ぷらすです。
今回ご紹介するのは、細田守監督の過去作『劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』と『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』の2本ですよー!
細田守監督の劇場版アニメとして評判の高い2本なので、前々から「いつか観よう」と思ってたんですが、先日ふと思い出してレンタルしてきましたー(´∀`)ノ
劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!(2000)
画像出店元URL:http://eiga.com
概要
自分のモンスターを育成し、最強の“デジモン”を作り上げるという、デジタル育成ゲームの特異な世界観をアニメーション化した「デジモンアドベンチャー」の劇場版第二弾で日本で始めてインターネットを題材にした映画でもある。デジタルワールドでの冒険から太一たちが帰ってきて半年後のある日。インターネット上で不気味なタマゴが誕生し、邪悪なデジモンへと進化してネット上から世界中を大混乱の渦に陥れる。太一達はこの敵を倒すべく、再び“デジモン・ワールド”に向かうのだったか……。(allcinema ONLINE より引用)
感想
まず最初に書いておかなくちゃいけないのは、僕は「デジモン」に関してはTVアニメを1回も観たことがないので、登場キャラもストーリーや設定もまったく知らないんですね。
ぶっちゃけ、ポケモン的な感じだと思ってたので、デジモンが喋った時に「普通に喋るんだ!」ってビックリしたくらいですw
ということを踏まえてなんですが、確か「サマーウォーズ」の公開当時に「まんまデジモンだった」的なレビューをいくつか見かけてまして。
で、今回観たら「あ、なるほどそういうことね」と納得。
ストーリー構成も映像ビジュアルもほぼ一緒でしたw
ざっくり内容を説明すると、突如ネット上に生まれた謎のポケモンがネット内のデーターを食べまくったりイタズラして世界が大混乱になるのを、主人公たちとそのデジモンが食い止めるっていうストーリーで、ネット空間のビジュアル、最終的に悪デジモンがアメリカから核ミサイルを撃っちゃうトコや、時間ギリギリ主人公の仲間の子が叫びながらキーボードのenterボタンを押すところまで一緒でしたよw
で、40分という時間と、基本的にはデジモンファンしか観ないことを想定して作られているので、ネット上に謎のデジモンが誕生した理由とか、キャラクター説明やドラマは特になくて、主人公たちが敵デジモンをどうやって止めるのかだけを追うストリーでした。(DAIKONフィルムの「帰ってきたウルトラマン」っぽい感じ)
その分、映像や物語に出てくる諸々のディテールには物凄く凝っているし、キャラクターの絵柄や動きの演出なんかは今の細田守アニメに繋がる色が強く出てましたね。
僕は「サマーウォーズ」を先に観てるから驚きはしなかった(別の意味で驚いたけどw)ですが、当時本作を観た人(特に大きなお友達)はさぞかし驚いただろう事が想像出来ます。
だって完全にデジモンの枠を超えてましたもん。主人公の住む団地の横を流れる川に核ミサイルが落ちてきましたからね!w
細田守ファンで、まだ本作を観ていない人には(「サマーウォーズ」と比べる意味でも)一見の価値ありかもしれません。
ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島(2005)
画像出店元URL:http://eiga.com
概要
テレビ版が2004年に海外進出をはたした人気シリーズの劇場版第6弾。監督は「デジモンアドベンチャー」の細田守。そして今回主題歌を担当するのは、若者に絶大な人気を誇る氣志團。なおリーダーの綾小路“セロニアス”翔は声優にも挑戦している。(シネマトゥデイより引用)
感想
こちらも先に書いておかなくちゃなんですが、実は僕「ONE PIECE」も原作・アニメともに殆ど観て(読んで)いないんですね。
とはいえ、ルフィーとその仲間たちくらいは分かるし、悪魔の実のことや、ルフィーが海賊王を目指してる程度は知ってるので、デジモンよりはすんなり観られましたw
で、この映画はそんな門外漢の僕でも分かるくらい、いわゆるONE PIECEらしさはゼロです。
完全に「細田守版ONE PIECE」っていうか、宮崎駿版のルパン「カリオストロの城」や押井守版うる星やつらの「ビューティフルドリーマー」的な感じって言えば伝わりますかね。
ざっくり内容を説明すると、ルフィーたちが拾った瓶に入ったリゾート島への招待状に釣られてその島に行ってみたら、地獄の試練を受けさせられたり仲間割れさせられたりして大ピンチっていうストーリーなんですが……。
僕が最初に思ったのは「これ、ちっちゃい子が観たらトラウマになるだろ…」でした。だってほぼホラーですもんこれ。
いや、最初の方は(多分)いつものワンピースって感じで楽しく始まるんですが、後半に行くほど、画的にも物語的にも悪夢的な展開になっていくんですよ。
もうね、細田守の闇が全開でしたよ。
後半とかルフィーがゾンビみたいになってましたからねw
レビューをチラチラ読んでみたら案の定賛否両論で、ファンの人ほど「こんなのワンピースじゃない!」って意見が多いのも公開当時の「ビューティフルドリーマー」に似てるなーって思いました。
そんな感じで、画的にも内容的にも細田守(闇)色がかなり濃厚に出ているわけですが、僕はそもそもワンピースの物語やキャラに思い入れがなくて、細田守作品として本作を観たので楽しめましたけどね。
とはいえ一応、ルフィー、オマツリ男爵、ブリーフの3人を通して「仲間」というワンピースのテーマ自体はしっかり描いているので、異質ではあるけど「ワンピース」としての芯は外してない。っていう印象でした。(ん? 違う?)
クライマックスの「チョビひげっ!」には不覚にもグッときちゃいましたしねw
というわけで、細田守劇場版アニメの過去作2本の感想でした。
なんていうかこう、「ハウルの動く城」の監督を降板させられた細田守監督の心の傷跡や闇が生々しく反映されてる感じではあるけど、近年(特に川村元気と組んで以降)の細田作品と比べると、勢いもあるしタイトで切れ味もいいので、純粋に面白いと思いましたよ!
興味のある方は是非!!
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