今日観た映画の感想

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あのヒーローが21世紀に蘇る「ターザン:REBORN」(2016)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、動物たちに育てられたジャングル王ターザンの後日談(というかリブート作品?)『ターザン:REBORN』ですよー!

観る前は正直「今更感」しかなかったわけですが、観終わってどう思ったかを書きますよー!(含みを持たせた言い方)

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あらすじと概要

映画やアニメなどで度々映像化されてきた冒険小説を、『ハリー・ポッター』シリーズなどのデヴィッド・イェーツ監督が新たに生まれ変わらせた活劇。ジャングル育ちの英国貴族ターザンが、愛する妻と故郷のために過酷な試練に立ち向かう。主人公ターザンを、堂々たる肉体美を誇るアレキサンダー・スカルスガルドが熱演。妻ジェーンに『フォーカス』などのマーゴット・ロビーがふんするほか、サミュエル・L・ジャクソンクリストフ・ヴァルツが脇を固める。

トーリー:生後間もなく国の反乱が原因で、コンゴのジャングルで動物たちに育てられた英国貴族ターザン(アレキサンダー・スカルスガルド)は、美しい妻ジェーン(マーゴット・ロビー)とロンドンで生活していた。ある日、政府の命令で故郷へ戻るがそれは巧妙なわなで、ジャングルを侵略された上に、妻がさらわれてしまう。愛する妻と故郷を取り戻すべく、ターザンは内なる野性を呼び覚まして戦うことを決意する。(シネマトゥデイより引用)

 

感想

ターザンとは

「ターザン」は、米国の小説家エドガー・ライス・バローズ原作のSF冒険小説のシリーズで、両親と死に別れた赤ん坊がゴリラに育てられてジャングルの王になってジャングルを守る物語。
ちなみに、彼の本名はグレイストークジョン・クレイトン。由緒正しいイギリス貴族。(命名前に両親が亡くなったので名前は父親の名前をそのまま継いでいる)

筋骨隆々の逞しい体で超人的な能力をもち、頭脳明晰で動物たちの言葉が分かるというアメコミスーパーヒーローたちの源流にもなったヒーローです。

ターザンの映画やアニメを知らない人でも、名前を聞けば木の蔦につかまってジャングルを移動し「アーアアー!」と雄叫びをあげる半裸のマッチョな男を思い浮かべるのではないでしょうか。1999年のディズニー映画、2002年・2005年の続編で観た人も多いかもしれません。

本作では、父のポーター教授と共にアフリカのジャングルにゴリラの研究に同行してきたアメリカ人女性ジェーンと出会い、結婚してイギリスで暮らしているところから物語がスタートするんですね。

「リアル」志向のリブート作品

本作は、そんな「ターザン」の原作やドラマ・アニメなどの設定を引き継ぎつつ、アフリカのコンゴを舞台にヨーロッパの植民地政策という史実を絡めながら、現代に合わせて物語を練り直したリブート版で、バットマンの「ダークナイト」シリーズ、スーパーマンのリブート版「マン・オブ・スティール」などなど、アメリカンコミックヒーローやSF作品を「リアル」志向でリブートする系譜の作品と言えるんじゃないかと思います。

正直、観る前は正直「今更ターザン?」って思ってたんですが、いざ見てみると意外とちゃんとしてたし見ごたえもありましたよ。

CG技術の発達もあって、登場する動物たち、特にターザンと縁の深いゴリラの描写は超リアルだし、物語の合間に回想シーンで、ターザンの生い立ちやジェーンとの出会いなどを見せてくれる、ターザンを観た事がない人でも楽しめる親切設計。

ターザンが木の蔦を掴んでジャングルを飛び回るシーンや例の雄叫びのシーンは上がるし、映画序盤で映る、ジャングルで育ったターザンの大きな手をさらっと見せるディテールの細かさも良かったですねー。

武力を持って現地の部族の人々を奴隷にする先進国への文明批判というテーマも盛り込まれているし、時間も110分と丁度いい長さで、これといって欠点のない映画というか、非常に「優等生的な作品」と言えるんじゃないかと思います。

ただねー、だからと言って超面白いというわけでもなく、観ている間は楽しいけど、観終わったらすぐ内容を忘れちゃうような、イマイチ印象に残らない「ごく普通」の作品って感じなんですよねー。(´ε`;)ウーン…

キャスト陣

キャストは良かったです。

ターザン役のアレクサンダー・スカルスガルドは、細面の顔立ちや細マッチョ系の体がディズニーのターザンに近い感じがしたし、マーゴット・ロビーはハッキリした顔立ちと明るくて人懐っこく、それでいて理不尽に屈しない意志の強さを持つジェーン役によく合っていたと思います。

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ターザンの敵となる クリストフ・ヴァルツ演じるレオン・ロムは、それまで彼が演じた「イングロリアス・バスターズ」のハンス・ランダや、007 スペクターのフランツ・オーベルハウザー的な、一見紳士的な態度ながら決して油断出来ない曲者感があって、ターザンというキャラクターの敵役として申し分ない感じ。

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そして、劇中ターザンの理解者、ジョージ・ワシントン・ウィリアムズを演じるサミュエル・L・ジャクソンはコメディーリリーフとしても、また相棒役としてもいい仕事してましたよ。ただ、いつ彼が「あの言葉」を言うのかハラハラしましたがw

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良くなかったところ

じゃぁ、どこが良くなかったのかといえば、まず物語に差し込まれていく回想シーン。
ターザンやジェーンの背景を観客に知らせる大切なシーンではありますが、ちょっと長すぎて弛れる感じがしました。
回想シーンで本編の流れが途切れる事もあるし、説明過剰な感じがしたんですよねー。
逆に、ヒーロー映画として観た場合、上がるシーンが少ない感じも。
もちろん、劇中随所にかっこいいアクションシーンは盛り込まれるんですが、もっとこう、終盤で畳み掛けるようにターザンの強さやカッコ良さみたいのがあると観ているコッチもグッと上がったんじゃないかと思うんですよね。

まぁ、相手は銃を持った大軍だし、ターザン、部族、動物たちのチームプレー的な流れだったので、仕方ないのかもですけどね。

あと、物語に現代性を盛り込んで「リアル」を重視したことで、僕らがイメージするターザン的カッコ良さみたいなものが目減りしたようも思ったりもしました。

少々無理がある設定でも、ターザンの身体性や陽性な部分を全面に出したほうが、全体的に面白くなったんじゃないかなーって思いましたねー。

そこも作品のどこを見るかで評価の変わるところかもしれませんが。

というわけで、個人的には微妙な感想になってしまいましたが、ただ、前述したようにつまらなくはないし、観ている間は楽しい作品でしたよ。

興味のある方は是非!

 

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