今日観た映画の感想

映画館やDVDで観た映画の感想をお届け

子供たちがゾンビになって先生をムシャムシャ食べちゃう!?「ゾンビスクール!」(2016)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは「ロード・オブ・ザ・リング」でフロド・バギンズを演じたイライジャ・ウッドが総指揮と主演を務めたゾンビコメディー『ゾンビスクール!』ですよー!

チキンナゲットが原因でゾンビになった小学生たちが、先生や親をムシャムシャ食べちゃう悪趣味(褒め言葉)な映画です。

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あらすじと概要

『ソウ』『インシディアス』シリーズなどに携ってきたリー・ワネルが、脚本と製作総指揮を務めた異色のゾンビコメディー。小学校を舞台に、食べるとゾンビ化するチキンナゲットを口にした子供たちと教師たちの死闘を活写する。『ブラック・ハッカー』などのイライジャ・ウッド、『スノーピアサー』などのアリソン・ピルらが顔をそろえる。随所に笑いがちりばめられているが、ゾンビ化した子供たちの襲撃と容赦ない流血描写にはゾッとする。

ストーリー:小説家になるべくニューヨークに行ったものの、夢に破れて母校の小学校で臨時職員となったクリント(イライジャ・ウッド)。勤務初日に子供たちから見くびられ、クセモノぞろいの同僚教師に面食らい、クリントは早くも自信を失いそうに。そんな中、給食で出されたチキンナゲットを食べた女生徒がゾンビと化してしまう。彼女に襲われたほかの生徒もゾンビとなり、校内は一気に阿鼻(あび)叫喚の地獄と化す。クリントらは学校を閉鎖して激闘を繰り広げるが……。(シネマトゥディより引用)

 

感想

2016年版「ザ・チャイルド」!?

純粋な子供たちが突如大人を襲い始める映画と言えば、1976年に公開された「ザ・チャイルド」が有名です。

スペインの小島にやってきた生物学者とその妻が島の子供たちに襲われるというホラー映画で、その島の大人たちは既に子供たちによって全滅させられていたっていう作品。

今だったら大問題になりそうな映画ですが、僕が子供の頃はゴールデンタイムの洋画劇場で普通に放送してたんですよねーw

そんな「ザ・チャイルド」を彷彿とさせるのが本作「ゾンビスクール!」です。

いわゆるゾンビコメディー映画で、チキンナゲットに混入したウィルスが原因で子供たちがゾンビ化。先生をムシャムシャ食べちゃうという映画です。

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ざっくりストーリー

本作はいきなりオープニングで養鶏場の鶏が絞められ、工場でチキンナゲットになって学校給食で女の子が食べるところまでを一気に見せます。

で、その途中でどうもこのナゲットにはヤバ気な何かが混入していることが分かるという、(ゾンビ映画としては)非常にスマートな作り。

で、そんな小学校に非常勤教師としてやってきたのは、イライジャ・ウッド演じる主人公クリント。
彼は、小説家を夢見てNYに行くものの、夢敗れて地元に戻ってきてるわけです。

で、彼の務める学校は変わり者の先生と、担任するクラスは二人のいじめっ子を筆頭に可愛げのないクソガキばかりで、クリントは早速ナメられちゃうんですねー。
しかも、クラスには最初の感染者も。

で、その子から学校中に感染が広がり、あとは先生たちが追い詰められるというお約束通りのゾンビ映画になっていくわけですね。

全体的にユルい作り。

とはいえ、ゾンビ役の子供たちは基本10歳前後の小学生ばかり。
そんな子供ゾンビたちが先生に襲いかかって残酷に殺したりムシャムシャ食べちゃうシーンは、正直「これって大丈夫なのか??」と観ているコッチが心配になっちゃうくらいで、さらに先生の腸で縄跳びしたり、目玉でビリヤードしたり、手や頭で遊んだりとかなり悪趣味(褒め言葉)満載です

このへんの描写に子供の無邪気さゆえの怖さが出ていて「ザ・チャイルド」を思い起こさせるんですよね。

ただ、流石にゾンビとは言え子供を惨殺するシーンはマズイと見えて、舞台を銃の所持を規制しているイリノイ州の片田舎という設定にしたり、子供が直接殺したり殺されたりするようなシーンは撮さないよう、色々気を使った描写になっていて、なのでゾンビ映画の残酷描写としては少々ユルめ。(というか直接見せないことで逆に想像させる手法で、そこはかなり成功しています)

ただ、コメディー映画にしたことで、そのユルさが逆にプラスに働いているのは製作者の計算通りなのかもです。

ゾンビ映画としてはちゃんとしてる

じゃぁ、コメディーだし適当な作りかというとそんな事はなく、実はゾンビ映画としての“お約束”はしっかり踏襲してたりするんですよね。

クリントたち先生が気づかないうちに被害が拡大していくところだったり、学校をショッピングモールに見立てているところ、上記のようにまず感染経路をしっかり最初に見せているところなどなど。
非常に上手い作りになっていて感心してしまいました。

もちろん、おかしな部分もないわけじゃないんですが、そこはコメディー映画ということで許容できる範囲ですしね。

あと、ゾンビ映画では定番の、主人公たちが立てこもりからの本音を言い合うシーンでは、「あー、アメリカでも教師は色々大変なんだなー」と思わされたりしましたねーw

ちなみに本作の脚本を担当したのは「ソウ SAW」の リー・ワネルと、テレビドラマ「glee/グリー」のイアン・ブレナン。ちなみにリー・ワネルがちょっとマッドなダグ役で登場してます。
そしてジェームズ・ガン監督がガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の前に監督したスーパー!」で主演したレイン・ウィルソンがハチャメチャな体育教師ウェイド役だったりと、何気にスタッフ・キャストも豪華なんですよねー。

ラスボスはクラスのクソガキ!?

で、本作のラスボスは、クリントのクラスのいじめっ子のクソガキでして。
最初に感染した女の子をいじめて食いつかれゾンビになるわけですが、コイツがゾンビになった後も何かと憎たらしいんですよねーw

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で、ラストの方でクリントとこのクソガキの対決があるんですが、不謹慎とは思いながらコイツが殺られるシーンは胸のすく思いでしたねーw(←ネタバレ)

そう思わせるくらい、この子の演技が上手いってことなんでしょうけどもw

 

そんな感じで僕は非常に楽しめましたが、人によっては嫌悪感がある作品だと思うし、万人にオススメ出来る作品ではないです。
っていうか、かなりボンクラ指数が高くないと楽しめない映画かもw

興味のある方は是非!

