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ジョンからサラへ「ターミネーター:ニュー・フェイト」(2019)

ぷらすです。

今日、劇場で『ターミネーター:ニュー・フェイト』を観てきました!
アメリカで大コケ、日本でも賛否別れているらしいと聞いてたので、正直、あまりハードルを上げずに観に行ったんですが、個人的には思ったよりずっと面白かったです!

というわけで、今回はまだ公開中の作品なので極端なネタバレはしないよう気をつけて感想を書きますが、これから本作を観る予定の人や、ネタバレは絶対にイヤ!という人は、本作を観たあとで、この感想を読んでくださいね。

いいですね? 注意しましたよ?

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概要

SFアクション『ターミネーター2』の続編。未来のためにターミネーターに立ち向かう人々を待ち受ける運命を映し出す。ジェームズ・キャメロンが製作としてシリーズに復帰し、『デッドプール』などのティム・ミラーが監督を担当。『ターミネーター2』でT-800を演じたアーノルド・シュワルツェネッガーと、サラ・コナー役のリンダ・ハミルトンが再共演を果たす。(シネマトゥディより引用)

感想

ざっくりシリーズ解説

まず、まだ「ターミネーター」を一回も観たことがないという人に、大まかな内容をざっくり説明すると、

・人間が開発したA・I「スカイネット」が暴走(審判の日)、人類が絶滅しかける。
・ジョン・コナーというリーダーが現れ人類の反撃開始。
・「ジョン・コナーが生まれないように、ママを殺しちゃおう」と考えたスカイネットが、殺人ロボット・ターミネーターを過去に送り込む。

ターミネーターvsサラ・コナー&助っ人の死闘が始まる。

というもの。

ターミネーター(T1)」(84)では、シュワちゃん演じるT-800に追い回されながら、リンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーが、トンチを効かせて返り討ちに。

ターミネーター2(T2)」(91)では、まだ子供のジョン・コナーを殺しに、スカイネットが新型のT-1000を、未来のジョン・コナーは改造したT-800を過去に送り、ターミネーター同士激戦の末に相打ち。何とか「審判の日」は回避されます。

その後、

T3」は“審判の日”が回避されたと思ったら延長されただけだったという話で、
T4」は“審判の日”以降の未来編で、
新起動ジェネシス」は、シュワちゃん復活祭
と迷走。
これが気に入らなかったシリーズ生みの親ジェームズ・キャメロンが「T3以降はなかったことにして、ワシがT2の正当な続編を作る!」と老害ぶりをいかんなく発揮して制作したのが本作「~ニュー・フェイト」なのです。

そんな本作の話題は、何と言ってもサラ・コナー役のリンダ・ハミルトン28年ぶりの復帰。

すっかりいい感じのお婆ちゃんになったリンダ・ハミルトンですが、主人公大ピンチに満を持して登場したリンダ・ハミルトンの貫禄たっぷりな姿には、ぶちアガりましたねー!

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 お婆ちゃんサラカッコイイー!

ざっくりストーリー紹介(ちょいネタバレ)

“前作”「T2」でT-1000を撃破し、スカイネットによる“審判の日”を回避したコナー母子は南の島でのんびり暮らしていたが、そこに現れたのはT-1000と共に溶鉱炉に落ちて死んだハズのT-800(シュワちゃん

“審判の日”は回避したはずなのに、何故か再び送り込まれた新たなターミネーターT-800によって、ジョン・コナーは命を落としてしまうんですね。
*ここ、ちょっと分かりにくいんですが、スカイネットはなくなったけど、それ以前に別働隊としてスカイネットから送り込まれたターミネーターは、そのまま残って活動を続けていたということらしいです。

それから22年後の2020年。

メキシコシティの自動車工場で働くダニー(ナタリア・レイエス)と、弟のディエゴ(ディエゴ・ボネータ)のもとに、突如やってきたターミネーター“REV-9”(ガブリエル・ルナ)は、二人の父親に姿を変えて工場に潜入。ダニーに襲い掛かります。

