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マシュー・ヴォーンの大人気シリーズ最新作「ARGYLLE/アーガイル」(2024)

ぷらすです。

先日、マシュー・ヴォーン監督の「キングスマン」シリーズ最新作『ARGYLLE/アーガイル』を観てきました。

”最新作”とは言ってはみたものの、内容もキャラクターもキングスマン3作と直接の関連はないっぽいので番外編的な感じなのかもしれませんが、「本作は前三部作の始まりを意図している」との情報もあるし、何にせよマシュー・ヴォーンユニバースの中の1作品なのは間違いないと思います。

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画像出展元URL:http://eiga.com

概要

キングスマン』シリーズなどのマシュー・ヴォーン監督によるスパイアクション。小説の内容が現実のスパイ組織の行動を言い当てていたことから、その作者が命を狙われる。キャストには『コードネーム U.N.C.L.E.』などのヘンリー・カヴィル、『ジュラシック・ワールド』シリーズなどのブライス・ダラス・ハワード、オスカー俳優のサム・ロックウェルのほか、ブライアン・クランストン、デュア・リパ、サミュエル・L・ジャクソンらが集結する。(シネマトゥディより引用)

感想

キングスマンとは

キングスマン」シリーズは、どこの国、組織にも属しない独立した諜報機関キングスマン」の活躍を描くアクション・コメディ映画です。

2012年マーベル・コミックから発売された、マーク・ミラーとデイヴ・ギボンズによる同名のコミックを原作とし、「キック・アス」や「X-MEN/ファーストジェネレーション」で知られるマシュー・ヴォーンが監督し、これまで2015年公開の第1作、2017年公開の続編「キングスマン:ゴールデン・サークル」、2021年公開の前日単「キングスマン:ファースト・エージェント」が製作・公開されている大人気スパイアクションシリーズなんですね。

このシリーズが公開される前には、「ボーンシリーズ」や「ブリッジ・オブ・スパイ」「裏切りのサーカス」、ダニエル・クレイグの007シリーズなど、比較的シリアスで真面目?なスパイものが主流でしたが、対するキングスマンは初期ショーン・コネリーロジャー・ムーア時代の荒唐無稽なスパイものの流れをアップデートしたことで、それまでの真面目なスパイものに食傷気味だったファンの熱狂的な支持を得たんですね。

そしてこの3月1日、そんなキングスマンシリーズ最新作となる本作「ARGYLLE/アーガイル」が公開されたのです。

ハッタリも効いてるし面白いのだが

まず、先にお伝えしておきたいのは、この作品メッチャ面白いですし、さすがのマシュー・ヴォーン監督だけあって、いわゆるエンタメ映画としてかなりレベルは高く、僕もメッチャ楽しみました。

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なんですが、観ている最中、何故かストーリーがスッと頭に入ってこないんですよね。

別に、そんなに複雑で入り組んだ物語ではないんですが、途中、何度か引っかかってしまうというか。

それが何故なのか、観終わった後色々考えてみたんですが、多分、内容がすんなり頭に入ってこない要因の一つとして、「詰め込みすぎ」があるのかなと思いました。

ちなみに、本作のストーリーをザックリ説明すると、大人気スパイ小説シリーズ「ARGYLLE/アーガイル」の著者エリー・コンウェイは、実家への帰省中スパイを名乗る男エイデン・ワイルドから、自身が悪の秘密組織に狙われている事を知らされ、エイデンとの逃亡劇を繰り広げるうち、自身の秘密に迫っていく――という物語。

ストーリー自体は、これまで100万回擦られ続けたよくある内容ですが、そこはマシュー・ヴォーンだけあってハッタリが効いたスタイリッシュなアクションや、軽妙でテンポのいい会話、荒唐無稽なギャグなどで、とても楽しい映画に仕上げていると思うんです。

ただ、ワンシーンの中に、アクションとギャグと会話と状況説明と伏線が何重にもレイヤーで重ねられていて、それらの情報を脳内で消化するまえに次のシーンに進んでしまうみたいな。

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この感じどっかで経験したなーと思ったら、マイケル・ベイの「トランスフォーマー」を観た時の感覚に似てました。飲み込む暇なく矢継ぎ早に情報を詰め込まれるあの感じ。

だからと言って、観ていて内容が分からなくなるっていうわけではなくて、前述したように物語自体はそこまで複雑ではないから、大まかな展開は普通に理解できるんですよ。ただ、細部の情報を取りこぼしてしまう感じなんですよね。

スタイリッシュ・不謹慎・虐殺

で、まぁ色々あってクライマックスのアクションシーンになるわけですが、ここはもう、ザ・マシューヴォーンというか、お得意の「スタイリッシュ・不謹慎・虐殺」シーンが展開。冒頭のフリをクライマックスで回収するなど、細かい仕掛けも上手いと思ったし、重油の上でスケートするシーンは思わず笑っちゃうけど、その発想には感心しちゃいますよね。

ただ、このアクションシーンも、手癖感が増してるというか、割とディテールが雑な感じで「あれ?何か飽きちゃったのかな?」って思ったりしました。

大きくなってる?

で、そんな本作で個人的に一番気になったのは、主演のエリー役を務めるブライス・ダラス・ハワード。彼女はドラマ監督としても活躍してて、「マンダロリアン」のシリーズ作品も手掛けている人です。

冒頭のシーンからちょっと気になってはいたんですが、本作での彼女は結構ぽっちゃり体形なんですよね。

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まぁ、それも小説家という時間が職業や不安症気味で内気な性格という設定を考えれば、その体型自体に説得力はあるとも思うんですが、なんだかストーリーが進むごとに大きくなってるような……?

前半部分ではちょっとダボついたパンツにシャツ姿である程度隠されていた体形が、後半体にフィットしたドレス姿になることで開放されたからなのか、それとも服装による目の錯覚なのか、なんだか最初よりかなり大きくなっているように見えちゃうのが気になってしまいました。

ヘンリー・カヴィルジョン・シナの競演

あと、僕みたいなヒーロー映画オタク的に嬉しかったのは、エリーが書く小説「アーガイル」の主人公アーガイル役をあのヘンリー・カヴィルが。相棒のワイアット役をジョン・シナが演じているんですよね。

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ヘンリー・カヴィルはDC映画でスーパーマン役だったし、ジョン・シナは「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」の人気キャラ・ピースメイカーですからね。

そんな二人が、全く別の映画とはいえ共演するのは、個人的にかなりワクワクしたし、DCでは不遇な扱いを受けたヘンリー・カヴィルが楽しそうに演じていて、なんか観ているこっちも嬉しかったですねー。

ともあれ、結構文句めいた事も書きましたが、前述したようにこの作品はエンタメ映画としてメッチャ面白かったので、映画館で観て損はないと思います。

興味のある方は是非!!