ぷらすです。
観てきましたよー!
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』をね!
感想としては、ポップでキュートでスカッと爽やかなポップコーンムービーになっていて、ホント何度でも観たいサイコーに楽しい作品でしたねー!
というわけで、今回は公開したばかりの作品なのでネタバレしないよう気を付けて書きますが、これから本作を観に行く予定の人や、ネタバレは絶対に嫌!という人は、先に映画を観てからこの感想を読んでください。
いいですね?注意しましたよ?
画像出展元URL:http://eiga.com
概要
『スーサイド・スクワッド』で、ジョーカーの恋人として登場したハーレイ・クインが主人公のアクション。ハーレイ・クインが、裏世界を支配するブラックマスクと戦う。ハーレイ・クインを『スーサイド・スクワッド』に続いてマーゴット・ロビーが演じ、ブラックマスクに『スター・ウォーズ』シリーズなどのユアン・マクレガーがふんする。監督はキャシー・ヤンが務める。(シネマトゥディより引用)
感想
男に虐げられる女性たちが逆襲するイマドキ映画だが
本作は2016年にDCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)第3弾として公開されるも、予告編詐欺、どうしてこうなったと酷評されまくった「スーサイド・スクワッド」の中で唯一高い評価を受けた、マーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインを主人公にしたスピンオフ作品です。
本作では主演のマーゴット・ロビー自らプロデューサーも兼任、監督にアジア系女性監督として初のスーパーヒーロー映画の監督となるキャシー・ヤン、脚本に「バンブルビー」のクリスティーナ・ホドソンを迎え、ハーレイ・クインを始めとしたメインキャストも全員女性キャラクターという布陣で制作されているんですね。
そして内容は、男どもに虐げられる女たちが協力して逆襲するという、いわゆるイマドキな映画ということで、正直観る前は内容より主張が前に出た作品になってしまうのでは…なんて若干の不安があったんですが、それはまったくの杞憂で、非常に抜けのいい、スカッと爽やかな超楽しいポップコーンムービーになってましたねー。(´∀`)
その上で、昨今のフェミニズム的視点というか、いわゆるミー・トゥー以降の女性差別問題もしっかり組み込まれているのが、非常に上手いバランスだと思いました。
ざっくりストーリー紹介
冒頭、サクッとカートゥーンアニメでハーレイの生い立ちから、彼氏ジョーカーとの破局までを描くアバンから物語はスタート。
傷心のハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)はやけ酒を浴びるように飲んで、髪を短くしたりハイエナを飼いはじめたり、ローラーゲームに出場するなど荒くれた日々を送っています。
画像出展元URL:http://eiga.com / ジョーカーと破局し傷心のハーレイ
そんなある日、酒場で女たちの「ハーレイはジョーカーがいないと何もできない」という陰口を聞いた彼女は、ジョーカーへの想いを断ち切る事を決心。
「J」の文字が入ったチョーカーを首から引きちぎると、2人が出会った思い出の「エース・ケミカル工場」を派手に爆破してゴッサム中に独立を宣言します。
しかし、それは同時にジョーカーの庇護がなくなった事の宣言であり、案の定、ハーレイはこれまで好き勝手してきたツケで、これまでジョーカーの報復を恐れて手を出してこなかったゴッサム中の悪党から標的にされてしまうんですね。
画像出展元URL:http://eiga.com / 残忍なギャング・シオニスに捕まってしまったハーレイの運命やいかに
一方、町を牛耳るギャングの一人ローマン・シオニス(ユアン・マクレイガ―)は過去に自分が虐殺したゴッサムシティのマフィア、パーティネリファミリーの秘密口座の鍵となる30カラットのダイヤを探していました。
彼はダイヤを部下のビクター・ザーズ(クリス・メッシーナ)と、自身が経営するクラブの歌姫兼運転手のブラックキャナリー(ジャーニー・スモレット=ベル)に受け取りに行かせましたが、スラムでスリをしながら生きる少女カサンドラ・ケイン(エラ・ジェイ・バスコ)にビクターがダイヤを掏られてしまい、その後警察に捕まった彼女がそのダイヤを飲み込んでしまったからさぁ大変――というストーリー。
さらにシオニスを検挙しようと執念を燃やす中年の女刑事レニー・モントーヤ(ロージー・ペレス)、パーティネリファミリー唯一の生き残りでクロスボウを操る暗殺者ハントレス(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)も絡みながら物語が進んでいくのです。
”虐げられし者たち“がチームを組む