 

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海に選ばれた少女と半神半人のバディムービー「モアナと伝説の海」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、ディズニー最新作『モアナと伝説の海』ですよー!
「アナ雪」「ベイマクッス」「ズートピア」とヒット作が続いた後のハードルが上がりきった状況だけに、本作には少し不安もあったんですが、個人的に映像もキャラクターも音楽も大好きな作品でしたねー。

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あらすじと概要

『アラジン』『ヘラクレス』などのロン・クレメンツとジョン・マスカー監督が再びタッグを組み、南太平洋に伝わる不思議な伝説を基に描くアニメーション。幼少時のある出来事をきっかけに海と強い絆で結ばれた、16歳のヒロインの大冒険を描写する。新人のアウリイ・クラヴァーリョがヒロインに抜てきされた。南太平洋を舞台につづられる少女のアドベンチャーと、その歌声に魅せられる。

ストーリー誰よりも海を愛する少女モアナは島の外へ行くことを禁止されていたが、幼少時に海とある出会いを果たしたことで運命が決定する。モアナは愛する者たちの救済のため、命をつかさどる女神テ・フィティの盗まれた心を見つけ出して再び平和な世界を取り戻そうとする。未知の大海原へと向かったモアナは伝説の英雄マウイと出会い、冒険を共にする。(シネマトゥディより引用)

 

感想

今度のヒロインは島の娘

本作の監督は「リトルマーメイド」(1989)「アラジン」(1992)「ヘラクレス」(1997)「トレジャー・プラネット」(2002)「プリンセスと魔法のキス 」(2009)と、ディズニーでプリンセスものを数多く手がけたベテラン、ロン・クレメンツとジョン・マスカーのコンビ。

本作も一応はプリンセスものの系譜にあたる作品なんですが、近年ディズニーの「意志の強いヒロイン」の流れも同時に汲んでいます。
そして本作の舞台はポリネシアに浮かぶ架空の島モトゥヌイで、主人公は村長の娘モアナ(アウリイ・クラヴァーリョ)なんですね。

劇中、共に海を渡る半神半人のマウイに「お姫様」と言われたモアナが「お姫様じゃないわ。村長の娘よ」と返すんですが、このセリフで、この映画は今までの(伝統的な)プリンセス映画とは違うという事を示しています。

そしてこのセリフの通り、モアナはこれまでのディズニーヒロインの中で一番逞しいヒロインでしたねー。
相棒マウイと共に、体を張って冒険し世界を救うヒーローでした。

1000年前、卓越した航海術で海を渡ってポリネシア各地の島に移住したラピタ人の末裔であるモトゥヌイの人々は、航海を止めて楽園のような島で幸せに暮らしているという設定なんですが、大航海によって太平洋の島々に渡ってきたラピタ人がなぜ航海をやめて定住するようになったのかという両監督の疑問が本作の原点になっているそうです。

ざっくりストーリー解説

モアナの祖母タラ(レイチェル・ハウス)が子供たちに、世界の成り立ちを語るシーンから映画はスタート。
曰く、「1000年前、女神テ・フィティの『心』には命を創り出す力があり、海しかなかったこの世界に島、植物、動物を誕生させたが、半神半人のマウイドウェイン・ジョンソンが彼女の心を盗んだことで世界は闇に包まれ始める。
しかし、世界が闇に覆われる前に、海に選ばれし者が珊瑚礁を超えてマウイと共にテ・フィティの元へ心を返しに行けば世界が救われる」というもの。

で、その海に選ばれたのがモアナで、彼女は幼い頃から珊瑚礁の向こうに強い憧れを抱くようになるんですね。

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しかし、若い頃に珊瑚礁を超えたことで親友を失った村長の父トゥイ(テムエラ・モリソン)は、モアナが外洋に出ることに大反対。
生活に必要なものは全てこの島が与えてくれるのだから、将来の村長として島のことだけを考えて欲しいと願います。

自分の思いと父親の願いの間で揺れ動くモアナでしたが、ある日、伝承通りに島の作物が枯れはじめ、魚も捕れなくなり、そしてタラに教えられ自分のルーツ(大航海をしていたラピタ人の子孫だった)を知ったモアナは……。というストーリー。

つまり、本作は「アイデンティティ」の物語なのです。

徹底した取材と起用で描くポリネシアの精神

本作を作るにあたって、両監督やスタッフは実際にタヒチニュージーランドなどで現地の人々に徹底した取材を行い、キャストやスタッフも出来る限りポリネシア系の人々を起用。ポリネシアの島々に暮らす人々の文化や精神を映画に反映させています。

つまり、劇中歌や美しい島の映像に乗せて、「彼らの暮らしや自然と共に生き自然に生かされているという彼らの精神」を、ディズニーミュージカルのテンプレートに乗せて描いているわけですね。

物語を作るにあたって、現地の人達にディテールやセリフをチェックしてもらっているからというのもあるのかもですが、「外国人がイメージするポリネシア」ではなく、作品に描かれる彼らは(少なくとも僕には)とても「リアル」に感じました。

音楽

本作で特に素晴らしいのは劇中で使われる音楽だと思います。
ポリネシアンミュージックグループテ・ヴァカメンバーのオペタイア・フォアッイ
数多くの映画音楽を担当したベテラン、マーク・マンシーナ
トニー賞グラミー賞を受賞したリン=マニュエル・ミランが担当したBGMや劇中歌はどれもキャッチーでありながら、ポリネシアンテイストもしっかり入っていて良かったですねー。

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モアナ役を務めた、ハワイ出身で16歳のアウリイ・クラヴァーリョの力強くて伸びのある歌声も素晴らしいし、アクション俳優として有名なマウイ役のロック様ことドウェイン・ジョンソンも見事な歌声を聴かせてくれますよ。(しかもラップも)

やるじゃんロック様!

