今日観た映画の感想

映画館やDVDで観た映画の感想をお届け

ゾンビの皮を被った青春ミュージカル映画「アナと世界の終り」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、ゾンビとミュージカルを融合させたイギリス映画『アナと世界の終り』ですよー!

この映画、超観たかったんですが地元では上映がなかったので、今回レンタルされてやっと観ることができましたよ!(*゚∀゚)=3

思ってたのとは随分違ったけど、歴代ゾンビ映画の中でもかなりよく出来た映画でしたねー。

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概要

シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭などで上映された異色のゾンビホラー。田舎町を舞台に、校舎に取り残された仲間をゾンビから救おうとする女子高校生たちをミュージカル形式で活写する。監督は短編などを手掛けてきたジョン・マクフェイル。『スティールワールド』などのエラ・ハントを筆頭に、マルコム・カミング、セーラ・スワイアらが出演した。凄惨(せいさん)な描写とミュージカルシーンを融合させている。(シネマトゥデイ より引用)

感想

ゾンビ+ミュージカル

ゾンビ映画の父ジョージ・A・ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」から始まり、今も世界中で作られているモダンゾンビ映画

80~90年代は残酷さや怖さを競い合っていたこのジャンルは、2000年以降になると、いかにオリジナリティーを出して他作品と差別化出来るかという大喜利のようになっていくんですね。

また、子供の頃ゾンビを観て育ったゾンビネイティブ世代が大人になったことで、ゾンビはホラーという枠を飛び越えて、コメディーやアクション、パニック、ディザスター、ミステリー映画などと融合。今も順調に勢力を拡大しています。

例えば、ゾンビコメディーの最高峰「ショーン・オブ・ザ・デッド」や、韓国発のゾンビ映画新感染/ファイナル・エクスプレス」、ゾンビにJ・ホラーの要素を融合したマンガ原作の実写化作品「アイアムアヒーロー」、ゾンビと古典文学を融合した「高慢と偏見とゾンビ」などなど。

そして、本作ではついに、ゾンビとミュージカル映画が融合してしまったんですねー。

子供の頃に観た「ゾンビ」以来、数々のゾンビ映画を観てきた身としては、「ゾンビもとうとうここまで来たか」というある種の感慨を感じてしまいましたよw

まぁ正直、僕はこの作品を出オチ的なコメディー映画だろうとタカをくくっていたんですが、実際観てみると思っていたのとはかなり違ってて、劇中で描かれるゾンビやゾンビパンデミックによる世界の崩壊が、二重三重の意味を持つメタファーとして描かれた、かなりレベルの高い映画でしたねー。

ゾンビの皮を被ったど王道青春ミュージカル

本作の主人公アナ(エラ・ハント)は幼い頃に母を亡くし、イギリスの田舎町リトル・ヘイブンで学校の用務員の父親と二人暮らし。
しかし、旧態然として閉鎖的な町に辟易としている彼女は、バイトでお金を貯めて世界旅行を計画しているんですね。

しかし、その計画を知った父は大反対、二人が喧嘩をしたその翌朝、のどかな田舎町をゾンビパンデミックが襲い――という物語。

映画序盤では、そんなアナや、新聞部員でホームレスの真実を記事に書こうとするステフ(サラ・スワイヤー)、映研?で自主制作ホラーばかり作っているクリス(クリストファー・ルヴォー)など、高校の生徒たちによるミュージカルシーンが始まるんですが、これがまた思った以上にイイ曲だし、キャストたちもみんな歌が上手いし、ダンスの方はアナ役のサラ・スワイヤー自身がつけたらしいですね。

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で、歌っている歌詞をざっくり意訳すると、「この町から逃げ出したい」みたいな内容で、のどかで平和なこの町も、彼女たち高校生には窮屈で息苦しい。
もっと広くて自由な世界へ飛び立ちたいという、田舎の若者たちが抱える普遍的な苦悩だったりするわけです。

そんな田舎町で突如起こるゾンビパンデミックは、いわば若者たちを閉じ込めるこの田舎町そのもののメタファーでもあり、襲い来るゾンビ相手にサバイブするのは、彼女らが自立するための通過儀礼のメタファーでもあるわけですね。

もちろん、その合間にもミュージカルシーンは入ってくるんですけど、歌詞の字幕をちゃんと読んで欲しいです。
例えば、「(生の)人の声を聞きたい=(ネット越しじゃなく)直接繋がりたい」とか、現代に横たわる問題や誰もが心に秘めた苦しさみたいなものを、劇中の曲で歌い上げているのです。

結果、アナたちは友達や親しい人々を失いながらも何とか生き残り、車で故郷を後にするわけですが、しかしゾンビパンデミックは世界的に広がっているわけで、それは僕を含めた大人たちが作り消費してきた、現実の世界や文化の終焉のメタファーになっているのです。

平たく言えば、子供達にとっては世界そのものがオワコンであり、逃げ場などどこにもないという絶望を、高校生であるアナの視点で描いているわけですよね。
本作の原題は「ANNA AND THE APOCALYPSE」なんですけど、まさに“黙示録”というタイトルがしっくり来る苦いラストでした。

