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MCUドラマ「ムーンナイト」ネタバレあらすじ紹介&解説&考察 第五夜

ぷらすです。

今回は、2022年3月30日から放送を開始、5月4日に最終回を迎えたばかりのマーベルドラマ『ムーンナイト』全6話のあらすじを6回に分けてご紹介&解説や考察していこうと思います。

今回は、いよいよ物語の核心に迫る第五話。
マークとスティーブンの過去が明らかになり、同時に、このドラマを構成する骨子も明らかになる重要回になっています。

という訳で今回は第3話のあらすじと解説・考察をネタバレありでご紹介していきますので、ドラマ未見の方はご注意ください

 

画像出展元URL:http://eiga.com

第五話"蘇る過去"

タウエレト、マーク/スティーブンの「「「ぎゃ―――!!」」」から物語はスタート。

次の瞬間、マークは再びハロウの顔をした精神科医の前に座っています。

「私は撃っていない」「虚実の間を激しく揺れ動いている」と言う医師は、マークが入院しているのはシカゴのパトナム病院で、彼がスーパーヒーローとして活躍する世界は、現実を否定するための幻だと続けるんですね。

「喋るカバと出会ったことが現実的か?」と聞かれたマークは、それを否定せざるを得ません。

医師は、トラウマから自身の別の側面を逃すために苦しむ心が「隠れ家」を作り出すと説明。医師が以前から話していた“ある少年”についても触れるとマークは突然暴れだし、看護師に注射を打たれて、またスティーヴンと共にタウエレトの前に立っているんですね。

一体何が本当か妄想か、混乱する展開です。

タウエレトは二人が死んだことを告げ、ここがエジプト神話に登場する死者の世界“冥府ドゥアト”であると説明します。ただし異教徒には認識が難しいため、自身の記憶に結び付けた理解しやすいイメージで見えているのだと。

ティーヴンはタウエレトが母と子を司る女神であり、来世へと導く存在だと説明。
ここでの『来世』とは「生まれ変わり」ではなく、「あの世」の事で、タウエレトは死者をあの世に導くのが仕事なんですね。

しかしマークは(先ほどの医師の言葉もあって)タウエレトの言うことが信じられず、部屋に戻ろうとドアを開けるとそこは砂漠の上を進む巨大な船だったのです。
この船の行き先を“アアル=葦の楽園”だと言い当てるスティーブン。
葦の楽園は、第一話でスティーブンと展示品にイタズラする女の子との会話に登場していました。

善悪の均衡が取れていれば楽園で永遠に暮らせると言うタウエレトは二人の心臓をとり、真実の羽根と共に正義の天秤にかけます。

旅の終わりまでに天秤が釣り合わなければ、砂漠で永遠に凍りつくことになる」と言うタウエレトですが天秤は中々釣り合わず。

二人の心臓が不完全であるとタウエレトは言い、二人に「一生の記憶が眠っているこの船で真実を見せ合うこと」を提案します。

言われた通り隠し事を見つけ出そうとするスティーヴンは、ある部屋では第1話ラストのムーンナイトの姿を、別の部屋ではコンスと空を回転させた記憶を見つけます。

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そして次の部屋を開けるとそこは死者の部屋であり、傭兵としてマークが殺してきた人々で埋め尽くされているんですね。

マークはドバイ、ガボン、ニューヨークと一人ひとりを殺した場所を覚えていて、その中にはコンスのアバターとして裁きを下した者も少なからずいると話します。

マークが「何度も殺されたいと願ったが、ムーンナイトの治癒能力が仇になった」と話すと、正義の天秤が動き出します。
どうやら、心に秘めた隠し事を正直に話す魂の均衡が戻ってくるようです。

そして現れたのは一人の少年。少年が逃げ込んだ部屋にいたのは、スティーヴンの母でした。

母親はランドールという少年のことをロロというあだ名で呼んでいます。
このランドールはマークの弟で、二人は前話でマークが見ていたドラマの登場人物に扮したごっこ遊びをしていて、マークは大好きなティーヴン・グラント博士になりきっているのです。

そして二人は秘密の洞窟へ。
しかし途中で雨が降り始め、怖がるランドールをマークは半ば強引に連れ込みます。

次第に増えていく水嵩。スティーブンは二人を助けようとしますがこれはマークの記憶なので無理。「助けて」と叫ぶランドールの声が、「あなたのせいよ!」という母親の𠮟責に繋がり、マークがランドールを死なせてしまった事が分かります。