映像とキャラクター

ジョン・ラセターがディズニーアニメーション部門を指揮するようになって以降、CGとストーリーが素晴らしいのは今や当たり前という感じですが、本作でも自然や海の描写は当然素晴らしいです。

CMで見た人もいると思いますが、マウイの刺青に描かれている小さなマウイは、意思を持って刺青内を動き回るんですね。

で、そのリトルマウイを担当したのが、「アラジン」のランプの精・ジーニーを手がけた伝説のアニメーター、エリック・ゴールドバーグ。
3DCGキャラの体を2Dの手描きキャラが動き回るという非常に面白い映像になっていて、とても新鮮でした。

あと、これもCMで流れているのでネタバレにはならないと思うんですが、本作の重要キャラクターとして「海」がいます。
いざという時はモアナを助けてくれる頼もしい仲間ですが、まさか海をカワイイと思う日が来るとは思いませんでしたよ。恐るべしディズニーw

あと、コメディーリリーフとして登場する、鶏のヘイヘイ(アラン・テュディック)も個人的にはツボでしたねーw

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画像出典元URL:http://eiga.com 役立たずで「海」さえもイラつかせるヘイヘイ(右)

そして、何と言ってもモアナのお婆ちゃんタラがね、超良かった!

おばあちゃん子だった僕としては、タラとモアナのシーンだけで5億点でしたよ!

 

前3作と比べると、もしかしたら本作はオーソドックスで少し古いな印象を受けてしまうかもですが、本作は(アメリカ人の価値観ではなく)ポリネシアンの人々の精神や価値観で作品を描いた事が凄いし、それでいてディズニーアニメとして破綻していないバランス感覚も素晴らしいと思いました。

そして、個人的に主人公モアナは近年のディズニーヒロインの中では一番好きでしたよー!

興味のある方は是非!!!

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正反対の男たちが交わる一夜の物語「コラテラル」(2004)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、みんな大好きトム・クルーズと実力派俳優ジェイミー・フォックスが共演した2004年の作品『コラテラル』ですよー!

イーサン・ハントやジャック・リーチャーなど、ヒーロー役の多いトムが、サイコで冷酷非道な殺し屋を演じたことでも話題になったサスペンス映画です。

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あらすじと概要

トム・クルーズがこれまで演じてきたヒーロー像から一転、白髪に無精ひげの殺し屋を演じ、新境地を開いたサスペンス。トレードマークの笑顔を押し殺しての演技は真に迫る。殺しを目撃してしまい、やむをえなくトム演じる殺し屋と行動をともにすることになったタクシー運転手を『アリ』のジェイミー・フォックスが演じる。『インサイダー』のマイケル・マン監督がロスの街を背景に音楽とシンクロさせながら描くスタイリッシュな映像にも注目。

ストーリー:タクシー運転手のマックス(ジェイミー・フォックス)はロサンゼルスで12年間まじめにタクシー運転手という職業をこなしていた。ある日、客として乗せた女性検事アニー(ジェイダ・ピンケット=スミス)との会話をするうちにささやかだが心が通じ合い、アニーはマックスに自分の名刺を渡して車を降りる。(シネマトゥディより引用)

 

感想

トム・クルーズジェイミー・フォックスがW主演

本作で公開時に話題になったのは、「トップガン」(86)「ハスラー2」(86)「カクテル」(89)などの作品では爽やかな好青年を、「ミッション:インポッシブル」(96~)シリーズや「アウトロー」(13~)シリーズでは最強ヒーローを演じてきたトム・クルーズが、銀髪でサイコパスな殺し屋ヴィンセントという悪役を演じた事だったと思います。

それまで幅広い役を演じてきたトムですが、完全なる悪役というのはこの作品が初めてだったような気がしますねー。

そんなトムと本作でW主演を張るのが「 ALI アリ」(02)「Ray/レイ」(05)「ジャンゴ 繋がれざる者」(13)などで知られる実力派俳優でミュージシャン・コメディアンの顔も持つジェイミー・フォックス

気のいいタクシーの運ちゃんマックス(ジェイミー・フォックス)が拾った客はサイコパスの殺し屋ヴィンセント(トム・クルーズ)だったからさぁ大変。というストーリーで、生き方も性格も正反対な男たちが出会い、人生を変える一夜の物語を、人気TVシリーズ「マイアミ・バイス」なども手がける巨匠、マイケル・マンが美しく幻想的なロスの夜景をバックに描いていきます。

髪を銀髪に染めて、笑顔を見せない冷酷非道な殺し屋に扮したトムは、さすがの存在感で、一目見ただけで「あ、こいつヤバイ奴だ」と分かりますし、一方のジェイミー・フォックスは、タクシーの運転手をしている善良な男マックスを熱演。
運転も上手くて道にも詳しく、話し上手で聞き上手な気のいい男にしか見えないんですよねー。

ヴィンセントの方は金のために無感情なマシーンのように人を殺していくプロの殺し屋でゴリゴリのサイコパスなんですが、マックスと行動を共にするうちに少しづつ感情に変化が芽生え、善良で気弱なマックスはヴィンセントに追い詰められていくうち徐々に戦う男の顔に変貌していきます。

そうした二人の変化を、本作では少ないセリフや表情と仕草で観せていくんですね。

また、殺し屋マックスが請け負った殺人とその背後にある事件も、マックスの目を通して徐々に明らかにしていくミステリー的な作りになっていて、その構成が最後まで物語を引っ張る原動力にもなっています。

タクシー車中での会話シーン

本作は、もちろんアクションシーンや二人の対決なども面白いけれど、美しく幻想的でありながら、どこか毒々しい感じもあるロスの夜景をバックに、ヴィンセントとマックスが語り合いながら、少しづつ互いの事を知っていくタクシーの何てことないシーンが、実は一番の見所だったりするんですよね。

完全なサイコパスで話が通じないと思われたヴィンセントが、マックスに触れることで人間性を取り戻していったり、逆にマックスもヴィンセントと触れることで行動するようになったり。正反対の二人が接触することで、化学変化が起こり、変わっていく物語でもあるんですね。

ヴィジュアリストであるマイケル・マン監督は、このロスの夜景を美しく撮るために前編デジタルカメラで撮影したんだそうで、そのこだわりのビジュアルは本作をただのサスペンスではなく、どこか寓話的なストーリーに押し上げている感じがしました。

また、本作は相容れない二人が行動を共にするサスペンスでありながら、どこかバディムービー的な匂いだったり、ブロマンス的な雰囲気もある作品だったりもします。

ともあれ、実力派俳優二人による極上のサスペンスアクション映画だし、面白い作品なので未見の人には是非観て欲しいです。

興味のある方は是非!!

 

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Jホラー界の二大スターが夢の対決!……なのだが…「貞子vs伽椰子」(2016)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、Jホラー界の二大スーパースター、「リング」の貞子と「呪怨」の伽椰子の夢の対決で話題になった『貞子vs伽椰子』ですよー!

