今日観た映画の感想

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人間の業を戦争という鍋で煮込んだような映画「戦争のはらわた」(1977)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、バイオレンス映画の巨匠サム・ペキンパー監督の戦争映画『戦争のはらわた』ですよー!
タイトルは知ってたけどドイツ軍が主役の映画だという内容は全く知らずに観たので、最初はかなり混乱してしまいましたねー(〃ω〃)>

というわけで、今回は昔の映画なのでネタバレ全開で書きますが、まだ未見の人でネタバレなしで本作を観たい人は、先に映画を観てからこの感想を読んでくださいね。

いいですね? 注意しましたよ?

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

第二次大戦中、ドイツの敗色が見え始めた1943年、ロシア戦線。ドイツ軍の一中隊を舞台に、人間味ある伍長と冷徹な中隊長との確執、最高の名誉とされた“鉄十字章”をめぐるドロドロの人間模様を、ペキンパーが大迫力で撮り上げた大作。(allcinema ONLINE より引用)

感想

本作はイギリス・西ドイツ合作で、第二次世界大戦中の1943年、ドイツ軍とソ連軍が激戦を繰り広げた東部戦線を、ドイツ軍の視点で描いた作品なんですね。

サム・ペキンパー監督作ということやタイトルは知ってたんですが、恥ずかしながら内容を全く知らない状態で観たので最初はかなり混乱したし(米軍を描いた映画だと思ってた)、登場人物もかなり多いのでキャラクターや状況が掴みきれず、ウィキペディアのあらすじを読んでやっと「そういう映画だったんだ」と理解しましたよ。(〃ω〃)>

ストーリー

東部戦線はドイツを中心とした枢軸国とソ連軍が激突。
東ヨーロッパ全域を巻き込み両軍合わせて4000万人近い死者を出した史上最悪の地獄の戦線と言われているそうです。
本作はドイツ軍の敗戦濃厚な東部戦線末期が舞台。
クリミア半島東隣のタマン半島ソビエト軍と対峙しているドイツ軍のクバン橋頭堡に、西部戦線のフランスからシュトランスキー大尉(マクシミリアン・シェル)が志願して着任してくるわけですが、この男は貴族で名誉欲が強い嫌な奴なんですよね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 名誉を求めて東部戦線に志願してきたシュトランスキー

一方、クバン橋頭堡には兵士や上官からの信頼は厚い英雄シュタイナー伍長ジェームズ・コバーン)という男がいて、彼は旗色の悪いドイツ軍の中で小隊を率いて戦績を上げている超有能な男。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 仲間からの人望が厚い英雄シュタイナー

会社で言えば親のコネで幹部になったバカ息子と、長年会社を支えてきた叩き上げの現場監督みたいな感じですかね。

そんな対照的な二人は、いきなりソ連軍少年兵捕虜の扱いや行方不明となった部下の捜索を巡っていきなり対立。
しかし、どうしても武勲を上げて鉄十字勲章が欲しいシュトランスキー大尉は、(内心で疎ましく思いながらも)シュタイナーを曹長に昇格させ懐柔しようとしますが相手にされません。

そしてシュトランスキーに射殺を命令されていた少年兵捕虜を、シュタイナーが独断で逃がそうとしたその時、ソ連軍の攻勢が始まり少年兵は味方に誤射され死亡。

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画像出典元URL:http://eiga.com / シュタイナーが逃がした途端殺されてしまうソ連軍少年兵捕虜
最初男装した女優かな? と思ったけど、調べたらちゃんと男の子でした。

実戦経験のないシュトランスキーは狼狽し、本部への野戦電話にしがみついて地下壕から出ようとせず、シュタイナーたちの信頼が厚い第2小隊長マイヤー少尉は、塹壕での白兵戦で戦死。シュタイナーは部下を率いて善戦するも、砲撃の爆発で脳震盪を起こし後方の病院へ送られてしまいます。

洗浄の後遺症でフラッシュバックによる幻覚を見るなどダメージの大きいシュタイナーは軍から鉄十字勲章を貰い、恋仲になった看護師のエヴァとドイツへ戻り療養する予定でしたが、前線に戻る同僚とともに復帰。

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画像出典元URL:http://eiga.com /シュトランスキーが喉から手が出るほど欲しがってる鉄十字章

帰隊すると、シュトランスキーが実際に防戦を指揮して戦死したマイヤー少尉の手柄を横取りして鉄十字章を得るための推薦をシュタイナーに求めて「あなたに鉄十字章はふさわしくない」と吐き捨てられます。

その腹いせにシュトランスキーは、再びソ連軍の大攻勢が開始された時に連隊本部の撤収をシュタイナーの小隊に知らせず最前線に置き去りに。
さらに戦況が危ういと見ると自分は人事に働きかけて、一週間後には安全なパリへ異動できるように内定をとりつけるわけです。

一方、地図やソ連軍の制服を手に入れ、敵をだまし討ちしたりしながら自軍陣地に戻ってきたシュタイナー小隊。
ソ連軍と間違われないように通信機で自軍に「境界線 シュタイナー」という暗号つきの通信を送るも、運悪く、それを聞いたのがシュトランスキー。

彼らが戻ってくると、置き去りにしたことがバレてしまうので、(ゲイであるという)弱みを握って手駒にしていた部下に命令し、ソ連軍の罠だということにして戻ってきた小隊に向けて発砲を命令、小隊の隊員たちは味方によって次々撃ち殺されてしまいます。

目の前で部下を殺されたシュタイナーはブチ切れ、シュトランスキーの部下を射殺。
シュトランスキーに“借り”を返しに行くんですが、その時再びソビエト軍の大攻勢が再開され――というストーリー。

貴族のボンボン士官と叩き上げの下級兵士という相対する二人の生き様をメインに、他のキャラクターのサブストーリーを絡ませることで、人間の持つあらゆる“業”を戦争という鍋でグツグツ煮込んだような映画になってると思いました。

さらに、シュトランスキーも単なる悪役ではなく、その背景には名誉の証(鉄十字章)がないと帰れないと本音を語るシーンがあり、貴族ゆえのプレッシャーや悲哀みたいなものも描いているのが結構フェアだなーと思いました。

ただ、キャラクターが全員ドイツ人なので、字幕を読んでいても名前が頭に入ってこないし、登場キャラクターも多く、ペキンパー独特の短いカットを繋ぐ編集で(今見ると)構成的にも整理されてない印象なので、ある程度、物語のあらすじや背景を知ってから観ないと、置いてきぼりにされてしまうかもしれません。(僕みたいに)