で、最初は立場も思惑も違う彼女たちが、最終的にチームを組む流れになるんですが、そんな彼女たちに共通するのが、男や親・社会に虐げられているという事なんですね。
女刑事のレニーは、ゴッサムシティでいくつもの難事件を解決した敏腕刑事なんですが、そのたび手柄を同僚の男たちに横取りされるので未だにヒラ刑事です。
歌姫のブラックキャナリーは、天涯孤独の身で路頭に迷っているところをシオニスに拾われ仕事を得た恩もあり、生活の為にもシオニスの非道な行いを知りながら従わざるを得ない。
家族をシオニスたちに殺され一人生き残ったハントレスは、色々あって暗殺者として育てられている。
孤児のカサンドラは酷い里親に育てられ、スリを生業に暮らしている。
そしてハーレイ・クインは、周囲の人間からジョーカーの“彼女”としてしか見られていない。
いわば彼女たちは社会から見れば、弱者でありマイノリティー的な存在で、本作の悪役でギャングのボス・シオニスは彼女らを虐げる男社会・マジョリティー・権力の象徴なんですね。
しかし、彼女らはマイノリティーではあるけど決して弱者ではない。
それぞれに無能な男どもよりも秀でた能力を持っているけれど、それを証明し認めさせるチャンスがないだけなんですね。
そんな彼女らが、(結果的に)チームを組んで無能な男(マジョリティー)どもをやっつけて自由を得るというのがこの物語の核心なのです。
画像出展元URL:http://eiga.com / ペットのハイエナ「ブルース」と
これが凡百の映画なら、彼女らそれぞれが理不尽な仕打ちを受けて悩む。みたいな演出を入れて、結果物語が間延びしちゃうと思うんですが、本作ではそれを”中盤のあるワンシーン“に集約することでキャラクターたちがダラダラ悩んだりしない、アッパーで抜けのいい物語にしているし、件の演出がポップでカラフルな色彩の真ん中に真っ黒なインクをこぼしたように、逆に強烈なインパクトとメッセージ性を観客に印象付けているんですね。
ハーレイクインらしいアクション
そんな本作でアクションの振り付けを担当しているのが、「ジョン・ウィック」も手掛けたチーム「87eleven Action Design」
一見、無造作で乱暴に見えるアクションですが、これはもちろんハーレイのキャラクターに合わせてアクションが設計されているから。
「ジョン・ウィック」にしろシャーリーズ姐さんの「アトミック・ブロンド」にしろ、無駄のない実践的な動きが昨今のアクション映画界での潮流ですが、ハーレイというキャラはプロ的な訓練は一切受けていなくて、自らの身体能力と野性的な勘だけで敵をやっつけていく完全自己流。
なので、ぱっと見はバタバタしていて素人臭いし無駄な動きも多いんですが、決めるべきところはバシッと決める、これぞハーレイ・クインというアクションになっているんですよね。
個人的には、ハーレイ・クインの代名詞となったバットを使ったアクションと、バイクに引っ張られてのローラースケートチェイスが特にお気に入りでした。
「BIRDS OF PREY」とは
ところで、本作のタイトルにある「BIRDS OF PREY」ってどんな意味があるのかって思う人も多いと思います。
直訳すると「猛禽類」となるんですが、じつはこれDCコミックに所属する女性ヒーローたちが結成したチーム名でして。
原作ではそのチームに、ブラックキャナリー、ハントレス、カサンドラ・ケイン(原作では三代目バットガール)が所属しているわけです。
元々は、バットマンに登場するゴードン警部の娘バーバラ・ゴードンとブラックキャナリーの2人で始めたチームですが、その後メンバーが増えていったらしいですね。
画像出展元URL:http://eiga.com / 分け合って行動を共にするハーレイとカサンドラ
本作は、コミック版「BIRDS OF PREY」を原作にしてますが、ヴィランであるハーレイはそもそも「BIRDS OF PREY」のメンバーではないんですよね。(むしろ敵役w)
とまぁ、個人的には過去のDC映画の中でも一番好きな作品になった本作ですが、あえて1つだけ文句をつけるとしたら、あの取って付けたようなシオニス=「ブラックマスク」設定はいらなかったかなーとw
もしかしたらDCサイドからの要望だったかもですが、無理にバットマンのヴィランにしなくても、むしろ素顔の時の方が怖さもクズさも伝わってきましたしねw
まぁ、気になったのはその一点だけであとはもう、ただサイコーにぶち上る超ハッピーな映画だったし、観終わったあとはサルのホットサンドが猛烈に食べたくなりましたよw
本作はこれまでのDC映画を一切観てなくても十分に楽しめるし、この作品がヒットすれば続編を作る計画もあるらしいので、ぜひぜひ多くの人に劇場で観ていただきたいです!
興味のある方は是非!!!
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