今日観た映画の感想

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スラッシャーxループxミステリー「ハッピー・デス・デイ」(2019)

ぷらすです。

続編「~2U」公開に合わせて6月に劇場公開された時、僕の地元では公開されなくて悔しい思いをしたんですが、あれから数ヶ月遅れながら地元映画館で2週間の期間限定公開(その後「2U」も同様に公開される)されてたので、今日『ハッピー・デス・デイ』を観に行ってきましたー!!ヤッタァ━━━v(*´>ω<`*)v━━━ッ!!

結論から先に書くと、超面白かったですよー!

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概要

マスクを被った謎の人物に殺される誕生日を何度もループする女子大生を描いたタイムリープホラー。ヒロインを『ラ・ラ・ランド』などのジェシカ・ロース、彼女に協力する男子学生を『ブリングリング』などのイズラエル・ブルサードが演じる。ヒットメーカーのジェイソン・ブラムが製作を務め、『パラノーマル・アクティビティ/呪いの印』などのクリストファー・ランドンがメガホンを取った。(シネマトゥディより引用)

感想

スラッシャーホラーxループxミステリー

この映画、どんなストーリーなのかをザックリ一言で説明すると、謎のマスクマンによって誕生日に殺されたビッチ少女ツリージェシカ・ローテ)が、気が付くと誕生日の朝に戻るというループものです。

で、ツリーが何度も殺されては時間が戻るを繰り返しながら成長し、少しづつ犯人の正体に迫っていくという物語なんですねー!

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ビッチな女の子が殺人鬼に殺されるというのは、スラッシャーホラーのテンプレとも言える展開ですが、本作はそんな展開を逆手に取って、何度も殺されながら犯人の正体と事件の全容を解明するミステリーでもあるんですね。

同時に、最初は「このビッチめ(・д・)チッ」と思っていた主人公ツリーの背景が、ループを繰り返す中で明かされていき、(その言動を含めて)彼女がどんどん可愛く見えてくるのです。

ちなみに、監督は「パラノーマルアクティビティ2」以降のシリーズ作品を手がけたクリストファー・B・ランドンですよ。

作劇が見事

“ループもの”と言えば、日本では「うる星やつらビューティフルドリーマー」「涼宮ハルヒの憂鬱」「シュタインズゲート」などですっかりお馴染みですよね。

ハリウッド映画でもトム・クルーズ主演の「オール・ユー・ニード・イズ・キル」(原作は桜坂洋ライトノベルAll You Need Is Kill」)や、イーサン・ホーク主演の「プリデスティネーション」など、主にSF映画が有名ですが、本作はそれをスラッシャー・ホラーのフォーマットに乗せて描いています

誕生日の9月18日月曜日、同じ大学の男子寮に住むカーターイズラエル・ブルサード)の部屋で目覚めたツリー。

前日のドンチャン騒ぎで泥酔し、ひどい二日酔いだった彼女は頭痛薬を貰って自分の寮に戻るんですが、同じ寮の女の子を無視し、父親との約束をすっぽかし、ルームメイトのロリ(ルビー・モディーン )が作ってくれたケーキをゴミ箱に捨て、既婚者の教授との不倫を楽しむなど、まぁ、絵に書いたようなビッチっぷりでして。

なのでその夜、大学のマスコットベビーのお面をつけた何者かに殺される時も「まぁ、あれだけ恨まれればねー」なんて思っちゃう。

男にもだらしがないし、女友達にもひどい態度を取ってますからね。

で、殺されたハズのツリーがハッと目覚めると、9月18日月曜日のカーターの部屋。

「なんだ夢か…」と安心するも、その後彼女は「夢で見た」通りの朝を繰り返すんですね。
そこで、前日(というか最初の月曜)とは違う行動を取ってみるも、やはりお面をつけた何者かに殺され再びカーターの部屋で目覚め――と、自分が誕生日の1日をループしていると確信したツリー。

4回目に目覚めた時、信じてもらえないのを承知でカーターに相談すると、カーターはよくできた冗談だと思いながら「ループしているなら、何度か繰り返すうちに犯人が絞り込めるハズ」とアドバイスし、ツリーは疑わしい人物を1ループ毎に1人づつ監視するも、その度に殺されてはカーターの部屋で目覚めるんですねー。

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ただ、この作劇だと「どうせ生き返るんだから」と観客側も緊張感がなくなってしまう。実際ツリーは「どうせ元に戻るし、みんな忘れるから」と、全裸で校内を歩いたりするんですよねw

ところが、何度目かのループで彼女は意識を失って病院に担ぎ込まれてしまうんですよ。検査の結果、体に深刻なダメージを受けていることを知るわけです。

“無限ループ”かと思いきや、回数に制限をつけることで一度緩んだ物語に再び緊張感を持たせるこの展開は上手いなーと思いました。

同時に、ループの中で彼女がヤサグレてしまった原因が判明、彼女自身の心境も変化し、ヤサグレてしまう前の本来の姿を取り戻していく描写が入ることで、観客はどんどんツリーに感情移入していくわけです。

個人的に、それまでずっと避けていたお父さんに会って本心を話すシーンは、(お父さん目線で)思わずグッときてしまいましたねー。

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最初はスリラー要素で、次はミステリー要素で、最後はツリーの魅力で、観客の興味を切らさない作劇は見事だと思いました。

そしてラスト、ツリーがついに真犯人に辿り着いた時、観客は冒頭の何てことないシーンの数々が周到に練られた伏線だった事に気づくという仕掛けになってるわけです。

丁寧な積み重ね

とはいえ、実は目新しい展開や仕掛けみたいなものは、この作品にはありません。

やっていること自体は、これまで色んな映画で観たような展開ばかりなのです。
ただ奇をてらうのではなく、そうした一つ一つの展開や演出を丁寧に積み重ねることで、本作は上質なエンタメ作品になっているんですよね。

もちろん不朽の名作とか、他に類を見ない大傑作なんて言うつもりはないですが、(恐らく)比較的低予算の小作品ながら、冒頭からラストまで観客を飽きさせない良作であるのは間違いないと思いましたよ。

この後、続編となる「ハッピー・デス・デイ2U」が公開されるんですが、本作であれだけキレイに終わった本作の後、一体どんな続編を作るのか、公開されたら絶対観に行こうと思いますよー!!

興味のある方は是非!!!

 

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