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今もカルト的人気を誇るSF映画「ゼイリブ」(1989)

ぷらすです。
今回ご紹介するのは、ジョン・カーペンター監督の侵略SF映画ゼイリブ』ですよー!

「ハロウィン」「遊星からの物体X」と並ぶ、カーペンター監督1980年代の代表作。
初見ではないですが、今回は先日リブート版「ハロウィン」を観た流れで久しぶりにレンタルしてきました!

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概要

極秘に進行しているエイリアンの地球侵略。そのエイリアンの正体を判別できる特殊なサングラスを手に入れた主人公は、抵抗運動に参加する事になるが……。サブリミナルによる姿なき侵略を描いたJ・カーペンターのSFスリラー。(allcinema ONLINEより引用)

感想

 原作はレイ・ネルソンのSF小説『朝の八時』

本作の原作は、1963年に雑誌掲載されたレイ・ネルソンの古典SF小説『朝の八時』で、ある朝、世界が人間のふりをした宇宙人に支配されていると気づいた男をめぐる物語。

これらの小説が発表された当時は、東西冷戦で共産主義の侵略に怯えていた時代。
そうした国民感情を、宇宙人による地球侵略という物語に置き換えたSF作品が数多く発表されていたんですね。

そんなSFが大好きだったカーペンターは、本作で『朝の八時』をベースにしつつ、気づかないうちに宇宙人の侵略が進んでいるという設定に、資本家による労働者の搾取問題を組み合わせることで、大嫌いなレーガン政権批判を入れ込んだのです。

ざっくりストーリー紹介

 不景気の影響で職にあぶれた主人公ナダ(ロディ・パイパー)は、ロスアンゼルスに職を探しにやってくる。
何とか肉体労働の職を得た彼だったが住む家はなく、同じ現場で働く出稼ぎ労働者のフランク(キース・デイヴィッド)に誘われてホームレスの集まる広場に泊めてもらうことに。

その夜、ホームレスたちに食事配給などのボランティアを行っている教会に入っていく男を不審に思ったナダが後をつけると、教会から聞こえる賛美歌はテープで、礼拝堂では男たちが何やら言い合っている姿と、さらに隠し扉に大量のダンボールを隠しているのを発見。その直後、突如、教会と広場に武装した警察が踏み込み、人々を次々に捕らえていく。

何とか逃げ切ったナダは翌日、荒れ果てた教会に忍び込んで隠されたダンボール箱を盗み出すが、開けてみると入っていたのはただのサングラス。

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そのサングラスをかけて街へ出たナダは、信じられない光景を目の当たりにするのだった。というストーリー。

要は、教会に集まった男たちは、テレビやメディアを使って人知れず地球人を支配している宇宙人の陰謀に気づいたレジスタンスで、サングラスは地球人に擬態している宇宙人を見破るアイテムだったのです。

サングラスをかけて見ると、雑誌や街の看板には「命令に従え」「結婚して、出産せよ」「消費しろ」「考えるな」「眠っていろ」「権力に従え」などの不穏な言葉が書かれていて、宇宙人はサブリミナル効果で地球人を洗脳家畜化し、大量消費で地球環境を汚染させて、自分たちの住みやすい環境を作り出そうと画策していたんですね。

さらに、宇宙人は街の有力者や富裕層を、地位やお金を餌に取り込んでいるんですねー。

主演はなんとプロレスラー

そんな本作の主役を務めるのは、今は亡き名プロレスラーのロディ・パイパー
「ん?それ誰?」って思う人もいるかもですが、実は彼はWWE(当時はWWF)というアメリカの大手プロレス団体でトップを張ったレスラーなんですね。

ザ・ロック」ことドウェイン・ジョンソンや、デイヴ・バティスタなど、俳優としても成功しているプロレスラーは多いですが、実は俳優として映画に出演しているプロレスラーって意外と多かったりします。

ちなみに本作中盤で、ナダとフランクがケンカする約6分のシーンがありますが、カーペンターは完全にお任せ状態で、アクションコーディネーターとロディ・パイパーによる振り付けしているので、バックドロップやサイドスープレックスなどのプロレス技も入っているんですよねーw

現代を予言?

とはいえこの映画、ハリウッド映画としてはかなりの低予算でほぼインディー作品。
もちろんまだCGもない時代なので、映像も(今見れば)しょぼいし、ストーリーの方もツッコミどころは多いです。

ただ、逆にその隙間の多さや、いつの間にか宇宙人に洗脳され操られているという普遍的とも言えるアイデアと見せ方は、今見ても色褪せていないし、むしろ一周回って今の時代の方がよりリアル感を持って観られるんじゃないかって思ったりしました。

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宇宙人の顔も、一度見たら忘れられないポップで秀逸なデザインですしね。

興味のある方は是非!!

 

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