『VS映画』大好きな僕としては、かなりワクワクしながら観始めたんですが……。
結論から書くと、正直肩透かしを食らった感じでしたねー。(´ε`;)ウーン…

というわけで、今回はネタバレ全開になるので、これから本作を観る予定の人は、先に映画を見てくださいね。

いいですね? 注意しましたよ?

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あらすじと概要

世界でも評価の高いJホラーの2大キャラクター、『リング』シリーズの貞子と『呪怨』シリーズの伽椰子の対決を描くホラー。貞子と伽椰子、さらには『呪怨』シリーズの俊雄も絡み、恐怖のキャラクターたちによる衝突を活写する。主演は、『東京PRウーマン』などの山本美月。監督には『戦慄怪奇ファイル』シリーズや『ボクソール★ライドショー~恐怖の廃校脱出!~』などの白石晃士。Jホラー界を代表するキャラクターたちの対決の行く末に期待。

ストーリー:女子大生の有里(山本美月)は、あるビデオを再生する。それは、観た者に貞子から電話がかかってきて、2日後に死ぬという「呪いの動画」だった。一方、女子高生の鈴花(玉城ティナ)は引っ越し先の向かいにある「呪いの家」に入ってしまう。霊媒師の経蔵(安藤政信)は二つの呪いを解くために、呪いの動画の貞子と呪いの家に居る伽椰子を激突させようとするが……。(シネマトゥディより引用)

 

 

感想

あの二大スターがついに激突!……だが…。

昨年、最初に本作の噂を聞いたときは、個人的にかなり盛り上がりました。
1990年代後半から2000年にかけて社会現象を巻き起こしハリウッドでリメイクもされた「リング」シリーズの貞子。
2000年の『Vシネ』からスタートして口コミによってJホラー界スターダムに上り詰め、ハリウッド進出まで果たした伽椰子。
という、共に現在のJホラー界の潮流を作りハリウッドに進出した二大スターの直接対決とくれば、これはもうホラーファンならずとも勝敗の行方が気になるってものです。

ただ、同時に僕はかなりの怖がりでもあり、またVシネ版の「呪怨」がトラウマになるくらい怖かったこともあって、ズルズル観ないまますっかり忘れてしまってたんですねー。

で、今回機会があってやっと観てみたわけですが、……ワクワクした分、肩透かしを喰らった感は否めませんでしたねー。

先攻は貞子。
まずはお婆ちゃんと訪問介護ヘルパーのお姉さんをサクッと呪い殺します。
そして、友達の夏美(佐津川愛美)から、結婚式のビデオをDVDに焼いて欲しいと頼まれた有里が、再生用にリサイクルショップで購入したビデオデッキの中に入ってたのが「呪いのビデオ」で、それを観てしまった夏美を助けようと大学の教授やら霊能者やらを頼るんですね。

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後攻は伽椰子と息子の俊雄。
家に入ってきたいじめっ子といじめられっ子をサクッと呪い殺し(主に俊雄が)、隣に引っ越してきた女子高生の鈴花を引っ張りこもうとするんですねー。

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この辺は、家に入ってきたら即呪い殺せる伽椰子・俊雄タッグの方がスピードで勝る感じで、逆にドラマパートは、ビデオを見た二日後に死ぬ呪いを持つ貞子の方が担う形。

しかし、貞子も自分を祓おうとした大学教授や霊能者とその助手を呪い力で順調に殺し貫禄をアピール。

ただ、霊能者に呼び出されてホイホイ出てきちゃうのはどうなのかなーという感じもしましたけども。
僕の記憶では、もっとこうジワジワ攻めるのが貞子の流儀だと思ってたので、ちょっとキャラがブレてる感じがしなくもないというか。

まぁ、キャラがブレちゃう問題は“VS映画”ではしばしば起こりがちではあるし、物語の展開上致し方ない部分もあるんでしょうけども。

それは伽耶子&俊雄も同じで、怖がらせる時間が短いんですよね。
僕みたいに怖いのが苦手な人間にとっては助かるんですけど、Jホラーのツボは外してる感じがしました。

それからスッタモンダあって、最強霊能者の経蔵と相棒の少女・珠緒の案によって、両者をぶつけて共倒れさせようという事になり、ついに両雄の対決が実現となるんですねー。

ストーリー・登場キャラクターの強引さ

ただ、ここまでの展開で正直「あれー?」ってなってるわけですよ。
まず、主人公の有里と鈴花に繋がりがまったくないし、子供たち、リサイクルショップの店員、鈴花の両親、大学教授、霊能者という他の被害者も書割的というか、貞子・伽耶子に殺されるためだけに登場してる感じがバリバリなんですよね。

キャラクター同士の繋がりも薄く、物語も貞子・伽耶子のパートがバラバラに進んでいくので誰にも感情移入出来ないし、だから物語にも入り込めないっていう。

あと、後半登場する最強霊能者経蔵・珠緒コンビも、いかにも強そうな感じで登場するわりに、やることなすこと行き当たりばったりで、たいして役に立たないんですよね。
キャラがいいだけにもったいないです。

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結局、貞子VS伽耶子の対決のために、逆算してストーリーを後付けで組み立てて、その物語を進めるためにキャラクターを配置してる感じで、観ている方からすると完全に他人事になっちゃうんですよねー。

そして肝心の対決でも…

でもね、それでも構わないんですよ。
結局この映画は、貞子と伽耶子のどちらが最強なのかっていうのが一番の肝なので、その対決さえ面白ければ他のことは大した問題じゃないんです。

最強霊能者・経蔵のプランは、既に貞子の呪いにかかっている有里は伽耶子の家に入ることで、伽耶子に呪われている鈴花は伽耶子の家で呪いのビデオを見ることで、それぞれ二つの呪いがぶつかり合って相殺されるというもの。

そのプラン通りにことは進み、ついに貞子と伽耶子が対決!
本作で一番盛り上がるシーンのスタートですよ!*1ワクワク

まずは先発俊雄の登場。
二人に襲い掛かろうとします。
その時テレビ画面から髪の毛が出てきて俊雄をテレビの中に引っ張り込んだかと思ったら、画面から満を持して貞子姐さんの登場

しかし、息子をやられた最強の引きこもりママ伽耶子も黙ってはおらず、ギ・ギギギというお馴染みの奇声を上げながら二階から登場します。

ついに両者にらみ合いからのファーストコンタクト!
「ぽっと出の小娘が!」とばかりに得意の髪の毛殺法で、伽耶子を苦しめる貞子姐さん。やはり年期が違うのか! 伽耶子はどう反撃するかと思ったら、経蔵から「計画失敗! プランBだ、裏の井戸に来い!」と携帯電話で有里・鈴花に指示が。

 

まだ貞子vs伽耶子の対決の途中でしょうがーーー!!田中邦衛風に)

 

そんでこのプランBもヒドイんですよね(;´Д`)

有里と鈴花のどちらかが貞子と伽耶子を道づれに、古井戸に落ちて死ぬっていう。

いやいやいやいやいや、経蔵、ちょっ、おまっ……、この役立たずが!

