ぷらすです。
今回ご紹介するのは、韓国で人気のWebマンガを実写映画化した作品『神と共に 第一章:罪と罰』ですよー!
死んだ人間が49日以内に、冥界で行われる7つの裁判を受けて量刑が決まるという仏教的思想? を元に、CGを駆使したビジュアルで死後の世界を描いた“あの世エンターテイメント”です。
画像出典元URL:http://eiga.com
概要
韓国のウェブコミックを原作にした、ファンタジーアクションシリーズの第1弾。地獄の裁判で死者に付き添う冥界の使者たちの旅を描く。『カンナさん大成功です!』『国家代表!?』などのキム・ヨンファがメガホンを取る。『群盗』などのハ・ジョンウ、『背徳の王宮』などのチュ・ジフン、『優しい嘘』などのキム・ヒャンギのほか、チャ・テヒョン、D.O.らが出演する。(シネマトゥディより引用)
感想
死後の世界を描いた“あの世エンターテイメント”
日本でも死後の世界を描いたフィクションは沢山あって、マンガ・アニメ・ドラマなら「鬼灯の冷徹」や「死役所」「スカイハイ」など、映画なら「丹波哲郎の大霊界 死んだらどうなる」や「地獄」「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」などなど。
で、本作は韓国のWebマンガを実写化した作品でして、映画冒頭で死んだ主人公キム・ジャホン(チャ・テヒョン)が、3人の使者と共に7つの地獄で生前の行いについて裁判を行うという、仏教的死生観を元にした作品なんですね。
そういう意味では、日本を始めとした仏教圏では受け入れやすいように思うんですが、逆に死後の世界に対する細かい“差異”が、気になっちゃう部分はあるかも。
また、僕は原作の方は未読なのでハッキリとは分かりませんが、今回の実写映画とは内容的にもかなり違うようで、キャラやストーリーもかなり変えているみたいですね。
ざっくりストーリー紹介
ビル火災の現場で、子供の救出時に命を落とした消防士キム・ジャホンは、スーツ姿の三人の男女に出会う。
画像出典元URL:http://eiga.com / 若くして命を落とす主人公ジャホン
この三人は冥界(あの世)に死者を誘い、7つの審判で死者を弁護する使者。
リーダーであり7つの裁判で亡者を弁護するカンニム(ハ・ジョンウ)、護衛のヘウォンメク(チュ・ジフン)、補助弁護士のドクチュン(キム・ヒャンギ)と共に冥界へと渡ったジャホンは、生前に善行を積んだ「貴人」であるため、下界への転生は確実かと思われたが、裁判が進むにつれて転生への道に暗雲が立ち込めるのだった――というストーリー。
画像出典元URL:http://eiga.com / ジャホンを守る3人の使者
生前、消防士として多くの命を救い、年老いた母や司法試験を目指す弟のため寝る間も惜しんで働いたジャホンは最初、7人の王が裁判官となる法廷でも無罪は確実。即生まれ変われる(裁判で有罪になると地獄に落ちて輪廻転生は出来ないらしい)と思われているわけですが、ストーリーが進むにつれ思いもよらなかった過去が明らかになっていくという、ミステリー的要素もあるんですね。
さらにジャホンの“肉親”が怨霊になったことで、ジャホンの行く手は地獄鬼や怨霊によって阻まれてしまうらしいのですが、個人的には、そうした作劇上の“ルール”が多めで正直飲み込みづらかったですねー。
例えば肉親が怨霊になると、なぜ冥府や主人公に影響が出るのか――とか、善人は極楽行きじゃなくて即、輪廻転生に入るんだ――とかね。
さらに、ジャホンのお母さんは聾唖者な上に過去に難病にかかって一時は寝たきりになっていたという設定や、兵役中の弟スホン(キム・ドンウク)のストーリーも入ることで、全体的にとっ散らかってしまった印象でした。
画像出典元URL:http://eiga.com / 閻魔大王
その一方で、物語クライマックスで明らかになるジャホンの衝撃的な行動の理由に、韓国に横たわる社会問題を入れ込んだ上で「家族」の物語に落とし込むなど、単に荒唐無稽なだけのファンタジーではなく、しっかりとしたテーマ性も盛り込むことで現実とリンクさせるあたりは、上手いなーとも思いましたけども。
VFXの見せ方
中盤では、使者のリーダーであるカンニムが、下界で怨霊の正体を探ったりチェイス・対決したりするシーンもあるんですが、この時のカンニムの移動などのVFXシーンは中々カッコイイし見ごたえもありましたねー。
ことVFXに関してのレベルで言えば、日本と韓国の間にそれほど差はないと思うので、やはり本作でのVFXの使い方が上手いんだろうと思いました。
まぁ、かなり「X-MEN」のナイトクローラーっぽいなーとは思いましたけどw
ちなみにこの作品、同時進行で第2章も作られていて、そちらもTSUTAYAで一緒にレンタルされているんですが、本作のラストカットでみんな大好きな“あの男”も登場してるので、こちらも楽しみです。
興味のある方は是非!
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