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ブレラン好きによるブレラン好きの為のブレランっぽい作品「バーチャル・レボリューション」(2016 )

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、2016年公開のフランス・アメリカ合同映画『バーチャル・レボリューション』ですよー!
先々週のタマフルブレラン特集」で、ゲストの高橋ヨシキさんが「ブレラン2047』と言っていい内容」と推していたので、早速レンタルしてきましたよー!

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画像出典元URL:http://eiga.com

あらすじと概要

テロリストとの戦いの場が仮想世界へと移行した近未来を舞台に、私立探偵とテロリストがバトルを繰り広げるSFサイバーアクション。仮想世界のシステムを脅かすテロリストに挑む私立探偵の活躍を活写する。『マキシマム・ブロウ』などのマイク・ドプドらが出演。ガジェットや圧倒的な世界観が見どころ。

ストーリー2047年、NEOパリ。仮想世界と現実世界を行き来する私立探偵ナッシュの任務は、仮想世界のシステムにとって脅威と化したテロリストの追跡と暗殺。事件を追っていくつもの仮想世界を駆け抜ける中、テロ集団や多国籍企業、インターポールが交差する危険なゲームに巻き込まれ……。(シネマトゥディより引用)

感想

ざっくりストーリー解説

本作は、2047年の近未来を描いたSF作品。

映画冒頭では、突然ドラゴンが飛び交うファンタジーな世界で戦士や魔術師のパーティーが敵と戦うシーンからスタート。
あれ? 違う映画を借りてきた??」と思ったら、主人公ナッシュが“ログアウト”し現実世界に戻ってくるんですね。

実は劇中の世界では、テクノロジーは発展したものの、デストピア的な未来に絶望した人類の75%が、VRゲームの中に住んでいる<コネクト>になっているという設定なのです。

イス型専用デバイスでゲームの世界に入るんですが、ゲーム世界と現実世界の違いはほとんどないくらいテクノロジーが進んでるらしく、つまりアニメ「ソードアートオンライン」的なアレです。

主人公ナッシュは仮想世界と現実世界を行き来する<ハイブリット>で私立探偵。
そんな彼は雇い主で、VR世界のシステムを管理する多国籍企業シンターニス社から、ある依頼を受けます。

VR世界に接続中の人々<コネクト>がシステムに放たれたウイルスによって148人も殺されるという事件が発生し、今現在も多くのコネクトが殺されているというんですね。
で、事態をインターポールに嗅ぎつけられる前に、ウィルスを作ったテロ集団を探し出して抹殺してほしいと。

そこでナッシュはスラムに住むスーパーハッカーの友人モレルの協力を得ながら、調査を開始し、危険な目に会いながらも、テロリストのリーダー・カミーユとの接触に成功するのだが……。

というストーリーなんですね。

低予算映画ながらブレランの世界を再現

こうして仮想と現実、二つの世界で物語は進んでいくんですが、現実世界のビジュアルはもう完全にブレードランナーでしたw

http://eiga.k-img.com/images/movie/86022/photo/e364e776689375b5/640.jpg?1481180630

画像出典元URL / この「ブレラン」感!

監督・製作・脚本・音楽と一人4役を勤める新進気鋭のギイ=ロジェ・デュヴェールですが、本作を観ると彼がかなり熱烈なブレランフォロワーであることが、画面一発で分かります。

ブレランっぽい雑多なスラムの雰囲気、ブレランっぽいコンクリート打ちっぱなしの部屋、その空中にはスピナーが飛び交っていて、主人公ナッシュは無精ひげでヨレヨレのロングコートにブラスターっぽい銃を持ち、カップラーメンをズルズル啜ってますからねw

もう「俺はブレランが大好きだー!」という叫び声が聞こえてくるようでしたよw

ラジオで高橋ヨシキさんが「本当に涙が出るぐらい、よく乏しい予算で再現している」と話してましたが、実際観てみたら、確かに再現度の高さに驚きましたねー。

正直ブレラン好きなら、このビジュアルだけでも一見の価値ありだと思いますよ。

というわけで、ここからネタバレするので、未見の方はご注意を。

 

 