シュタイナー=サム・ペキンパー

ジェームズ・コバーン演じるシュタイナーは、はみ出しものを集めた小隊を率いて戦績を挙げる有能な兵士で、兵士たちからの人望も厚い高潔な男。
一方で、上官には逆らうし独自の判断で動く、上層部から見ると扱いづらい兵士でもあります。

しかし、そもそも(イギリスと共同制作とはいえ)ドイツの映画をなぜアメリカ人監督のサム・ペキンパーが撮影したのかという疑問もありますよね。

映画評論家の町山智浩さんの解説によれば、本作のスポンサーは西ドイツのポルノ王なんだそうです。
ポルノで大儲けしたドイツ人のプロデューサー、ウォルフ・C・ハルトウィッヒが、そのお金でドイツ人が活躍する戦争映画を作ろうと思い立ちます。

一方、サム・ペキンパーはバイオレンスアクションの巨匠として知られてるんですが、映画作りに妥協をしないのでハリウッドスタジオと折り合いが悪くなっていて、映画が撮れなくなっていたらしいんですね。

そこに、本作の話がきたので監督を引き受けたんですが、(映画を観ると分かりますが)とにかく大量のフィルムを回し、大量の火薬を使いまくって本物の戦場みたいな状況を作ったせいで資金が底を突いてしまったので、日本の松竹富士から資金を調達してスタッフ・キャストの食費を削りながら何とか作り上げたんだそうです。

ハリウッドに疎まれながらも自分の信念を曲げずに作品を作るペキンパーは、上司に疎まれながら戦場で信念を曲げなかったシュタイナーに自分を重ねていたのかもしれませんね。

迫力満点の戦闘シーン

それだけに、本作の戦闘シーンは迫力満点。

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画像出典元URL:http://eiga.com /ぎゃー!

ホントに人死が出てるんじゃないかと心配になるくらい爆発シーンが満載だし、敵に打たれて有刺鉄線に突っ込む兵士や、大量のソ連兵が塹壕に入り込んでくる肉弾戦。

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画像出典元URL:http://eiga.com /イタタタ!!

挙句、本物のT-34戦車が走り回るっていう、そりゃぁお金もなくなるのも納得の大迫力です。

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画像出典元URL:http://eiga.com /T-34!!

戦闘シーンの迫力で言えばコッポラの「地獄の黙示録」やスピルバーグの「プライベート・ライアン」にも引けを取らないんじゃないかと思いますねー。

一方でメッセージ性も強く、冒頭ではドイツの古い童謡「Hänschen klein」(訳:「幼いハンス」)に合わせて、ヒトラーナチス、実際の戦争のアーカイブ映像を流し、ラストではソ連軍の侵攻を食い止めるため、ついにシュトランスキーは自ら銃をとるもののマガジン交換もままならない様子を嘲笑うシュタイナーのバックでこの曲が流れます。

「Hänschen klein」は日本では「ちょうちょう」という唱歌(「ちょうちょちょうちょ菜葉にとまれ」っていうアレ)として知られていますが、原曲では1番で旅に出る幼いハンスを見送る母を、2番で7年の放浪と遍歴の末に大人になるハンスを、3番では故郷に戻ったものの、あまりの変わり様にだれにも分からないけれど、再会した母親はだけはすぐにハンスだと分かってくれた。という内容。

これはもう、意図的に歌詞中のハンスを兵士に見立てた演出で、変わり果てたハンスは、戦争ですっかり別人のようになってしまったor死体になって帰ってきたという風にも取れてしまいます。(中盤、シュタイナーが入院した病院では、手足を失ったり顔に大きな傷を負った負傷兵が出てくる)

また、ラストでは(おそらく)シュタイナーもシュトランスキーも戦死するわけですが、高潔な男も卑怯者も等しく死んでいく戦争の諸行無常も描いているのだと思いますねー。

もう一つ驚いたのは、シュタイナーもシュトランスキーも、前線にいる兵士のほとんどがヒトラーナチスを嫌っているということ。

もちろん戦後のドイツ映画だからってのもあるんでしょうが、ナチスはそもそもナチス党であって、ドイツ人にもナチス党員でない兵士もいるというのは、当たり前といえばそうなんですが、なんとなくドイツ=ナチスと思い込んでいた僕には新鮮でしたねー。

古い映画なので映像がかなり荒かったりしたらしい本作ですが、現在レンタルされているのは大体リマスター版で映像的に見やすくなってるので、未見の人はこれを機に観てみるのもいいかもしれません。

興味のある方は是非!!

 

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面白い! けど“窮屈”な映画「search/サーチ」(2018)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、“ストーリーの全てがパソコンの画面上で展開される”という異色のサスペンススリラー『search/サーチ』ですよー!

公開時、ネットを中心に話題になっていたので気にはなってはいたんですが、タイミングが合わなくて劇場では観られず、今回レンタルしてきましたー!

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概要

スター・トレック』シリーズなどのジョン・チョーを主演に迎えたサスペンス。失踪した娘を捜すために彼女のパソコンを操作する父親の姿を描く。『ナイト・ウォッチ/NOCHNOI DOZOR』の監督を務めたティムール・ベクマンベトフが製作、眼鏡型端末 Google Glass だけで撮影した短編が話題を呼んだアニーシュ・チャガティが監督と共同脚本を担当。ドラマシリーズ「ウィル&グレイス」などのデブラ・メッシングらが共演した。パソコンの画面の中で全てのストーリーが展開する。(シネマトゥディより引用)

 

感想

発想やストーリーは面白いが…

2015年公開の米露合作映画「ハードコア」は、主人公の完全一人称視点(POV)でアクション映画を作るという実験的な作品でした。
で、本作「search/サーチ」はネットのモニターに映し出された、チャット、スカイプ、SNS、動画サイトなどの映像だけで物語を進めるという異色作。

ストーリーは、ある日突然行方不明になった娘マーゴット(ミシェル・ラー)の行方を探すため、システムエンジニア? のデビッド・キムジョン・チョー)が、ネットサービスやSNSを駆使して捜査するというストーリー。

その発想自体は面白いし、二転三転するストーリー展開も「なるほど、これは話題になるわ」と納得の面白さでしたねー。

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ただ、「ストーリーの全てがパソコンの画面上で展開」という発想ありきの作品なので、どうしても映像・ストーリー的な違和感や無理矢理感を感じてしまって、100%ストーリーに没頭できないのがもったいないなーとも思いました。

ネト充すぎる娘と、ネット探偵のパパ

幸せいっぱいだったコリア系アメリカ人のキム一家でしたが、お母さんがガンで亡くなって以降、パパと娘の関係はギクシャク。
そんなある日、勉強会のため友人の家に行ったまま帰ってこない娘に、最初は気楽に構えていたパパでしたが、いつまで経っても帰ってこない娘に次第に不安が募っていきます。

娘の友達に連絡したいけど友達を一人も知らないパパは、娘の名前&亡くなった奥さんのアカウントでPCにログインすると、娘のTwitterフェイスブック・タンブラー・LINE・スカイプメッセンジャー・インスタ・YouCast(ツイキャスみたいなやつ)などなど、片っ端から(パスワードを変更して)ログイン。

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事件性を認めた警察とも協力して捜査を進めるうちに、今まで知らなかった娘の素顔が浮かび上がってきて……というストーリー。

ぶっちゃけ、マーゴットどんだけネト充やねんと思わなくもないですが、16歳の子ならこれくらいは普通なのかな?

