ぷらすです。
今回ご紹介するのは2018年の公開後口コミで人気が広がり、DVDレンタル&配信で推定100万人以上が視聴したという韓国発異能バトル映画「THE WITCH/魔女」の続編『THE WITCH/魔女 -増殖-』ですよ。
前作の主演のキム・ダミから、2020年夏に行われたオーディションで1,408人を抑えて選ばた新鋭シン・シアに主役をバトンタッチ。最新のVFXを駆使した前作以上の超絶アクションと世界観で、前作から更にスケールアップしていました!
画像出展元URL:http://eiga.com
概要
遺伝子操作により殺人兵器と化した少女を描いた『The Witch/魔女』の続編。秘密研究所から逃れた少女を相手に、彼女の命を狙う工作員、超能力者集団や犯罪組織らが激しいバトルを繰り広げる。前作に続きメガホンを取るのは『新しき世界』などのパク・フンジョン。ヒロインを演じるのは、オーディションで選ばれたシン・シア。ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」などのパク・ウンビンのほか、ソ・ウンス、ソン・ユビン、チン・グらが出演する。(シネマトゥディより引用)
感想
韓国発、異能バトルエンターテイメント第2弾
前作「THE WITCH/魔女」が日本で公開された時は僕はまだこの映画を知らなくて、半年くらい後にDVDレンタルで観たと思います。実際、「THE WITCH/魔女」は映画を観た人の口コミを聞いた人がDVDレンタルや配信で観て人気に火がついたという印象がありますねー。
それまでの、いわゆる韓国が得意とする「痛みの伝わるノワール映画」要素は残しつつ、ドラマというよりマンガ的な世界観を実写化した韓国エンタメの新機軸。その先駆的作品群の1作がこの「THE WITCH/魔女」だったのだと思います。
そんな前作で主役の少女ジャユンを演じたのは当時まだ無名だったキム・ダミ。
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一見すると、地味で純朴そうにも見えるけど、なぜか目の離せない魅力と圧倒的な存在感で主役を演じきった彼女は、その後大ヒットしたドラマ「梨泰院クラス」や中国映画の韓国リメイクである「ソウルメイト」に出演。今や韓国では大人気女優になっています。
そんなキム・ダミから主役の座を引き継いだのが、2020年夏に行われたオーディションで1,408人を抑えて選ばた新鋭シン・シア。前作の主人公ジャユン(キム・ダミ)とは双子の姉妹であり、姉のジュヤンを凌ぐ能力を持つスーパー超能力者という設定です。
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双子という設定だからなのか、キム・ダミとシン・シアの2人は、やや容姿が似ているように見えるんですよね。まぁ、よく観れば全然違うんでしょうけど撮り方とかメイクで似ているように見せているのかな。
ざっくりストーリー解説
そんな本作のストーリーをザックリ説明すると、遺伝子操作によって超人を生み出す「魔女プロジェクト」の施設〈アーク〉が上海の超能力集団「土偶」の襲撃を受け、壊滅した施設から一人の”少女“(シン・シア)が抜け出します。
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血まみれの素足で真っ白な雪原を歩く彼女は偶然通りかかったギャングの車に無理矢理乗せられますが、スーパー超能力でギャングたちを壊滅。偶然にもギャングから助ける形になった女性ギョンヒの実家で匿われる事になるんですね。
ギョンヒと彼女の弟デギルとの暮らしの中で徐々に人間らしい感情を持つようになった少女でしたが、彼女の生存を知ったアークのエージェント、土偶のメンバー、そしてギョンヒ姉弟が住む土地を狙うギャングが押し寄せ、血みどろ異能バトルがスタートする。というストーリー。
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前作を観た人ならお気づきだと思いますが、前作も今作も基本的なストーリーラインはほぼ一緒なんですよね。前作と違うのは、前作の主人公ジャユンよりも本作の少女の方がイノセントというか生まれたての赤ん坊のように純粋という設定でしょうか。あと、メッチャ食いしん坊。
超絶強いんだけど生まれたての赤ん坊みたいに純真で食いしん坊な美少女とか、もう、完全にマンガのキャラクターですよねw
前作の場合、ジャユンは組織から抜け出した後、彼女を匿ってくれた養父母に育てられたという設定でした。そしてジュヤンはこれこれこういう娘で——と観客に思わせておいて実は——という作劇の面白さで映画を引っ張っていたんですが、本作でその手はもう使えないし、一体どうするのかな?と思ったら、少女を狙う超能力者たちの強さを前作よりマシマシにして、さらにVFXもマシマシでアクションシーンをド派手に盛るというねw
「はぁ!?インフレさせ過ぎると物語の収集がつかなくなる!?上等じゃーーい!」という監督を始めとしたスタッフの気概を感じましたよw
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同じく強さのインフレが止まらない作品だと、昨年公開の韓国映画「オオカミ狩り」がありましたが、後出しジャンケンのようにどんどん強キャラを投入する作劇が韓国では流行ってるんでしょうか?
そして、そんな化け物級に強く、とにかくイキり倒している超能力者たちをサクッと一発で滅していく少女。この辺は前作もそうでしたが、めっちゃ強い敵を一発で倒すことで主人公の強さを表現する作劇法はほぼ、ワンパンマンで、いわば主人公が無双する系のカタルシスがエンターテイメントになっているわけです。
それだけだと、観ている観客にとって自分には無関係のどうでもいい物語になってしまいますが、そこで最弱の一般人と最強の主人公の関りを描くことで、主人公の物語に感情移入させる構造になっているんですよね。
昨今、CGソフト自体の性能も上がり、作劇、見せ方の工夫や発想次第で大資本のハリウッドにも負けないVFX作品を作れるようになったことで、非ハリウッド製の小規模作品でも僕らのようなボンクラ歓喜の特撮系ジャンル映画がこれからどんどん出てくるのは嬉しいことだし、どんどん盛り上がってくるといいなと思いましたよ!
興味のある方は是非!!