ブレランソードアートオンラインマトリックス

あとですね、多分この監督は結構なオタクなんじゃないかと思いました。
現実世界のビジュアルはブレランですが、多分それだけじゃなくて、ほかのSF映画や日本のアニメの影響も結構受けてる匂いがするんですよね。
テロリストの設定はまんま「マトリックス」だし、仮想現実の世界云々は多分「ソードアートオンライン」の影響なんじゃないかなと。他にも僕が気づいてないだけで色んな作品の影響があるかもしれません。

ただ、肝心のストーリーの方はちょと(´ε`;)ウーン…な感じでして、現実に嫌気がさした人類が仮想世界で暮らすという設定自体は面白いんですが、語り口があまり上手くないし、全体的に回りくどいわりには説明不足なので、観ていて内容が分からないまま物語が進んでいくんですよね。

コネクトとハイブリット

本作には、仮想空間に暮らす<コネクト>と、仮想空間と現実世界を行き来する<ハイブリット>という2種類の人類がいることが分かります。

コネクトの方は仮想空間に暮らしていて、ハイブリットの方は現実世界と仮想世界を行ったり来たりしているという設定らしいんですね。
ただ、コネクトが仮想世界で暮らすためには当然それだけのお金が必要なわけで、彼らは一体どうやって稼いでいるんだろう? と。

もし現実世界で仕事して仮想空間に住んでるなら、それってハイブリットと変わらないんですよね。

ハイブリットは多分、仮想空間で暮らせるお金がない貧困層で、なので仮想空間に行くために現実世界で働いているんじゃないかと思うんですが、だとしたらコネクトは一生分の料金を先払いして、肉体が死なないようにサーバーの管理会社に預けて肉体管理をしてもらってるってことかな?(´ε`;)ウーン…

死の概念

本作でゲーム会社にウィルス攻撃を仕掛けコネクトの大量虐殺を行うカミーユ率いるテロ集団「黒魔術師」。
彼らは仮想世界を管理する大企業が人類を仮想現実に縛っていると考えていて、仮想世界から人類を開放するためにテロを仕掛けているわけです。

ただ、殺人とは言ってもそれはあくまで仮想現実の世界なので、べつに殺された人も別アカを取って再度ログインすればいいだけのような気もするんですが、ナッシュの恋人ヘレナはウィルス攻撃で本当に死んじゃってるっぽくて、ナッシュは彼女がいないことを分かっていながら、多分、NPC(ノンプレイヤーキャラクター)になってるヘレナの幻影に会うために仮想現実の世界に行りびたっているんですね。

この、「ウィルスによる死」がリアルな死なのか、あくまで仮想現実内での死なのかがハッキリ分からないので、観ていて混乱しちゃうんですよね。(´ε`;)ウーン…

ログイン中に死亡した場合、リアルでも脳に深刻なダメージを与えられて植物状態になるって事なのかなー?

 シンターニス社はなぜインターポールに通報しないのか

で、そのテロリストたちに対しシンターニス社はナッシュを雇って抹殺することで内々に解決を図ります。

シンターニス社がインターポールに通報しないで内密に解決しようとした理由は、実はウィルスを作ったのがシンターニス社だったから らしいんですが、大企業でサイバー管理をしているシンターニス社がなぜ殺人ウィルスを作ったのかはよく分かりません。

後半で明らかになるんですが、ヘレンはシンターニス社の社員でありながら黒魔術師の仲間だったらしいので、ウィルスを作ったのはヘレンだったって事なのかな?
(´ε`;)ウーン…

事ほど左様に、この世界が一体どんなルールで機能しているのかが分からないので、観ていて混乱するし、いろいろノイズになっちゃうんですね。

でも、そんなことはどうでもいいのです!w

この映画はブレラン大好きな監督が、乏しい予算の中で創意工夫しながら、大好きなブレランのビジュアルを再現しようと頑張って作り上げたブレランっぽい作品なので、(内容はともかく同志的な意味で)ブレラン好きな人なら案外憎めない作品じゃないかって思うんですよね。
時間も1時間30分程度だし、「お、この辺は中々ブレランぽいじゃん!」とか言いながら観れば、結構楽しめるんじゃないでしょうか。

まぁ、ブレランに興味のない人にはオススメできませんけどもw

興味のある方は是非!

 

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