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ミシェルvsシガニー! ハリウッド最強女優対決…のハズが…「レディ・ガイ」(2018)*R-15

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、「ワイルド・スピード」シリーズで主人公ドクの恋人レティなどを演じている、ハリウッド最強の漢ことミシェル・ロドリゲス姐さんが、凄腕のヒットマン(男)を演じて話題になった『レディ・ガイ』ですよー!

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

組織に裏切られ、知らぬ間に女性に改造されてしまったヒットマンの復讐(ふくしゅう)を描くアクション。主人公には『ワイルド・スピード』シリーズなどのミシェル・ロドリゲスがふんし、男性だった時代も特殊メイクを施して体当たりで演じ切った。狂気の外科医を『エイリアン』シリーズなどのシガーニー・ウィーヴァーが怪演するほか、『シェフとギャルソン、リストランテの夜』などのトニー・シャルーブらが共演。『48時間』シリーズなどのウォルター・ヒルがメガホンを取る。(シネマトゥディより引用)

感想

面白くなる要素はてんこ盛り! だけど「…あれー?」

僕はYouTubeで偶然予告編を見て本作を知ったんですが、“あの”ミシェル・ロドリゲスが、性転換されたヒットマンを演じるという時点で、もう面白そうじゃないですか。

しかも、ミシェル姐さんに性転換手術を行う狂気の外科医役は「エイリアン」シリーズのシガニー・ウィーバーで、監督・脚本は80年代のアクション映画を牽引してた一人ウォルター・ヒルと、どう考えても絶対面白くなる要素がてんこ盛りで、ビンゴだったら全面リーチ状態。

なのでワクワクしながらTSUTAYAでレンタルしてきたんですけど、実際観てみたら「……あれー?」っていうねw

ストーリーをざっくり説明すると、凄腕のヒットマンのフランク・キッチン(偽名/男)が組織の人間にハメられ、意識を取り戻したら女になってまして。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 性転換で女にされた復讐に燃えるミシェル姐さん

「息子(隠語)の仇を取るぜ!」と、自分をハメた組織と性転換手術をした外科医に復讐するという物語。

もうね、あらすじだけで100%面白いわけですが、どっこい期待に胸を膨らませながら観ているうちにどんどん真顔になっていくんですよねー。

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画像出典元URL:http://eiga.com / フェミニスト? 外科医のシガニー御大

いったい何が悪かったのか

その原因はいくつかあって、

1・ストーリーがシガニー・ウィーバーの回想として語られる。

2・シガニー・ウィーバーのパートが多すぎる。

3・ジェンダー問題とか色々盛り込み過ぎ。

4・全体のトーンが真面目すぎる。

と、ざっくりこの4点が大きな問題だと思うんですが、もう一つ最大の問題点は、

5・男の時のフランク・キッチンもミシェル姐さんが演じている。

に尽きるんじゃないかと。

初登場の段階で目を疑うんですけど、男状態のフランク・キッチンを演じるのは付け髭したミシェル姐さん。しかも体も特殊メイクで男の状態にしてます。

でも、声はミシェル姐さんの声そのままだし、体格や腕の太さなんかはやっぱり女性のソレで、どこからどう見ても“男装したミシェル姐さん”なんですよね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / フランクの“協力者”ジョニー (ケイトリン・ジェラード

いや、もしかしたらウォルター・ヒル渾身のギャグで「それ男装のミシェル姐さんやないかーい!(。・д・)ノ)´Д`)ビシッ」という観客のツッコミ狙いなのかもですが、その代償は大きく、性転換した後のミシェル姐さんとのギャップがゼロで、結果“女装した男装のミシェル姐さん”にしか見えないわけです。

いや、つまりいつも通りのミシェル姐さんなわけですけどもw

もしかしたら、そこまで全部込みでウォルター・ヒルの狙いだったのかもですが、個人的な感想としては、男のフランクキッチンは別の俳優で良くね!? と。

あと、性転換後のフランク・キッチン、男に戻りたいというわりにはテープレコーダーに吹き込まれた外科医に言われるがまま女性ホルモンの錠剤を律儀に飲み続けるのも、なんだかなーって思ってしまいました。(筋肉が落ちるので飲まない方が強いハズ)

その他の問題でも、例えば1はシガニーの回想から始めるんじゃなく、時系列通りに現在進行形で進めたほうが絶対シックリ来ると思うし、外科医のシガニーだけでなく組織のボスにまでフランクキッチンを性転換する理由をつける必要もなくて、普通に「金のため」で十分だったんじゃないかと思ったし、シガニーの「フランクの体を女性にすることで真人間になる(女性上位的考え)」的な理論も何だか飲み込みづらい。

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画像出典元URL:http://eiga.com / フランクをシガニーに売った組織のボス、オネスト・ジョン (アンソニー・ラパーリア)

何より、悪役のシガニーに弟の復讐という理由を持たせ、語り手として自分の思想的な事までベラベラ語らせることで、物語がとっ散らかっちゃってるように感じるんですよね。
どう見ても非力な普通のおばあちゃんなシガニーが逮捕されてる理由も、拘束服を着せる理由もイマイチ分からなかったし。(「羊たちの沈黙」のレクター博士オマージュ?)

映画全体のトーンも真面目で暗い感じになってるので、コメディーとして観ればいいのかガチの復讐劇として観ればいいのか迷うし、アクションもミシェル姐さんが普通に二丁拳銃で撃ちまくるだけなので単調に見えちゃう。

なんていうかこう、

最高の材料が揃ってるのに、調理の仕方を間違えてる感じで、実にもったいないなーと。

これじゃぁ折角おっぱい丸見せで揉みしだき、股間も丸出しで
「NOぉぉぉぉぉ!」
と絶叫してみせたミシェル姐さんの気合も報われてないなーって思いましたねー。

ウォルター・ヒルが本作で時代を踏まえてジェンダー問題を入れ込もうと思ったのか、それともミートゥー問題に対してのカウンターのつもりだったのかもしれませんが、それらが作品にとってのノイズになってる感は否めないし、もっとシンプルにコメディーアクションに仕上げればボンクラ映画の名作になったんじゃないかなーと思いました。

まぁ、ミシェル姐さんのおっぱいを堪能できるので、おっぱい好きには良い映画化もですねー。

興味のある方は是非!

 

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