で、結局姐御肌の有里が貞子と伽耶子をおびき寄せるために、古井戸から身を投げようとすると、そこに貞子と伽耶子登場。

「さぁ、第二ラウンドか!」 と思ったら、両者突進して古井戸の真上でドーーーン!
その衝撃波で経蔵は腹から真っ二つに。
そして、貞子&伽耶子は有里と共に古井戸の中へ。

すかさず、経蔵の相方珠緒が鈴花に、封印用の蓋をしめるように指示。
鈴花が言われた通り古井戸に蓋を閉めてめでたしめでたしかと思いきや、
蓋がバーーン!

中から合体した貞子と伽耶子、つまり貞耶っ子(さだやっこ)が
ドーーーン!

鈴花と珠緒が「ギャーーーー!」で、終わり。

 

え?( ゚д゚)  (つд⊂)ゴシゴシ え?( ゚д゚)………

 

結局ほとんど対決してねーーーー!!

 

いや、分かる。分かるんですよ。
きっと予算も少なかったんだろうし、そもそも貞子と伽耶子は肉体派ってわけじゃないから肉弾戦ってわけにもいかないし、なんかこう、ああするしかなかったんだよね。
うん、分かるよ。

で も さ。

天下の貞子と伽耶子の対決シーンにしちゃぁ時間が短すぎる上にあまりにもショボすぎるんじゃないですかねぇぇ!?

だったら、前半でもっと二人の魅力を見せつけないとだし、ラストも呪いの力で日本が全滅するくらいぶっ飛んだオチにしないと物足りないでしょ!

いや、VS映画はいわばお祭り映画なんだから、いっそ最後は地球が爆発するくらいのことしたっていいんだよ!

三池崇史連れて来ーーーい!!(分かる人だけ分かるネタ)

結局、ストーリーもキャラクターも、肝心の対決も中途半端だし、EDロールのあとに、呪いのビデオに貞耶っ子(さだやっこ)が出てくる取ってつけたようなオチが。
結局、伽耶子と俊雄が家からビデオに引っ越しただけじゃん!

っていう、全部のツボを外したコレジャナイ感溢れる作品でしたねー。

監督の白石晃士さんは、ホラーではなくなっている『フレディVSジェイソン』については、反面教師にしたと語っているようですが、これだったらフレディVSジェイソン』の方が100倍面白かったなーって思いました。

興味のある方は是非。

 

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*1:o(´∀`)o

やっぱりスパイディーは最高ヽ( ・∀・)ノ フォー!!「スパイダーマン ホームカミング」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、現在公開中のマーベル最新作『スパイダーマン ホームカミング』ですよー!
先に感想を書いちゃうと、最高だったヽ( ・∀・)ノ フォー!!

朝8時20分の回に眠い目を擦りながら行った甲斐がありましたよー!

ただ、まだ公開したばかりの作品なのであまり内容に踏み込めないのが悩みどころ。
なので、出来る限りネタバレしないように気をつけて書きますが、これから本作を観る予定のある方は、先に映画館で映画を観てから、このブログを読んでくださいねー!

いいですね? 注意しましたよ?

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あらすじと概要

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』などのトム・ホランドを主演に迎えたヒーローアクション。血気盛んなスパイダーマンが、突然出現した怪物に戦いを挑む姿を活写する。アイアンマンとして数々のマーベル作品に出演してきたロバート・ダウニー・Jrや、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などのマイケル・キートンらが共演。新人ヒーローの成長ぶりに目を見張る。

ストーリー:15歳の高校生ピーター・パーカー(トム・ホランド)は、まるで部活動のようなテンションでスパイダーマンとして活動していた。まだ若い彼の才能に気付いたアイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は、ピーターを真のヒーローとして育てようとする。スタークに新しいスーツを新調してもらったピーターは、意気揚々と街へ乗り出し……。(シネマトゥディより引用)

 

感想

スパイダーマンとは

スパイダーマンは、1962年(61年?)8月に、マーベルコミックから刊行された「Amazing Fantasy#15」で初登場。
両親を失い、叔父叔母に育てられた科学オタクで冴えない少年ピーター・パーカーが、社会見学にきた研究所で実験中の蜘蛛に噛まれて特殊な能力を得て、スパイダーマンとしてニューヨークを守るという物語です。

映画版では2002年、サム・ライミ監督の「スパイダーマン」(トビー・マグワイア主演)が最初で、2004年、2007年の三部作が公開されたあと、2012年ソニー・ピクチャーズ制作の「アメージング・スパイダーマン」(アンドリュー・ガーフィールド)にリブートされ2014年公開に続編も公開されました。

コミック版では既にアベンジャーズとも共演していたスパイダーマンでしたが、映画版では権利関係もあって、マーベルヒーローが集結する「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)では登場出来ないかと思われてたものの、ソニー・ピクチャーズとマーベルのパートナーシップ締結によって、2016年「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」にゲスト出演。

そして、本作「スパイダーマン ホームカミング」が6度目の実写映画化となります。
「ホームカミング」はホームパーティーの事らしいですが、もちろん「スパイダーマンが我が家に帰ってきた」というダブルミーニングなんでしょうね。

今度のスパイダーマンは15歳

サム・ライミ版「スパイダーマン」は、映画版では詳しく明かされませんが恐らく初期の原作を元ネタにしていて、なので登場人物の服装やキャラクター、町並みの一部もどこか60年代を思わせる作りになっています。

リブート版の「アメージング~」では、タイトル通りコミック版「アメージング・スパイダーマン」を原作に、世界感はアルティメットスパイダーマン」を元に作られています。なので、サム・ライミ版に三部作に比べるとかなり現代的だし、蜘蛛の糸も手首からではなく、手首に装着して蜘蛛の糸を発射するウェブ・シューターという機械に変更されています。

実は、コミック版では元々、このウェブ・シューターで蜘蛛の糸を発射してたんですが、サム・ライミが高校生がこんな機械を発明するのはおかしいと、手首から糸が出る設定に変更したそうですね。