安易なハッピーエンドではなく、ラストにこれをぶっ込んでくるあたり、さすがイギリスは皮肉が効いてるなーって思いましたよ。
同時に、このラストは僕ら大人たちへの強烈なメッセージでもあるんですね。

ゾンビ映画としてもちゃんとしてる

その一方で、本作はゾンビ映画の“お約束”もしっかり守られているし、過去のゾンビやホラー、ミュージカル映画の名作のオマージュも盛りだくさん。

アナと“友達”のジョン(マルコム・カミング)が登校途中に墓地でゾンビに襲われるシーンは前述した「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」オマージュだろうし、予告編でも使われた歌うアナの後ろでゾンビに襲撃されている街の様子は、リメイク版「ドーン・オブ・ザ・デッド」か前述の「ショーン・オブ・ザ・デッド」オマージュ。

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クライマックスの体育館のシーンなんかはカルト的ミュージカル「ロッキー・ホラー・ショー」っぽいんですよね。

テーマ自体は重く強烈な皮肉も入っているけど、そうした遊び心も盛りだくさんなので誰もが楽しく観られる作品だと思いましたねー。

興味のある方は是非!!!

 

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世界の“ミフネ”入門編「MIHUNE TEH LAST SAMURAI」(2016)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、日系アメリカ人のスティーヴン・オカザキ監督によるドキュメント映画『MIHUNE TEH LAST SAMURAI』ですよー!

たまたまTSUTAYAで発見して気になったのでレンタルしてきましたよ。

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概要

『用心棒』『赤ひげ』でベネチア国際映画祭男優賞を2度受賞したほか、海外作品でも活躍した俳優・三船敏郎に迫るドキュメンタリー。黒澤明作品で共演した俳優たち、三船が出演した作品の監督、殺陣師や息子へのインタビューや映像資料から、世界のミフネと称された彼の魅力を解き明かす。監督は『ヒロシマナガサキ』などのスティーヴン・オカザキ。ナレーションをEXILEAKIRAが担当する。(シネマトゥディより引用)

感想

インタビューで浮かび上がる世界のミフネ

本作は、同時代を生きた俳優・女優や、家族、スコセッシとスピルバーグなどのインタビューを中心にした構成で、日本映画史や黒澤明との関係を絡めつつ、世界的大スターの三船敏郎の生涯を追うドキュメント映画です。

黒澤映画で演じた役柄での銅鑼声や目力、存在感の大きさから、豪放磊落な役者というイメージの強い三船敏郎の人となりを、近しい人々のインタビューを元に浮かび上がらせていくというコンセプト。

本作に登場するのは、香川京子中島春雄、土屋嘉男、加藤武八千草薫ら、三船と同時代を生きた俳優・女優たちと、中島貞夫、スコセッシ、スピルバーグ、そして三船の息子である三船史郎など錚々たるメンバーで、在りし日の三船や黒澤明との関係性などを語っていくんですね。ナレーターは英語版をキアヌ・リーブスが、日本語版をEXILEAKIRAがそれぞれ担当しています。

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戦前、中国山東省の青島で生まれた三船が、戦争で帰国後、軍隊で特攻隊の若者たちの教育係を経て、戦後はカメラマン助手として東宝を受けるも、そのルックスやスタイルの良さから、俳優に回されたこと。

その後、黒澤明と出会い「野良犬」「羅生門」「七人の侍」「隠し砦の三悪人」「蜘蛛巣城」「用心棒」などで日本のみならず海外からも高い評価を得たこと。

「赤ひげ」を最後に黒澤と離れたのち独立プロダクションを立ち上げ、映画やテレビで活躍、また多くの海外映画にも出演したこと。

しかし、晩年は軽度の認知症を発症、家族と静かに暮らし1997年にこの世を去ったことなどを、前述した人々の証言を交えてなぞっていきます。

黒澤&三船入門編

また、「七人の侍」や「用心棒」が世界に与えた影響の大きさにも触れ、三船敏郎という役者の偉大さと彼の人となりを並行に描いていくわけです。

ただ、インタビューが中心なので、たとえば在りし日の三船自身が何かを語る映像とか、映画メイキングや、プライベート映像のようなものはなく、関係者インタビューに合わせて、当時の写真や出演映画のワンシーンが差し込まれる程度。

また、そこで語られる内容も特に目新しいものはなくて、概ね古参の映画ファンなら既に知っているようなものばかり。なので映画ファンにとっては若干物足りない作品と言えるかもしれませんし、個人的には、海外のファンや、黒澤、三船の作品を観たことがないようなファンに向けての世界のミフネ“入門編”という感じがしました。

時間も80分と、丁度いい長さですしね。

映像特典の方が長い

で、レンタルDVDには、スティーヴン・オカザキ監督のインタビュー、スピルバーグのインタビューフルバージョン、映画評論家の町山智浩氏と映画史・時代劇研究家の春日太一氏による1時間のトークイベントが特典映像として入っているんですが、全部合わせると本編よりもそっちの方が長いんですよねw

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特に、町山・春日両氏のトークは、本編よりも内容が濃いので、本編のあとに観ると物足りなかった部分を補足してくれるんじゃないでしょうか。