パパがシステムエンジニアだからSNSの操作に詳しいという設定も上手いと思うし、SNSから行方不明になった娘の足跡を追っていく中で、実は娘は学校で孤独だったとか、麻薬売買→逃亡の疑いが出てきたり、誘拐犯ではないのかと思われる怪しげな奴が次々に浮上しては消え、そもそも誘拐なのか、それとも失踪なのか、生きているのか、すでに死んでいるのか…と物語は二転三転する様子を、基本的にはパパ デビッドの一人称視点で観せているので、観客もパパと一緒にハラハラドキドキする構成は上手いなーと思いましたねー。
あと、パパには「そんなに彼女と親しくないしー」なんて言ってた友達が、事件が話題になると急に親友面で動画で泣いてみたり(「いいね」欲しさ)、YouTubeに無断アップされたニュース映像に、パパを犯人扱いする無責任なコメントが寄せられたりと、ネットやSNSの醜い部分を皮肉る毒っ気とのバランスも良かったです。

 “売り”のせいで窮屈な映画に

本作の“売り”は前述したように「ストーリーの全てがパソコンの画面上で~」というイデアなんですが、このアイデア自体が縛りになって映画ならではのアクション(動き)が封じられてしまい、作品として“窮屈”になっている感じは否めないんですよね。

とはいえ、普通の映画と同じように撮ってたなら、ここまで話題にはならずに埋もれてしまっただろう事も想像に難くないので痛し痒しですけども。

なので本作面白かったけど、続編や同じ手法の作品が登場したとしても、多分僕は観ないだろうしヒットもしないんじゃないかなと思うんですよね。

アジア系俳優の起用

本作でもう一つ重要なのは、主人公を演じるのが「スタートレック」でヒカル・スールーを演じた韓国系アメリカ人のジョン・チョーだということ。

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ポリティカル・コレクトネスやダイバーシティの流れで、黒人やヒスパニッシュ系の俳優の活躍が目立つようになったハリウッドですが、近年ではアジア系の俳優や監督の活躍もじわじわ増えてきている印象。(本作が公開される1週間前、主要キャストをアジア系俳優のみで固めた映画『クレイジー・リッチ!』も大ヒットを記録)

本作の監督もインド系アメリカ人の アニーシュ・チャガンティが務めています。
この作品のヒットを足がかりに、次にどんな作品を作るのかが楽しみですねー。

興味のある方は是非!!

 

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地獄から戻ってきたダークヒーロー「スポーン SPAWN」(1998)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、1990年代アメリカのみならず世界中でヒットした同名コミックの実写化作品『スポーン SPAWN』ですよー!

以前レンタルビデオで一度観たと思うので、多分今回2度目の鑑賞だと思うんですが、内容をすっかり忘れてたので新鮮な気持ちで観ることができましたねーw

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

米コミックアーティスト、トッド・マクファーレン原作漫画の映画化。人間界と悪魔との狭間で孤独な闘いに挑む男の復讐劇を描く。原作の持つダークな世界観を大胆なSFXで映像化。出演にジョン・レグイザモ。CIAの特殊工作員アル・シモンズは、上司の裏切りにあい、任務中に惨殺される。やがて地獄に墜ちたシモンズは、最愛の妻に会いたい一心で闇の支配者マレボルギアとある契約を交わす。それは、地獄の軍団の指揮者となって人類を破滅させ、天界へ最終戦争を仕掛けるというものだった……。(allcinema ONLINEより引用)

感想

「スポーン SPAWN」は、元々マーベルコミックのアーティストでしたが、出版社が著作権保有するアメリカの出版システムに疑問を持ち、著作者に著作権を帰属させる形式の新興出版社“イメージコミックス”の設立に参加した、カナダ人漫画家のトッド・マクファーレンが1992年にスタートした同名コミックスの実写映画化作品です。

コミック版「スポーン SPAWN」がヒットした事で一躍資産家になった彼は、自作品のアクションフィギュアを販売する会社“マクファーレン・トイズ”を設立・発売したフィギュアは日本でも大ヒットし、コミックを読んだことはないけどフィギュアは集めていた人も多かったんじゃないでしょうか。

どんなヒーロー?

スポーンはCIAの黒人特殊工作員アル・シモンズが上司ウィンの陰謀に嵌められて焼死。
地獄に落ちるも最愛の婚約者ワンダに会いたい一心で、来るハルマゲドンに向けて地獄の軍団の指揮官ヘル・スポーンになることを条件に現世に戻る契約を、闇の支配者マレボルギアと交わすんですね。

ところが、彼が戻ったのは5年後の世界で、最愛の婚約者ワンダは親友のテリーと結婚し娘もいる始末。
それもこれもウィンのせいだと怒りに燃えるスポーンは、裏路地でホームレスたちと暮らしながら復讐に立ち上がるのだが――というストーリー。

実は上司ウィンは北朝鮮に開発させた細菌兵器で世界を手に入れる代わりに、シモンズをマレボルギアに差し出すという約束をしているんですね。
つまり全てはマレボルギアが仕組んだシナリオ。彼はウィンの心臓に細菌兵器の起爆装置を仕込ませて、ウィンの心臓が止まれば世界中で細菌兵器が爆発するように仕向け、スポーンにはウィンを殺して復讐せよと吹き込むのです。

そんなマレボルギアの企みを止めるべく、スポーンを見守り助言を与える謎の男コグリオストロの導きで正義の心を取り戻したスポーンは、魔力を使って悪と戦うダークヒーローになるんですね。

