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マ・ドンソク版オーバー・ザ・トップ「ファイティン!」(2018)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、みんな大好きマ・ドンソク兄貴主演の韓国映画ファイティン!』ですよー!

なんとシルベスター・スタローン主演の「オーバー・ザ・トップ」以来の本格アームレスリング映画でしたよ!(*゚∀゚)=3

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概要

『アンダードッグ 二人の男』『犯罪都市』などのマ・ドンソクを主演に迎え、アームレスリングに生きがいを見いだす男を描くスポーツドラマ。養子としてアメリカに渡った主人公が、祖国に戻りアームレスリングの世界に身を置く。『殺戮にいたる山岳』などのクォン・ユルや、『春の夢』などのハン・イェリらが共演する。(シネマトゥデイより引用)

感想

その昔「オーバー・ザ・トップ」という映画があってだな…

1987年。「ロッキー」シリーズや「ランボー」シリーズの大ヒットで、ハリウッドのスーパースターだったシルベスター・スタローンがある映画の主演を務めて話題になりました。

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その作品のタイトルは「オーバー・ザ・トップ
トラックの運転手でアームレスリングの強豪でもある男が、10年間離れ離れだった息子のためにアームレスリングの世界大会に出場するというストーリー。

当時スタローンはすでに“筋肉俳優”として半笑いで語られる存在であり、アームレスリングという題材を扱ったこの作品も、世間的な評価は決して高くはなかったように記憶しています。

ただ、僕を含めた当時のボンクラ男子にとってこの作品の印象は強く(テリー・ファンクも出てたしね)、腕相撲の前にキャップをクルリと回す(鍔の部分が後頭部にくる)リンカーン・ホークの真似をしたものです。

それから31年後の昨年、なんと再びアームレスリングを扱った映画が韓国で制作されました。

主演を務めるのは、「新感線/ファイナル・エクスプレス」や「犯罪都市」など独特な存在感で人気を博すあのマ・ドンソク兄貴!

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超強面なのに、韓国ではマブリー(マ・ドンソク+ラブリー)の愛称で親しまれている、あのマ・ドンソク兄貴ですよ!

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ずんぐりむっくりの固太りで、熊のような風貌と50cm以上の上腕筋を誇る彼が、元世界10位のアームレスラーを演じるのだからオーバー・ザ・トップ」にやられた世代の元ボンクラ男子(僕は今も現役だけど)たちは当然必見の映画なのです!

ざっくりストーリー紹介

子供の頃に韓国からアメリカに養子に出されたマーク(マ・ドンソク)は、アームレスリングの世界で頂点を目指すも、人種差別による八百長疑惑をかけられて除名された過去を持つ孤独な男。

今はクラブの警備係として働く彼は、ある日スポーツエージェントを名乗る兄弟分のパク・ジンギ(クォン・ユル)から韓国で開かれるアームレスリングの大会に誘われ、故郷へ。
そこで、ジンギから教えられた実母が住む家を訪ねたマークは、初めて会う妹のスジン(ハン・イェリ)と彼女の子供ジュニョンとジュニと出会うんですね。

ずっと心を閉ざしていたマークは、妹や二人の子供たちという家族を得て少しづつ心を開くようになるも、妹スジンにはマークに言っていない秘密があり――というストーリー。

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昨今の韓国映画としてはビックリするくらいベタなストーリーで、ところどころに挟まれるギャグシーンも「え、今時それする!?」というくらい昭和感が漂ってるんですよねーw

マークに父親はなく、シングルマザーだった母が生活苦から一人息子のマークを養子に出したため、彼はずっと「母親に捨てられた」という思いの中でずっと孤独に生きてきました。

そんな彼が、アームレスリングに生きがいを見出すキッカケとなるのが、子供の頃に観た「オーバー・ザ・トップ」だったわけですよ!!

分かる!分かるよ兄貴!オーバー・ザ・トップ」は最高だよね!・゜・(ノД`)・゜・

この独白だけでも激アツですが、劇中でマ・ドンソクがアームレスリングの時にキャップをくるりと回すシーンもしっかり入っていて、もう大★感★激ですよ!

一方弟分のパク・ジンギ(クォン・ユル)は、マークを大会に出して一儲けしてやろうという小悪党なんですが、高利貸しの社長ユ・チャンス(これがまた絵に書いたような悪役っぷりw)をスポンサーにしようとしたり、八百長を引き受けたり。
しかし、実は彼がそこまでお金に固執するのにはある事情があって、さらに妹のスジンもユ社長に借金がある事が分かります。

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紆余曲折あって、マークは“家族”や弟分のため、そして自分の夢を叶えるためにアームレスリングの大会に望むわけですね。

マ・ドンソクの説得力

そもそもこの映画は「マ・ドンソクに腕相撲をやらせたら面白い」という監督の思いつきから始まっていて、韓国映画にしてはストーリーがぶっちゃけ緩めだったりします。
しかし、主役に腕周り50cmを超えるマ・ドンソクを置くことで、元アームレスリングの世界ランカーという設定に抜群の説得力が出ているんですね。

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さらに本作では、マ・ドンソクの見た目イジリや愛されキャラとしてのマ・ドンソクの可愛らしさまでを余すところなく映し出していて、ある意味この映画は、マ・ドンソクのアイドル映画と言える作品に仕上がっていたりします。

その上で、アーム・レスリングの技やルールなどは劇中でしっかり説明していて、観客がマークに乗れるように設計されているんですね。

個人的には、大会に向けてマークの特訓シーンまでしっかり描かれていているところにオーバー・ザ・トップ」リスペクトが感じられて超アガりましたよ!!

「手」の映画

アームレスリングは、お互いの手と手をしっかりと握り合わなければ出来ません。
劇中いろいろあって、一度はバラバラになってしまうマークたち。
しかし、紆余曲折を超えてのクライマックスで、マークの脳裏にそれまで描かれてきた“家族”や弟分のジンギ、韓国で出来た仲間たちとの握手や拳を合わせるシーンがフラッシュバックします。

僕が「ゆるいなー」と思っていた日常シーンに巧妙に入れ込まれていた、子供達やスジン、ジンギとの「手」の描写が実は重要な伏線であり、クライマックスで一気に回収される仕掛けになっていたわけですよ!

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そしてそれは、ずっと孤独だと思い込んでいたマークが多くの家族や仲間たちに囲まれていた事に気づくシーンでもあるのです!

なんだよ、最高じゃないかーーー!!!

それらをセリフではなく、「手」の描写で表すことで、本作はアームレスリングという主題にしっかり意味を持たせてたのです!

そしてその裏には韓国の収入格差や、そんな中で子供を育てるシングルマザーの問題も織り込まれているんですが、あえてそれをサラリと描く演出もニクい。

中盤まではゆるいと思っていた本作ですが、終わってみればもう号泣でしたよ!!

これだから韓国映画は侮れないんだよなー。

興味のある方は是非!!!

 

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