そういえば、この映像特典で凄くきになったのが、スティーヴン・オカザキ監督のインタビュー中のカメラで、変に揺れたり、わけの分からないズームアップやズームアウトが繰り返されて、非常にイライラしましたねー。

多分、素人の人が撮ってるんでしょうけど、いらん事しないでカメラ据え置きで画角決めたら触るな!って思いました。

まぁ、本編とは何の関係もない話なんですけどねw

本編インタビューでは、今は亡き役者さんたちが三船敏郎を語っていて、例えば中島春雄さんは「ゴジラの中の人」として有名だけど俳優としては無名で、当時超スターだった三船敏郎がそうした無名俳優の人にも普通に接していたという事からも、彼の人となりが分かると思うしインタビューに答える人たちが、三船の事を語る時の表情がとても良くて、そういう意味でも観て損はない作品だと思いましたねー。
あと、本作を観たあとは蜘蛛巣城」を観たくなるんじゃないかと思いますよー!

興味のある方は是非!

 

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拭いきれない蛇足感「X-MEN:ダーク・フェニックス」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、2000年から19年に渡って(スピンオフを含め)12作が作られた「X-MEN」シリーズ最新作となる『X-MEN:ダーク・フェニックス』ですよー!

今後の『X-MEN』シリーズの製作はディズニー傘下のマーベル・スタジオが担当することが発表されたので、20世紀フォックス版としてはこれが最後の「X-MEN」シリーズだそうです。

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概要

世界中でヒットを記録した『X-MEN』シリーズの第7弾となるアクション大作。前作でX-MENを勝利に導いたジーン・グレイのもう一つの人格が、思わぬ事態を引き起こす。監督は同シリーズの製作や脚本などに携わってきたサイモン・キンバーグ。ドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」などのソフィー・ターナーをはじめ、ジェームズ・マカヴォイマイケル・ファスベンダージェニファー・ローレンスらのほか、謎のキャラクターとしてジェシカ・チャステインが出演する。(シネマトゥデイより引用)

感想

瀕死のマーベルを救ったX-MEN

世界初のスーパーヒーローコミック「スーパーマン」を生み出したDCコミック創業から5年後の1939年、前進となる“タイムリーコミックス”がニューヨークで設立されたマーベルコミック。

1970年代後半からコミックの売り上げは低迷し、紆余曲折の末に1993年にテレビ・映画製作会社のマーベル・スタジオを立ち上げた一方で、自社作品の映画化版権をあちこちの会社に売却するなど悪戦苦闘を強いられながら1997年に破産。

そんなマーベルコミックを救ったのが2000年に公開された実写映画「X-MEN」と、2002年「スパイダーマン」の大ヒットだったんですね。

その後、自社に権利の残っていた「アイアンマン」(2008)からなる一連のMCUシリーズで完全に息を吹き返したマーベル。子会社であるマーベル・エンタテインメントは2009年にディズニーに買収され、以降はご存知の通り。

つまり、20世紀フォックスの「X-MEN」シリーズは瀕死のマーベル・コミックを救った救世主なんですね。

その後、20世紀フォックスがディズニーに買収されたことで、今後の作品はマーベルスタジオが担当することを発表。

本作が20世紀フォックス制作の「X-MEN」シリーズとしては最終作となったわけですね。

X-MENとは

X-MENは1963年に初登場した超能力者によるヒーローチーム。
突然変異によって超人的能力を持って生まれたミュータント。
そんな彼らは、人類から恐れられ迫害を受けていたんですが、そんなミュータントの人権を認めさせるため最強のテレパシスト、プロフェッサーXが集めたヒーローチームです。そんな彼らの敵となるのが、金属を自在に操るミュータントで、人類と徹底抗戦を望む強権派のマグニート率いるヴィランたち。

本シリーズはそんな両者の戦いを軸に進むんですね。

そしてX-MENの元ネタになったのが、1950年代に始まったアフリカ系アメリカ人による公民権運動で、プロフェッサーXのモデルは非暴力を唱えたキング牧師、マグニートのモデルは過激派のマルコムXです。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 数々の活躍でやっと人類に認められたX-MENだったが… 

つまり、本シリーズのミュータントたちは、差別に苦しむマイノリティーのメタファーであり、究極的に言えば本シリーズは目的は同じでも方法論が違うプロフェッサーXとマグニート、そしてミュータントを危険視する人類による三すくみの戦いを描くシリーズなのです。

そんなX-MEN第1作の監督として、実質シリーズを牽引してきたのが「ユージュアル・サスペクス」などのブライアン・シンガー
2000年「X-MEN」2003年「X-MEN2」を大ヒットに導くも、旧三部作完結編となる「X-MEN: ファイナル ディシジョン」は「スーパーマン:リターンズ」を監督するためサイクロップス役のジェームズ・マースデンを引き連れ降板。

若手俳優にキャストを一新して望んだリブート版となる「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」のヒットを受け、新旧キャストが入り混じる「X-MEN: フューチャー&パスト」で監督復帰し、続く「X-MEN: アポカリプス」も監督し、新三部作完結となったわけです。