コミックのスタートが1992年と世紀末前夜だったことや、日本の漫画に強い影響を受けたというトッド・マクファーレンのデザイン、デビルマン的世紀末ストーリーなど、時代の波に乗った「スポーン」は単なる人気コミックに留まらず、当時の若者たちのファッションアイコンになったのです。

そして、勢いに乗り当時最新のCG技術で映画化された本作、映画版「スポーン SPAWN」でしたが、こちらは悪い意味でファミリームービー的に作られた(PG-12?)事もあって、出来もイマイチで評価も低かった記憶がありますねー。

映画として失敗している

で、今回改めて見返したんですが、やっぱ今の目で見るとかなりキツいなーと
I.L.M.が担当したCG部分は今見ても中々カッコイイんですが、何せスポーン(とクラウン/本作の敵)が着ぐるみだからか、何かプロポーションが寸胴でカッコ悪いんですよ。

あと、絵面が汚くて暗いのも、観ててかなりしんどい。
でも、それは原作スポーンの設定や、当時の技術だからってのもあると思います。
問題は、もっと根本的な部分で、映画として失敗してる部分が多いんですよね。

これ、原作コミックを知らない人には内容がよく分からないだろうし、原作ファンにはコレジャナイ感があったんじゃないかと。

全体的に説明不足なので、場面が変わるたびに混乱するし、キャラもイマイチ掴みにくい。
舞台設定も(ホームレスたちのいる裏路地とかが)非現実的で、そこが「現実の世界」なのか、作品だけの「架空の世界」なのかが分からない。(バットマンゴッサムシティみたいな)

映像的にもILMで特殊効果をやってた監督だから、CGのシーンは見ごたえがあるんだけど、アクションの繋ぎや見せ方は下手で、キャラの位置関係が分からなくなるとかね。

単純に作劇や見せ方が下手だなーって思いました。

吹き替え版で観るべし

そういえば、今回は字幕じゃなくて吹き替え版で観たんですが、スポーン役を大塚明夫さんが演じてるんですね。

で、クラウンが、自分が死んでる事をスポーンに分からせるために墓を掘り起こさせるシーンがあるんですが、ここで自分の死体を見たスポーンが天に向かって「うそーーーん!」って叫ぶんですよ!

え、ダジャレ!?www

大塚さんの渋い声で大真面目に「うそーーん!」てw

いやー、個人的にはこのシーンが本作のクライマックスでしたねー。

なので、本作を観るときは吹き替え版をオススメしますよーw

あと、オカルトヒーロー的な設定や自体が魅力的なのは間違いないので、今の技術と才能あるスタッフでリメイクしてくれれば面白くなるんじゃないかなー? って思いましたねー。

興味のある方は是非!

 

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近未来デストピア?SF?「太陽」(2016)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは「サイタマノラッパー」の入江悠監督が、劇団イキウメが上演した同名舞台劇を実写映画化したSF映画太陽』ですよー!

観ようと思ってたのに見逃していたのを思い出して、今回レンタルしてきました!

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概要

劇団イキウメを率いる劇作家で演出家、前川知大の舞台劇戯曲を映画化した異色ドラマ。バイオテロによって人類が減少した近未来を舞台に、進化した人類とそれから取り残された者たちのドラマを見つめる。メガホンを取るのは、『日々ロック』『ジョーカー・ゲーム』などの入江悠。主演は、『るろうに剣心』シリーズや『バクマン。』などの神木隆之介、『愛の渦』『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』などの門脇麦。真の豊かさとは何かを問う深遠な物語も見もの。(シネマトゥディより引用)

感想

本作は、自主制作長編映画「サイタマノラッパー」シリーズの入江悠監督作品で、原作は劇団「イキウメ」を率いる前川知大の同名戯曲。
バイオテロによって人口が激減してしまった21世紀初頭の世界を舞台に、ウイルスへの抗体を持ち社会を支配する新人類(ノクス)と、抗体を持たない旧人類(キュリオ)の関係や対立を描いているんですね。

舞台演劇では抽象化された絵面を、実写映画としてどのように具現化するかが見所だと思うんですが、入江監督は自然あふれる山間部に昭和20~30年代の山村を思わせるセット? をキュリオの住む被差別地域に見立てることでキュリオを=ムラ社会としての日本人、もしくは大都会に屈折した思いを持つ地方人のメタファーとして描いたんですね。

もちろん予算的な問題もあったんでしょうが、出世作「サイタマノラッパー」では、埼玉に住む才能もやる気もないラッパーの若者の姿を等身大で描いた入江監督らしい演出と言えるのかもしれません。

ざっくりストーリー紹介

バイオテロによって人口が激減してしまった21世紀初頭の世界では、ウイルス抗体を持ち優れた知能と若く健康な肉体を誇るノクスが社会を支配し、抗体を持たない旧人類キュリオの文明レベルは後退し、山村のような地区に隔離されて暮らしていた。

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画像出典元URL:http://eiga.com

キュリオは現代の人間と同じだが、ノクスの方は優れた肉体や頭脳を持つ代わりに紫外線の光に耐えられず、夜間しか行動出来ないという欠点が。

そんなある日、あるキュリオの村でノクスの駐在員をキュリオの克哉村上淳)が殺してしまったため、ある寒村はノクスからの経済封鎖を受けて、一気に貧しくなった10年後、やっと経済制裁が解かれます。

その村で育った鉄彦神木隆之介)はノクスに憧れ、ノクスになれる手術の抽選に応募するが、幼なじみの門脇麦)はキュリオの復権を願い、自治区のある四国で勉強したいと願っているわけですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com /日本映画界は神木くんに頼りすぎではなかろうか。

しかし、結に母親が会いに来て、キュリオの希望だった四国の自治区が壊滅を知った結の父親の草一古舘寛治)が独断で結をノクス変換手術に応募したことで、村の歯車は狂っていく――。という物語。

発想としては凄く面白いと思うし、随所に入江監督らしい演出も光る本作ですが、個人的に「上手くないなー」っていうノイズの目立つ作品でしたねー。

気になってしまうところ

本作はいわゆる近未来デストピアSFでして。
体力的にも合理的かつ理知的なノクスが、感情的で旧態然とした因習に縛られている旧人類キュリオを管理しているという分断された2種類の人類の対立的な構図。

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当然、キュリオ側に対しノクスが圧政を強いているのだろうと思いきや、相手側に反感を抱いているのはキュリオ側だけで、ノクス側は特にキュリオに対して何とも思っていないんですよね。

東京と地方の関係性を設定に落とし込んでいるという意図は分かるんですが、(物語だけ観てる分には)キュリオがノクスに反感を抱く理由が薄いというか、特にノクス側に悪い部分が見当たらないので、全部がキュリオ側の一人相撲みたいに見えちゃうのです。

