ぷらすです。
今回ご紹介するのは、今年公開されるやネットを中心に大評判となったライアン・レイノルズ主演『フリー・ガイ』ですよー!
彼の当たり役のデッドプールでは、マスクor特殊メイクでほぼ素顔が出ないんですが、本作は素顔のままの彼の初めての当たり役といっても過言じゃないと思いましたねー。
画像出展元URL:http://eiga.com
概要
『デッドプール』シリーズなどのライアン・レイノルズが主演したアクション。自分がビデオゲームの世界に生きる背景(モブ)キャラだと知った主人公が、ヒーローになろうとする。メガホンを取るのは『ナイト ミュージアム』シリーズなどのショーン・レヴィ。ドラマシリーズ「キリング・イヴ/Killing Eve」などのジョディ・カマー、ドラマシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」などのジョー・キーリー、『ジョジョ・ラビット』などのタイカ・ワイティティらが共演する。(シネマトゥデイより引用)
感想
ライアン2本目の当たり役
本作で主演を務めるライアン・レイノルズの当たり役といえば自ら製作にも参加している「デッドプール」は、ガンになった元傭兵の主人公が悪の秘密結社で改造され不死身の肉体を得るも、副作用でひどい素顔になってしまったためマスクを被って秘密結社に復讐するという物語で、主演のライアンが素顔で登場するシーンはシリーズ2本で多分1時間にも満たないんじゃないでしょうか。
ライアン・レイノルズは元々カナダ出身の俳優で、カナダのティーン向けテレビドラマ『Hillside』でからキャリアをスタート。
その後シットコムなどコメディー&ラブコメ映画などで人気を得るんですが、マーベル映画では「ブレイド3」に出演、「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」では“デッドプール/ウェポンXI”役に抜擢されるも、原作とあまりにも違う改変にファンが激怒。別にライアンの所為じゃないのに何とも気の毒な結果に。
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2011年には、DCコミックのヒーロー「グリーン・ランタン」に主演するも、これも作品自体がコケてしまいライアン・レイノルズの黒歴史になってまうんですね。
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そんな2014年7月28日、2012年に映画向けに制作され、ライアン・レイノルズが声を担当していたテスト映像が“何故か“オンライン上にリークされるや、ファンを中心に大きな話題となり、ヒーロー映画としては初のR-18指定にもかかわらず、大ヒットを記録したんですね。
とはいえ、前述したように「デッドプール」シリーズでの彼は、特殊メイクかマスク着用で素顔はほとんど出ず。
さらに、かなり沢山の映画で出演、主演も演じているにも関わらず、デッドプール以外、印象に残る“当たり役”には何故か恵まれないんですよね。
ところが本作は、素顔で演じたライアン・レイノルズ初の当たり役といっても過言じゃないのではないかと思くらい、主人公”ガイ“とライアン・レイノルズのキャラクターがバッチリ噛み合っていると思いました!
ざっくりストーリー紹介
では、本作がどんな物語かと言うと、主人公の”ガイ“は、犯罪でも何でもありのオープンワールドゲーム「フリー・シティー」のモブキャラで変わらぬ日常に満足する一方で、どこか物足りなさを感じているんですね。
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そんな彼はある日、運命の女性、モロトフ(ミリー・ラスク/ ジョディ・カマー)に出会うことで自我に目覚め、彼女に見合うレベルの男になるため人助けをしまくるうちに、「フリー・シティー」内だけでなく、ゲームをする現実世界のプレイヤーたちにも影響を与え始めるのだが――。というストーリー。
まぁ、正直あらすじだけみればよくある話というか、いわゆるオープンワールドゲームを舞台にした作品は、様々なライトノベルやマンガなどで死ぬほど描かれているし、その中のモブキャラが主人公になるという設定も、いわゆる「なろう系」の異世界転生ものではある種定番であり。
また現実だと思った世界が実はゲームの中だったとか、コンピューターが作り出した云々みたいないわゆる「胡蝶の夢もの」で言えば、「マトリックス」を筆頭に多くの作品がありますよね。
実際、本作の内容もある意味では、ほぼマトリックスと一緒ですし。
あと、サングラスをかけることで世界の真実が見えると言えば「ゼイリブ」を思い出さずにはいられません。
つまり、設定もストーリーもぶっちゃけて言えば特に目新しいところは何もなくて、むしろ今まで死ぬほど観たヤツを今さらまたやるの!?って感じで、個人的にはまったく食指が動かなかったんですが、いざ公開されるやネット上では絶賛の嵐。
なので僕も気になってはいたんですが、上手くタイミングが合わず劇場では観ることが出いなかったんですね。
そしたら、最近契約したディズニープラスに早くも本作が入ってたので、早速観てみたわけです。
そしたらこれがめっちゃ面白くて、なんで劇場で観なかったんだろうと大後悔しましたよ!
何重にもレイヤーを重ねながら決して説教臭くならない絶妙のバランス
そんな本作で感心するのは、やはり脚本の上手さでしょうか。
前述したように本作の設定や物語に目新しさはまったくないんですが、その分、主人公ガイを始め、親友のバディ(リル・レル・ハウリー)、ゲーム内でモロトフ・ガールを操り盗作の証拠を探すヒロインのミリーと、ミリーと元ゲームの共同開発者で彼女に片思いしているキーズ(ジョー・キーリー)、二人のプログラムコードを盗用して「フリー・シティー」を作った「スナミ・スタジオ」の社長アントワン(タイカ・ワイティティ)など、主役からモブキャラまで一人ひとりのディテールがしっかり作りこまれているし、そんな彼ら・彼女らの関係が有機的に繋がることで、物語がどんどんスゥイングしていくのです。
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あと、本作ではアメリカの有名ゲーム実況者が本人役で登場することで、物語にリアリティーを持たせるとともに、物語世界と現実世界を繋げる橋渡しにもなっているんですね。
もちろん物語や登場キャラクターはメタファーとして僕らが暮らす現実世界や、様々な問題ともリンクしているんですが、にもかかわらず、説教臭さを全く感じないエンターテイメントで終わるようチューニングされてるのも素晴らしいと思いましたねー。
映像も地味にヤバイ
そんなストーリーの見事さの影に隠れて、あまり目立たないんですが、本作は何気に映像の方もヤバイのです。
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現実世界、ゲーム内世界、現実世界でモニターから見えるゲーム内世界というそれぞれのシークエンスが、時にシームレスに繋がるよう、また時には意図的に違和感を感じるように、実車とCG処理を上手く組み合わせていて、それによって観客が物語にすんなりと入り込めるよう、また映像自体がメタ的なギャグになるように調整されているんですね。
そういう一つ一つの映像のディテールが下支えになって、さらにストーリーを盛り上げていってるんですねー。
つまり本作は、よくある物語の設定やストーリー、キャラクター、映像などなど、一つ一つのディテールを、手を抜かず丁寧に磨くことで、僕ら観客が思わず泣けてくるくらい幸せな物語に仕上げているんですねー。
興味のある方は是非!!
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