その間にも人気キャラのウルヴァリンヒュー・ジャックマン)を主人公にしたスピンオフや一応X-MENのキャラである「デッドプール」の単独作などが作られ、今年ついに最終作となる本作が作られたわけですが……。

まぁ、僕が「X-MEN」にそれほど思い入れがないからかもですが、正直に言うと「蛇足じゃね?」って思いましたねー。ブライアン・シンガーも完全に手を引いてるわけだし。

遅れてきた反抗期

本作の主人公はサイコキネシスとテレパシー能力を持つジーン・グレイソフィー・ターナー)。X-MEN最強のミュータントです。

太陽フレアによって故障したスペースシャトルの乗組員を救出に向かうも、仲間を守るため太陽フレアの直撃を受けてしまった彼女は能力が暴走。

少女時代にプロフェッサーXジェームズ・マカヴォイ)に封じられた記憶も蘇り、遅い反抗期に突入するんですね。

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画像出典元URL:http://eiga.com / 長年プロフェッサーに騙されていたことを知って反抗期に突入したジーン姉さん。

で、X-MENマグニートマイケル・ファスベンダー)を相手に回しボコボコにしたり、地球征服を狙う宇宙人に利用されかけたり覚醒した末、最後は何か「まどかマギカ」みたいになってましたよ。

彼女を襲った太陽フレアは、実は太陽フレアじゃなくて~みたいな事を言ってましたけど、よく分からなかったし、一応シリーズ最終章となるハズの本作が一番スケールが小さいっていうか、ただの内輪揉めってどうなん? っていう。

あと、一応、本作のヴィランである宇宙人たちがあまりにも存在感がないっていうか、「ジーンを悪者にしないため&X-MENたちの見せ場を作るために登場させました」っていう制作側の意図が透けて見える敵で、これまでのシリーズとの繋がりもなく唐突に出てきた、ただのかませ犬でしかないのも(´ε`;)ウーン…って感じですしね。

ぶっちゃけ「X-MEN」本編は、「X-MEN: フューチャー&パスト」で終わりで良かったんじゃないかなって思ったりしました。

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画像出典元URL:http://eiga.com / プロフエッサーたちが駆けつけるが…

まぁ、新三部作のキャスト卒業っていうある種のイベント的な意味合いの作品なのかもだし、あのラストもある意味今後マーベルで作られるであろう「新X-MEN」への伏線的な意味があったのかもですけど。

ただ、「X-MEN」って全体的に(監督がチョコチョコ変わることも含めて)シリーズとしての統一感がないというか、順番がおかしいというか。

何か、全体的に行き当たりばったり感があるんですよね。

良かったところ

とはいえ、アクションシーンは全体的に見応えがあって、特に悪魔っぽい見た目だけど心優しいテレポーターのナイトクローラー(コディ・スミット=マクフィー)、メインキャラなのに今までイイとこなしだったサイクロップス(タイ・シェリダン)、マグニートの見せ場がしっかりあったのは良かったです。

また、僕には正直イマイチだったけど、これまで「X-MEN」を応援してきたファンの人なら楽しめる作品かもしれませんね。

興味のある方は是非!

 

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奇をてらわず作られた“正しい前日譚”「遊星からの物体X ファーストコンタクト」(2012)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、前回ご紹介した「遊星からの物体X」の前日譚となる『遊星からの物体X ファーストコンタクト』ですよー!

本作の公開時、「どーせCGでのっぺりした物体Xにしちゃうんでしょ」とスルーしてたんですが、ネットで知り合った方がオススメしてたのでカーペンター版と一緒にレンタルしてきました。

結論から言うと、超面白かったです!!

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概要

『ハロウィン』などの鬼才ジョン・カーペンターが1982年に放った傑作SFホラー『遊星からの物体X』の前日譚(たん)。氷魂の中に閉じ込められた宇宙生命体を発見した、ノルウェー南極観測隊が体験する未曽有の恐怖をスリリングに活写していく。監督を務めるのは、CM業界出身の新鋭マシーズ・ヴァン・ヘイニンゲン・Jr。『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』のメアリー・エリザベス・ウィンステッドが、宇宙生命体の脅威に挑んでいく考古生物学者を快演する。生命体に同化されておぞましい変ぼうを遂げていく人体を作り上げたVFXも見ものだ。(シネマトゥディより引用)

感想

カーペンター版の前日譚

ジョン・W・キャンベルの原作小説『影が行く』を原作にした『遊星からの物体X』は、これまで1951年のクリスティアン・ナイビイ版、1982年のジョン・カーペンター版が公開されていますが、本作はカーペンター版の前日譚です。

カーペンター版では南極観測のノルウェー基地を壊滅させた“物体X”が化けている犬を、生き残りがヘリで追いかけるシーンからスタートしていますが、本作は壊滅したノルウェー隊の物語。

カーペンター版から29年ぶりの映画化であることや、CGリメイクされた作品の多くがSFXの手触りを失っている事にガッカリしていた僕は、本作もそうなるだろうとスルーしていたんですよね。