いや、10年間の経済制裁が――ってのは分かるんだけど、それは元はといえば克哉がノクスの駐在員を殺した事が原因で、しかもそこに至る理由は特に描かれてないので、完全な自業自得にしか思えないんですよ。

経済制裁が解かれたあと、ノクス側の役人たちが、キュリオ村の住民に大量の物資支援やワクチン接種を行うんですが、僕は絶対何かの罠だと思ったんですね。
つまり、キュリオ村を全滅させるべくワクチンと見せかけて実はウイルスを――みたいな。

ところがそんな事はなく、普通に物資の支援をしてワクチンも打ってあげて、医療やその他もろもろのインフラ整備もしてくれるという。めっちゃいい人たちじゃん。

もう、この時点で両者の対立構造が無くなっていて、あとはキュリオ村の中でのあーだこーだの話になっていくわけです。

え、どんな気持ちで見ればいいわけ? っていうね。

一見、キュリオ側に手厚い保護をしているんだけど、ノクス側がキュリオたちから搾取している(例えば超不利な条件で農業・漁業・畜産業など食料の生産に従事させているとか)構図があれば分かるけど、キュリオ側の言い分としては、ノクスに頼らずキュリオだけで自立したいみたいな事なんですよね。

いや、じゃぁやれよっていう。

キュリオの人たちは、アメリカ頼りの日本だったり、日本の中央集権みたいな現実のメタファーになってるのは分かるけど、劇中からはどうも問題点が見えてこないんですよね。ただただ、田舎の悪い部分を一方的に見せられてる感が、なんかこう、モヤるんですよねー。

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あとは、いくらなんでも駐在員チョロすぎとか、セキュリティーがザルすぎとか、どういう経緯で四国の自治区が壊滅状態なのか分からないとか、克哉が作劇の都合だけで舞い戻ってくるとか、お母さんの病気になぜ誰も気づかないとか、鉄彦がバカの子っぽいとか、電気が点くならランプいらなくね?とか。言いだしたらキリがないくらい作劇的なノイズが多いなーと。

良かった所

あと、僕が常々言ってる、スキあらば主人公に叫ばせる邦画の病理問題は本作でも健在で、神木くんも門脇麦も盛大に叫びまくってるんですが、本作に関してはそこにちゃんと必然性があるのでギリセーフかなと。

ただ、舞台演劇の人が書く脚本だからかもですが、全体的に“芝居感”が前面に出てるのは気になりました。

入江作品の特徴である長回しに関しては、それがプラスに働いている事が多い印象。
ノクスの街の描写は、どこかのビルで撮影してるみたいですが結の母親を追う形の長回しにすることで空間の広がりみたいなのを見せているし、本格的に物語が動き始める中盤以降のイヤ~~な描写や、クライマックスで混乱が極に達するシーンをより嫌な感じ増し増しに見せることに成功しています。

その騒動を経て、結がノクスになる描写のケレンも個人的には好きだし、完全にノクスになってしまった娘を前に泣いてしまう草一パパのシーンは、この映画で唯一感情移入出来るシーンでしたねー。

そんなこんなで、かなり長短あって好き嫌いは分かれそうな作品だし、個人的にもちょっと苦手な部分も多いんですが、低予算ながらしっかり描くべきことをストーリーに込めているという点では志は高い映画なのではないかと思いましたねー。

興味のある方は是非!

 

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モラハラからの開放「キャプテン・マーベル」(2019)

ぷらすです。

今日、朝一の回で観てきましたよ!
マーベル最新作『キャプテン・マーベル』を!!

映画が始まり、お馴染みのマーベルロゴが出てきた時点で思わずグッときてしまいましたよ。
あんなん泣くよ。あれはズルいわー。

というわけで、今回はまだ劇場公開が始まったばかりの作品なので、出来るだけネタバレしないように気を付けて書きますが、これから映画を観る予定の人や、ネタバレは絶対に嫌! という人は、映画を観たあとにこの感想を読んでくださいね。

いいですね? 注意しましたよ?

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

『ルーム』などのブリー・ラーソンをヒロインに迎え、1990年代の地球を舞台に描くアクション。驚異的な力を持つ主人公が、失った記憶をめぐる戦いに挑む。『コールド マウンテン』などのジュード・ロウをはじめ、『アベンジャーズ』シリーズなどのサミュエル・L・ジャクソンらが共演。『なんだかおかしな物語』などで組んできたアンナ・ボーデンとライアン・フレックが監督を務める。(シネマトゥディより引用)

感想

キャプテン・マーベルとは

原作版の「キャプテン・マーベル」は成り立ちが非常にややこしいヒーローでして。

初登場は1940年、フォーセットコミックス社2月発行の『ウィズ・コミックス』です。

と言っても、マーベル・コミックのキャプテン・マーベルとはまったくの別物で、魔道士によって神の力を与えられた少年がスーパーヒーローになるという物語。

そう、4月に公開されるDC映画「シャザム!」なんですね。

で、このフォーセット版「キャプテン・マーベル」は大人気を呼び、元祖スーパーヒーローのスーパーマンを脅かすほどに。

そこでDCコミックは「『キャプテン・マーベル』はスーパーマンのパクリだー!」と訴訟を起こし、10年にも渡る法定闘争の末にフォーセット側は敗訴。
1950年代には売り上げが落ち廃刊になります。(その後、DCコミックが権利を買い取り「シャザム!」に)

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一方、マーベル版の「キャプテン・マーベル」は1967年に初登場
しかし、初代キャプテン・マーベルは男性で、その後代替わりを繰り返しているんですね。

で、本作のキャプテン・マーベルは、原作では初代「ミズ・マーベル」として登場。
こちらも代替わりを繰り返し、現在は4代目が活躍中

本作のネタバレになるので詳しくは書けませんが、本作では原作版の設定を活かしながら名称を「キャプテン・マーベルに変更して、4月公開のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)制作「アベンジャーズ/エンドゲーム」へと続く最後のピースにして、またマーベルコミック最強の女性ヒーローとして単独映画が公開されたわけです。

ミステリーサスペンスとヒーローアクションの二段構え

本作は1995年が舞台。
記憶を失ったクリーの戦士キャプテン・マーベルブリー・ラーソン)が、戦闘中のトラブルで地球に不時着。

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画像出典元URL:http://eiga.com /おや? この後ろ姿には見覚えが…?

