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世界的アーティストH・R・ギーガーの晩年を追ったドキュメント「DARK STAR H・R・ギーガーの世界」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、映画「エイリアン」のデザインで知られる世界的アーティストH・R・ギーガーの晩年を追ったドキュメント作品『DARK STAR H・R・ギーガーの世界』ですよー!

僕はギーガーのファンというわけではないし、映画も「エイリアン1」と「プロメテウス」「エイリアン:コヴェナント」しか観てないんですが、世界的モンスターの生みの親がどんな人か知れたし、良い意味で勉強になりましたねー!

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

リドリー・スコット監督作『エイリアン』の造形を手掛けたスイスの画家・デザイナーのH・R・ギーガーに迫るドキュメンタリー。幻想的で緻密な作品を生みだした自宅やアトリエを映すほか、彼の創作の源となったさまざまな出会いや、『エイリアン』のエピソードなどが語られる。ギーガーの世界観が凝縮されたアトリエの様子や、その後の人生を予見したかのようなインタビューが興味深い。(シネマトゥデイより引用)

感想

ぶっちゃけ僕が H・R・ギーガーについて知っていることと言えば、“エイリアンのデザインをした人”くらいで、彼の顔も年齢も国籍も知らなくて、この作品を観て初めてスイス人だった事を知ったくらい、ホント、彼については何も知らなかったし、それほど興味もありませんでした。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 晩年のギーガーじいちゃん

この作品のことは、ネットか何かでたまたま知って、TSUTAYAに行ったとき、ふと「そう言えば置いてあるかな? 」と探したらあったので、「それじゃぁ観てみるか」とホントに軽い気持ちでレンタルしたんですねー。

本作の構成は、本人や彼にゆかりの深い人たちのインタビューを通して、H・R・ギーガーというアーティストとその作品に迫っていくというドキュメント映画としては至極真っ当な作り。
ナレーション入りでギーガーの生涯や仕事を事細かに辿っていくような親切な構成ではないので、ギーガーを全く知らないという人には正直退屈な内容かもしれません。

彼が描いてきた作品や、テーマ(誕生・生殖・死)、創作の動機などが、本人やパートナー、友人や仕事仲間などが断片的に語っていくことで、ギーガーというアーティストの歴史や、案外チャーミングな人となりが次第に明らかになっていくんですね。

ギーガーの自宅

で、個人的に意外だなーと思ったのがギーガーの自宅。

門から母屋まで何百メートルもあるような大豪邸に住んでるのかと思ったら、確かに庭付きの広い家ではあるけど意外と普通の一軒家住まいでした。

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画像出典元URL:http://eiga.com

ただ、一歩中に入るとギーガーの作品や“資料”が山ほどあって「異界感」が半端ないんですよねw
草木に覆われた庭にもギーガーの彫刻や噴水、自作の幽霊列車(電気で走るミニ列車)があり、その列車がギーガーの作品の中を走るんですが、「こんなん乗ったら夢に見るわ!((((;゚Д゚))))」 っていう超怖い悪夢みたいなトンネル? を走るっていう。(ただ、喜々として幽霊列車に乗ってるギーガーじいちゃんは可愛かった)

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画像出典元URL:http://eiga.com / 庭にはエイリアンも

そんな感じで、一言で言うなら“超落ち着かない家”なんですが、そんな家の中でパートナーや猫のムギと暮らす当時73歳のギーガーは、白髪の太っちょで一見気難しそうなおじいちゃんなんですが、映画が進むうちに彼のチャーミングな一面も見えてくるんですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com  / スケッチをするギーガーと、飼い猫のムギ三世

元パートナーで今は仕事仲間の女性に「何が食べたい?」って聞かれて「ケーキ」って答え、彼女の手作りケーキを食べて「美味いよ」って言うシーンにはちょっとホッコリしてしまいました。

古城を買ってミュージアム

後半では、ギーガーが子供の頃に住むのが夢だったというお城を購入して作った、ギーガーミュージアムという美術館が登場。
そこでサイン会をするんですが、グラサンにタトゥーの強面あんちゃんがギーガーにサインをもらって、感激のあまり半べそかいてるシーンにはジーンときたました。

そんな感じで、誰もが楽しめる雄弁なドキュメントではないし、内容的にもかなり地味ではあるんですが、「エイリアン」の創作秘話や映像なんかもあって、ほんと、良い意味で勉強になった良作でした。

で、この作品の撮影後ギーガーは階段から転げ落ちて、2014年、本作の完成を待たずに亡くなってしまったそうです。

そういう意味では、彼の最後の姿や言葉を収めた作品として、ファンの人だけでなくギーガーに少しでも興味のある人には観る価値があるんじゃないかと思いましたねー。

興味のある方は是非!!

 

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