性格的にも、旧三部作のトビー・マグワイア版ピーター・パーカーは少し暗いし、いかにもモテないオタクという感じ。
対して「アメージング~」版のアンドリュー・ガーフィールドは、原作に近い比較的明るくておしゃべりなキャラになってるんですね。

ぶっちゃけ僕は、トビー・マグワイア版の非モテで暗くて童貞くさいピーター・パーカーの方が好きだったりするんですけどねw

で、本作のトム・ホランド演じるピーター・パーカーは、旧三部作と「アメージング」のイイトコ取りという感じ。
基本、無邪気で明るくて、おしゃべりだけど童貞感もちゃんとあるっていうw

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多分、今までの実写版スパイダーマンを知る人にとっては、幼い感じがするかもしれません。

というのも、今回のピーターは15歳の高校2年生なんですね。
また、これまでのスパイダーマンは自分の失敗から叔父さんを亡くしてしまった十字架を背負っていて、それがスパイダーマンの行動理念に繋がっているという設定なのに対し、本作の彼は「シビル・ウォー」でトニー・スターク(アイアンマン)にスカウトされたのをきっかけに、アベンジャーズのメンバーになりたくて奮闘するという設定。

自分が役に立つ事をアピールするために必死な彼は、しかし、やることなすこと空回りの失敗ばかりだし、自分を一人前のヒーローと認めてくれないトニー・スタークに癇癪を起こしたりします。

その、必死に背伸びしてる感がカワイイやらもどかしいやらw

また本作は学園モノでもあり、学校行事に参加したり、同級生の親友とボンクラトークしたり、女の子に恋しちゃったりと、思いっきり青春してるのも良かったですねー。

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映像的な事でいうと、旧三部作と「アメージング~」がビルからビルの間を飛び回るライド感に重点を置いていたのに対し、本作ではライド感自体はあまりなくて、その分、細かいカットを繋いでのスピード感というか、全体的に軽快さを重視してる感じがしました。

舞台設定もアベンジャーズやアイアンマンに合わせているので現代的(というか少し未来的)だし、ピーターのキャラもいかにも現代っ子という感じになっています。

一方で、ピーター・パーカーの時は自分に自信が持てない彼が、スパイダーマンになることで万能感を得るという設定は過去作(特に旧三部作)を踏襲していて、本作での体験を通じて彼が成長し、ピーター・パーカーとスパイダーマンとしての彼が一つになるという物語なんですね。

悪役は初代バットマン!?

そんな本作で悪役(ヴィラン)バルチャーを務めるのは、ティム・バートン版の「バットマン」を演じたマイケル・キートン

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彼がこれまでの悪役と違うのは、思想や野望を持って悪事を働くわけではなく、あくまで家族の生活を守るために“仕事として”悪事を働くというところ。
つまり“悪役”ではあるけど、“悪人”ではないんですよね。
同時に、両親のいないピーターにとって彼は父性の象徴でもあって、これは劇場版スパイダーマンの悪役に引き継がれている特徴でもあります。

今回はトニー・スタークも父性的側面を持っているし、久しぶりに登場したトニーの側近ハッピー(ジョン・ファブロー)にも父性的な側面があって、それぞれがピーターの成長を助ける役割も担ってたりします。

あと、久しぶりの登場と言えば、トニー・スタークの恋人のペッパー(グウィネス・パルトロー)もちょこっと登場しますよー!

スパイダーマンというヒーロー

スパイダーマンは、他のマーベルヒーローと比べても最弱クラスのヒーローです。
それでも多くのファンが彼に惹かれる理由は、彼が等身大で敵を倒すことより人助けを優先するヒーローだから。

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ニューヨーク在住で、いつも未熟さゆえの悩みを抱えていて、困っている人がいたら敵そっちのけで助ける一番身近な「Friendly Neighborhood(親愛なる隣人)」というキャラクターこそ彼が長年に渡って愛され「スパイディー」の相性で親しまれている所以で、スパイダーマンというヒーローの柱でもあります。

「旧三部作」「アメイジング~」そして本作と、キャラクターや細かい設定変更はあっても、この柱が変わらない限りスパイディーは庶民のヒーローとして、これからも愛され続けていくんじゃないかと思いますよ。

マーベル映画と言うとちょっと尻込みしてしまうかもですが、本作は単体の映画としても十分に楽しめる作品になっていると思うので是非沢山の人に観て欲しいし、もう少し深く楽しみたいという人は最初の「アイアンマン」と合わせて観るのがオススメです。

興味のある方は是非!!!

 

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キングオブカルト、アレハンドロ・ホドロフスキー濃度が高い「ホーリー・マウンテン」(1988) *ネタバレあり

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、カルト映画の帝王アレハンドロ・ホドロフスキー3作目の監督作品『ホーリー・マウンテン』ですよー!

伝説のカルト映画「エルトポ」以上に、ホドロフスキー濃度の高い電波チックな映画でしたねーw

Wikipediaによれば、日本公開は1988年ですが、本国での制作公開されたのは1973年なので、今回はネタバレは気にせずに書いていきます。なのでで、もしもこれから本作を観るという人は、映画を先に観てからこの感想を読んでくださいね。

ただ、映画を見る人に一言注意しておくと、エログロに耐性のない人は注意したほうがいいかもです。

いいですね? 注意しましたよ?

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あらすじと概要

世界にヒットした『エル・トポ』などで知られ、数多くの熱烈なファンを持つチリ出身の名匠アレハンドロ・ホドロフスキーの作品をデジタルリマスター版で上映。不死を求め、聖なる山の頂点へと向かう男女9人の狂気と美に満ちた旅が展開する。ホドロフスキー監督自身が、登場人物たちを聖なる山へと導く錬金術師を熱演。今もなお色あせることのない奇抜で驚異的な映像世界と、あまりに唐突であぜんとさせられるラストシーンに注目だ。

ストーリー:とある砂漠ではりつけにされ、裸の子どもたちに石を投げつけられているキリストに似た風ぼうの盗賊(ホラシオ・サリナス)。自力で十字架から降り立った彼は、居合わせた男と共に町へ向かう。町ではキリスト像を売る太った男たちに捕らえられ、鏡の部屋に閉じ込められてしまう盗賊だったが、何とか部屋から脱出し……。(シネマトゥディより引用)

 

