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オープニングシーンを見逃すな!「ラ・ラ・ランド」(2017)

ぷらすです。

観てきましたよー! 『ラ・ラ・ランド』
正直、デイミアン・チャゼル監督の前作「セッション」が個人的にあまり肌に合わなくて、ミュージカルもあまり積極的に観ることがないので、果たして乗れるだろうかと不安もあったんですが、実際観てみたら超良かったですよ!

というわけで、まだ公開中の作品なので、出来るだけネタバレしないよう気をつけて書きますが、これから観に行く予定のある人は、映画を観てからこの感想を読んでくださいね。

いいですね? 注意しましたよ?

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あらすじと概要

『セッション』などのデイミアン・チャゼルが監督と脚本を務めたラブストーリー。女優の卵とジャズピアニストの恋のてん末を、華麗な音楽とダンスで表現する。『ブルーバレンタイン』などのライアン・ゴズリングと『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などのエマ・ストーンをはじめ、『セッション』でチャゼル監督とタッグを組んで鬼教師を怪演したJ・K・シモンズが出演。クラシカルかつロマンチックな物語にうっとりする。

ストーリー:何度もオーディションに落ちてすっかりへこんでいた女優志望の卵ミア(エマ・ストーン)は、ピアノの音色に導かれるようにジャズバーに入る。そこでピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と出会うが、そのいきさつは最悪なものだった。ある日、ミアはプールサイドで不機嫌そうに1980年代のポップスを演奏をするセバスチャンと再会し……。(シネマトゥディより引用)

 

 

感想

ミュージカルって2パターンあって、セリフや心情を歌と踊りで表現しちゃうパターン(「ウエスト・サイド物語」や、「雨に唄えば」など)と、芝居と歌や踊りが分かれてるパターン(「コーラスライン」や「天使にラブソングを…」など)に分かれますよね。
本作は、どちらかといえば前者のタイプ。
ただ、「レ・ミゼラブル」みたいにセリフがほぼ全部歌というわけではなく、芝居のパートの割合も結構多かったので、両者の中間(前者寄り)って感じだった気がします。

なのでミュージカルがあまり得意じゃない僕でも、楽しめたんじゃないかなーと思うんですよね。(´∀`)

映画冒頭、高速道路のシーンを見逃すな!

本作はミュージカルパートからスタートします。
予告編でも出てますが、渋滞の高速道路を舞台に華やかな歌とダンスでの幕開け。
このシーンが、古き良きハリウッドのザ・ミュージカルって感じで、
もう最高にアガるわけですよ!

長回しとカメラワークで、曲終わりまでワンカットで撮影したように見せているので、舞台のミュージカルを観ているような気持ちになります。
そして、曲終わりに合わせてタイトルがドン!

完璧すぎる! 超カッコイイ!☆拍手!!(゚∇゚ノノ\☆(゚∇゚ノノ\☆(゚∇゚ノノ\喝采!!☆

ぶっちゃけ、僕は本作でこのシーンが一番好きだし、このシーンだけで本作を映画館で見る価値があるって思いましたよ!

実は、数人のお客さんがこのシーンが終わってから入場してきてたんですね。
もちろん他の映画でも本編が始まる前に入場するのがマナーですが、特にこの映画では、このシーンは絶対見逃したらダメ! 本作の楽しみが半減しますよ!

キャッチーで耳に残る音楽

こうして物語は幕を開けるわけですが、その後も随所で歌やダンスがストーリーを盛り上げて行きます。
そんなキャッチーで耳に残る音楽やミュージカル・ナンバーを担当したのが、「セッション」でもデイミアン・チャゼル監督と組んだジャスティン・ハーウィッツ。

彼のシンプルだけどキャッチーで耳に残るメロディーが、主演のライアン・ゴズリングエマ・ストーン演じる夢を追う二人の、甘く切なくロマンチックな恋を盛り上げて行きます。

ライアン・ゴズリングエマ・ストーンのアンサンブル

カフェに勤めながら、何度もオーディションを受けては落ちている女優の卵ミヤを演じるのが、「アメイジングスパイダーマン」でヒロイン グウェン・ステイシーを演じたエマ・ストーン

そんな彼女と最初は反目しながらも、次第に恋に落ちていく売れないジャズピアニストのセブ(セバスチャン)を演じるのが、「ドライヴ」のライアン・ゴズリングです。

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セブは、ジャズオタクで時代遅れのビバップ(コード進行に沿った形でありながらも自由な即興演奏を順番に行う形式)にこだわり(映画評論家の町山智浩さん談)、いつか自分の好きなジャズを聞ける店をもつのが夢という売れないピアニストなんですが、そんなセブを演じるためにライアン・ゴズリングはピアノを猛特訓。
劇中のピアノのシーンは、全部自分で弾いているそうですね。
あと、ライアン・ゴブリングのちょっとニヤケた表情が、セブの軽さを醸し出してるのも良かったと思います。

最後に臨んだオーディションで独白シーンを歌い上げるエマ・ストーンのシーンも凄く良かったですねー!
それまでエマが自分を守るために身につけていた色んな鎧を脱ぎ捨てて、原点に戻った彼女の「核」みたいな物が初めて顕になる名シーンだったと思います。

そんな二人が、恋に落ちて盛り上がるシーンを、舞台演劇のような映像で、時にロマンチックに時に切なく、時に息のあったダンスで魅せていくシーンの数々はまさにザ・ミュージカル! 細かいことはすっ飛ばして生理的に気持ちがいいなーと思いました。

夢を追う呪い

前作「セッション」で夢の追う「呪い」の部分を描いたデイミアン・チャゼル監督ですが、本作では別の形で、その部分を描いていると思いました。

それが本作をただのハッピーエンドではなく、ほろ苦い後味を残す結末に導いているわけで、ラスト間近の“あるシーン“は多分、誰もが一度は考えた事があるんじゃないかなと。

そういう意味では、本作は「セッション」の続編と言えなくもないんじゃないかなーなんて思ったりしましたねー。
ネタバレになっちゃうので詳しくは書けませんがw

残念ポイント

そんな感じで、絶対に映画館で観たほうが良い映画なのは間違いない素敵な映画なんですが、あえて、残念ポイントを挙げるなら、セブとジャズの関わりみたいなものをもう少し入れ込んで欲しかったなと。
僕みたいな音楽音痴でも分かるように、セブがそこまでのめり込むジャズの魅力や楽しさを表現してくれていたら、もう、サイコー!!(*゚∀゚)=3 ってなったのになーと。

でもまぁ、そんなのは無いものねだりの重箱の隅ツツキだし、多分、監督自身分かっていて、「ミュージカル」としてのエンターテイメント性や魅力を優先したんだと思いますけどね。

っていうか、僕的には前述したように冒頭の高速道路でのオープニングシーンだけでも劇場に行った価値は十分にありましたよ!
ライムスター宇多丸師匠風に言うなら、このシーンだけで5億点出てますから!w

興味のある方は(劇場で)是非!!

 

▼予告編▼

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