次の部屋でマークと合流したスティーブン。
そこはランドールの葬式前か後の家族の集まりで、母はマークを罵倒しています。

そこから母親は精神を病み、マークを虐待するようになるんですね。

そして成長したマークは家を出ることを決め、追いすがる父親を罵ります。

優しそうな父親ですが、母親のマークへの虐待を知りながらずっと放置し続けていたんですよね。

そして場面は変わり発掘隊の死体が転がる砂漠に。

神殿の中で血塗れになりながらコンスの像の下までたどり着いたマークは発掘隊を救えなかった後悔から自死を選び、拳銃を喉元に当てます。

が、そんなマークにコンスが話しかけ二人は契約を結ぶんですね。

ティーヴンは「弱みにつけ込まれた」とコンスを非難しますが、マークは本来の自分が求めたのかもしれないと話します。

この、過去を共有し、マークがムーンナイトになったことを自分の選択としたことで、ついに正義の天秤は調和し始めます。

しかしここで冥界に異変が。

どうやらアメミットを復活させたハロウが大量虐殺を行い、その魂が冥界に溢れているらしいのです。

しかし、ここで復活してもコンスの加護が無ければハロウに勝つことは出来ない。

そこで二人はタウエレトの力を借りてレイラにメッセージを送り、コンスを蘇らせることに。

タウエレトはエネアドの一人であるオシリスの門に船を向かう一方、二人に天秤を調和させるよう指示。しかしマークは追体験を拒もうとし、スティーヴンの「大勢の人が死ぬ、君のせいで」という母に言われたのと同じ言葉によってパニックに陥ってしまうんですね。

すると彼は再び医師の前に。

医師がスティーヴンに心を開くしかないと助言すると、再び幼少の頃のマークの姿が映し出されます。

母が執拗に子供部屋のドアを叩く中、虐待に怯えるマークはスティーヴンの人格を作り出すんですね。

ティーヴンの人格は「幸せな普通の人生」という設定で、マークの願望から生まれた人格だったのです。

これを知ったスティーブンはショックを受け、さらに既に母親が死んでいる事を知ってパニックになって医師の前に。

母の死後に一度ここに来たと言われたスティーヴンは、それでも母の死を認めようとしません。

そこで医師はスティーヴンの母親に電話をかけ、スティーヴンと話をさせますが、その電話はどこにも繋がっておらず、スティーブンはようやく母の死を受け入れるのです。

一方、母の葬儀のため実家に戻ったマークでしたが家には入れず、酒を飲んで路上で泣き崩れます。

そして悲しみに耐えきれずスティーヴンにその身を委ねると、スティーヴンは架空の母に電話をかけて正気を保ちます。マークはこうしてスティーヴンと入れ替わる生活を始めたんですね。

2か月前の母の死をきっかけにマークとスティーヴンの人格が混在し始めたと話すマーク。

彼は自分のせいで弟が死んだことを責めますが、スティーブンは不当なのは母親の方だといいます。「君はまだ子供だった」と。

そこで船が現世へのドアにたどり着くんですが天秤はまだ安定せず、冥界の亡者たちが乗り込んでくる中、マークのピンチを勇気を振り絞ったスティーヴンが助けます。

しかし、勢い余って船から落ちたスティーブンはあっという間に砂の中で凍り付いてしまうんですね。

その瞬間に天秤が釣り合い、砂漠はあっという間に草原に。

天秤が釣り合った事で、マークは葦の楽園=あの世へ行ってしまったのでした。

解説・考察

この回は、母親から子供のマーク/スティーブンへの虐待描写などもあり、これまでのマーベル作品群の中でも見ているのが辛い回になっていました。

また、これまで主人格だと思われていたスティーブンが、実はマークが作り出した副人格だった事が判明したり、マークとスティーブン、そしてムーンナイトのオリジンが一気に明かされたり。

同時にこの回は、マーク/スティーブンが辛い過去を共有することで乗り越え、自分自身(スティーブン/マーク)を認め、受け入れるまでの物語でもあり、ある種の成長譚でもあるんですよね。

とはいえ、肝心のマークはあの世行きだし、スティーブンは地獄行きだし、コンスは封印されてるし、果たしてあと1話で物語は終わるのか心配になってしまいますよね――って、まぁ、MCUドラマは毎度そんな感じなんですけどねw

 

というわけで、MCUドラマ「ムーンナイト」のネタバレあらすじ紹介と解説・考察の第五夜でした。

次回はいよいよ最終回の第六話です。

ではではー(´∀`)ノシ