感想

アレハンドロ・ホドロフスキーとは

本作の監督アレハンドロ・ホドロフスキーは、1929年チリのボリビア国境近くの町トコピジャに生まれ、12歳の時にサンティアゴへ移住。
サンティアゴ大学で心理学と哲学を学んでいましたが、マルセル・カルネの『天井桟敷の人々』に感銘を受けてパリに渡り、マルセル・マルソーの弟子になりメキシコで100本以上の芝居を演出します。

映画監督としてデビュー作は1957年。トーマス・マン原作の短編を原作にした『LA CRAVATE
1967年にフェルナンド・アラバールの小説を映画化した長編『ファンド・アンド・リス
1970年に自身の代表作となった『エル・トポ』を発表し、本作が三作目(長編は二作目)なんですね。

そして「サンタ・サングレ/聖なる血 」(1989年)、「ホドロフスキーの虹泥棒 」(1990年)、「リアリティのダンス 」(2013年)を監督、2013年には幻に終わったSF「DUNE」とホドロフスキーに迫ったドキュメント映画「ホドロフスキーのDUNE」が公開され、2016年には「Poesía Sin Fin」を発表したんだとか。

また、「ホドロフスキーの虹泥棒 」以降23年映画から離れた彼は、その間フランスのコミック(バンド・デシネ)の原作者としても活躍していたそうですよ。

とにかく豪華な作品

本作は前作「エルトポ」と比べてもかなり豪華な作りになっています。
というのも、「エルトポ」の大ファンだったジョン・レノンビートルズのマネージャーでもあるアラン・クレインを紹介したことで、メキシコ映画(アメリカと合作)としては史上最大の150万ドルもの制作費で作られているからです。

巨額の予算を得たホドロフスキーは、まさにやりたい放題。
彼の脳内をそのまま映像に写し取ったような、とんでもなく豪華で電波なカルト作品が出来上がってしまったんですねー。

ストーリー

本作は二部構成になっていて、前半は、荒地に倒れていたキリストそっくりの盗賊の青年が、裸の子供達によって磔にされたうえに石を投げられてキレたり、従者? を引き連れて街に出て、カエルとトカゲによるスペイン軍に滅ぼされるメキシコの芝居(大道芸?)を手伝ったり、酔っ払って寝ているうちに型どりされて、自分そっくりのキリスト像を大量生産されてキレたり、チンパンジーと一緒にいる娼婦の女の子にストーキングされたり、街の中心にあるホドロフスキー演じる錬金術師が住む高い塔に強盗に入ったらを返り討ちにされたり、錬金術で自分のウ〇コを金に変えてもらったり、錬金術師の弟子になったりします。

で、後半は、ホドロフスキー錬金術師が「永遠の命を手に入れるには7人の大富豪と共に聖なる山に上って世界を牛耳る賢者? たちを倒すのだー」とか言いだして自ら選んだ、武器商人、美少年の睾丸を切り取ってはコレクションするホモの警察署長、おもちゃで子供を未来の兵隊に洗脳するおもちゃ屋の女社長などなど、とにかくクセの強いメンバーを修行させて聖なる山に登らせるという物語です。

何を言ってるか分からないと思いますが、書いてる僕もよく分かりませんw

エロ・グロ・悪趣味満載のドラッキーなビジュアル

ざっくりストーリーを書いてるだけでも目眩がするんですが、本作は映像もかなり凄くて、大量の動物の死体とか、兵隊に虐殺される大量の人々とか、大量生産されるキリスト像とか、とにかく何でもかんでも大量に出てくるし、ラブマシーンというコンピューターに電子棒を上手く入れてイカせると妊娠して子供を産むし、登場人物のほとんど老若男女問わず全裸・もしくは半裸だし、身体障害者の人は出てくるしで、一体何を見せられてるんだろう……って気持ちになること請け合いです。

ホドロフスキーにあんまり大金あげちゃダメだよジョン。(;´д`)

とはいえ、こうした映像にはそれぞれ意味があるようで、例えば、ホドロフスキーにとって衣服というのは社会性の象徴なので、裸の人は社会生活が出来ない=“何者でもない人”を表してるそうです。(なので社会に出ていない子供はほぼ全員裸)
他にも身体障害者の人は善なる者の象徴だったり、ラブマシーンは機械化する社会への批判だったり、大量生産されるキリスト像は宗教(キリスト教?)への批判だったり(ホドロフスキー無神論者らしいです)。

そうした諸々がイメージとしてランダムに映し出されるので、本作は非常に難解な作品に見えてしまうんですね。

ホドロフスキーのオリジナル宗教と哲学

この作品の前半では、聖書などで描かれる「キリストの受難」を解体し、彼が影響を受けた禅や仏教密教などの要素を混ぜて再構築することで、盗賊=キリストの目を通してこの世に蔓延る暴力を描き、後半では世界を牛耳る権力者を七つの大罪に準えていて、自らが師となって修行と試練を通して彼らを改心させる構成になっているんですね。多分。

なので、聖なる山を登りきった彼らを待ち受けていたのは錬金術師自身で、「ほんとは不老不死なんてないけど、修行を通してお前ら人間らしくなった。これからはちゃんと現実を生きろよ」とか言っちゃうし、さらにカメラ目線で「これは映画だから、君たちも現実を生きなさい」みたいな事を言って、カメラを引いてスタッフも撮しちゃうという驚愕のエンディングを迎えるわけですよ。工エエェェ(´д`)ェェエエ工

ちなみに前半で主人公だった盗賊はメンバーと一緒に山を登りきる寸前でストーキングし続けた女の子と下山します。

要するにこの映画で、ホドロフスキーは「金とか権力や文明より、自然と一体となって愛する人と暮らすのが真の人間らしさだぜ。ラブ&ピース!」って言いたかったんじゃないかなーって思います。多分

 

一見すると、悪趣味な悪ふざけみたいだしワケわからない映画なんですが、当のホドロフスキーは大真面目なのです。

だからこそ、彼の映画はストーリーもビジュアルもハチャメチャだしワケわからないけど、観客の心を打つ映画になってるんじゃないかと思いますねー。

興味のある方は是非!!(ただしR-15なので気をつけて)

 

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映画を見ながら一緒に名前を連呼したくなる!「バーフバリ 伝説誕生」(2017)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、以前当ブログでもご紹介したインド映画「マッキー」の S・S・ラージャマウリ監督が描く英雄譚『バーフバリ 伝説誕生』ですよー!

いまや世界を席巻する“ボリウッド映画”の勢いそのままに描かれる一大叙事詩? です!

