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現代に蘇った“潜水艦モノ”「ハンターキラー潜行せよ」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは今年4月に公開された『ハンターキラー』ですよー!

ハリウッド映画としては久しぶりの本格潜水艦モノ。

正直、劇場公開された時は「今さら潜水艦モノかー」とスルーしてしまったんですが、今回レンタルで観たら、思った以上に面白かったですねー!

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

ジョージ・ウォーレス、ドン・キースの小説を原作にしたアクション。消息を絶ったアメリカ海軍原子力潜水艦の捜索に向かった潜水艦の運命を描く。監督は『裏切りの獣たち』などのドノヴァン・マーシュ。キャストには、『エンド・オブ・キングダム』などのジェラルド・バトラー、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』などのゲイリー・オールドマンらがそろう。(シネマトゥディより引用)

感想

一定の面白さが担保されている“潜水艦モノ”

いわゆる“軍事映画”は、時代を超えて今も世界中で作られている一大ジャンル。
その中でも、“潜水艦モノ”は大体面白くてハズレってそんなにないんですよね。

何故かといえば、海上や地上など、(基本的に)前後左右の平面上で行われる2Dの戦闘に対して、潜水艦は「深度」という縦の要素が加わる3Dの戦闘シーンであることが一つ。

もう一つは、潜水艦同士は視覚ではなく聴覚やセンサーで敵の位置を予測して戦う。また海底の地形などを利用して敵を欺くという、スパイ(忍者)モノ的な面白さがあること。

そして、潜水艦の戦場は海中なので深く潜ると水圧に艦が押しつぶされる危険もあるし、艦が破壊されたら乗組員はまず助からない=戦闘と死が直結している=あらかじめスリル・サスペンス要素を内包していること。

という3つの大きな要素があるからだと思います。

それに加えて、潜水艦モノはある意味で密室劇であり、限定された空間の中で運命共同体の乗組員同士の濃密なドラマが作りやすいという利点も。

それらの潜水艦モノのテンプレートは1957年公開「眼下の敵から」から2000年「U-571」に至るまで数々の映画の中で作り上げられてきたんですね。

ではなぜ近年の映画で潜水艦モノが殆どないのかと言えば、ぶっちゃけストーリーを広げづらい、つまりどれも似たような映画になっちゃうからなんじゃないかと。

そんな中、久しぶりの本格潜水艦モノとして今年公開された本作は、潜水艦モノに要人救出作戦という地上でのアクションを連携させることで、ある意味で硬直していた潜水艦モノというジャンルをアップデートしてみせたんですね。

ざっくりストーリー紹介

2020年に発刊されたジョージ・ウォレスとドン・キースの原作小説「Firing Point」を映画化した本作。

ロシアで起こった軍事クーデターから米軍の潜水艦とネイビーシールズが露大統領を救出するというストーリーに、時間内にミッションを成功させないと米露戦争が起こるっていうタイムリミットを設定することで、観客に飽きさせないスリリングなストーリーテリングをしているんですね。

映画冒頭、ロシア近郊のバレンツ海で、アメリカ海軍原潜タンパ・ベイが、ロシアの原潜と同時に消息不明となる事態が発生。
タンパ・ベイの捜査に当たるべく、アメリカ海軍少将のフィスク(コモン)は、別名“ハンターキラー”と呼ばれる攻撃型原潜アーカンソーの潜航を決定。艦長に海軍兵学校出身ではないものの、現場経験が豊富なジョー・グラスジェラルド・バトラー)を抜擢します。

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画像出典元URL:http://eiga.com / アーカンソーの船長ジョー・グラスを演じるジェラルド・バトラー

捜索に向かったアーカンソー号が発見したのは、無残に破壊されたタンパ・ベイとロシア原潜の残骸。その直後、アーカンソー号は、氷山の下に潜んでいたロシア側とおぼしき原潜の魚雷攻撃を受けるもジョーの機転でこれを撃破し、タンパ・ベイと共に沈んでいたロシア原潜の生き残り3名を救出します。

一方、地上では国家安全保障局NSA)のジョイン(リンダ・カーデリーニ)から、ロシア国内でクーデターが企てられているとの情報を受け、調査のためビーマン隊長(トビー・スティーブンス)率いるネイビーシールズ精鋭部隊4名を秘密裏にロシアに送り込むんですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / ペンタゴンで状況を見守るみなさん。中央のメガネのおじさんは何とゲイリー・オールドマン

ロシアに潜入した彼らが見たのは、現ロシア大統領ザカリンを拘束したロシア国防大臣のドゥーロフ(ミハイル・ゴア)が、海軍基地を占拠する様子。
彼は、他国に依存しないロシア国家の樹立を目指しクーデターを起こしたわけです。
米露原潜を沈めたのもアメリカに罪をなすりつけて大義名分を作り、米国との開戦が目的だったんですね。

米国政府&軍部は直ちに応戦の準備を始めるも、第3次世界大戦を危惧したフィスクは戦争回避のため、潜入したネイビーシールズアーカンソーによる露大統領救出作戦を提言。世界の命運は、彼らに託される事になる。というストーリー。

まぁ、いくら非常時とはいえ勝手にロシア領内に乗り込んで大統領救出っていうのは流石に荒唐無稽ではあるけど、そこに至るまでの前フリやキャラ紹介などのセッティングを非常にテンポよく観せてくれるので、少々強引な展開もそこまで気にならず、ストーリーに集中出来るんですよね。

潜水艦モノ定番のお約束と新鮮な描写

そんな中、敵潜水艦との対決、機雷だらけの海中を敵に気づかれないように敵領地への潜入、敵の攻撃を受けての浸水や水圧で軋む音が響く船内などなど。
潜水艦モノのお約束はしっかりと押さえる一方で、潜水の時に傾いた船内で踏ん張って立っているのでマイケル・ジャクソンのアレみたいになってる描写とか、敵の状況を偵察するための小型水中ドローンなど、新鮮な描写があったのは良かったですねー。

あと、今や潜水艦も諸々の性能も上がっていて、その辺のディテールもしっかり描写されているので、潜水艦好きにはグッとくるんじゃないでしょうか。

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画像出典元URL:http://eiga.com

まぁ、個人的にはもう少し潜水艦同士のドッグファイトも観たかった気もしますが、以前ご紹介したインドの潜水艦映画「インパクト・クラッシュ」に続き、やっぱり潜水艦モノは面白いなーって思いましたねー!(*゚∀゚)=3

興味のある方は是非!!

 

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