若き日のニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)と出会って、敵と戦いながら失った記憶を取り戻すしていくというミステリーサスペンスの前半と、記憶と能力を取り戻した彼女が大活躍する後半という二段構えの構成になっていて、現在70歳のサミュエル・L・ジャクソンは、デジタル処理によって25歳若返った姿で登場します。

そしてニック・フューリーといえば隻眼で、片目を眼帯で覆っていますが、本作では彼が隻眼になった理由も明かされます!

アイデンティティの確立とモラハラからの開放

そんな本作の重要なテーマを一言で言うとアイデンティティの確立とモラハラからの開放」です。

女性解放というテーマそのものはDCEUの「ワンダーウーマン」に近いですが、本作はテーマ自体がクライマックスの少年漫画的な熱い展開に直結していることもあって、より等身大の物語として描かれていて、男女問わず楽しめる展開になってるんじゃないかと思います。

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もちろん「~エンドゲーム」に続く様々なピースも随所に埋め込まれているわけですが、昨年公開の「アントマン&ワスプ」が(続編ということもあって)「~エンドゲーム」への繋ぎ的な内容だったのに対し、本作はMCUを観ていない人でも十分に楽しめるし、長年MCUシリーズを追ってきて「~エンドゲーム」を楽しみにしている人は絶対観ておかないといけない作品でもあります。

キーパーソンは「猫」?

予告編でも登場していますが、なんと本作の最重要キーパーソンは「猫」のグース
トラジマの短毛で超可愛いニャンコですが、このグースが本作では重要なキーパーソンとして登場し、クライマックスでも大活躍するんですねー。

そして、予告編でも描かれてますが、MCUでは一貫して強面キャラだったニック・フューリーが意外にも猫好きだった事が発覚。個人的には一気にニックへの好感度がアップしましたねーw

あと、ニック…というかサミュエル・L・ジャクソンといえば「あのセリフ」ですが、果たして今回は言うのか言わないのか。というサスペンスもあったりなかったりするのでお楽しみに。

まぁ、今までの作品に比べると(ストーリー構成もあって)笑いの要素は若干控えめではありますが、だからといって重苦しい作品ということもなく、老若男女誰でも楽しめる作品にまとまっていると思いました。

興味のある方は是非!!!

 

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世界に通じるタイ産“カンニング”エンターテイメント「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」(2018)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、中国・韓国でカンニング騒動でSAT試験が無効になった事件をヒントにした、タイのケイパー映画(チーム犯罪やスパイ映画など)『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』ですよー!

タイ国内だけでなく、アジアを中心とした海外での高評価も頷ける、見事なエンターテイメント作品でしたねー!

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

高校生たちによるカンニングを描いたクライムドラマ。天才的な頭脳を持つヒロインがテストで友人を救ったことをきっかけに、入試でトリックを仕掛けようとするさまを描き出す。監督はショートフィルムなどを手掛けてきたナタウット・プーンピリヤ。モデル出身のチュティモン・ジョンジャルーンスックジンが主演を務めた。共演は、チャーノン・サンティナトーンクン、イッサヤー・ホースワンら。(シネマトゥディより引用)

感想

「世界」に通じるタイ映画

恥ずかしながら、僕がタイ映画と聞いて連想するのは現在ハリウッドで活躍しているトニー・ジャー主演のムエタイアクション映画「マッハ!!!!!!!!」とその関連作品くらいで、それ以外の作品でタイ国外でヒットした作品ってあまり印象にないんですよね。

世界的を驚かせた「マッハ!!!!!!!!」にしても、アクションは凄かったですが、ことストーリーに関して言えば国際基準の映画とは言えず、少なくともエンターテイメント作品に限って言えば、タイ映画は正直目立った作品がない印象。

そんなタイのエンターテイメント映画として世界に衝撃を与えたのが、本作「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」です。

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画像出典元URL:http://eiga.com

中国・韓国でのSAT試験カンニング騒動にヒントを得て、3人の脚本家が1年半かけたという脚本がとにかく素晴らしいし、ナタウット・プーンピリヤ監督のサスペンス描写にはずっとハラハラさせられましたねー。

カンニング」エンターテイメント!

カンニングを題材にした映画というと、僕くらいの世代の人はボンクラ学生たちがあの手この手で先生の目を欺こうとしてやっぱり失敗する的な、牧歌的な学園コメディーを連想するんじゃないかと思います。

実はこの映画も本質的にはそういう映画ではあるんですが、これまでのカンニング映画と違うのは、そのカンニングには彼ら彼女らの人生がかかっているということなんですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com /主人公リンの美人だけど取っ付きにくい感じがいい

主人公のリン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)は、両親が離婚していて数学教師の父親とふたり暮らし。貧乏とまでは言わなくても、自費で海外留学などは厳しい、中の下くらいの収入。

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画像出典元URL:http://eiga.com /悪の道に引きずり込まれるバンク

そんなリンとは鏡像関係にあるもう一人の天才バンク( チャーノン・サンティナトーンクン)の実家はクリーニング店なんですが、壊れた洗濯機が一台あるだけでお母さんが毎日洗濯物を手洗いしているような極貧生活。

そんな二人が貧富の差が激しく学歴至上主義のタイ社会で成功するには、学業で名を挙げて海外に留学するしかないんですね。

幸い二人は非常に成績優秀で名門校に推薦入学しているんですが、そういう事情なのでその学校に在学・卒業することがいかに大事かが分かるようになってます。

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画像出典元URL:http://eiga.com  /文字通り「バカ」ップルなグレースとパット

それとは対照的に、リンの友人グレース(イッサヤー・ホースワン)の父親は、大手印刷会社の社長で、グレースの彼氏パットティーラドン・スパパンピンヨー)の両親はプール付きの豪邸に住む大富豪なんですが、二人はバカなので成績は最低ランク。

本作は、そんな対照的なふた組の男女が交わってしまうことで、最初は小さなカンニングだったのが、やがて国を跨ぐ大事へと発展していくという物語なのです。

ざっくりストーリー紹介

成績優秀なリンは進学校に特待生として転入する。
そんな彼女にできた最初の友達は、性格はいいが成績に難のあるグレース。
彼女は「テストの点数が悪いと演劇部の活動を禁止される」とリンに泣きつき、リンは一度だけのつもりで、グレースにテストの回答を消しゴムに書いて渡す。

