ち前の身体能力を活かした熱演で、迫力やスピード感をしっかり見せてくれたことが、千早としての実在感に繋がってたように思いました。
その他のキャストのアンサンブルも良かった
もちろん、千早だけじゃなく他のキャラクターも良かったです。
千早に片思いしている幼なじみの太一と新、かるた部のメンバー、肉まん君、奏ちゃん、今回のラスボス須藤とヒョロなどなど。
特に、奏役の上白石萌音と、ヒョロ役の坂口涼太郎は、マンガから抜け出てきたようでしたねーw
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そしてある意味、広瀬すず以上に今回最も光っていた机くんは、原作のイメージとは違いますが、登場人物の中では最も観客に近く感情移入出来るキャラで、僕ら観客は机くんを通して、千早たちの競技かるたへの熱を受け取っていく重要な役どころ。
クライマックス近くで感情を爆発させる机くんを演じた森永悠希に、僕も思わず涙してしまいましたよ!(´;ω;`)
また、千早たちが子供の頃に通っていた、かるたクラブの原田先生を演じた國村隼さんは、原作の原田先生とはイメージは違いますが、悩める太一の導き手として説得力のある素晴らしい演技でしたしね。
そうしたキャストのアンサンブルも、上手くハマってたように思います。
ど直球のベタな演出と競技かるたの迫力と気の利いた展開
とはいえ、上記したように本作は映画としては特に目新しい展開や映像があるわけではなく、むしろオーソドックスで、ある意味ベタな演出だったんじゃないかなと思うんですね。
ただ、原作も今時のマンガにしては奇を衒わず、むしろオーソドックスでクラシカルな展開で見せていくので、そういう意味でこのやり方は正解だったように思います。
その分、競技かるたのスピードや迫力、かるた札の質感や札読みの“調子“など、マンガではどうしても伝わりづらい部分をしっかりと丁寧に描くことで、原作を知らない人にもこの競技の凄さをちゃんと伝えていたんじゃないかと。
また、クライマックスでの勝敗のロジックも、それまでの物語がしっかり伏線になってたり、かるたに書かれた俳句が物語やキャラクターの心情にリンクする演出も気が利いてたし、前半で唐突に見える展開も、後半ちゃんと振り返って納得できる流れになっていて、前半から後半まで物語が途中で切れる事なくにグルーブしてるのも素晴らしかったです。
持つ者と持たざる者の物語
本作は、持つ者と持たざる者の物語です。
競技かるたに天才的な才能を持つ千早や新と、イケメンでお金持ちで頭もいい太一。
でも、太一は千早や新にコンプレックスを抱き、千早といることで自分の弱さを見せつけられながらも、片思いの千早やライバルの新に並ぶためにもがきます。
本作で、そんな太一の写鏡となるのが前述した机くんなんですね。
つまり本作は、持たざる者にこそ光を当てた物語で、そんな彼ら彼女らがもがきながら成長していく様を、衒いなく真正面から描いた物語なんですねー。
だからこそ、そんな彼らの熱や煌きに、僕ら観客は感情移入するしグッとくるんじゃないかと思います。
というわけで、次は「~下の句」を観なくっちゃ!!(*゚∀゚)=3 ムハー
興味のある方は是非!!!