今日観た映画の感想

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壮絶な眠気との戦い。その先に見たものは……「複製された男」(2014)*ネタバレあり

ぷらすです。

今回ご紹介するのは『メッセージ』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の2014年に公開した作品『複製された男』ですよー!
『メッセージ』がとても良かったので、監督の過去作も観てみようとレンタルしてきたんですが、観終わった感想を一言で言うと「一体、何が何だか……」でした。(´・ω・`)

で、今回『』ネタバレになってしまうので、これからこの映画を観てみようという方は、映画を観た後にこの感想を読んでいただけたら嬉しいですよー!
あと、今回は文句多めになっているので、この映画が好きっていう方にはスイマセンと先に謝っておきますw

いいですね? 注意しましたよ?

 

http://img.eiga.k-img.com/images/movie/79833/poster2.jpg?1396887112

画像出典元URL:http://eiga.com

あらすじと概要

ノーベル文学賞作家でポルトガル出身のジョゼ・サラマーゴの小説を実写化したミステリー。至って普通の日々を送ってきた教師が、ある映画に自分と酷似した男が出ているのを見つけたことから思わぬ運命をたどっていく。メガホンを取るのは、『灼熱の魂』『プリズナーズ』などのドゥニ・ヴィルヌーヴ。キャストには『ブロークバック・マウンテン』などのジェイク・ギレンホール、『マイ・ファミリー/遠い絆』などのメラニー・ロランら実力派が集う。全編を貫く不穏なムード、幻惑的な物語、緻密な映像が混然一体となった世界観に引きずり込まれる。

トーリー:何も刺激のない日々に空虚なものを感じている、大学で歴史を教えているアダム・ベル(ジェイク・ギレンホール)。ある日、何げなく映画のDVDを観ていた彼は、劇中に出てくる俳優が自分自身とうり二つであることに驚く。彼がアンソニー・クレア(ジェイク・ギレンホール)という名だと知ったアダムは、さまざまな手を尽くして彼との面会を果たす。顔の作りのみならず、ひげの生やし方や胸にある傷痕までもが同じであることに戦慄(せんりつ)する。(シネマトゥディより引用)

 

感想

眠気と戦う90分

本作の一人二役を勤めるのは 数々の作品で存在感を示す俳優ジェイク・ギレンホール
トーリーをザックリ説明すると、歴史の教師ギレンホールは、ある日同僚に勧められた映画をレンタルで見たら、そこにチョイ役で自分そっくりの男が出ててビックリ。
超気になるのでストーカーまがいの方法で三流役者のギレンホールに会ったら、脅されて自分の恋人を寝取られて、役者ギレンホールの奥さんとHしてたら、役者ギレンホールと自分の恋人は交通事故にあって、役者ギレンホールの嫁さんがでっかい蜘蛛になってるという物語。

ね? ワケわからないでしょ? 

しかも画変わりしないし、セリフは少ないし、テンポはトロいし、物語もあんまり盛り上がりがないので、観ている間に何度も激しい眠気に襲われながら何とか鑑賞。

前回ご紹介した「PK」の役半分の時間なのに、体感時間は倍以上でしたよ。
しかも観終わったあとには謎だけが残されるっていうね。

で、鑑賞後僕が思ったのが、

①・タイトル通り、自分の知らないうちにクモ型エイリアンに複製された事に気づいた男が主人公のSF。

②・カフカ的な不条理なストーリー。

③・ジキルとハイド型心理サスペンス。二人の男は実は同一人物。

の3つでした。

分からないのでネットで調べた。

で、結局よく分からなかったのでネットで調べたところ正解? は、

④・夢オチ

でした。

……って、分かるかー!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ

つまりどういう事かというと、(この映画は正解がなくて受け手に解釈丸投げ系の作品っぽいので、あくまで僕なりの解釈ですが)

気弱な歴史の教師アダムは、妊娠6ヶ月の奥さんと平凡だけど幸せに暮らしている。

しかし、彼はそんな平凡な暮らしに潜在的な不満と妻が母親になる事に潜在的な恐怖があり、インモラルな妄想や役者の自分を空想したりして自分を慰めている。

そんな時、彼は同僚が勧める映画を観ているうちに眠ってしまい、アダムは夢を観る。

独身のアダムが、映画の中に自分そっくりの役者アンソニーがチョイ役出演していて、超気になったので会ってみると単なるそっくりさんではなく、彼はもう一人の自分だった。
その男は役者として自由に暮らし、奥さんもいる。
そして、アンソニーは自分の奥さんとアダムの恋人の交換を持ちかける。
アダムはその提案に乗るが、アンソニーと入れ替わりに気づいた恋人は車中で揉めて、交通事故で死亡。アダムと役者の奥さんだけが残される。

そこで目が覚めたアダムは、自分は平凡に暮らすことしか出来ない事を悟る。

ってことなんじゃないかなーと。

ちなみに、劇中に度々登場するクモは原作にはない要素で、監督曰く、このクモは“母性”の象徴だそうだそうです。

劇中、教師のお母さんが登場するんですが、おそらく彼はこのお母さんに「平凡で手堅い人生」こそ幸せであると言い聞かされて育ったのだろうと推測できます。

映画冒頭の授業の中でアダムは、

古代ローマに置いて、支配するすることは、独裁者の最大の関心ごとだった。パンと娯楽を与えることもひとつの手段だが、別の方法もある。
それは、教育を制限することだ」

と語るんですが、これはそのまま彼と母親の関係の暗喩になっているんだと思います。

また彼は「恐ろしいのはこのことがくり返されること」とも語っていて、これは妻が母親になる……という恐れを表しているんだと思います。

怪獣のような大きなクモは、自分を支配する母親(と妻?)に監視されている教師の心理的イメージで、ラストで奥さんが巨大なクモになっているのは、夢から覚めた教師の諦めを映像的に表現しているんだと思います。多分。

結論

つまり、この映画をざっくり一言で言うならファイトクラブ」なんじゃないかと。
ただ、「ファイトクラブ」では主人公の妄想が現実を侵食していくのに対し、本作ではあくまで教師の脳内だけで物語が完結してしまうし、「ファイトクラブ」のタイラーにあたる役者の自分(アンソニー)を殺してしまうんですが。
妄想の中でアンソニーを殺したのは、結局、母親の教育で植えつけられた教師(アダム)の倫理観だった的なことなのかな?

そしてもう一つ「ファイトクラブ」との大きな違いは、「ファイトクラブ」は超面白かったけど、本作は(少なくとも僕にとっては)超つまらなかったってことですかねー。(´・ω・`)

多分、無駄に冗長な『余白』を全部省いたら、30分で終わる物語だと思いました。

唯一良かったところは、奥さん(サラ・ガドン)と浮気相手( メラニー・ロラン)のおっぱいが観れたことくらいでしたw

というわけで、個人的にあまりオススメは出来ませんが、

興味のある方は是非!

 

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