そんなリンの話をグレースから聞いた恋人のパットは、リンにカンニングビジネスの話を持ちかける。1科目ごとに人数分の高額な報酬を払うというのだ。
最初は断るリンだったが、学校側が生徒の親から賄賂を受け取っていることを知り憤慨。だったら自分もカンニングビジネスで儲けてやろうと承諾。そして彼女は子供の頃に習っていたピアノの運指を使ったハンドシグナル式のカンニング方法を思いつき、次第に顧客を増やしていく。

しかし、成績優秀で品行方正なバンクの告発でカンニングが発覚。リンは父親にもバレて、学校側に奨学金と海外留学の資格も剥奪されてしまう。

そこに、パットとグレースがリンにSTIC(国際的な大学入試のテスト)でのカンニングビジネスをもちかけ、リンは画期的な方法を思いつくが、それにはバンクの協力が必要。
しかし、バンクには海外留学のための試験を控えているし、元より品行方正な性格から悪行に手を貸すような事はしないだろうと諦めかけるが、留学試験前夜、バンクはチンピラの暴行で怪我を負って留学試験を受けることが出来なくなり――というストーリー。

この作品で一番大変なのは、リンとバンクという成績優秀な二人が、なぜカンニングビジネスに手を染めていくのかの説得力ある理由づけだと思うんですが、本作のストーリーでは二人にしっかりした必然性を持たせ、繊細かつ丁寧なディテールの描写と、流れるようなストーリー運びで4人がチームになる様子を見せていくんですねー。

カンニングのサスペンス演出

とはいえ、所詮は学生のカンニング
 やってることは(最後のSTICを除けば)大したことないんですよ。
最初のカンニングは、リンが回答を書いた消しゴムを自分のローファーに入れて、後ろの席のグレースに蹴って渡し、グレースは代わりに自分のローファーを蹴って前の席のリンに。と、たったそれだけ。

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画像出典元URL:http://eiga.com /最初のカンニングシーン。余裕のないリンの表情にハラハラ

なのに、「ああ、バレるバレる…」とスパイ映画さながらのドキドキハラハラ感があるんですよねー!

それは、カンニングがバレて退学になったら……という前フリが効いているのと、カンニング自体を、スパイが敵の目を盗んで情報を盗み出すようなサスペンスフルな演出で見せているからなのです。

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画像出典元URL:http://eiga.com

次のカンニングシーンは、リン考案のハンドシグナルが軌道に乗った後。
なんと先生が、カンニング防止のために2種類の問題用紙を用意。
つまり、リンのハンドシグナルを妨害するという演出でそれまでとは違うサスペンスを作っているんですね。

そしてクライマックスのSTICでは、タイとの時差を利用しオーストラリアで試験を受けたリンとバンクが、予めトイレのタンクに隠しておいたスマホ(会場は通信機器の持ち込み禁止)のLINEで答えを送信し、その回答を鉛筆のバーコードに印刷するという大掛かりな展開に。

しかし、事はそう簡単には進まず……という3つのカンニングシーンで、それぞれ別のサスペンスを見せることで、一本調子にならず観客を飽きさせない工夫をしているし、ラストのSTIC試験ではチームでの大掛かりなケイパーもの的な作りにしているんですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com /「夢が叶わないならせめて金を!」と、最後の大勝負に挑むリン

さらに、不正を疑われたリンと試験官(超怖い白人のおっさん)の息詰まる追跡劇もあり、もうずっとハラハラしっぱなしでしたよ!!

その上で、道を踏み外したリンとバンクが報いを受ける事になるラストのバランスも落としどころとしては見事だし、一度は成功する最後には身を滅ぼすという展開は、どこかスコセッシのギャング映画に通じるものを感じましたねー。

好き嫌いは分かれるかも

ただ、バンクがあまりにも不憫過ぎるとか、ほぼ首謀者のパットが劇中でハッキリとした報いを受けないなど、観る人によって好き嫌いが分かれてしまうかもしれません。特にパットのクソ野郎っぷりを思うと「コイツちゃんとひどい目にあってくれよ!」と思う人もいるかも。

でもね、リンを利用したパッドやグレースたちはこれから罰を受けるであろう事が劇中で暗示されているし、バンクは夢と引き換えにパットから大金をせしめクリーニング店をリフォームしたし、リンも罰を受け多くを失う代わりに大切なものを得るわけで、それなりにバランスを取ったラストは個人的に良かったと思いましたねー。

興味のある方は是非!!

 

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作者のキングも恐れたホラー原作の映画化「ペット・セメタリー」(1989)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは米ホラー小説の大御所スティーブン・キング原作の『ペットセメタリー』ですよー!

Twitterでリメイク版が公開されるというニュースを読んで「そういえばまだ、観た事なかったなー」と思ってレンタルしてきました。

キング原作の実写化としては比較的ミニマムで地味な物語ですが、むしろ観終わった後からが怖い映画でしたねー。

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

交通事故で最愛の子を失った父親は、裏山のペット墓場の奥に広がる不思議な霊場に遺体を埋めるが……。S・キング自身、気味が悪すぎるという理由で、完成から長い間出版しないでいたといういわくつきの原作を、映画化するならと、彼自身が脚色。恐怖演出は及第点だが、やはり後味が悪すぎる。(allcinema ONLINEより引用)

感想

スティーブン・キング自ら脚本を担当

現代社会の闇や他者の不条理に由来する恐怖を描いたモダンホラーの旗手にして、米ホラー小説界の巨匠スティーブン・キング

その膨大な著作ゆえに、「キャリー」「シャイニング」「デッドゾーン」「ミスト」「ドリーム・キャッチャー」などなど、実写映画化された作品の多い作家です。

そんなキングが「気味が悪すぎる」と完成後長い間出版しなかったといういわくつきの作品を、映画化に際して彼自ら脚本を担当したのが本作「ペットセメタリー」(原作の邦題は「ペットセマタリー」)なんですね。

だからかもですが、今まで僕が観た作品の中でも、本作はかなりキング純度の高い作品になってる感じがしました。

ざっくりストーリー紹介

医師のルイス・クリード(デール・ミッドキフ)は、妻レイチェルデニーズ・クロスビー)と2人の子供エリー(ブレーズ・バーダール)、ゲイジ(マイコ・ヒューズ)、そしてエリーの愛猫チャーチルと昼夜問わず大型トラックが行き交う道路沿いの一軒家に引っ越してきた。
庭には奥に続く細道があり、向かいに住む老人ジャド・クランドル(フレッド・グウィン)によれば、その先にペット霊園があると言う。

赴任早々、病院に運び込まれた瀕死の若者パスコー(ブラッド・グリーンクィスト)を救おうとしたルイスだったが、残念ながら死亡。
その夜、ルイスの枕元に現れた彼は、ルイスをペット霊園に連れて行き「この奥に立ち入ってはならない」「あの土地は腐っている」と奥の裏山を指差し警告。

それからしばらくして、祝日に妻レイチェルはふたりの子供を連れて実家に行くが、彼女の両親と折り合いの悪いルイスは猫とに留守番をすることに。

その夜、猫のチャーチルが死に、ルイスがその事をエリーにどう伝えるか迷っていると、ジャドは「ペット霊園の裏山に死者を蘇らせる場所がある」とルイスに告げ――というストーリー。

いわゆるビックリドッキリ系の怖さはそんなにない作品ですが、観終わって内容について考えていると、じわじわと怖くなるんですよね。

というわけで、ここからネタバレです!