そこに現れたのが、ダニーを守るため未来からやってきた“強化人間”のグレース(マッケンジー・デイヴィス)。

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グレースは混乱する姉弟を連れて工場を逃げ出すも、追ってきた“REV-9”に弟を殺されたうえ、追い詰められて大ピンチ。
そこに現れたのが、ショットガンとグレネードランチャーを持ったサラ・コナーだったのです。
グレースによると、未来では人工知能「リージョン」の反乱で数十億人の人間が犠牲になる“審判の日”が起こり、リージョンに対抗するため立ち上がった人類の希望となるのがダニーだったというんですね。
そこでリージョンは、ターミネーターREV-9を過去に送り込み――。という物語。

つまり、スカイネットによる驚異はサラたちの活躍で回避されたものの、その事で歴史が変わり、新たな人間の驚異「リージョン」が生まれたというのです。

一方、一人息子のジョンを失ったサラは、何者かからスマホに送られてくる位置情報を元に、未来からやってきたターミネーターを狩るターミネーターハンターになっていました。

そこで3人は“情報提供者”の発信場所を特定。
しかして、REV-9の追跡を逃れながら、命からがら着いた発信元にいたのは、サラの愛息ジョンを抹殺したT-800だったーー。

デデン、デン、デデン。

というストーリー。

ジョンからサラへ

本作の、未来で人類とA・Iの戦争が起こり人類は絶滅しかける→人類の救世主が現れる→殺人ロボットが過去に戻って救世主を殺しに来る。というストーリーラインはT1・T2とまったく変わりません。っていうかこのストーリーラインを変えると「ターミネーター」じゃなくなっちゃいますからね、これは仕方ない。

「T3」や「T4」では、そこを変えようとした結果迷走したわけで、そもそも「ターミネーター」自体が、続編に向いてない作品と言えるわけです。

それともう一つ、このシリーズをジョン・コナーの物語にしようとしたことが、迷走の大きな要因だったのではと、本作の監督ティム・ミラーは語ってます。

ライムスターの宇多丸さんも自身のラジオで話してますが、「T1」でまだ生まれていなかったジョン・コナーは、物語上ただのマクガフィン(物語を始めたり動かすための動機付け)でしかなくて、主役はジョンの母親であるサラ・コナーだったわけです。

ところが、以降のシリーズでサラはジョンの母親以上の役割を与えられていなくて、マクガフィンでしかなかったジョンの物語へとシフトしていった。
それによって、このシリーズに歪みが生じたのではないかという話なんですね。

つまり、誰もが救世主=キリストの物語だと思っていたこのシリーズは、実は聖母アリアの物語だったわけです。

で、その原点に戻って、聖母マリア=サラの物語へと描き直したのが本作で、だからこそ、今回、リンダ・ハミルトンが28年ぶりにシリーズ復帰したのには、大きな意味があるんですね。

本作では、人類滅亡は回避したものの最愛の我が子を失ったサラが、「リージョン」による“審判の日”で家族と日常を奪われたグレースと、REV-9に愛する家族を奪われたダニーを救い、共に戦うことで使命と意思を引き継いでいくのです。

女性メインの物語であることから、「またポリコレかよ」と思う人もいるかもですが、本作ではそこにしっかりと物語上の必然性があるんですよね。

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一方で、ぶっちゃけこの物語にシュワちゃん必要かな?という問題はあるわけですが、本作でのシュワちゃんは3人のサポート役に徹していたし、(設定上のツッコミどころは多いけど)年を重ねた分、演技に説得力もあり、物語を締める文鎮的な役割として機能しているので、個人的には良かったと思いますねー。

ただ、じゃぁこの物語の続編が観たいかと言われれば、(´ε`;)ウーン…もうお腹いっぱいですって感じではありますが。(物語的にも綺麗に終わってたしね)

興味のある方は是非!! 

デデン、デン、デデン。

 

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