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あらすじと概要

『マッキー』などのS・S・ラージャマウリが監督を務め、伝説の戦士バーフバリの宿命を映したインド発のアクション。祖父、父、そして息子の3代に続く因縁の戦いを活写する。インドを中心に活躍しているプラバースやタマンナーをはじめ、『インディラ』などのナーサル、『チェンナイ・エクスプレス ~愛と勇気のヒーロー参上~』などのサティヤーラージらが出演。壮大なスケールで描かれるストーリーに興奮する。

ストーリー:多数の兵士が、赤児を胸に抱いた老女を滝へと追い詰める。彼女は自分の命と引き換えに、その小さな命を救おうとする。村人に助けられて一命を取り留めた赤ん坊はシヴドゥと名付けられ、たくましい青年へと成長する。滝の上の世界に憧れを抱いた彼はある日、美貌の女性戦士アヴァンティカと運命の出会いを果たす。(シネマトゥディより引用)

 

感想

ド級のスケールで描くインド版「300」

本作は、ハエに転生した主人公が恋敵から恋人を守るというインド映画「マッキー」のS・S・ラージャマウリ監督の最新作。

陰謀によって王家を追われた赤ん坊が成長し、色々あって父親の敵である現国王に復讐し、圧政から国民を開放するという物語だと思います。多分。
なぜ“多分”かというと、この映画まだ前後編の前編だから。

古代インドの神話的叙事詩マハーバーラタ」にインスピレーションを受けたラージャマウリ監督が、インドの古代都市マヒシュマティを舞台に作り上げたという本作は、赤ん坊を抱いた老女が兵士たちに追われるシーンからスタート。

ついに追い詰められた彼女は、隙を突いて追ってを殺してそのまま滝のそばにある川に入るんですが川は嵐で増水。このままでは赤ん坊もろとも溺れてしまうと悟り「神よ! この命はくれてやるがこの赤ん坊は見逃せ!」と叫びながら、赤ん坊を片手で天に掲げたまま川に飲み込まれるわけですよ!

もう、この冒頭でイキナリ心を鷲掴みです!

この赤ん坊っていうのが、クーデター? で父親を殺された王子なんですね。

で、翌日村人によって発見された赤ん坊は、子供のいない滝の下に住む村人の女が「この子は私の子にする! 邪魔する奴は殺す!」と言って、自分の子供として育てます。
しかし、シヴドゥと名付けられた少年は、とにかく滝の上が気になって仕方がないので、幼児の頃からひたすら滝の横の崖を登ろうとしては育ての母親を悩ませます。

そして時は過ぎ、すっかり逞しい青年になったシヴドゥは、滝から落ちてきた仮面に一目惚れ。
その仮面そっくりの天女? に導かれて、ついに崖を上りきったシヴドゥは天女そっくりな女戦士アヴァンティカ (タマンナー)に出会って、気づかれないようにコッソリ自分とお揃いの刺青を彫ったり、ストーキングしたりして女戦士と恋人になります。

 

何を言ってるか分からないと思いますが、本当にそうなんですってw

 

で、色々あってシヴドゥが自分の出生の秘密を知るまでで3時間という大長編なのです。前編だけで3時間ですよ!

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でも、CGバリバリでキメッキメのアクションシーンはザック・スナイダー監督の「300」ジェット・リーの「英雄」を彷彿とさせるルックだったし、歌、踊り、アクション全部盛りの足し算っぷりはまさにTHE・エンターテイメントって感じで、観ていて長い感じは全然しませんでしたねー!

鬼気迫るキャスト陣の演技

さらに、本作のキャスト陣もまた超イイんですよねー!
主役のシヴドゥ(バーフバリ)を演じるプラバースを始め、父親の従兄弟で暴君バラーラデーヴァ(ラーナー・ダッグバーティ)は筋肉モリモリのマッチョで、どちらも精悍な顔立ちだし、バラーラデーヴァに鎖で繋がれている妃デーヴァセーナ役のヌシュカ・シェッティの狂気じみた表情は、彼女が登場するだけで空気が変わる感じ。

マヒシュマティの武器工場長カッタッパ(サティヤラージ)はツルッパゲのお爺ちゃんですが超強く、色々な謎を含んだ人物。
クライマックスでのスライディング土下座本作一番の名シーンでしたねーw

そして、シヴァガミを演じるラムヤ・クリシュナは威厳たっぷり。

あと全員、目力が強い!

CGや舞台の派手さはもちろん凄いんですが、それだけじゃなく登場人物全員が熱量の高い演技をしているからこそ、観客は物語にのめり込めるんだと思いました。

親子三代に渡る大河ストーリー

とはいえ、この作品は登場キャラが多いうえに日本人から観るとちょっとそれぞれ見分けがつきづらくて混乱してしまうかも。
というわけで、相関図にするとこんな感じ。

 

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映画全体の構成はシンプルなので、そこまで混乱しないとは思いますが、先代のバーフバリと主人公が一人二役だったり、バラーラデーヴァ側は親子三代で登場するので最初のうちちょっと分かりづらいんですよね。

バラーラデーヴァの父親ビッジャラデーヴァ (ナーサル)は、初代国王の兄なんですが、ボンクラだったので国王になれず初代国王を憎んでいるんですね。

なので、自分の息子を何とか国王にしたいんですが、奥さんのシヴァガミは切れ者な上に公明正大な人なので、バラーラデーヴァとバーフバリ双方に平等にチャンスを与えるわけです。

で、結局優しくてカリスマ性抜群のバーフバリを国王に任命し、それが元でトラブルになって、映画冒頭のシーンに繋がる。っていう事のようです。

あとバラーラデーヴァの息子のボンクラ王子も登場しますが、コイツはあんまり物語に関わってないので気にしなくても大丈夫かな?w

真似したくなる!

つまり本作は、親子三代に渡る王家の家督争いと復讐劇という今まで何度となくモチーフになった、非常に分かりやすい物語です。
そんな今更感溢れるテーマを照れずに思いっきり(超展開満載で)描いているんですね。

ぶっちゃけ、物語自体目新しさはないし他のインド映画と比べて特別名作ってわけでもなく、映画的にアラが見えるシーンもあったりするんですが、やたらスケールの大きなのド迫力映像や、異常に熱量の高い展開に、どんどん引き込まれていくんですねー。

そして、民衆が主人公(と先代)に「バーフバリ!」コールをするシーンでは、思わず一緒に名前を叫びたくなる超熱い映画なのです。

その熱量の高さや勢いは、今のインド映画の勢いにそのまま通じているようにも感じました。後編も楽しみですよー!

興味のある方は是非!!!

 

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