怖さと悲しさ

その後のあらすじを最後までざっくり書くと、猫のチャーチルは本当に蘇って帰ってくるんですがひどく凶暴になり、おまけに酷い匂いが取れない状態に。
ジャドによれば、裏山の山頂はネイティブアメリカンの呪術的な場所で、そこに埋められた死体は蘇り、埋めた本人の元に帰ってくるが、それは生前とは別の物になってしまうのだと。過去の経験を交えて語ります。

一方、実家から帰ってきた妻レイチェルは恐ろしい夢を見ます。
彼女が幼少のころ、姉ゼルダは脊髄の病気を患い、やがて背骨が変形する症状の影響でガリガリに痩せたため、世間から隠されるように寝室に隔離されていたんですね。
そんなある日、両親の留守中にけいれんを起こし、まだ9歳のレイチェルの目の前で亡くなってしまうゼルダ
レイチェルはルイスに「その時の私を友人たちは泣いていたと言っていたが、多分自分は笑っていたのだと思う」と告白します。

その後、最愛の息子ゲイジがトラックに惹かれて死亡。
ルイスはレイチェルとエリーを実家に行かせ、パスコー(幽霊)やジャドの静止を振り切って、墓地から掘り返した息子の遺体を裏山に埋めます。

ルイスの望み通りゲイジは蘇りますが、それは息子の姿をした“別の何か”
疲れて寝込んだルイスのカバンからメスを取り出し、ジャドを殺害するとエリー経由でパスコーにルイスの危機を知らされ、一人戻ってきたレイチェルも殺害してルイスを電話で呼び出します。

チャーチルの一件で、ゲイジが豹変することを予想していたルイスは、隠し持っていたモルヒネの注射器でゲージを殺害しジャドの家に火を放ちますが、彼の腕にはレイチェルの亡骸が。
レイチェルは死んですぐだから、今度こそは成功するはず…」と呟きながら裏山に向かうルイス。

かくして、レイチェルは蘇ってルイスの元に戻り、ルイスは彼女を抱きしめキスを交わしますが、レイチェルの手には包丁が握られていた……。

という物語なんですねー。

つまり、この作品が問いかけているのは「もしあなたの最愛の人が死んだとき、生き返らせる手段があったら使わずにいられるか」ということなんですね。

ルイスの行動は確かに愚かだけれど、もし自分がだったら……って考えると、彼の行動を責めたり嘲笑ったりすることは出来ないよなーっていう。

そう考えると、怖さと同時に切なさや悲しさのある作品と言えるんじゃないでしょうか。

呪われた土地

一方で、ルイス一家に起こった悲劇は、全てが最初から仕組まれていた呪いだったのでは? と考えずにはいられないんですよね。

映画冒頭で映し出されるペットセメタリーの映像から始まるこの物語。
その死因の殆どは、昼夜問わず走る大企業の大型トラックに動物たちが轢かれてしまうからなんですね。
そして、死んだチャーチルを蘇らせると、今度は最愛の息子ゲイジが死ぬ。
息子を生き返らせると、今度は隣人と最愛の妻が……というように、この作品には死の影がつきまとっているのです。

その事を予知していたかのようにルイスに警告し、ルイスの行動を止めるためアリーを通してレイチェルに警告し、一刻も早く彼女がルイスの元に着くよう協力する幽霊のパスクーでしたが、そんな彼の行動が結局裏目に出て、実家にいれば死ぬことのなかったレイチェルも殺されてしまう(被害が広がってしまう)わけですね。

そして、パスクーとジャドが口を揃えて言う「あの土地は腐っている」という言葉。

ジャドによれば、裏山のその場所は元々ネイティブアメリカンのミクマク族の古着屋から教えられたもので、劇中でハッキリとは描かれませんが恐らくは、彼らネイティブアメリカンが死者を蘇らせる呪術的な儀式に使われた場所なのでしょう。

そもそも、愛猫が死に親しくなった娘のアリーを不憫に思ったジャドが、ルイスにあの場所を教えなければ、この惨劇は起こらなかったわけですよね。
しかし、ルイス、ジャド、幽霊のパスクーの三人の行動は、愛情、もしくは善意で行ったわけで、つまりは、彼らの行動やその結果起こった悲劇は全て呪われた土地に巣食う“何か”によって操られ引き起こされていたのではないか。

全てはルイス一家が引っ越した時点で(自動的に)呪いは始まっていたのではないか。……って考えるとじわじわ怖くなって来るんですよね。
つまり、惨劇は最初から何者かに仕組まれた、逃れようのない運命だったっていう。

レイチェルの姉ゼルダ

ただ、一つ腑に落ちないのは、ジャドの家に行ったレイチェルが目にした息子ゲイジの服装。

これ、彼女の実家に飾られた姉ゼルダの幼少期の肖像画と同じ格好なのです。
ということは、本作の惨劇の黒幕はゼルダの怨霊と考えることも出来るわけですが、それだと土地の呪い云々は関係ない事になっちゃうんですよね。
土地の呪いに呼応してゼルダの怨霊を呼び寄せたとも考えられるけど、それにしてはレイチェルの実家は遠いですしね。

もしくは、呪いによってレイチェルの深層心理にあった罪悪感が、ゲイジと姉の姿を被らせてしまったのか。またはゼルダはずっとレイチェルに憑いていて、長い間ずっと復讐の機会を狙っていたのか。

もしかしたら、あの後、蘇ったレイチェルが両親&娘を呼び寄せて……と、呪いによる惨劇はまだまだ続くのかも……。

キング原作のホラー映画として本作は、やる事なすこと全部裏目に出ちゃうトコとか、後味が超絶悪いところが、2008年に映画化された「ミスト」に近いテイストに似てる気がします。
その辺、リメイク版はどんな風に料理されてるのか、今から気になりますよ。

興味のある方は是非!!

 

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