ところが実際観てみたら、これが素晴らしい。

カーペンター版で描かれる壊滅後のノルウェー基地の様子に向かって、全く破綻なく進むストーリーや、オールCGで描かれると思った物体Xも、アニマトロニクスや操演、着ぐるみをベースに、それらを補完する形でCGIによるVFXを利用したことで、カーペンター版よりもさらにダイナミックでおぞましい動きの物体Xを表現。

その一方で、物体Xが「無機物はコピー出来ない」というルールを追加したことが、隊員と物体Xを見分けるのに歯で見分けたり、クライマックスの伏線にも繋がるなどカーペンター版とは違うオリジナル展開になっていました。

ストーリーはカーペンター版を踏襲

一方で、南極基地という限られた空間でのサバイバルアクションという意味では、(キャラクターは違えど)やってることはカーペンター版の繰り返しだったりするわけですが、それは「物体X」である以上は致し方ない事だし、本作では主人公をケイトメアリー・エリザベス・ウィンステッド)という女性化学者にしたことが、クライマックスでの重要なファクターになっているし、より獰猛で恐ろしい物体Xとのダイナミックな対決や、映画全体のテンポも現代風にアップデートされた分、より手に汗握る展開になっていたと思いましたねー。

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その上で、カーペンター版で描かれる物語の核心の部分はしっかりと踏襲し、オマージュも随所に散りばめられているので「物体X」ファンの人も満足できる作品に仕上がっているのではないかと思います。

まぁ、前日譚ということで若干の「答え合わせ感」もなくはないんですが、それは逆に言えば奇をてらわず“正しい前日譚”として、カーペンター版へのリスペクトを持って作られているという事でもありますしね。

“オリジナル版”との差別化を図ろうとして、「観たかったのはコレじゃない」とファンにそっぽを向かれた作品が掃いて捨てるほどある事を考えれば、本作はとてもよく出来た作品なんじゃないかなって思いました。

どちらから観るべきか

僕は今回、本作を観るにあたって一緒に借りたカーペンター版を先に観たんですが、これが大正解。
本作は単体でも楽しめるようにはなってるんですが、どうせ観るなら2作続けて観る方が面白いと思うんですね。

で、そうなると時系列順か、公開順か問題があると思うんですが、やはりSWを始め、多くのシリーズ作品がそうであるように、個人的には公開順で観るのがオススメだったりします。

特に本作はカーペンター版ありきで作られている分、若干説明が舌っ足らずな部分もあったりするし、カーペンター版オマージュもありますしね。

あと、やっぱ映像的にも本作からのカーペンター版は若干ツライものがあるでしょうしねw

興味のある方は是非!!!

 

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ハリウッドSFXの到達点「遊星からの物体X」(1982)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、ジョン・カーペンター監督の『遊星からの物体X』ですよー!
実は最近、僕の周りで「物体X」ブームが起こりまして。
で、「ハロウィン」(リブート版)と「ゼイリブ」を観たあと、「そういえば『物体X/ファーストコンタクト』観てないじゃん」と気づいて、レンタルしようと思ったんですが、だったらうろ覚えのカーペンター版を先に観ようと思って、一緒にレンタルしてきました。

久しぶりに観たけど、やっぱり「物体X」は面白かったですよ!

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概要

氷の中から発見されたエイリアンと南極基地の隊員との死闘を描いた、SFホラーの古典「遊星よりの物体X」のリメイクで、よりキャンベルの原作に近い。10万年前に地球に飛来した謎の巨大UFOを発見した南極観測隊ノルウェー基地が全滅。やがてノルウェー隊の犬を媒介にしてアメリカ基地に未知の生命体が侵入した。それは次々と形態を変えながら隊員たちに襲いかかる……。(allcinema ONLINEより引用)

感想

このジョン・カーペンター版の「~物体X」は、1951年公開に公開されたクリスティアン・ナイビイ監督の同名映画のリブート作。
この映画が大好きだったカーペンターは、監督の依頼を受け二つ返事で引き受けたらしいんですね。
で、ナイビイ版よりも、ジョン・W・キャンベルの原作小説『影が行く』に寄せ、物語の舞台もアラスカから原作の南極に戻し、当時のSFX技術(特殊効果)を駆使して本作を作り上げたのです。

当時、最初に観たときはかなり衝撃を受けた記憶がありますが、どちらかと言えば本編よりもSFXシーンメイキングの方を夢中で観ていた気がしますねーw

ざっくりストーリー紹介

一機の円盤が地球の近くで爆発からのタイトルから本作はスタートします。

場面変わって、1982年冬の南極大陸

雪原を走る一匹のシベリアンハスキー
それをライフルを構えた男が発砲しながら追いかけるヘリという、(映画的に)最高の出だしから物語が始まります。

で、犬はアメリカの観測基地に逃げ込み、それを追いかけ発砲を続ける男は、隊長に撃ち殺され、ヘリは爆発炎上。

調べてみると、ライフルの男はどうやらノルウェーの観測隊隊員らしく、ノルウェー隊に一体何があったのか、真相を究明すべく観測基地へ向かったヘリ操縦士のマクレディ(カート・ラッセル)らが見つけたものは、無残に焼け落ちた建物と自らの喉を切り裂いた隊員の死体。何かを取り出したと思しき氷塊と、異様に変形し固まったおぞましい焼死体。そして巨大なUFOだったんですね。

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変形した焼死体を基地に持ち帰ったマクレディたちは、すぐに解剖し調べるわけですが、実はその死体には恐ろしい秘密が――というストーリー。

少しだけネタバレすると、この焼死体は人間のものではなく生物を取り込み、その生物そっくりに擬態する宇宙生物だったわけです。

そして逃げ込んだ犬は、その寄生生物が擬態した姿で、既に隊員たちの誰かがすり替わっているかもしれない。

南極という閉じられた環境の中、隊員たちは互いに疑心暗鬼に襲われて……。というのが本作の見どころなんですねー。

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つまり、本作は先日ご紹介した「ゼイリブ」と同じ“静かなる侵略”がテーマ。
仲のいい友人や仲間を信用出来ない状況で、彼らがどのような行動をするのかという物語なのです。

ハリウッドSFX技術の到達点

1980年代といえば、ハリウッドのSFX(特殊効果)華やかなりし頃。
まだ、CGなどのVFX技術(視覚効果)がなかった時代で、ジョー・ダンテ監督で狼男の映画「ハウリング」や、リドリー・スコットの「エイリアン」など、主にSFやホラーで特殊メイクやアニマトロニクス、パペット、爆破、ミニチュア・合成などなど、様々な技術を駆使して、今まで描けなかった世界やモンスターなどが画面に登場するようになっていくんですね。

で、そんなSFX技術の到達点とも言えるのが、本作ではないかと僕は思うのです。

本作でSFXを手がけたのは、ロイ・アーボガストリロイ・ルートリーアルバート・J・ウィットロックなどのアーティストたち。

当時まだ22歳だったロイ・アーボガストは、あのグロテスクながら記憶に残るモンスターの造形や特殊メイクなどSFX全般を担当し、当時マットアーティストとしてハリウッドの重鎮だったアルバート・J・ウィットロックは、巨大UFOや南極基地など、見事なマットペイントで、実写やセットとしか思えない風景・背景を再現しています。

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また、クライマックスの巨大モンスターは、1/5のミニチュアを作って実写と組み合わせているし、中盤、ある隊員のもげた頭からクモのような足が生えて逃げ出そうとするシーンは、アニマトロニクス(ラジコン装置の入った部位を操作して生きているように見せる技術)で作られたらしいですよ。

確かに、今観ると手作り感があるというか、ぶっちゃけ「作り物だなー」ってすぐに分かるシーンも多いけど、個人的には着ぐるみを使わずに、あの不気味なモンスターを再現した職人技に「これぞハリウッド特撮!」って萌えるんですよねー。(;//́Д/̀/)'`ァ'`ァ

そういう意味で本作は、役者でも監督でもなく、ロイ・アーボガストら特撮マンの映画と言えるかもしれません。

興味のある方は是非!!

 

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今もカルト的人気を誇るSF映画「ゼイリブ」(1989)

ぷらすです。
今回ご紹介するのは、ジョン・カーペンター監督の侵略SF映画ゼイリブ』ですよー!

「ハロウィン」「遊星からの物体X」と並ぶ、カーペンター監督1980年代の代表作。
初見ではないですが、今回は先日リブート版「ハロウィン」を観た流れで久しぶりにレンタルしてきました!

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画像出典元URL:http://eiga.com

概要

極秘に進行しているエイリアンの地球侵略。そのエイリアンの正体を判別できる特殊なサングラスを手に入れた主人公は、抵抗運動に参加する事になるが……。サブリミナルによる姿なき侵略を描いたJ・カーペンターのSFスリラー。(allcinema ONLINEより引用)

感想

 原作はレイ・ネルソンのSF小説『朝の八時』

本作の原作は、1963年に雑誌掲載されたレイ・ネルソンの古典SF小説『朝の八時』で、ある朝、世界が人間のふりをした宇宙人に支配されていると気づいた男をめぐる物語。

これらの小説が発表された当時は、東西冷戦で共産主義の侵略に怯えていた時代。
そうした国民感情を、宇宙人による地球侵略という物語に置き換えたSF作品が数多く発表されていたんですね。

そんなSFが大好きだったカーペンターは、本作で『朝の八時』をベースにしつつ、気づかないうちに宇宙人の侵略が進んでいるという設定に、資本家による労働者の搾取問題を組み合わせることで、大嫌いなレーガン政権批判を入れ込んだのです。

ざっくりストーリー紹介

 不景気の影響で職にあぶれた主人公ナダ(ロディ・パイパー)は、ロスアンゼルスに職を探しにやってくる。
何とか肉体労働の職を得た彼だったが住む家はなく、同じ現場で働く出稼ぎ労働者のフランク(キース・デイヴィッド)に誘われてホームレスの集まる広場に泊めてもらうことに。

その夜、ホームレスたちに食事配給などのボランティアを行っている教会に入っていく男を不審に思ったナダが後をつけると、教会から聞こえる賛美歌はテープで、礼拝堂では男たちが何やら言い合っている姿と、さらに隠し扉に大量のダンボールを隠しているのを発見。その直後、突如、教会と広場に武装した警察が踏み込み、人々を次々に捕らえていく。

何とか逃げ切ったナダは翌日、荒れ果てた教会に忍び込んで隠されたダンボール箱を盗み出すが、開けてみると入っていたのはただのサングラス。

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そのサングラスをかけて街へ出たナダは、信じられない光景を目の当たりにするのだった。というストーリー。

要は、教会に集まった男たちは、テレビやメディアを使って人知れず地球人を支配している宇宙人の陰謀に気づいたレジスタンスで、サングラスは地球人に擬態している宇宙人を見破るアイテムだったのです。

サングラスをかけて見ると、雑誌や街の看板には「命令に従え」「結婚して、出産せよ」「消費しろ」「考えるな」「眠っていろ」「権力に従え」などの不穏な言葉が書かれていて、宇宙人はサブリミナル効果で地球人を洗脳家畜化し、大量消費で地球環境を汚染させて、自分たちの住みやすい環境を作り出そうと画策していたんですね。

さらに、宇宙人は街の有力者や富裕層を、地位やお金を餌に取り込んでいるんですねー。

主演はなんとプロレスラー

そんな本作の主役を務めるのは、今は亡き名プロレスラーのロディ・パイパー
「ん?それ誰?」って思う人もいるかもですが、実は彼はWWE(当時はWWF)というアメリカの大手プロレス団体でトップを張ったレスラーなんですね。

ザ・ロック」ことドウェイン・ジョンソンや、デイヴ・バティスタなど、俳優としても成功しているプロレスラーは多いですが、実は俳優として映画に出演しているプロレスラーって意外と多かったりします。

ちなみに本作中盤で、ナダとフランクがケンカする約6分のシーンがありますが、カーペンターは完全にお任せ状態で、アクションコーディネーターとロディ・パイパーによる振り付けしているので、バックドロップやサイドスープレックスなどのプロレス技も入っているんですよねーw

現代を予言?

とはいえこの映画、ハリウッド映画としてはかなりの低予算でほぼインディー作品。
もちろんまだCGもない時代なので、映像も(今見れば)しょぼいし、ストーリーの方もツッコミどころは多いです。

ただ、逆にその隙間の多さや、いつの間にか宇宙人に洗脳され操られているという普遍的とも言えるアイデアと見せ方は、今見ても色褪せていないし、むしろ一周回って今の時代の方がよりリアル感を持って観られるんじゃないかって思ったりしました。

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宇宙人の顔も、一度見たら忘れられないポップで秀逸なデザインですしね。

興味のある方は是非!!

 

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“死霊館ユニバース”に伝説の女が参戦!「ラ・ヨローナ~泣く女~」(2019)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、中南米に古くから伝わる怪談をベースにジェームズ・ワンが制作したホラー映画『ラ・ヨローナ~泣く女~』ですよー!

この作品、(僕は知らずに観たんですが)ジェームズ・ワンが制作を務める「死霊館」ユニバースのスピンオフで、しかも僕の大好きな「お祓い映画」じゃないですか!!
危ない危ない。うっかりスルーするところでしたよ。(o´д`o)>フウ…

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概要

インシディアス』シリーズなどのジェームズ・ワンが製作に携り、中南米に伝わる怪談を映画化したホラー。その泣き声が聞こえると必ず子供たちがさらわれるという存在に狙われた母親の奮闘が描かれる。テレビシリーズやショートフィルムを手掛けてきたマイケル・チャベス監督がメガホンを取り、『グリーンブック』などのリンダ・カーデリーニが母親を演じる。共演は、マデリーン・マックグロウ、ローマン・クリストウ、レイモンド・クルツ、パトリシア・ヴェラスケスら。(シネマトゥディより引用)

感想

死霊館ユニバースに伝説の女が参戦!

MCUシリーズの大成功以来、雨後の筍のように企画されては失敗を続けた「ユニバース」もの。
しかし、そんな死屍累々の“ユニバース界”で気を吐いているのが、レジェンダリー版ゴジラの「モンスターバース」と、ジェームズ・ワン制作の「死霊館ユニバース」

これまで、全米で有名な霊能者ウォーレン夫妻が体験した実話を元にジェームズ・ワン自ら監督した「死霊館」と「死霊館 エンフィールド事件」の本編シリーズ2作に、劇中登場する呪いの人形をフューチャーしたスピンオフの「アナベル」シリーズ2作、更にウォーレン夫妻の宿敵である悪魔のシスター“ヴァラク”のオリジンを描いた「死霊館のシスター」と、計5作が公開されています。

そして、シリーズ最新作となる本作も、一応「死霊館ユニバース」のスピンオフという位置づけなんですが、これまでの2つのシリーズのように密接に繋がっているわけではなく、「死霊館と同じ世界観の物語ですよ」程度のふんわりした繋がり方なんですね。

なので、主人公家族を苦しめる悪霊は「ヴァラク」でも「アナベル」でもなく、中南米に古くから伝わる怪談に出てくる「ラ・ヨローナ(泣く女)」なのです。

「ラ・ヨローナ」ってどんな怪談?

「ラ・ヨローナ」がどんな怪談かというと、昔々、メキシコのある村にいた美人がハンサムな男に一目惚れ。2人の男の子を授かって幸せに暮らしていました。
しかしある日、夫が若い女と浮気。嫉妬に狂った“彼女”は仕返しに夫が最も愛する2人の子供を溺死させてしまうんですね。

我に帰った彼女は自分の罪を嘆き自らも川に飛び込んで溺死。しかし、子殺しの罪で神に見放された彼女は、死して尚も地上をさ迷い、自らが殺した子供の代わりに子供たちをさらっては溺死させる悪霊になってしまった。という物語。

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地域によって名前などは変わるらしいんですが、中南米では言うことを聞かない子供を脅すための怪談として広く知れ渡っているそうです。

つまり本作のヴィラン(悪役)は伝説の女。日本で言うなら貞子とか伽耶子みたいな感じですかね。(むしろお岩さんかな?)

ざっくりストーリー紹介

本作は1970年代のロスアンゼルスが舞台。
警察官の夫に先立たれたシングルマザーのアンナ(リンダ・カーデリーニ)は、クリス( ローマン・クリストウ)と サマンサ(ジェイニー=リン・キンチェン)という二人の子供を育てるソーシャルワーカー

ある日、虐待の疑い有りとの通報を受けた彼女は、自身が担当するメキシコ系シングルマザーのパトリシアパトリシア・ヴェラスケス)宅に急行します。

彼女の家には無数のロウソクと謎の祭壇があり。物置の扉には怪しげな模様が描かれていて、とてもまともとは思えない状態。
「子どもを助けるためなの。一晩だけ見逃して」というパトリシアの願いを無視して、物置に監禁されていた2人の息子を救ったアンナ。しかしその夜、施設で保護されていたハズの2人は川で溺死体として発見されるんですね。

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現場に急行したアンナを、半狂乱のパトリシアは激しく罵倒。
一方、アンナの車で一緒に現場に来ていたクリスとサマンサは、ヨローナの呪いを受けてしまい――というストーリー。

メキシコ式“呪術医”ラファエル

パトリシアが行っていたのは、ヨローナの呪いから息子たちを守るための封印で、その封印を破ってしてしまったアンナの子供たちに呪いが移ってしまったわけです。

子供たちと自分に起こる怪奇現象に困り果てたアンナは、教会を訪ねるんですが、そこの神父が「アナベル 死霊館の人形」に登場したペレズ神父(トニー・アメンドーラ)。

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アンナは神父に助けを請いますが、ペレズ神父はお祓いはカトリックの規則に沿って科学的検証の手順を踏む必要があると言い、代わりに元神父で今は呪術医になったラファエル(レイモンド・クルス)という男を紹介するんですね。

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呪術医ってのは(本作では)悪霊祓いや病気の治療などを行うメキシコに古くから伝わる民間信仰のシャーマンなんですが、ラファエルは元カトリックの神父からジョブチェンジしているので、メキシコの民間信仰的に基づくお祓いのガジェットと十字架や聖水などエクソシストの悪魔祓いガジェットをミックスさせた独自の除霊術を用いて、伝説の悪霊ヨローナと対決することになるのです。

ウホー!これは燃えるぜー!!(*゚∀゚)=3

これは「お祓い映画好き」(僕以外にいるのかは知りませんが)必見ですよー!

シリーズ屈指の怖さ

この「死霊館」ユニバースって、ジェームズ・ワンが自ら監督した2本の本編は個人的に超怖いんですけど、他の監督で撮られたスピンオフは正直そんなに怖くなかったりするんですよね。

そこはジェームズ・ワンが描くディテールの細かさや間の取り方、J・ホラー的演出などがあるからだと思うんですが、もう一つ、彼がマレーシア生まれのアジア系であることも大きいような気がします。

上手く言えませんが、純アメリカ人とのルーツの違いが怖がらせ方の違いと直結しているというか。

本作の監督は、 これまでテレビシリーズやショートフィルムを手掛けてきたという新鋭マイケル・チャベスなんですが、個人的には(ジェームズ・ワン監督作を除けば)本シリーズの中で一番怖かったですねー。

ちゃんとツボを心得ているというか、さすがジェームズ・ワンが「死霊館3」を任せるだけのことはあるなと納得の怖さでしたよ。

不満だったところ

ただ不満もあって、個人的にはラファエルがなぜカトリックを捨て呪術医になったのかとか、ペレズ神父との関係とか彼の背景がもう少し描いて欲しかったなと。

多分、本作の主人公はアンナと子供たちだし、ラファエルの背景まで入れると尺も伸びるしテンポが悪くなるから敢えて抜いたんでしょうけど、観ているコッチがラファエルのキャラクターを掴む前に映画が終わってしまうんですよね。

なので魅力的なキャラクターにも関わらず、キャラが薄っぺらく感じてしまうのがもったいないかなと。

まぁ、もしかしたら今後の「死霊館」ユニバースのどこかで再登場するから、本作では敢えてサラッと紹介程度だったのかもですが。

ともあれ、変化球の多い昨今のホラー映画の中で、本作はしっかりとクラッシックなホラーだったし、ちゃんと怖い映画で、もちろん(個人的に)“お祓い映画”としても面白かったです!

興味のある方は是非!!

 

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